イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2015年8月31日月曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 ナマでキャッチがしづらくなるのも秒読みな気配、のSheeps Skewer the News観ました

どーしよー、どーしよーってうだうだうだうだしていた矢先に、ガーディアン紙のいい記事がRTで回ってきまして。


(もう終ってます)
https://tickets.edfringe.com/whats-on/sheeps-skewer-the-news

前にSheepsをみたときは、The Invisible Dot(→いわゆるプロモーター)が目ぇつけはじめたばっかりで、かなり前だったので(4年前?)なんか焦点がぼやけてて。そのぼやけの理由も焦点も当時つかめず…(汗)だったのですが、今回どうも方向転換or焦点をしぼったようで、記事からイメージするところThe Now Showっぽい香りが。
今やメンバーの1人は売れっ子だし、もう1人はSiblingsとゆーBBC3の姉弟シットコムで1話担当したりしてるし(すいません、感想を書いてないですが、観てました)、3人ともBBC3のパイロットでスケッチ作ったりしてるし。現実的に、いつまでこの下克上のエディンバラ・フリンジにやってくるのか、わからない…。

イイモノになっているのにチェックせずに、気がついたら年に3回くらいしかやらないFreeze!(*注)みたいになったらキツイ。(→しかもドタキャンとかしやがる)そんなことになった暁に、いちいちロンドン計画はできんのでここで観とかないと。と思ったので、観に行きました。

ずばり。観やすかったです。
いつも言ってるけど、”観やすい”って大事だと思ってます。その数年前にSheepsみたときになかった大事なものが確立してました。多分ちょこちょこ断続的に部分部分で観てるうちに各キャラクターの立ち位置もベースに入っていたせい、ということも充分あり得るかと思います。

んで、今この手の、時事問題をネタにポップカルチャーとか交えながらやるおバカスケッチ(=Sillyness とかNonsense) ってのが、随分昔に爆発的に人気になって以降、一握りのデキル人たちでまかなわれてしまっていて、新鮮味のある新しい供給がない。ラッセル君のGood Newsはあるけど、ガチンコスケッチではないし、それよりGood Newsってシーズン二桁行ってないか?っていうくらいロングランです。
というか、ここかなり長いこと、スケッチって門が狭い。最後にBBCで新作放送したスケッチって…す、すみませんBBC ScotlandのScot Squadしか思い出せません。あのLimmy だって番組の続投ができないでいるという酷い状況。そういうことを考慮すると、現役学生さんたちが兄貴分みたいなノリで憧れ、この手の新鮮かつ一定のクオリティとメジャー性をキープするスケッチコメディがないんじゃないかと思うんです。

現在work in progressの状態で、BBC Radio 4あたりでイケるんじゃないかくらいなクオリティだったのですが、その計画はまだないそうで、今後ライブ活動を中心にポッドキャストがあるかも?っつー緩さ。なんだろーなんか上手に繋がって欲しいなと思いました。

(*注)Tim KeyとBasdenさんがタッグを組むスペシャルイベント(になってしまった)です


エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 今年のコメディ大賞のノミネート者だったKieran Hodgson 君観ました

ノミネートの詳細はこちら

じつは彼も去年のフリンジが終ったあたりから、ご新規でチェックしていた芸人さんたちと交流している芸人さんだったので、「類は友を呼ぶ」系で気になっていたんです。ノミネートになってから今年来てるんだということを知り、滑り込みセーフで観に行きました。(→なぜ見つけらんないかを含め、フリー・フリンジについては、後日、番外編としてアップします)

もう終っちゃったけど
https://tickets.edfringe.com/whats-on/kieran-hodgson-lance

なんと!キラン君もUnited Artistの所属だった。(Richard Gaddさんと一緒!)

ハコが去年John Kearnsさんがやった例の注目ハコVoodoo Roomのせまい場所だったのと、ノミネートされてから駆け込んだので、50分並んで、ギリギリ最後の1人で入れました。いやーーーー!(汗)コワかった!!!

ケラン君が、ロードレーシングサイクリスト(競輪選手?)のランス・アームストロングに憧れた少年時代からの自伝的な話をもとに紡ぐマルチキャラクターコメディでした。1人何役と演じる1人芝居構成で、完全にパッケージ化しちゃってる。器用に演じ分けができていて、芸達者ぶりを発揮してました。間の取り方とか抜群で、パターン化すると生じる笑いを作るのが特にうまかった。
決して何か新しいコメディスタイルだったわけではないけど、60分尺の1本の1人芝居を、完全に1人ですべてこなしあそこまで持って行ったのはクオリティだったです。顔がかなりお上品なかわいこちゃんで、ピチピチ24歳くらいと思っていたので、「演出家つけてるんですか?」ってきいたときに「いや、全部自分でやってるよ」って返事がきて、思わず過去のジョニー・スイート君やトム・ローゼンタール君らはみな、24歳で成功と呼べるショーを作ったときに、みな演出家をつけていたので、思わず「ひゃー!それはすごいね!!」と喜んでサムズ・アップポーズをしてしまったんですが、友人の話によるとどうももっと年齢が上らしい。
だったら、あのくらいのことができる人は多いので、そんなにビックリするほどのことではなかったのか(汗)しかし、クオリティはホント高かったです。

そんなわけで、今後は作家としてキャリアをすすめていってくれるんではないか?!と期待しています。Royal Court Theatreとか。楽しみです。

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 評判と噂に違わず、英オルタナ・コメディの真髄を突き進んでいた…Waiting For Gaddot観ました。 

今年のMalcolm Hardee Awardにノミネートされてたんですよ…気になってはいたのですが、この時点で観たいのマストになりました。
観た結果、御本家の信条を貫きまくる傑作として偉大なるリスペクトを送りたいです…



もうショー終っちゃうけど。
https://tickets.edfringe.com/whats-on/richard-gadd-waiting-for-gaddot


すべてにおいて、オルタナ・コメディの真髄でした。以下が主な理由です。
①このショーをやるという名目のリチャード・ガッドさんがショーの最後の8分しか出てこない。(何しろタイトルがタイトルなので、8分でも出て来たらラッキーだったかもしれない)
②フリーフリンジなのに力づくで並ぶだけでは観ることができない。ルールを知らないと観れない。おそらく実際に客席に座った客は1回失敗している人々の可能性が非常に高い
③現在メジャーとなっているコメディ・スタイルを写真のとおり金属バットで殴りつぶすような破壊的スタイル
④レイプ、蔑視、差別など、鬼門となっているネタをあえてアンチ・テーゼともいえるBanter Jokeで滅多切る
⑤仕込みの酔っぱらい客ならまだしも(→意外とよくある)、ドアマンから音声テクニシャンまで全員じつは芸人さんだった(*)のに、あり得ないほど各役割に徹しすぎていて、さすがのオレすらも終るまでまったく気がつかずじまい!!!
例:イアン・スミス君
例:ベン・タージェットさん
例:エド・アクゼルおじさん
とゴリゴリ・オルタナコメディのゴリゴリな人たちだったんですけど…

⑥ じつはさらに!スゴい面子構成だった!
リチャード・ガッドさんは今年Amused Comedy(結構大御所の新鋭芸人コメディ賞です)で1番良かったで賞をとったんですが、過去にもノミネートされている人で、
ちょっと彼の経歴みちゃったらば、United Agent所属の注目株で、Oxford School of Drama出身でバリバリのシェイクスピア仕込みの劇団俳優さんであるだけでなく、なんとゲーリー・レイヒさんとゆー、(サー&サーの)VICIOUS
とか、BAFTAでも賞なんかいただいちゃってるディレクターさんと組みまくっている。
じつはこのゲーリーさんは、Kim Nobleが昔組んでやってた斬新なマルチメディアコメディ・デュオ、Noble and Sliver の影の3人目で、Waiting for Gaddotも じつは後ろにゲーリーさんがいたという筋書き!!!(→ステージ・ディレクター!)そしてこのショーはすでに、TV番組のパイロット/work in progressとして行われていたものだった!!!→
つまりですね、フタをあけてよくよく見たら、フリンジ始まる前から、各メジャー媒体とレビュワーたちがこぞって注目していたものすごい時限爆弾だったんですよ!!!

そんなわけで、マルチ・メディアを駆使したエンタテイメントだったことは確かなのですが、ガッドさんが来ない間の穴埋めで上映されるクリップ中に英シットコム界ではよく見る顔の女優さんが出てたりですとか、するんです。(が、相変わらずアレ?どっかで観たぞレベルな目立ち方しかしない)

というわけで、以下に大手各紙の大絶賛レビューリンクをはりつけます。何かしらのフォーマットで放送される可能性が高いので、ネタバレイヤな方は踏まないほうがいいかもです。
http://www.theguardian.com/stage/2015/aug/15/richard-gadd-edinburgh-festival-review-banshee-labyrinth-waiting-for-gaddot-ben-target-ian-smith

http://www.telegraph.co.uk/comedy/what-to-see/edinburgh-2015-richard-gadd-review/

2015年8月28日金曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 大当たりっ!大当たりっ!(今年のエディンバラコメディアウォード、ノミネートの)Joseph Morpurgoさん観ました!

いやもー、これ、個人的に大好きですわー!!
今年のFoster's Comedy Awardノミネート者です。売り切れちゃってるのですがリンクはります。
(ノミネート発表になる前に、チケット買っといてよかったーーーー。)


(あっこの人、この角度からシャッター推すとイケメンになるんだ。こういう俳優さん前にもいたな。たしか吸血鬼役のイギリスの俳優だったな。名前忘れちゃった)

エディンバラに来始めたのが2013年からということですが、もともと劇団/役者畑の人っぽいですね。年齢を考えても(30すぎてるらしい。もっというと32歳らしい)…。

すばらしいマルチ・メディアなクリエイティブ劇でした。モーパーゴさんがBBCRadio 4に出演しインタビューされるという設定で進行するというレイヤー1。番組のMCとモーパーゴさんとの対話&関係というレイヤー2。”インタビューの合間にかける音楽”とジャケ写をベースに作り出す”キャラクター”コメディというレイヤー3(→この音楽/ヴァイナルLPがこの劇のキモ)
この3つのレイヤーが、それぞれ独立しながらも融合するのです。
ビジュアルとサウンドと脚本が別々でありながらもシンクロするように。
あまりにも予想外な創造力から紡ぐお話は、途方もなくビタースイートで、途方もなくナンセンスで、驚愕のスキルと技術で。ビジュアルとものの見事にシンクロするラップは、この劇で一貫していた「コメディ」のデリバリースタイルの集大成ともいえるべき箇所で、この当たりから、あまりの芸術点の高さに、涙が出てそうになるくらいでした。
ラストも、じつは、このビジュアルと音とコメディのあまりの完璧なシンクロに笑って感動しながら涙が…!! ホントにホントにこんなにすごいモンだとはまったく思っていませんでした。
今後モーパーゴさんはROyal Courtとかでブイブイ言わす作家になってくれるんじゃないかと期待しています。Will Adamsdaleのように。Tom Wigglesworthのように!!! 


2015年8月27日木曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 今年も最高だった最高に愛してるBridget Christie姉さん観ました

チケットは随分前に全部売り切れですけど、一応リンクはります。

姉さん、この写真だとこれからオレが書きたいことの信憑性が…(汗)

姉さんのかっこええwebsiteのリンクもはります

過去に書いた姉さん絶賛の感想文はこちら(→弊社比、昨年一番翻訳されて読まれた記事第2位)

はっきりいってもうこの気持ちは愛です。ホントにキレイで、姉御肌で、こちらがスッキリ爽快になるようなコメディをマシンガン攻撃でやってくれるんです。スキル/スタイルなどは上記のリンクをふんでください。
今年も「フェミニスト」のキャラかぶるとこうなる…っていうネタ、人種差別ネタ(アメリカにいる黒人のふりをする白人Rachel Dolezalの話)、今芸人には左しか居場所がないネタからのナイジェル・ファラージはキャラクターコメディアン・ネタ、予算カットネタでジョージ・オズボーンをボッコボコ等等…涙流してゲラゲラでした。もしかして今年一番涙でるほど笑ったのはBridget姉さんでかもしれない!! 最後のクライマックスで出て来たナプキン・ネタが強烈すぎて、号泣笑いしました。ホントに最高。

【オレ的アンビリーバボーな事実発覚】
じつはですね。Bridget 姉さんのことまだ30半ばいってりゃいい方くらいだと思ってたんですよ。ダンナさんとめっちゃ年の差で(8−12歳くらい違うんだと)ダンナさんなんだかんだいって、でね、わっかい美人のとびきり頭ええ芸人さん奥さんにしちゃってー、もうなんだかなー! なんつって思ってまして。昨年のショーの感想(上記リンク先)でも、姉さんは「元祖ダンナさんと仲間たちのスキルと技術を吸収した次世代アーティスト」枠だと思ってたんです。
ところが! なんとこのショーで姉さん「44歳」って。
いや、たしかに90年代はじめにドラマスクールいって…なんつーこといってるから、つじつまあうけど…
よ、よんじゅうよんさい?!



米とかのハデハデ芸能人ではないので、ボトックスとかないですから。あり得ないですから。ナチュラルですから。

ど、どうしても信じられなくて、終った後に賛辞を述べたあと「あの、ホントにホントに40歳超えてるんですか?」と質問したところ…
「そうよ、ホントに44歳よ」
とご返答が!
「マジですか?!信じられないっす!オレずっとダンナさんが、めっちゃくちゃ若い美人のイケテル芸人さんと結婚できたんだとばっかり思ってて…ホラ、ダンナさん権力的なな力でもって…」 
「ああ、ダンナがラッキーなヤツだって思ってたんだ? ぶははははは。ダンナに言っておくわー」
「…ぜ、ぜひとも、お伝えしてください…!!!」
*なんか真っ白で憶えてないんだけど、この後オレなんかやらかして言ってるんです。それに対して笑われて、ありがとう、って言ってもらったんですが…何言っちゃったんだっけ? 汗)

いや、マジで、こんなに才能があって売れっ子でキレイでフレンドリー天使で、かわいい2人のお子さんのお母さんで、アウトドア派で、年齢不詳でキラキラ輝いている感は!? 一方、ダンナさんを今年のハコ周辺で偶然観かけたときは、重そうなおにぎり型のリュックしょって、よれっよれの洋服でぜいぜい言いながら歩いていて、乳母捨て山に業に入る僧侶みたいだった…。オフステージのダンナさんと姉さんのキラキラ輝きの差が…年齢の差からくるものではなかったんだ!むしろ2人は同世代!

アレ、ダンナさん「子どもいるから絶対に離婚しない」とかステージで言ってたけど、そうじゃないな。
離婚したらすべての人生終っちゃうのは、ダンナさんのほうだ。
完全無敵のダンナさんを超えてる唯一の人物は、奥さんのブリジット姉さんだ。めっちゃかっこいい。そう確信したら、にやにや笑いが止まりませんでした。

そんな姉さん本出版してますので、ぜひ購入してください。





エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 焦点がFree Fringeにさらに動いた感? 毎年のFoster's Comedy Awardsノミネート者発表

毎年恒例Foster'sのコメディ・アワードのノミネートが発表になりました。ノミネート者の数が増えてます。free fringeの注目度枠ってのが確立された感じ。ここ2年の注目でっかかったから、今年はフリー・フリンジからは出ないだろうな。
また人種/お国/ジェンダーときちんとばらけるようにしてるなー。その計算高なのが、ちょっと赤裸裸すぎる感が…(汗)
以下、ノミネート者と個人的感想です。

Best Comedy Show:
James Acaster: James Acaster: Represent → もはやこの枠(ノミネート)の連続常連になっちゃったジェームズ君。もうね(汗)こんなに毎年ノミネートに入れるなら、一回くらいなんかあげれば?みたいな。じゃなきゃ、もう賞取りレースみたいんのから卒業させてあげなよ(汗)
Joseph Morpurgo: Joseph Morpurgo:Soothing Sounds for Baby →絶対に入ると思ってたので、じつは明日(27日)観に行くチケットを購入しています。感想は観たらアップします。The Invisible Dotの一派なので、気に入ると思うので。→ 感想アップしました
Kieran Hodgson: Kieran Hodgson: Lance → フリー・フリンジから。去年John Kearnsがやってたオハコですね。注目されやすい??? 彼、キャラクターコメディで、(オレの!)ジョニー・スイート君の香りがぷんぷんしており、観ようと思っとりました。→感想アップしました。

Nish Kumar: Nish Kumar: Long Word. Long Word.. Blah Blah Blah.. I'm So Clever ニッシュ・クマーさん、今さらいらないよね? 昨年クマーさんのセットみたときの感想はこちら
Sam Simmons: Sam Simmons: Spaghetti for Breakfast → ジェームズ君よりはまだいいほうだけど、それでもサムさんもノミネートの常連になっちゃって、一昔前のジョシー・ロング状態(汗)コレはコレでネタになるのかしら? Channel 4 でやってるOnline Comedy Blapsよかったですよ
Sarah Kendall: Sarah Kendall: A Day in October このサラさんは去年のノミネートだったサラ・パスコーさん的な立ち位置ですよね。
Seymour Mace: Seymour Mace is Niche as F**k! こちらはThe Stand Comedy Clubより。The Standファミリーの芸人さんたちによいしょされてます。
Trygve Wakenshaw: Trygve Wakenshaw: Nautilus キウイーランドからやってきたフィジカルコメディの芸人さんです。もう一つ別のショーKRAKENってのもやってます。


Best Newcomer: (こちらは新人賞枠)
Adam Hess: Adam Hess: Salmon アダム・ヘスさんはリース・ジェームズ君のフラットメイトです。リース君と違い、彼はフリー・フリンジです。
Daphne Do Edinburgh: Daphne Do Edinburgh えっとですね、コレはフィル・ウァング君(ブリティッシュ・チャイニーズ)ジョージ・フォーレイカスさん(普通のイギリス人)ジェイソン・フォーブスさん(ドミニカ?だっけ)の3人構成によるスケッチコメディです。観に行きました。観に行ったんですが、彼らのデビュー戦かつ1〜2日目くらいなところで観に行っちゃったんで、特にその前に大好物のベテランさんとか観てるとか反則しまくって観てたりするので、両方に大変申し訳ないと思っています。
特記するなら、フィル・ウァング君のキャラがなんかに似てる似てると思っていたのですが、アレですね、The Simpsonsに出て来るキャラまたはIT Crowdのモス的キャラ。 
いや、オレホントに自分の見方が柔軟でなくて悪いと思ってます。
スケッチって難しいんです。ホントに難しいんです

Larry Dean: Larry Dean: Out Now! 最近ご無沙汰だったので、スコティッシュ入って欲しかったところです。Larry君かFern Bradyちゃんはいんないかな、と思ってたので、嬉しいです。Larry 君でもこのまま事務所がばばーんとバックについてスロス君みたいになっちゃうのかしら。
Sofie Hagen: Bubblewrap Sofie Hagen: Bubblewrap →デンマークからのフリーフリンジ参戦者です。 北欧はダニエル・サイモンセン君とかダニエル・サイモンセン君とか輩出しちゃったから、一応気をぬかないでおこうとは思ってます 。
The Story Beast: The Story Beast Pleasanceでやってる人ですね。すいません、スルーしちゃってました。おもしろきゃグロかろうがなんだろうがいいんですが、うーん…
Tom Ballard: Tom Ballard: Taxis & Rainbows & Hatred オーストラリアから招待枠できとる芸人さんですね。
Tom Parry: Tom Parry: Yellow T-shirt ぶはははは(笑 コレ、オレゼッタイ観に行かない!けどなにやってるかわかる。この人Pappy'sの1人です。はははははははは!(笑 今さら新人枠なの?(爆)ソロだから? それヘンでしょー(笑 




2015年8月26日水曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 そろそろいろんなノミネートがではじめてます。

昨日あたりにChannel Daveが近年主催する、One Linerのベストジョーク大賞が発表になりました。
個人的にはサウンドバイト的なContextのない手合いの笑いをピックアップするのはどーかと思っているのですが、多くしてコレをきっかけに才能のある認知度のさしてない新鋭芸人さんがスポットライトを浴びるチャンスを得ているので(じゃあ昨年のTim Vineはなんじゃよ、ですが)その意味で評価したいと思っています。今年はDarren Walshというキャリア4年くらいのone linerが得意な芸人さん



なんかこういう絵をかいたりもする芸人さんらしい

一方オレ様が毎年注目しているのは、Malcolm Hardee Awardsです。(ここにはかつてボー君だってノミネートされたんだぜっ!)こちらもノミネートが発表に。ちょうど信頼できるレビューさんらが次々に4.5星以上をたたき出しているせいで、観に行こうとチェックしていたRichard Gaddさんがノミネートされているので…今週中に狙い撃ちします。おそらく大変高い確率で感想を書いていると思います。




2015年8月24日月曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 今年の当たり!は多分この子かな?!なAhir Shah君観ました

Free Fringeでっす。West Nicholson street のCounting House でやってます。

【追記】うああああああああああ!!!! この子所属がAVALONだっ!!!

今のところ個人的にお宝第一候補です。なぜなら、Ahir君、まだたったの24歳なんですけど、オレがティーンだったころにキャーキャー言っとったDavid Baddielクオリティを彷彿とさせる”オックスブリッジ・ダブルファースト・ポリティカル・コメディ”を展開してくれちゃったからです。彼のこのクオリティを、彼の持って生まれたブリティッシュ・エイジアン第三世代の特権、と片付けては決していけない。政治哲学を基盤として展開するガチンコ政治ネタ、そしてかなりアカデミックな語集は、彼の話術によってスルっと消化できるのですから。(→少なくともオレはそう思った)
かなり早口なのはまったく構わないんですが、さんざん早口弾丸で突進したあとに、オチを小声でモショっと言っちゃって、ネイティブすらも拾えないというテクニカル問題がありましたが、そんなもの、まだまだ24歳、すぐに改善されると思います。
最後のクライマックスがガールフレンドへの愛歌だったのも大変スイートでした(笑 

あ、かっこよかったですよ!ちっちゃかったですけど!!!(→またそれか とか思わないでください)

エディンバラ フリンジEdinburgh Fringe 2015 いつにも増して完全無敵を再確認。 Stewart Lee観ました

いやもうね…今回はとくに…言葉にならんですわ。
Stewart Lee御大です。
オレ、いつも思うんだけど、ガーディアンのコメディ評論の人と仲良い友達になれると思う。大抵のもの読んで同じ価値観。→http://www.theguardian.com/stage/2015/aug/23/stewart-lee-a-room-with-a-stew-edinburgh-fringe-review


チケットは平日まだとれる。
(リンクを探すためにググったらTelegraph紙はもはやネタとして、他にレビュー書いてるウエブ媒体があるのを発見。KYなのかネタにされたいのかネタにされるとも思ってないのか 汗)

【お詫び】最近のGo Johnnyの記事は、すっかりいつも読んでくださる人対象の文章という、もはや海外コメディの普及にネガティブ影響を起こしているのではないかくらいな酷く偏った文章になっています。すみません。もし英国コメディに最近目覚め、本格的に楽しんでみようという方で、Stewをご選択の方は、あの笑いを理解するために事前知識が必要かと思います。
Go Johnny I からは こちら
Go Johnny II からは こちら

【完全無敵の75分】
今回も(近年の)例年どおり、BBCのComedy Vehicleで収録するネタを試すwork in progress。最初の30分、残りの30分、そして10分くらいのカジュアルちっくな導入ネタを、という構成です。ネタは全部で”6本”用意し、その日の観客に合わせてアレやる、コレやる、という前置きからスタートします。 (注:丸呑み信用しないでください)”オレが観た回”は「Daily Telegraph紙による酷評」についてからはじまり、「中流階級をテーマに敷いてのBAFTAでグレアム・ノートンに負けた話」、そのときの状況により「イスラムの話か別のネタ」…の構成でスタート。

Stewのすごいところは、
①どんどん「メジャー」へと地位を戻しまくり、もはやどんなに頑張っても「マイナー」とは呼べない状況ななか、常に「メジャーにはなれず、コメディ界のつまはじきで、中流階級のつまはじき」なキャラを堂々正当化させて展開する、一見dead endにみえて、非常にフレキシブルな笑いのスタイルと完全無敵のスキルが芸術品である。

②フタをあけると実は全部仕込みネタなのに、完全に騙され、「コレはもう一回みて確認しなきゃ?」と再び客に足を運ばせるXファクターが常にある。

前にも書いたかもしれないですが、じつはここ3−4年のレビューの質の悪さが原因で、特定のレビュワーさんら以外、観ようかな、と思うものは自分の物差しだけで判断しておるのですが、いわゆる世間一般でいうところのオレ的4つ星と5つ星の差って、この②なんです。もう一回観たいと思うかどうか。近年の例をあげると2−3年前のトニーさんとかニック・ヘルムとか、バスデンさんのお芝居とか。去年はダントツでリアム君。(今年じつはそのもう一回観たいほどのモノがまだ見つかってないんだよなー…。)
Stewの場合、今回2回いかなくてすんだのは、もはやメジャーすぎるので、他の日に行った友人らがいるから。ネタについて細かい確認ができたんです。

③Stewart Leeの中にいるStewart Leeはじつはめちゃくちゃいい人で、そのめちゃくちゃいい人な部分が、今回ポロっとでちゃってたのがすごく感激だった。具体的に言うと、じつはオレが行った日にあの!!Limmy が!!!客席に!!!奥さんと!!!たんです!!!
それでですね、Stewはグレアム・ノートンとBAFTAのルーティンのときに「自分は自分が一番の芸人だとは思ってないけど、多分、この会場にも自分より上の芸人さんがいるけど…」って言ったんですよ。おおっ?!もしや、客席にLimmyがいるのを知ってるのか?!と思って、このクダリも友人らに確認したところ、やはり! このようなくだりは友人らのときには一切なかったそうです。ほらーじつはいい人なんですよー。てかLimmyは最高で永遠のアイドルです(違 


2015年8月20日木曜日

エディンバラフリンジ Edinburgh Fringe 2015 Max and IvanとButt Kapinskiの感想です

観賞数がかなり落ちましたが、ちんたらみていたなかからよかったものをご紹介します。

Max and Ivan


オーストラリアからのスケッチコメディデュオです。ここ近年毎年恒例のフリンジ特別超人気企画The Wrestlingで、もともとの企画をしていた2人だったと思います。(→要確認)そして軽く調べたら、そうだ、この2人、W1Aに出てました!

というわけで、昨年ノミネートになり、いい加減チェックしなければ、とチェックしたところ、職人芸でした。The League of Gentlemenの再来です。”芝居”としてのクオリティ、”役者”としてのクオリティが高く、このショーのハコである、AssemblyHallのプロパーさ加減が一層認識できた感じです。コレはこのままTVシリーズいっちゃえるぜ、と思いました。



ご本人の紹介をするとネタバレになってしまうので、黙っていますが、殺人事件の真相を負う私立探偵バット・カピンスキの事件(18禁)を描く…なんですが、バット・カピンスキ以外の出演者がそのときの観客全員です。参加のさせられ方がシャレにならなくて、その場でいきなり役を与えられた上にセリフを即興で作っていかないといけません。なんですが、バット・カピンスキが、何をいってるのかききとりづらいキャラ設定(スピーチ・プロブレムがある)で、いきなり役を与えられた上に、上手にことが運ぶようなセリフをパパっと見繕うって結構プレッシャーが…! ちなみにオレは殺人事件の後のタクシーの運ちゃん役にさせられて、バットの膝の上に座らせられたんですが、「ハンドル握って」ってのがちゃんとききとれず、前の人の椅子持っちゃいました(汗)でも、ヤバイっていう気持ちにはさせられずに進行するショーはすごいと思います。超インタラクティブで、これがコメディおたくでない人たちが一番好むタイプの、予想外の連続なコメディかな、と思いました。
もう一つ興味深かったのは、観客の多くが、他のショーの演者さんだったことです(笑 なぜわかったかといえば、みな衣装をきていたり、ショー前後の周辺でチラシを配っていたり、つまり、ド素人のオレたちのほうが人数が圧倒的に少なかったんです。正直、ド素人が多い日とそうでない日の違いを観てみたいです。
しかし、同じモノを2度観るほどの時間が…(え?) 

Pete Firmanことピーちゃんはいつもいいです。ぜひ観てください。

あとは、うちの子と友達にコレとコレとコレ観てこい!って観に行かせたフリー・フリンジのなかで、よさげなものがあったので(12歳半をこき使う母)そちらもそのうちアップデートします。


2015年8月19日水曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 一夜限りの奇(危?)跡を起こす Nick Helm、観ました

観ました。
NICK HELM: CAN SOMEBODY, FOR THE LOVE OF GOD, PLEASE MAKE ALL THIS PAIN AND MISERY GO AWAY (A WORK IN PROGRESS)


注:WORK IN PROGRESSでございます。

もはや、2013年のニックと、2014年のニックを経験したこのオレ様がこの一夜限りのWork In Progressを見逃すわけがありません。チケットの値段とかみませんでした。
(そして今年はWork In Progressなので、去年のようなネタバレとかやりません。)

【あまりにも予想外な登場】
今までのニック体験および、ニック疑似体験(BBC放送Nick Helm's Heavy Entertainment) をしてきたファンにとって、期待するものは、
コレで、

コレだったわけです。今宵も暑苦しい1時間を覚悟して期待しわくわくしていたのです。が、出て来たのが、どちらかというと、

こっちでして。(正確にいうと、おひげもそって整ってて、短髪にして超さっぱり!)

アコギのお兄ちゃん(多分Heavy Entertainmentに出てたお兄ちゃん)がステージ上で奏でるギターのリズムにあわせ、世にもフツウすぎる黒トーンの洋服でスーっと紹介もなく登場し、ネタ帳おいたり、楽譜ホルダーにメモを乗せたりしはじめるもんだから、客席は
しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん…(汗)

に、ニック・ヘルムが普通の格好してる…! 驚愕の大どんでん返しを冒頭からおっぱじめてくれました。さすが!”ニックはつねに予想を裏切る”という我々の予想を裏切らないオトコ、ニック・ヘルムです。

【というのも、オハコが…】
そうそう。オハコの話をさせてください。PleasanceのそれもCabaret Barでした。ここは、昨年のGrandに比べたら1/3以下のキャパシティしかないのですが、フリンジ・コメディの歴史としては、非常に由緒正しく、クーガンとかレベルのレジェンドな芸人さんが数々こちらで異名を残し、名声を上げていった、ある意味、「芸人ならば一度はここで」的な要素が残っとる場所なのではないかと思います。中に入りますと、ローワン・アトキンソンの写真やサイモン(ムネリーのほうです)の写真やら飾ってあります。オレもここで何人のレジェンド芸人さんを観て来たことか…(サイモンをどこでみたか憶えてないんだよな… 汗)
というわけで、「あの!キャラ設定のニック・ヘルムが!レジェンドなCabaret Barで1日だけの…」っていうお膳立てに、観る前から笑いが止まらなかったんですよね。絶対、ニックはすべてを計算している。その期待が高まったところに、あまりにもシンプルにこぎれいになってでてきたのです。

【コアファンを喜ばせつつも】

去年と異なり、お客さんのほとんどはコアファンだったようで、「このサビの歌詞でみんなで無理矢理合唱させるのか?!」みたいな最初のナンバーでガッツリ客を掴んだまま、テンポよくコアファンが喜ぶお約束ネタへ。(例:Do you like jokes?からのオヤジギャク連発芸)上手に(キャリア自体は)成功する一方、巧みにルーザー&モテないの2大要素を柱にしたキャラで突き進めているのが、ホントに頭いいと思います。ネタ作りとキャラ設定に関していえば、自虐の極みです。精神強く計算高い、さらには今後の展開も読めているゆえの「ニック・ヘルム」キャラ作りだと、現状では判断し、大きな賛辞を贈りたいです。

前半戦でおなじみのキャラでおなじみのネタ展開(新ネタです。しかもロンドンで2ベッドルームフラットに住んでいるネタがめちゃくちゃよかった。)その後新曲とポエム。
そして後半戦にはいってからのギア・チェンジがすごかったです。新曲の節を忘れてしまい、いい時間かかったのはお愛想で、そのあとの、「女性とデートにディナー・デートに行った」ネタ(→多分今回のメインコース)は、いわゆるpushing boundaries(→どこまでエッジにいけるか記録に挑戦)だったと思います。すごかったです。個人的には昨今のレイプ・ジョークのアンチ・テーゼとして解釈していいのか、その方向性からでこの笑いは成立しているのか、それともストレートにニックのキャラが織りなすネタとして笑っていいのか、単純に見えて、じつは幾層にも笑いのレイヤーが重なり、自分のVerification mechanismの作動が必要になるほど、すごかったです。圧倒されました。

いつもこの人のジョーク・スタイルはグランジだよな、と思うんですが、今回もそのグランジスタイルは全開。そして、これでもかとオチをひっぱるんですね。その強引さ加減に驚愕でした。ついてこれない客はおいて行くんです(笑 このとくに大きく宣伝したわけでもない、極めてLow Keyで行われたwork in progressで途中退場する客が複数いるってスゴいですよ。それがいいのかどうかは別として、アーティスト職人魂炸裂に見て取れました。work in progress だから妥協を許さず試してみよう、だったのかもしれません。

そんなニック・ヘルムですが、じつはFree Fringeで明日19日もう一回やるので、もし現在エディンバラにいらっしゃる方で、ご興味のある方はどうぞ。Canon's Gait (Royal MileのCanon Gate) Venue 78、16:55ーですが、コレ、1時間くらい前からは並んでいたほうがいいんじゃないかなーと思うんですが…どれくらいハコが広いのかわからないんですけど。。。

(*)よくあるパターンではLadies and Gentlemen, please welcome, the star of the show とか your clown of the nightとかなんとかいって自己紹介してステージに上がってくるんです。


2015年8月14日金曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 今年もTonezoneに入って来ました。Tony Lawさん観ました

いつものThe Stand Comedy Clubでございます。
チケット情報はこちら。Stand 3 はキャパがあるので、平日はチケット売り切れてないようです。

トニーさんへの愛をぶちまけた過去記事はこちら

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-416.html
(↑今となっては、コレは生涯のベスト10くらいのなかに入るかもしれないです)

http://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Tony%20Law


【今回のTonezoneは!】

というわけで、今回も相当のめくるめく破壊的なTonezone(詳細は過去のショー体験記事をご覧下さい)を期待満々で行ったのですが、随分Low keyになっていて、びっくり。(汗)いや、正確にいうと、標準の芸人さんに比べたらシャレんならんくらい予測不可能でテンション高いんですが、なにぶんトニーさんなので、どうしたんですかっ?! 落ち着いちゃってますけどもっ?! でした。
同時期に家族になった3匹のワンコたちが次々とこの世を去ったことがきっかけで、nervous breakdownになったそうです。心と身体の調整中? そんなことはさておき、ピカピカ光るウサギの耳をくっつけて、暑苦しい黒いマント着て、暗転のなか登場し、「コレじゃーウサギの耳が光ってることが即座にわかってオチが台無しじゃん」というネタのためだけに、ウサギの耳をくっつけてきて、それ以降使わないとか、コアファンを喜ばすためだけにトロンボーンを持って来てきて、大半放置、とか。

なんでも、いい加減きちんと事前に(60分用のショーの)ネタを書くのがいやんなったんですって。なんで、今回、(高台椅子にのっけてる)ネタ帳開けないよ、って。ネタのサインも今回は天井に1枚で、よみずらく、昔はそーじゃなかったでしょ、と。トニーさんがコメディアンはじめたころは、ロス・ノーブルとかハリー・ヒルとかが大流行りだった時代で、完全improvが大勝していた時代。勢いで面白いこと言って、ちょっと前のジョークを上手にリフれば、世間が「うおー、なんか繋がってる!」って感心しちゃう時代だった、って。(Phil Kayもいたよねー)なんだ最近のしっかりネタ書いて、しっかり60分のショーにするって風潮は。オレは今年はそんなのやんねーんだ! ってことでした(汗)つ、つまり、今年はリアルむちゃくちゃ(汗)話の持って行きようが無茶苦茶(汗)でした。これ、アタリ日もあれば、むむむ?な日もあるんだろうな、と見て取れました。オレの日はまあまあだったと思います。Tonezoneにはどっぷり入れなかったけど、それがトニーさんの今年決めてやった(事前に準備しない、していたとしても本番では使わない)ことですし。よかったです。

【備考】
①オレ、開始の30分前についたのですが、一緒に見る友人らが時間を間違えて全然到着の希望がみえないところ、どんつか列に並んでいた人がハコの中に入ってしまい、ぼっちで会場前につったっている状態に。そこへ、トニーさんがやってきたんですね。ものすごいにっかにかしながら、トニーさんに「これから観ます!!!」って言ったらトニーさん、「関係のない観光客」から「今日のお客の1人」と理解し、「今日、お客さんはどこいっちゃったの?!他に誰もいないのっ?!」と(超フレンドリーできっさく!)尋ねてくれたんですよ!「いやいや、沢山います!もうみんな入っていっちゃっただけです!」って言ったら、「あーそうなんだー。よかったー」って。意味ないですけど、ほっこりしましたー。
②あと、初めてトニーさんを観に行った友人がオレに「ちょっと、めっちゃくちゃ、めっちゃくちゃハンサムじゃない?」って。
オレ自分の趣味に自信を持つことにしました。

2015年8月13日木曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 観た。今や(たぶん)Man DownでおなじみのMike Wozniakさん観ました。

観ました。前から一度見たい見たいと思っていたのに、気がつくと売り切れで観れなかったマイクさんです。そそ。Man Downのです。
(多分賞取りレースでノリノリの頃だったからなのかもしれません)


さ、さんじゅうごさい(汗)Greg Davisと同い年くらいなんだとばっかり思ってました。

マイクさんまでFree Fringeです。詳細はこちら。

猫がですね…。
一昨年エディンバラで3週間巡業し、エクセターにある家に帰ったところ、車から猫がぴょーん。どうもエディンバラから間違えて連れて帰ってきてしまったようなのです。マイクさんは長時間かけて家に戻ってきたのに、また超長時間かけてエディンバラに向かうことになります。なぜなら車からたまたま、ネコがぴょーんとでてきたところを、近所のおばちゃんに観られちゃったから。マイクさんはethical なので、そのまま放っておくことができず、猫を追いかけてしまったのでした…。にゃんこの運命、そしてマイクさんの飼い主探しの旅がこのショーの基本的なプロットです。

マイクさんのスタイルは、とても人間くさいHarry Hill系で、ホントにツボでした。この猫の飼い主探しは、マイクさんがethicalであるために起きた結果で、他にもethicalでいるために、色々なことに妥協できないんでいるんですよ。その妥協できない自分に疲れ、ぜいぜいいいながら、「ちょっとさ、みんな、真剣になろうよ、僕はethicalなんだから。みんなでここは真剣に。落ち着いて」と小休止して、ランダム・ファクト(事実データ)を観客のチョイスで話すんです。この小休止(伏線)と猫探し(本線)がパターン化するんですね。今思い出しても笑えます。

最後のオチもアートでキレイに落としてあって。自分、趣味の基本がパンクなので、スパンと落ちてるのが好きです。

ステージおりて、料金をわたすときに、同じ位置で立てるんですが、思ったよりマイクさんの背が高くて、おお!と思いました。もっとちっちゃい人かと思ってたんですが、よく考えたらGreg Davisの隣りにいたら、誰でもミニミニになりますよね。はい。




2015年8月10日月曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 Pappy'sの…(って枕詞つけちゃっていいのかな?汗)Matthew Crosbyさん観に行きました

Matthew Crosbyさんです



チケットはこちら 

なんで数年前のソロショー以来、ほかっていたのに、今年に限って行っておこう、という気分になったかというと、やはり年末に観たGrocho Comedy Club(詳細はトップのリンクをお願いします)のせいだと思います。あと、ぶっちゃけ5ポンドだったから。5ポンドで数年前に観たソロショーのレベルを最低限キープしているなら(詳細はトップのリンクページに貼られているリンクをお願いします)、めっちゃお買い得じゃん! と思いました。いつからツイッターをフォローしはじめたのか憶えてないのですが、ツイッターは上手に宣伝と面白いツイートがまざる一方、頻度が少なくよい感じです。はい。

数年前に観たときはDave Gormanみたい…って思ってしまったんですが、今回はもっとPappy’s色が強かった。クオリティの高いストーリーとPappy'sをよいバランスで楽しめました。学校の教師だったのを今回知ったかすっかり忘れているかのどちらかなんですが、教師さんはすでに自分の話に興味のない連中相手が耳を傾けるようにする技術を身につけていますよね。元教師って芸人さんには得な職業だよなーとここ最近とくに思っています。(自分の同僚が講師なんですが、マイクもって喋るときの我々他との差が大きく違う!)

そうそう、肝心の内容ですが、「意見と事実の違い」の話です。この違いって確実にあるんだけど、ある一つの超独断と偏見きわまりない意見が「事実」になるときがあるって正当化するのに1時間かけてました。(→ 褒めてます)ナンセンスの極みだと思います。

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 Thom Tuckさんのシリアスお芝居Scaramouche Jones観ました

トム・タックさんといえば…去年の個人的なフリンジ・ビックリニュースだったわけですが…

その!もうどの風体でも認識できるよ、なトム・タックさんが、10年前に上演した1人芝居「Scaramouche Jones」を再演するよ、ということで、芸人さんのストレートなお芝居はいつも気になってしょうがないタイプなので、行って来ちゃいました。(注:初演は観てません)
*す、すみません(汗)コレ Justin Butcherの脚本だったんですね(汗)すみません。http://www.amazon.co.uk/Scaramouche-Jones-Modern-Justin-Butcher/dp/0413772217




100年生きたピエロ、スカラムーシュ・ジョーンズが命に終わりを告げる最後の日に、自分の生涯を語るという設定で繰り広げる75分。19世紀の終わり娼婦の子どもとして生まれた顔が異常に白いスカラムーシュ。母親が死んだ後、奴隷貿易に巻き込まれ、アフリカ、ソマリアへ。その異常に顔が白いことと白人であることで、雇い主に重宝?され、パフォーマーとして世界を回ります。しかしながら規制の厳しかった時代、パスポートもないまま、イタリアを巡業中捕まってしまい、雇い主は処刑。子どもだったスカラムーシュは免除されます。身元を確認しようにも身元もわからなければ、苗字すらない。というわけで、スカラムーシュはパスポート申請手続きをする監査官の苗字がJonesであり、それがよくあるイギリス人の名前と知り、自ら苗字をJonesと命名。それは死ぬ間際に母親から自分の父親はイギリス人だときかされていたからでした… 

19世紀終わりのイングランドの下層階級(オリバーの世界ですな)、闇奴隷マーケット、大戦中のナチズムと大虐殺…と、世界を旅し、めくるめく世界を美しい描写で語るのですが(Life of Piの作者とかサルマン・ラシュディがやる系のbeautificationで、頭にすーっと状況が浮かんでくる感じ)、いかんせんヘヴィーなトピックを次から次へととりあげるので、見終わったあと、かなり鬱になります。そしてこのピエロ=Clownが、波瀾万丈すぎる人生を送りながらも人を喜ばせることに自らの心を潤し、悲劇な決断を悲劇とも思わずするところは、芸人としてのトムタックさんの内なる思いとオーバーラップしているんだろうな、と察しされました。そう考えるとよりいっそう鬱になりますね。

ヘヴィーなお話でした。シリアスに色々考えさせられますし、黒歴史の再訪もできますし、何しろ文学的描写がとてもきれいだったので、非常におすすめです。が、心の体調がよいときにご鑑賞することをよりおすすめします。

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 死ぬまでヒーローのBrendon Burnsせんせい観ました

何人もヒーローがいて、恐縮なんですが(でもその数は一桁だと思う)ブレンドンせんせいは人生の生き方師匠です。道のない場所行きたかったら、そこに道作れよ。どうせやるんだったら、その道個人仕様にするんじゃなくて公道になるくらい立派な道作れよ、っていうコメディを行く芸人さんです。(あ、オーストラリア人です)


フリーフリンジです。詳細はこちら。フライヤー一枚作ってないし(何年前のお姿のポスター使ってるんですかって画像です)、一切媒体インタビューもない。ものすっごいわかりづらいところ(地図で説明できないところ)でやってるんですけど、ファンがみんなききつけて押し寄せているので、開演時間の1時間くらい前には現地に到着して並んでいないと、席の確保があやしくなります。他の芸人さんたちと違って、観たいヤツはみんな入ってこい!なんですが、立ち見で1時間はさすがにツライので…。


ちょっとだけ過去記事が見つかりました。キャリアとファン歴両方長過ぎて、きちんと紹介することを放棄している様子だ…。 →このリンク先でも書いているように、オレの気が遠くなるほど長いフリンジコメディ体験で、1998年に観た(注:中毒中)、予期せぬ「気が変わって自分のショーをやめちゃって観客全員連れ出して、CowgateからPlayhouseまで歩いていって、別のショーの野次飛ばしに行く」ショーになってしまったブレンドンせんせいを超えるものは、今後世間的にもでてこないんじゃないかと思ってます。2004年(注:リハビリ後&超クリーン)、自分が喋ってる最中に、ビール買ったりトイレに出たりするお客にむかついてショーの真っ最中にトイレ休憩時間をつくったあげく、休憩後にビールもって入ってこようとしたお客のビールを取り上げ床に叩き割っただけではあきたらず、そのお客追い出しちゃったブレンドンせんせいを超えるものも、今後世間的にでてこないんじゃないかと思ってます。

ブレンドンせんせいをみるたびに、やっぱりナマだよ、コメディはナマが一番だよ、と再確認します。落ち着いちゃったばっかりのときのチューニング期間をのぞいて、いつも業界をひっくり返すようなことやってます。最近では、昨今のコメディビジネスに対抗するため、既存のコメディクラブや劇場ハコ&呼び屋をすべて避けまくり、ファンからダイレクトに資本をつのり、カフェや図書館、映画館、本屋などいたるところでライブやっちゃうOutside the Box Tourがすごく注目を集めています。ええ、とことんパンクなんです。

口を開くと笑いの芸術なのと、C-word F-wordがすごいのと、観客への愛ある罵倒もすごいです。そんなわけで、今podcastを録音しながら頻繁に違うネタでやってるはずです。どんなこと喋ってるかは、こちらで。で、コレが!ナマのオーディエンスを前に喋るときの最高感はほかにないです。ぜひ観てください。本当だったら最低10£の価値はある。しかしフリーフリンジにしてくれてるから、最低5ポンドでおっけーよ、だそうです。ホントにそうだと思います。

しかし、この間からはじめたばっかりのポッドキャストのはずなのですが、喋るたびに録音してるので、エピソード数が気が遠くなるほど溜っている…(汗)





エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 もう観ちゃったからどんだけ混んでもいいもんね:p Liam Williams君観ました

昨年からさんざん叫んでいるリアム君のお話はこちら
初日に観に行くのは失礼なので、ちょっとだけ待ってから行きました。まだ序盤なので、待ち時間は60分以下で済んだ!(→ビッグサンダーマウンテンくらい?)


会場/時間などの詳細はこちら。鬼のように並んだ上に、脱水症状の危機にあう確率の高い状況のなかで見ないといけないので、きちんとしたおハコと同金額だせとはいいません。でも
①The Invisible Dotのスタッフの方がものすごく仕切りよくて、ショーがベストでスムーズに行くようにきっちり仕事してる
②リアム君の腕には相当の金額を支払うべき
なので最低でも!5ー7ポンドははらっときたいところです。ハコの種類(*)とは対照的に意外にも客層はオレみたいんな感じのコメディ好きが多かったので、金額支払いのマナーもみんな自主的についていました。(=お札を出してる人がすごく多かった)

あのですね。今回は、期待していた去年のような「想定外」的な要素がなかったものの、リアム君贔屓を続けるにしかるべき理由を確信できる結果となりました。去年のブリジット・クリスティBridget Christie 姉さんの感想とほぼ同じ理由です。

かつて姉さんのダンナさんはStewart Leeというパーソナのバイオグラフィー「How I Escaped My Certain Fate」にて、Ricky Gervaisの成功を横目に、自分の笑いのスタイルのパテントとりたいわ、みたいなことを言ってた記憶があるのですが、とはいってもこのパテント、相当才能と技術とキャリアのある芸人さんでも上手に取得/昇華できてるケースが極めて少ないのがオレさまの印象です。理由は、そのスタイルがあまりにも高等技術すぎるから。オレの神様その①であるKevin Eldon がかつてKevin Eldon is Titting Aboutにて、自分のショーをCatherine Wheelと表現していたのに目からウロコになって以来、オレはこのスタイル技術をCatherine Wheelスタイルと勝手に呼ぶことにしているのですが、こんな高等技術、頭で理解は多くの人ができても、体得/表現はやれるもんならやってみろよ、ホレ。ということなんだと思います。

今年のリアム君は、去年より、よりCatherine Wheelスタイルへとシェイピングしてきていると感じました。去年同様、社会主義とかイギリスの政治(概念&政党)とかマクロな話と個人レベルの話、タイトルのBonfire Night(=ガイフォークス)のトホホ感(=変革しようとして失敗するイギリス)と、上手に適度作りあげたトホホな自分というキャラが、するっと滑らかにCatherine Wheelを形成し、この手の笑いで成長したオレらのコメディ脳にすんなり浸透する。取ってつけた感も、違和感もなく。

今の段階ですが、個人的には、
いつまでもNYといえばウディ・アレンに頼っていられないと後頭部で理解し、そのきたるべき暁を前に不安を抱いていたそのときに、Francis, Ha!でNoah BaumbachとGreta Gerwigのコンビ芸を観たときに見えた希望” に近いです。

(*)【どしても、場所について特記】エディンバラの暗黒史を頑に守り抜くかのように、キタナイ、コワい、アナーキーの3拍子なThree Sistersです。ハデハデパーティには縁遠いオタク生活を生きて来たオレには、別の次元の世界。どこでもひょこひょこ1人で行くんですが、ここの週末土曜深夜だけは行けず、無理矢理友人をひっぱっていきました。ちなみにここは、18世紀の啓蒙主義時代、無神論を警戒され政府に禁じられながらも、こっそりパフォーマンスを行いつづけた結果、バレて処刑されたThree Sistersの劇場があったところで、(だから名前がThree Sisters) フリンジとしてのカルチャー史の歴史が一番深く、一番フリンジの信条を受け継いでるのではないかと思います…
【英語情報 English Info】
http://www.thethreesistersbar.co.uk/2010/01/the-story-of-tailors-hall-and-the-three-sisters-2/

【追記】とある事情があってもう一回別日の別時間スロットでこの1時間セットを観ました。じつはオレ、結構ガチガチに用意している芸人さんなのかと思ってたんですが、意外と!本線以外はフレキシブルかつインプロっぽいという嬉しい発見をしました。導入は完全に別ネタだったので、2回行っておトク感です。


エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 オレの予想が正しければ賞レースに参戦すると思う、な感動を得たMae Martinちゃん観ました

Mae Martinちゃん
メイちゃん、めっちゃくちゃ!!!かっわいいいいいい!かった!!妖精かと思いました。いや、妖精かもしれない!


Free Fringeです。Venue詳細はこちら。*設備環境および仕切りが非常に悪いのですが、メイちゃんのポケットにいれるために最低5ポンドはバケツに入れて欲しいです。

ぶっちゃけていってしまうと、The Invisible Dotが仕込んだのカナダからの刺客です。メイちゃんを愛せない人類は存在してはいけない。というくらいまんまと気に入ってしまいました。

メイちゃんは北米コメディシーンで注目の芸人さんとしてすでにキャリアがスタートしているのですが、CanadaのComedy Awardとかとってる。英国では、ライブを中心にラッセル・ハワード君のGood Newsに出たりとか、BBCでスタンダップコメディをとりあげるときに、結構よく出て来ます。
Good Newsに出たときのクリップをはりつけときます。



メイちゃんはバイセクシャルです。わざわざ書くのも何かと思うのですが、彼女の自伝が彼女のストーリーの軸となっているので、ご容赦ください。
メイちゃんの笑いが新鮮で素晴らしく、心を鷲掴みにされ、魅了されるのは、彼女がバイセクシャルだからなのではありません。真の意味でのジェンダーレスを生きていて、それがキラキラとした貴重な宝物のように体現されているからなのです。すばらしくリベラルなご両親のもとに生まれ育ったおかげで、男性、女性という区別の仕方をせずに育ってきたんだそうです。スタンダップを始めるまで自分がバイセクシュアルだという自覚もなかった。そんなメイちゃんが、スタンダップをはじめたことで自分のアイデンティティとは何かを考えるようになると同時に、ジェンダー問題は彼女が生まれ育ってきた環境と比べてむしろ真逆だと思い知らされることもしばしば。そんななかでも、ひたむきに自分らしく生きて行く…。もちろんコメディなので、沢山沢山笑いましたが、ジェンダー問題の深刻さと、改善してかなければいけない、のメッセージに、最後は涙がついでちゃいました。

話術がめっちゃくちゃたつし、ホントにホントに純でキレイでかわいい。そして自伝を見事にオリジナリティのある作品に昇華させている、素晴らしい芸人さんだと思います。ぜひ機会があったらナマを体験してください。

2015年8月9日日曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 UK音楽とUKライブコメディが好きな方は絶対におすすめしたい。Michael Legge さん観ました

マイケル・レッグさんです

チケットはこちら

【ワテクシとマイケルさん】
じつは、ファン歴が異常に浅いです。The Stand Comedy Clubが好きなので、The Stand Comedy Clubに登場するレギュラー芸人さんをチェックし始めるうちにマイケルさんを知りました。その後、Stewart LeeのAlternative Comedy Experience(Comedy Centralでやってました。S2で簡単に終ってしまいました…)やツイッターをフォローするうちに、マイケルさんのオンライン上での活動が異常に面白くて、マイケルさんがなんかしゃべるとファボかRTをしたくなる病にかかってます。Kate Bushのライブをガンガンライブツイートしたときの、狂ったレベルの面白さが、今も個人的に伝説です。
じつは一度、スコットランドの独立選挙時のツイートで心傷ついてしまった時期があったのですが、その後、亡きRik Mayallを讃えるべきはずのBritish Comedy Awardがリックのリの字もいわずに、スルーしちゃったときに、全世界のコメディファンから非難轟々だたのですが、この件についてマイケルさんが書いた記事が、全世界のコメディファンを救い、私も救われ、フォローを再開した、という経緯があります。

その他、ポッドキャストやライブなどで、いつも世間と地と違う企画のショーをやっており、ずーーーーっと怒ってるショーとか、アーサー・ダーヴィル読んできて、コメディやらせたりとか(汗)その引き出しの多さに、魅了されないコメディファンはいるだろうか? と思っております

【Tell it like it is, Steveについて】

正直にいって、コレは、自慢でもなんでもなく、オレのような、友達と過ごすより、1人で本を読んだり、音楽きいたり、映画やTVばっかりみてるうちに、一緒に何かする友達がいなくなっちゃって、何観たくても、だいたい1人でどこでも行く、みたいな人が楽しめます。Alternative Comedy Experience に登場する芸人さんですので、落ちをビジュアルでも言葉でも説明しないので、落ちがPappy'sとかJosie Longというコアっぷりについていけるかどうかがカギです。そういうことを知ってればめっちゃくちゃ面白い。それから、音楽に身も心も捧げる時代があれば、このショーほどドカンドカンと打ち上げ花火が来ることはなかなかないはずです。「生涯のヒーローに会いたく絶対にあってはいけない」というマイケルさんの強いメッセージは、マイケルさんの驚愕の「ここでコレを言うか?!」みたいなエピソードを一つ一つきくたびに、着実に信憑性のあるメッセージとなっていきます。
コレがマイケルさんを栄光のアウォードへ導くかいなかはもはや問題ではない(いや、本人には大問題のようですが!汗) 観客はマイケルさんを知るファンベースであり、マイケルさん節がきけて、マイケルさんがやってるショーが見れればいいんです。
それでビジネスとして成立する立ち位置は、まだまだこれからの芸人さんたちの憧れのポジションではないかと思います。



2015年8月8日土曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 彼は本当にパンクな芸人さんです。Rhys James君観ました

去年、フリンジが始まる前から推してたRhys James君です


(マジで?!まだ24歳だったのかよ!!!ごめん、Bo君より年下???ってこと???同い年ってこと??? おおおおおお…

チケットはこちらでお買い求めください。

*ご本人、よくチケット買え買えと、さもさも売れてなさそうにツイートしてますが、相当満員御礼です。今日の客席もギッチギチ。さっさと買っとくことをおすすめします。

去年のショーでも言ってましたけど、今のご時世、白人の、純イングランド人の(お父さんお母さんイングランドの白人)ストレートの、若手の、かわいこちゃんの独身スタンダップ芸人さんって一番不利といっても過言ではないんです。まず目立った成績が残しずらい。GlasgowのEast Endでもなく、アイリッシュでもなく、Jewishでもなく、ゲイでも女性でもなく。世間の逆境にくらべたら、いたってのほほんとした逆境。てか、逆境らしい逆境がない。貧乏経験したことがない。
容姿もかなーりかわいこちゃん。前にブッサイクだったのが、努力によって大変身をとげたわけでもない。
性格がイッっちゃってて不思議ワールドを展開するわけでもない。心の病気みたいな状況でもない。
「白人の、純イングランド人の(お父さんお母さんイングランドの白人)ストレートの、若手の、かわいこちゃんの独身スタンダップ」芸人さんを90年代以降ビジネスとして大量生産したため、近年の英国はこういう若手芸人さんへまるで偏見があるかのように、身構え警戒しているのです。観てください、クリス・ラムジー君最近のモッサリオヤジっぷりを。観てください、英国でキャリアをスタートするまではあんなに!イケかっこいい容姿だったDaniel Simonsen君を。自分の才能を無駄なフィルターなしに認めてもらうためにDumb and Dummerみたいな容姿になっちゃって。(→大丈夫。この格好になってからファンですから)

リース君のワザは、こうした自分の芸人としての「逆境」と設定し、笑いを展開すること。しかも周囲の多くの若手芸人さんのフリーフリンジへの移動にさからうように、頑にPleasanceという、借金覚悟のハコで集客する。パンクです。コレはパンクというべきです。
そしてそうした視点から物事みすえれば、似たようなネタでも笑いは変わります。昨年はもっとストレートに(AだからBというように)ネタ展開をしていたけど、今年はナンセンス・ジョークのインサートがスパイスとなって効いてました。喋りのナイフがよくきれるようすんごいスベッスベに研いで、Spoken wordみたいに言葉の猛スピード連打を繰り広げるのですが、今年は彼の確固たるスタイルとして、よりグルーヴィーに感じました。(具体的に話ちゃうとネタバレになっちゃうから、何のネタについてそのように思ったか、は書かないことにします。)

そうだ、このフリンジに合わせて作ったリース君のビデオクリップを以下に貼付けます。

2015年8月7日金曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 アメリカンアクセントのハイクオリティな笑いにハングリーなあなたにお届けしたいAlex Edelman君です。

Go Johnnyには、アメリカが必要です。
いつもいつも英国&アイルランドときどきオーストラリア&ニュージーランドだけだとヘヴィーなんです。

Alex Edelman君
(何だこの子も26歳かよ!)
チケットはこちらで購入してください

去年エディンバラのフリンジで新人賞をとっていたのと、Jewish Observation Comedyなのと、なんかコノ手の顔に非常に簡単にグッとくる、が絶対観ようの理由です。キャリア的には新鋭枠ではないでしょうか? 去年のフリンジのアワードノミネートの記事を書いたとき、ちょっとだけ紹介しています。→ 集合写真のリアム君のピース姿がかわいすぎて騒ぎすぎたせいで冒頭がうるさくなりすぎちゃってますが、そこを飛ばしていただければ!
(ちなみにリアム君、今年の自分のポスターもピースしてますが、この集合写真のピースのほうがかわいい。かわいいんです。)

横道にそれまして失礼しました。

アレックス君はニューヨーカーのJewishだから、Jewishの方々が持つ独特の質の高い観察力とその解釈の仕方をナチュラルに持っている。Jewishであること自体も含め、この時点ですでに面白くなるポテンシャルに満ちあふれている。それをどうやって活用し、利用し、クオリティの高い笑いを生み出すかは、スキルと才能なんだと思います。ひょろひょろ系の、ハンクよりはナードな風体なのに、スタンダップは大変パワフルでした。つかみとしてJewishでアメリカ人としてイギリスにいることでの、"that awkward moment"のネタ。ゲラゲラ笑ったけど、イギリス人またはイギリスでの生活を長期したことがある人じゃないと笑えない作りになっていたので、沢山海外からお客がおしよせるエディンバラフリンジで、このつかみはつかみとしてどこまで作用するんだろうと、思ったことは事実です。
その後、自身がアメリカを去り、イギリスに本格的にすみはじめ、方々(欧州/元英国の植民地)に巡業に行くようになったので、家族が恋しいよ(かわいー)の話から、パーソナルなこと、ユダヤ人としての視点による体験や世界の洞察、とくにイギリス人に対する洞察でもってテンポよくどんつか爆笑させてもらいました。ホント、声をあげてゲラゲラ笑える知的要素入りの笑いって、Jewishクオリティだな、と思います。
あんまりネタばれをしたくないのですが、アレックス君昔からAutismと間違えられることが多かったみたいで、かなりこの話は笑いました。Autism自体を中傷しているのではなく、Autismネタで笑わせるってじつは超高度なんじゃないでしょうか。すごいのは、ネタをきいているときに「わ、笑っていいのか?」といった疑問が少しもよぎらず、爆笑できたことです。初日のプレビュー期間中に観た若手さんなのに、1時間があっという間に感じさせる才能と、かわいさに乾杯ですわ。(かわいかった! この手の顔が好みのオレが言っても信憑性がない気がしますが、かわいかった!かわいかったです! かわいこちゃんにかわいいいいい!って叫びまくっていたほどではないですが、ええ、コレはかわいいと呼ぼうではありませんか。

ちくしょー、アメリカに超行きたくなりました。SXSWに行きたいんです(違 







2015年8月6日木曜日

Edinburgh Fringe エディンバラ フリンジ2015 だって初日だもの観ないといけないんだもの、のAndrew Maxwell兄さん観ました

アンドリュー兄さんに関しては過去記事が沢山あります。
Go Johnny Part I からの記事はこちら (あらやだ、こんなにある)
Go Johnny Pat IIからの記事はこちら (あらやだ!ここにもこんなにある)

ワタクシがいかにAndrew Maxwell兄さん贔屓かわかっていただけたかと思います(汗)


あーかっこいい。
チケットはこちら。今年はオハコが大きくて劇場劇場したGeorge Square Theatreなので、週末でなければチケットは問題なくとれると思います。

上記リンクがあるので、兄さんの紹介は割愛して、素晴らしかった今回の感想をのべたいと思います。
相変わらずのスタイルと相変わらずのハードポリティクスと相変わらずのスタンガンFxxx連射で、兄さん観たくて観に行く我々がハッピーに、スカッとスッキリ爽快になれる60分でした。情報社会にいかに振り回されて、無駄に警戒したり、無駄にネガティブに受け取ったりしているけど、そんなに物事に偏見もってもしょーがねえじゃん? というのが今回の基盤にあるもの。ときどき、ヒヤッとするようなエッジな考えをガンガン通していくので、「こ、コレ笑って大丈夫か…?」と脳内のverification mechanismがガラガラガラっと働くこともありましたが、それも兄さんクオリティです(笑)

アンドリュー兄さんは、てっきり結婚しているとばかり思っていたのですが、いわゆる「結婚」をしたのがここ1年のことで(パートナーとお子さんがいらっしゃった)奥さんムスリムなんですって。このネタで、かなり感動しました。兄さんアイリッシュ、奥さんムスリムって角度で話するので、いわゆる家族ネタ(奥さんネタ、お子さんネタ)がここで語られることに非常に大きな意味を持つんですよね。社会派をキープしながらやわらかい家族ネタ。今回はじめて、兄さんの「Is anybody here a muslim? NO? OK. Let's talk about them」の最近比較的よくでるお約束のお題?が納得できた気がします。

もう一つ、すごくステキだったのは、センターよりはちょっとだけ離れた劇場で、水曜日の夜22時30分開始だったせいか、お客さんの入りが過去観に行った兄さんのセットのなかで(→というわけで過去15年ということになります…汗)一番しょんぼりしていたんですよ。いつもだったら満員に近い状態なんじゃないかと思うんですけど、始まる前まで、「埋まれー!埋まれよー!」ってドア口凝視ししてしまうほど。(結果的に2/3以上は埋まったんじゃないかと思います)これと同等もしくはこれ以下が続いたら「もうフリンジ来ない」となって、リッチーと同様の結果を生んだら死ぬ(→リチャード・ハーリング氏は今年からエディンバラにしばらく…きません)と心配していたのですが、終盤あたりで自分がいかにフリンジが好きであるか、さらには最後にF語と皮肉をたっぷりまじえながらも「週のどまんなか、まだまだ仕事もある週のど真ん中、しかもこの遅い時間にきてくれて、ホントにありがとう。こんな日にくるあんたたちは、最高」と大真面目に言い、最高の笑顔でハケていったんです。

ここにも、戦士がいる。と思いました。

この劇場並みのクオリティとキャパを持つGeorge Square Theatre。しかも22時30分という遅い枠。プリペイド&名の知れたハコで集客と収入が芳しくなく、次々とフリー・フリンジに流れる芸人さんが多くなっているなか、そして根底から変革しようぜ、とばかりに、フリーフリンジで頑に前線で戦う芸人さんたちがパンクである一方、アンドリュー兄さんは、まったく別のベクトルでパンク。お客に「値段が高い」と思われない、12ポンド喜んで出してみにいくぜ、なクオリティと実力と人気を保ち続け、3週間このハコで勝負するスパルタカスです。ホント、毎日満員御礼になって欲しいです。そうなって当然の芸人さんですから。というわけで、ぜひ観に行ってください。

あーかっこいい。




エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 今年最初にみたのは「That's the way a ha a ha ジョーライセット」君です

初めて60分尺のセットをみました。Attitude Magazineのエエオトコ第10位!


ジョー・ライセット君のチケットはこちら

チラチラ気になっていたけれど、今一歩、絶対に観る!リストに入らなかったジョー・来セット君が、今年は絶対に絶対に観る!!と鼻息荒くなった最初のきっかけは、The Wrestlingでのイケっぷりな様子です。その後、The Apprenticeの後番組(?)You're firedにゲスト出演したときのイケっぷり、さらにはDrunk History で最高のストーリーを披露、フォローしたツイッターアカウントの打率の高さがハンパない…など、とにかくアウトプットのハイクオリティ度で、「何でもいいからとにかく観る!」になりました。ホントはもうちょっと日にちが経ってからみたかったのですが、お茶の間(?)の人気者(?)なので、行きたい日候補がすでにソールドアウト状態。というわけで、なんとかゲットできたプレビュー期間の初日に入ってしまいました。

ツイッターで展開しているライセット君ワールドがそのままライブで観れた感じです。(なので気になる方はぜひフォローしてください)色々話してくれたこんな悪戯やあんな悪戯は、Cheeky だけどそこがCharmで、巧妙で非常に頭のよい質のもの。でも、その悪戯のなかには、今の時代にはあり得ないレベルでゲイやバイセクシャルへの偏見を無意識に表に出している人とスタグナイトを過ごすことになったときの話(*)や、売ります買います借ります貸しますサイトでみつけたインターネット詐欺師とのメールのやりとりなど、やってしかるべき悪戯であり、される人はそれなりの理由があるんですよね。かなりな社会派になってもおかしくない内容なのに、tongue in cheekな軽いテイストをキープしたまま、爆笑の連続。んで1時間がびっくりするほどあっと言う間に過ぎてしまいました。スキルフルです。職人。あんなに軽やかなステップで1時間終らせるってArtisan (笑)でした(→ここは実際にご覧になると笑いどころになります。ネタバレしたくないので、黙ってます)

というわけで、機会があったらぜひThat's the way a ha a ha ジョーライセット! 君をみてみてください。ツアーやります。

(*)ねんのため、ジョー君はバイセクシャルです。
び、びっくりした!ジョー君まだ26歳?! もっと年入ってるのかと思った(汗)あの空気を手玉にとる的スキル、一朝一夕ではないんだから、数年前からすでにあったと考えると…仰天の若さだ…。

2015年8月3日月曜日

観に行けなかったバスデンさんの新作芝居The Crocodileについて

人生初の「仕事をとってコメディを捨てる」をやってしまいました。
楽しみに楽しみにそれはそれは楽しみにx100万回して、電車の切符もとって宿の予約もして準備万端だよ、バスデンさん!って思ってた The Crocodile by Tom Basden at Manchester International Festivalを全キャンセルしなければいけなくなりました。うああああん(号泣)サイモン・バードだってみたかったのに!(いやなんとなく、スタンプラリー感覚で)

このドストエフスキーの原作を元にしたという芝居、どんな芝居になってるか多分素人ファン内では1、2を争うくらい知りたがってるのに!うああああん。

酷評かいといて関係者(The Invisible Dot)にリンク送りつけるっつー失礼にもほどがあるThe Stageをのぞいて好評だったし!(バスデンさん周辺からのコメディ事情知らないシアター専門家が書くなよ(怒)

http://www.telegraph.co.uk/culture/theatre/theatre-reviews/11736597/The-Crocodile-Pavilion-Theatre-Manchester-review-Simon-Bird-takes-on-Dostoyevsky.html

ほら、ベネットさんだってバスデンさんのスクリプトはシルバークオリティって上々の評価してるさ。
http://www.chortle.co.uk/review/2015/07/16/22836/the_crocodile,_by_tom_basden

なんとかどこかでオリジナルキャストでみたいと思ってます。多分以前もエディンバラでやったのち、ロンドンでやったから、今回もいけるんじゃないかと思ってます。コレだけは無理してでも行きたい…

そしてスクリプトが欲しい!!ば、バスデンさん、スクリプトを出版してください。pdfでいいから…(涙)そういえば、バスデンさん、CDいい加減に送ってください…