イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


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2020年11月2日月曜日

サイモン・ペッグとニック・フロスト(と仲間たち、的な)がタッグを組んだパラノーマル・コメディ・ドラマ、Truth Seekers / トゥルース・シーカーズ(アマゾンプライム配信)の感想です

 世にも時代遅れでサムい邦題サブタイトルで、日本の世間がガン無視してる気がしてならない… 



配信前に主に制作サイドの情報をアップした記事はこちらになります。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2020/09/truth-seekers-1030.html


【さわりのあらすじ】

ブロードバンド電波配信会社 スマイリーに勤務するガス(ニック・フロスト)は、妻エミリーを亡くし義理の父(マルコム・マクダウエル、なのね?)と2人暮らし。

配信率100%を目指す会社のボス、デイヴ(サイモン・ペッグ)は、他の人なら敬遠するようないわくつきの場所からの依頼を二つ返事で受けてくれるガスを大変気に入っていて困った案件になるとガスを指名します。実はガスは、パラノーマル探検が趣味で、仕事を利用して様々なパラノーマル事件の調査をしていたのです。YOUTUBEチャンネルも作っていてレポートしてます(視聴者ほとんどいないけど)。

そんなある日、ガスはボスの任命で、新しく雇われたエルトン・ジョンとチームを組むことに。エルトンはパラノーマルが大の苦手だし、ガスもエルトンが余計な足手まといになるから渋々だったのですが、2人がチームを組むことで、予想だにしない大きなパラノーマル事件の連鎖に遭遇し始めます…


【感想】

すごく綺麗に風呂敷を広げながら風呂敷を畳んでいく、コメディ要素のあるドラマ、でした。ようは、力のこもってるところが、笑いの方じゃないんですよ。

散在する仕込みがどのように一本のストーリーの1部となしていくのか、というプロット展開やパラノーマル効果をどう出すかに重きが置かれている。続けて見たいと思わせる要素は、各登場人物が抱える悩みやこっそりしている過去、遭遇したパラノーマル事件、ガスの奥さんの死、各業務先に潜む歴史など、各ネタが単体のようで実はつながっている、というところにあります。

映像も、Jim Field Smith監督のものです。「コメディ」の監督さんじゃないんです。「(コメディ要素のある)ドラマ」でここ10年くらい売れっ子なんです。True Seekersもこの監督さんの味がすごく出てて、映像の色味とかカット割りとか完全に過去作のThe Wrong Mans とかStagとか系なんですよ。彼の洗練された映像と演出はコメディの撮り方ではないんです(*)。

つまり、これをガチのコメディカテゴリーで「俺たち」シリーズにされるのは本当に、困るんです。

笑いに関して言えば、サイモン・ペッグとニック・フロストが過去に出演してた映画がいくつかありますが(Paulとか)、あの路線かな。


アマゾンプライム という幅広い視聴者層がターゲットなので、アイスクリーム3部作的なジョークを意識しつつも、わかりやすさ、拾いやすさでいうと、決してBBC2の夜10時枠とか、エンタメ・ギークならではの遊びも入れるエドガー・ライト監督系ではない。なので映画や音楽のリファランスはちらほらわかりやすく出てます。(→ショーシャンクには笑いました)

また、サイモン・ペッグ扮するデイヴの他に、エピソードによってゲスト登場するコメディアン&俳優さんたち(**)の技量に頼ったコミカル要素が出ています。義父役のマルコム・マクダウェルは序盤から終盤にかけてコミカル要素をホラー要素にナチュラルに変換していったのは、やっぱりベテランの素晴らしい役者さんだから、ですよね。

(*) コメディの撮り方って、なんだよ、と思われるかも、と思い、エドガー・ライト監督に学ぶコメディの撮り方、という素晴らしい参考映像クリップがありますので、みなさん、ぜひご参考にしてください。コメディを生み出す撮り方、というのは、あるんです。


(**) 目立ったところで Kevin Eldon, Justin Demri-Burnsです。若手の芸人さんちらほらとHorrible Historiesの人がが出てると思うんだけどクレジット確認したらないので、違うかも。


【まとめ(↓ 一部ネタバレしてるので気をつけてください)】



面白いです。気軽に楽しめます。いろんな伏線も比較的すぐ繋げてくれるので、焦らされることもないし、どんな伏線だったか忘れちゃうこともないし、拾うべきものは全部拾いやすい。こういう構成は好きです。風呂敷を広げはじめて、ひたすら広げ続け、どこも畳むことなく、またいつ畳むのかも推測できないまま延々進行し続けるお話が苦手だから。

魔術(魂の移動およびパラノーマル現象)と電波会社の陣地とり戦争みたいなところはなるほどねって思ったし、(両方周波数扱ってるから)ふふふって思いました。

ただ、ツイッターでも呟いちゃったど、この手のホラーコメディではInside No.9が完璧の上を行っちゃっているので、あのすごさが脳内をふよふよしちゃうようだと、プロットの深さや仕込みの部分で物足りない感は、否めないかも、です。

例えば、ほぼほぼ15−6世紀あたりのシーンで魂を体内から別の場所へ移動させ、永遠の命をモノにする呪文の本が出てきて、それが現代のシーンでレスターの車のトランクで見つかったっつーくだりがあるんですけど、レスター&車ときくと、やっぱりバラ戦争とかデーモノロジーに絡むのかな、みたいな、深みを本能的に期待しちゃうんですよね。でもそれ以上何もないの。タイトルはラテン語で書いてあるし、現代でその魔術を復活させようとするドクター・トインビー(ジュリアン・バラット)が叫ぶ呪文もラテン語っぽいし(全部じゃないと思うけど)。

もしかしたら、さらっとしてるのは今だけで、S2以降に深まる入り口なのかもしれないですけどね。

それに、Inside No.9のような深さをはじめから視野に入れてないと思うので(アマゾンプライム だから)引き合いに出すのもどうかとも思ってます。


2015年12月1日火曜日

じつは2015年秋のUKコメディで一番楽しみにしていたのは…BBCラジオ番組なんです


【BBC RADIOがTVのiplayerみたいになりました。ほとんどどれもDL可能で1カ月くらい楽しめます。かわりに永久保存がやりずらくなりました…】

今年8月から「Ladhood」という作品の放送日を楽しみに待っていたせいで、通常以上にラジオ番組チェック用レーダーが機動しまった結果、いつも以上にラジオショーをきいてしまいました。というわけで、聴いたラジオ番組のなかからいくつかご紹介したいと思います。

Ladhood
コレ、リアム君が書いてる30分x4話構成の作品です。(リアム君=Liam Williams君)
本人の実話をもとに、かなり正直に真っ向からティーン時代を綴る物語。2000年代ののほほ〜んとした北イングランドの小さな町で(リーズ郊外)15−7歳くらいの少年たちの世界を描いています。

【これまでのお話】
前にも言いましたが、英国ってあんまりティーンにスポットをあてたコメディ・ドラマって生産されてないんですね。超ドラマよりのSkinsと超おバカよりのThe Inbetweeners。んで、時代設定がオレ世代かそれよりちょっと若い世代ばっかり(=オレがついていける) 最近のヒットだったMad Fat Diaryも超90s。シェーン・メドウズのThis is...も80sと90s。もひとつ、最近11歳以降のショーンに焦点あてた大ヒットMoone Boyも、90s。
ちなみにUncleは今の時代の12歳以降のエロール君が登場しているんですが、あくまで大人の目線で書いちゃうので、種類の違うものに。

っていうわけで、今20代の子たちが臨場感もって「オレ/アタシの思春期」っていう作品が皆無なんじゃないかと。そろそろ一本任せてもらえるようになっている30すぎの芸人さんがもっと2000年代の青春を書いてもいいんじゃねーの?って思うんですが、なぜか設定を90sにしている。てか90sの影響が2000年初頭までブイブイいってたせいなのかな? (Joshを観て、Josh Widdicombe君が32歳であんなに90sっていうのに驚いてます。)そんな中、ついに出たよ、な2000年代半ばのティーン・コメディなんですね。

というわけで現在20代のみなさんで、いまんところのティーンにスポットがあたってるUKコメディに今イチ、グっと来ない方、コレです。

具体的に話すとですね、この頃のUKって、USAからのヒップホップ/ラップの影響が溜まりに溜って(?)る時期でもあるです。んでThe StreetsとかPlan Bとかでてくるわけです。そのあたりを通過している人は、本能が共感する作品だと思います。

【オレが必要以上に期待する理由】
確かにオレが超リアム君推しになったのは昨年のスタンダップ観たのがきっかけなんですが、昨年末にBBCRadio4で放送されたBlack Fridayを舞台設定に書いた15分のショートストーリーのあまりの俊作っぷりに、よくある推しのレベル超えをしまして。(→なぜか感想を書いてない)リアム君が"書く"となると、バスデン・レベルの期待が膨らむ準備ができていたんですね。
なので、うるさくて、すみません。

【ファン話なんかどうでもいいから、内容はどうなのよ】

【1話目】Moone Boyとか、Just Williamとかのテイストで、かわいーんです。めっちゃかわいい。
【2話目】きいたあなたは始終にんまりをとおりこして、喪黒福造になるエピソードです。いいしばらくあの顔です。ウディ・アレンっぽい。具体的にいうと、マンハッタンとかアニー・ホールとオーバーラップして、セレブリティを連想しちまいました。
【3話目】軽いトーンではじまったかと思いきや、Daniel Kitson系のheart achingに落としこんでおります。期待設定値まったく低くないのに、期待より超えてくれちゃったので、結構な精神的打撃を受けました。
【4話目】一番、リアム君のスキルが見えるエピソードでした。この兄ちゃんは基本 story tellerなんですよね。もともと地味な話シリーズなんですが、なかでも一番地味(→多分確信犯)なのに、起承転結の抑揚から、最後にはほろ苦さを輩出するだけの独自のスキルセットを持っている。それが一番如実に出ました。

ストーリー自体は3話目が一番好きだけど、リアム君力の発揮エピソードとしては4話目が一番好きかな。

② Robert Newman's Entirely Accurate Encyclepedia of Evolution

あのですね、Robert Newmanについては、申し訳ないですが、David Baddiel カテゴリーでお願いします。& 彼は、オレの英語コメディ脳形成の基盤の1人です。最近富に感じることは、新しい「コレだ!」と見つけたと思っても、この基盤外にいたためしがない、ということです。ちなみに当時の彼らの番組のプロデュースをしていた人物はArmando Iannuciなので、ほらね、もうね、悲しいくらいオレの脳みそはこの基盤上でしか反応しないんですよ。

③ Fright Night (単発ドラマ)

こ、コメディじゃないんですけど、Julian Barratt(マイティ・ブーシュの)が出てるのでここで紹介します。70年代の大ヒットホラーをリメイク?リイマジネーション?した作品です。興味深い試みが沢山してある音のホラーで、面白かったです。

④ Hitchcocks' The Blind Man

あ”!! もう聴けなくなっちゃってる!!
Hugh LaurieとかHugh LaurieとかPeter Serafinowiczとか出てて、メジャー界では、秋の一番の目玉だと思われるのですが!
この秋BBC Radio 4がやっていたUnmade Movieシリーズからの1作品です。タイトルからしてわかるとおり、ヒッチコックの未完成脚本をマーク・ゲイティス氏が手を加え…というものです。たしかDLしたので、まだきけるかも(→きいてない 汗)

Hot Desk 

日本でもすっかりすっかりメジャーのマシュー・ベイントンが出演してます。毎朝毎晩7時(一日2回)会う警備員と受付員がデスクを交代する際のやりとりを描いたかわいいお話。かわいかった。
あ、そうだ。カンバーバッチさんが出てるラジオコメディ、キャビン・プレッシャーを書いてるJohn Finnemoreさんが書いて……
ああ、ここできっとこの5番目を1番目にもってきて、あーだこーだ感想を書くと、このブログのアクセス数がにょーーーーーんっ!ってあがるんだ!
気がつくのが遅かったな…。もう、①で力を使い果たしすぎて、疲れて書きたくないもん。
集客力のあるブロガーさんたち、書いてください。よろしくお願いします。