イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2020年6月27日土曜日

(日本語で書きました):HITOSHI MATSUMOTO Presents: ドキュメンタルS1の感想です



もうシーズン8の配信が待ち構えるほどの古いネタですが英語圏でのコメディ業界では知られていないことだったのと、あまりオフィシャルで日本のガチのお笑いが海を渡ることは珍しいので良い機会だと思い、英語で書きました。


日本語じゃあ今更だよな、と思ったのですが、日本語の感想をリクエストをいただいたのと、予想以上にgoogle 翻訳が足跡に残っていましたすみません(汗)


【感想のまえに】

特に吉本興業やダウンタウンの感想をあげると、今までこのブログを読んでくれている数少ない方々と違う方々がご来店される可能性が高いと思い、以下を明記させてください。

ほんの一部を除いて、このブログは英国を中心とする海外コメディ(特にライブコメディ)で、オレが面白い!と思ったものだけをピックアップしてご紹介しています。ですので、見たり聴いたりしたけど、面白いと思わなかったものに関しては、スルーしてます。(スルーの量は膨大です)。「面白い」or「面白くない」は、個人の趣味や笑いのメカニズム、それからどれだけコンテクストが理解できているかなどによるものなので、「面白くない」からを主な理由にネガティブな感想を書くのは正当性がないからです。

ドキュメンタルに関しては、Twitterで相互フォローしている英語圏コメディ界のクリエイターさん、作家さん、プロモーターさん&メディアの中の人、芸人さんたちが興味を持ってくれたり参考になったらいいなぁという目的で書きました。お知り合いの人用に回すメモみたいなものです。よって通常の「●●の理由で面白いと思った」「崇拝してる」「布教したい」というルールとは異なる、超例外です。

恥ずかしながら、「出羽の守」という言葉を最近知ったので、以下も念のため。

日本のお笑いは、過去25年は軽い興味と年末年始でしか追いかけてない一方、今もガキの使いと水曜日のダウンタウンは放送コンテンツの70−75%くらい面白いと思ってます。確かにオレが崇拝する海外のコメディとは種類が違うのですが…。その一方、海外の天才や神たちと同じ類で崇拝している笑いのクリエイターが日本にも2−3くらいはいます。(ジャンルちょっと違うけど)

なので、いわゆる「出羽の守」的思考で感想を書いていないんじゃないかなぁと思っています…

【前置きが長くなりましたが、
以下が英語で書いた内容になります…】

松本さんが、最初に、オンデマンドのコンテンツプラットフォームで、視聴者ターゲットを明白に限定したことの重要性について書いてます。これによって、出演者を含め同じ笑いのメカニズムを持ってない人間は口を出す資格がない。このルールによって、たとえ番組中で繰り広げられる言動に、たとえば、蔑視、差別、わいせつ表現、的な要素があっても、それらが、松本さんと仲間たち(&笑いのメカニズムをシェアする視聴者)が面白いならアリなのです。彼が設定した枠外の人間は見なきゃいいだけの話なのです。

ただし、松ちゃんの日本におけるお笑いにおける影響とそのポジションはあまりにも大きいので、「わかる人にはわかる」が「笑いの上級者」的イメージとなる可能性は否めない、という点は、しっかりnote してます。

上記に関連して、出演者がS1に関しては全員ストレートの、80年−90年代のお笑いで成長してきた日本人男性であることについても書いてます。また、その中に一人若手でかつミックスのアントニーがいることに興味を持ちましたが、ダイバーシティを意識しての選択では全くないと判断したので、ポイントとしてあげたのみです。

S2以降、森三中から一人ずつ出てますが、このトリオ、特に大島さんは、”芸人なのに「女」らしさがあるとは何事だ” 的な発言を過去にしているのをきいているので、「女性」が入っているという認識はするべきでない。相変わらずの男性のみで構成、という解釈をしてます。

一方S6は例外と解釈しました。実はタイミングよくこの1週間で欧米コメディ界では女性の芸人さんたちによる「名指しできないけど、レイプにも及ぶ非人道的なセクハラがつきもの」の暴露大会になっているせいもあり、この方面の想像が豊かになってます。つまり、S6は出演依頼を受けた友近さんが(個人的にもご飯を食べたり行っている様子の)春菜とゆりあんも出演させることを条件にしたのではないか、と。(そうすることで、自分を守る)
友近さんの才能と活躍ぶり、ダウンタウン含む上層部とは長い付き合いかつリスペクトされる経歴だからこそ、その条件も可能となった特別シーズンではないかと。

おそらく松本さんや制作陣はshe/herの「女性」を多く入れるつもりはないですよね。ブレるから。

S6以降再び、構成が男性に戻っていることもS6でブレたからなのかなぁ。(注:森三中チームは”男性”)そんなわけで、本当はS6を視聴してこのシリーズの感想を書きたいし、そのほうがフェアかと思うのですが、イギリスではS3までしか見れないので、しょうがないですね。

ウィキを見て出演者をチェックしているのですが、男性の出演者は全員ストレートですよね?全員認識できてると思うのですが、もしゲイやトランスの芸人さんが出演してたら御指南いただけたら嬉しいです。そこは見てみたい。
予想では、入れない、と思ってますが。

(ところで、今気がついたのですが、パイロット版って坂東さんいるんだ・・・
ここは気になります・・・)


コンテンツについて

繰り返しになりますが、面白いか面白くないか、という観点から内容について書いてないです。正当性が全くないからです。
代わりに、どうして彼らは面白いと思うのかについて書きました。
いわゆる一発ギャグ、それから「普通」の人たちはしないビジュアルと言動をコンテクストなしにやりだす「ヘン」が笑いになる。それから日本のオタク文化からきているようなキャラもある。この辺りは、これを面白いと思うことへの理解が可能かと思います。

3話のメインとなっている宮川大輔さんのお尻の穴のくだりについて、みんなが笑いを我慢する姿が面白いこと以外に、このくだり自体がこの人たちはおかしいと思っていると解釈、オレの想定読者さんたちには説明が必要かと思い、しっかり書きました。笑いには色々な種類があって、その中の一つには「ドン引きする」「(人がやってるのを見て)こっちが恥ずかしくなる」笑いというのがある。そのカテゴリーに入れられるのではないか、と。もう一つは、サド・マゾからくる笑いですね。松本さんの映画R100を引き合いに出してます。3つ目は、このエピソード中ではグレーではあるけれども、と一言おいて、日本のストレートの男性たちの間にはまだまだゲイ的行為をいぢるメカニズムが抜けてないことが多いと話してます。

上記の内容は、例えば、「女・子ども、ジジイ(にババア)」が見たらシリーズ速攻終了の大問題になってしまいかねないことかと思います(*注) 。シリーズ単独、および短期的に考えると、一見「(ほぼほぼ)ストレートの男性以外お断り」な設定にしているおかげで、ここで彼らが作り上げる「笑い」が守られ、アリになることができている。超男性社会なお笑い番組にすることで、中傷被害や女性差別やセクハラも避けることができているわけです。中途半端に偽善者になり、ダイバーシティを意識した出演者や視聴者にするよりは、ずっといいです。

その一方、長期的にはこの状況を憂ています。オンデマンドの限られた視聴者用ですが、上記のようなことを我慢できないほど笑っちゃう「笑いのメカニズム」を持っているクリエイターや出演者は日本のテレビを代表するテレビでも活躍の芸人さんばかり。そして松本人志さんです。出演者たちは日本のお笑い界を牛耳ってきましたし、これからも随分長いこと影響を与えていくでしょう。これからの世代も若手もほとんど彼らを見て笑いのメカニズムを育成していくのです。このシリーズで展開されている笑いのメカニズムを凌駕する新しいメカニズムが主流となる日は来るのかなぁ…。

もう一つ、一番面白い笑いを模索する、みたいな、笑いの哲学的な目的を提示している一方、番組は、出演者の言動よりは、みんなが笑いそうになるのをこらえる様子に集中し、本来の目的を忘れてるような作り方になっているのが気になっています。オーストラリア版は、本当にシンプルなリアリティ・ゲーム・ショーなので、なんの抵抗もないのですが。

なんだか長くなってしまいましたが、以上かな?以上です。

(*注)確か20年強前だったかにゴールデンは夜9時の某お笑い番組で裸の男性を診察台にのせ、痔の検査をする(または浣腸をするだったか?)企画をやったところ、スポンサーが降りちゃうかもしれないくらいの大問題になったことがあったかと思います。例が古くてすみません。20年前でもそうなので今ならもっと大変だと思います。






2020年6月25日木曜日

What is the Japanese original of LOL: Australia like? Hitoshi Matsumoto Presents: Documental (ドキュメンタルの感想です)

2018年開始なのでわざわざ感想を日本語で書いても意味がないなと思いました。
もし日本語での感想が気になる方はご連絡ください。全然喜んで喋ります。→ 書きました

LOL: Australia was out on June 19th. I saw the first 2 episodes and enjoyed it so far. It looks like there is a Mexican version, too. I have not seen it but might try. 

As you know this series is a modified version of the Japanese original, titled Hitoshi Matsumoto Presents Documental. It's been a quite successful series as Amazon JP just announced that Series 8 is starting in late August. I thought it is good to write what this original is about as it is a quite fascinating series, exposing their straight male dominated customs and norms, particularly their unconscious mindset in the mechanism of laughter. I also think it might be worth talking about it especially now as how this original has successfully (?) got away with controversial jokes, comments and attitudes, making 8 series within 2 years. 

I have zero work due to the current outbreak and it is good to think about complicated issues like this. 



I said LOL is a modified version though the basic rule stays the same. 10 professional comedians are stuck in one room for 6 hours, losing the game if they laugh. What they mean by "laugh" is quite strict, often including a smily expression. The winner will receive 1 million yen.  

The difference is ...

1) The original is not only a reality game show but also a show about finding the strongest meta joke. Not the best joke. Not the joke that most people laugh at. It is a documentary series to search the joke that these comedians with similar joke mechanism could not resist laughing. They were carefully selected by H. Matsumoto, one half of Down Town, who has enormous influence on Japanese comedy/entertainment industry over the last 3-4 decades. 

2) It also gives mental pressures onto 10 comedians as they brought 1 million yen (approx. 10,000 dollars) to join this game show. Yes, you heard it right. 1 million yen is the condition for the 10 comedians to be part of it. The answer to how this rule is even possible might be found in traditional Japanese customs and practice, which I don't go into details for now. 

3) The original title Documental is obviously Japanese English. It means documenting the mentality of comedians who must resist laughing. It is a very serious gamble because they will lose 1 million yen if they laugh. Most of all, this is an invitation from their mental boss. Therefore, the entire series was shot and edited with some J-horror tastes.  

4) A minor point. Those who lost the game cannot join the host in the monitoring room to watch the game. 

5) Oh, it's a 60 min show.  

Who are "qualified" to enjoy the show?

At the beginning of episode 1, Matsumoto said he presumes women, kids and grandads/grannies are NOT watching this show, meaning the show is for those who are ... men, meaning he/him, who are fans of his line of work or/and have the same joke mechanism as him. Under this premises, the show can dismiss whoever outside his echo-chamber. 10 comedians selected by Matsumoto are his gang, all managed by Yoshimoto Entertainment Inc. (the production of this game show, too).  If you find it offensive, rude, immoral, etc, they'd say so fucking what? Your opinion is worthless unless you have the same joke mechanism as them. In fact, the show gives the impression that "your sense of humour" needs to be "good enough" to get it mostly because of Matsumoto's impact on Japanese comedy. 

It is also worth noting that 10 chosen ones for S1 are all male, he/him straight comedians, aged 30s-40s, except one that's 20 something.  This youngish one is also one and only mixed race. (His presence might be interesting having considered Japan has been keeping its homogeneous image with little or no ethnic/racial diversity.) From S2 to S6, Matsumoto invited a member of a female comedy trio called Mori Sanchu in each season but the trio's motto is "you must kill all the femininity to become a 'proper' comedian" and their career has been relatively successful as a result.  They are, therefore, "qualified" to be a part of this show. 

On the other hand, S6 is intriguing as 4 female comedians joined in. As Amazon UK provides only up to Season 3, I cannot see what the S6 was like but I would like to see this as an exception at the moment. One of them, Tomochika, knows the inside out of the industry, managed to have established her career in her very own way, highly respected by Matsumoto and his gang. Although she never openly spoke about it, what she had been through to achieve where she is, despite her enormous talent and skills, is a (sort of) known story among some comedy geeks, which might well sound familiar to all the female comedians anywhere in the world. My wild guess is she might have said yes to join in only with a condition of having her two other female comedians she privately hangs out with. The show went back to the usual 9 or 10 male comedians plus a member from Mori Sanchu from S7. 

What kind of things did these "qualified" comedians tried to make others laugh?  

In Series 1, those who have career in live comedy scene tend to have catch-phrase based jokes or/and visually weird characters likely inspired from Japanese nerd culture Channel 4 used to make a program about. Again, if you have the mechanism to find these stuff funny, then, it'd be a hell not to laugh. 2 out of 10 got red-carded at the end of episode 2. From episode 3, those who haven’t done much live comedy career started to make a desperate attempt.  One of them, Miyagawa, boasted that he can show his butthole SO quickly that no one can beat him. He poked out his butt literally showed his butthole out to the rest, 


It got weirder when they were forced to stare at not only Miyagawa's butthole but also a piece of toilet roll stuck in right there. He didn't plan it. It was an accident. He said he'd go for a shower to get rid of the tissue but one of them volunteered to remove it for him. In front of everybody. With his hand. Miyagawa politely declined the offer first but could not keep saying no to his persistent offer and agreed to let him remove it. As Miyagawa leaned on the table, the guy positioned behind him, slowly took off his underpants. The camera zoomed Miyagawa's face as well as the guy's face who are picking up the tissue with his hand, his bottom, and 6 others who are forced to look at them. 

They found this extremely funny and therefore it was agony for all of them to resist laughing. 

Once again, it is not about if things described above are funny or not. Things "they" find funny matter and you have no rights to say if you don't get it. I am not trying to see the validity of the straight male dominant comedy and out of context "jokes"(or whatever they are). What I think is legit to discuss here is the reason why they find such things, a straight male do nothing but letting other men in control of his bottom, as funny. I'd say shame and embarrassment like David Brent tickled them but are also linked to sadistic and masochistic nature of comedy that Matsumoto has been consistently exploring in his projects such as R100 (film).  

If one more reason is to be added in regards to this particular episode, it could be argued that they still have a mechanism to laugh at gay culture. I am saying  this based on jokes they make on their usual TV appearances. You see it yourself and how you read it as it is never obvious. I must say this particular episode sits in a relatively grey area but depressed me nonetheless. It is a sign that Japanese comedy has still an extremely long way to move onto a next era as Matsumoto and his gang are undeniably leading the Japanese comedy industry and will keep in that way for a very long time. As a short term solution, therefore,  it was the best to create the Fight Club environment rather than being hypocritical and inclusive, which would surely turn into harassment or discriminatory behaviour to others. 

One wee note, though, I still find the show problematic. Cameras tend to keep grabbing who's trying hard not to laugh as what "they" (both the performers and the viewers) find funny rather than "jokes". This does not fit the bill as the Japanese original aims to find the strongest (meta) joke, not a straightforward reality game show. 

Woah, this entry got really long but I hope you get a slice of current Japanese comedy scene!

Histoshi Matsumoto Presents Documental S1-S3 is available on Amazon Prime (UK) 











2020年6月20日土曜日

アマゾンプライム配信のHITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル のオーストラリア版「Last One Laughing」が配信!!視聴しました&感想です


いや、つい2日前だったんですよ。アマゾンプライムUKで韓国映画をパトロールしてたら、関連オススメ作品で、ダウンタウンの松ちゃん企画のシリーズが出てきて。




何しろアマゾンプライムに入ったのは、Next Up Twitch TVに月会費をアマゾンプライム月会費から賄えるシステムを利用したくてこの4月に入っただけなので、コンテンツ情報については話題のドラマくらいしか入ってこないのです。コメディギークとしては要チェック案件なので早速視聴しました。

シーズン1の3話まで見た今の段階では、自分の中で色々消化できたので、もうこれ以上見なくてもいいかも? と思っています。感想はこちらです日本語の感想はこちらです
(シーズン2、3で女性とかでてくるのか、気になってるくらいかなぁ。)


で、本日(2020年6月19日)。Chortleのベネットさんがこんな記事アップしてて。


オーストラリア版の配信が開始になった、と知りました。現在2話まで視聴できるので、早速視聴。以下、日本オリジナルを踏まえた上での感想です。




ええ?もしかして、日本アマゾンだと見れないの??? イギリスでは日本オリジナルが見れるのに??(英語字幕付きで見れるのに?)
レベルウィルソンとウォッチパーティがあった第1話のYOUTUBEクリップを貼り付けときます。





【オーストラリア版ルールは】

日本の場合、「よしもと」そして(多分特に)「松本人志」というお笑い社会の歴史、環境、習慣そしてルールがあります。

日本オリジナルは、松ちゃんによる芸人の選択だけではなく「女・子どもやジジイ(多分ババアも)を視聴者として考えない(注:オレが言ってるんじゃないですよ(汗)第1話で松ちゃん自身が言ってるんですよ!)」、つまり「彼の笑いを参加している芸人さんたち同様に理解し楽しむ男性視聴者(*)」のみを視聴者と定義している。そうすることで彼が面白いと思う「究極のメタ」空間を成立させ、その中で、一番面白い笑いを探していくのです。

しかし、上記に値するものがオーストラリアどころか英国にもアメリカにもありません。例えばオレが一番具体的に想像しやすいイギリス版で想像してみると、松ちゃんって

Stewart Leeが若手にもたらした副作用を含む影響力を持つ、Avalon所属のリッキー・ジャーヴェイス・・・? 


ぜ、全然、ムリ・・・😓


というわけで、オーストラリア版、以下のようになっています。

1. 松ちゃん役を担うのは、Rebel Wilsonレベル・ウィルソン。日本でもとっても人気ですよね。

2. レベルが選んだ10人ではない。番組が選んだ名うての芸人さん10人。うち2人はエディンバラのフリンジ・フェスティバルで、コメディアワード*取ってるし(*サムとフランク)、オレもよく知る顔が半数は占めている、という相当の力のこもりかた。

3. もちろんオーストラリア人って肌の色も性別も本当に様々なので、その意味で様々な芸人さんが10人集まっている。

4.  賞金は100、000ドル。でも各芸人さんはお金を持ち寄っていません。

5. 日本にはない「ジョーカーカード」というのがあり、1人1枚所持している。これを使用すると全員その使用者のネタ(話)を観客のように聞かなければならない。

6. 「お笑い哲学」「今まで試してきた様々なお笑いとは違う」というような風呂敷を広げてないので、1回毎の尺は30分。ルールも10人の敏腕芸人さんたちが1つの空間の中で6時間、笑ったら負け。シンプルです。


【オーストラリア版の感想】

1.日本オリジナル版のような「究極のメタ空間」とか「(究極のメタ空間における)最高の笑いの模索」と言った目的がないので、芸人さんたちによる「笑ったら負けよ」のリアリティショーとして成立する。

つまり、芸人さんたちの言動に笑えなくても、彼らのネタについてごちゃごちゃ考えなくても、誰が笑うか、ということ自体で十分なエンタテイメントとなる。
番組の作り方も王道のリアリティーショーのフォーマットになっています。なので見やすい。

2. そんなわけで、日本オリジナル版で模索が試みられていることが、まったくもってスルーされています。日本オリジナル版を3話まで見た人間としては、この「メタ空間における一番面白い笑い」とはなんなのかを、オーストラリアの芸人さんたちはどのように探すのか、見たかったので、残念です。

3. 10人の中にSam Simmonsが入ってることに注目。この人一人勝ちになっちゃうんじゃないの?って思ったくらい、日本版ではジミーちゃんが恐れられたましたが、あれ系の破壊力を持つんですよね。予想通り、彼がすごいです。今のところ、サム・シモンズが「笑い」のクオリティ・コントローラーですね。

(海外版制作にあたり、よしもとの事情をよく知る英語ネイティブの関係者がブレーンに入ってるのかな、と思っちゃったり)。

ちなみにサム・シモンズは2015年にエディンバラ・フリンジでコメディ・アワードを受賞した芸人さんです。

4. 尺が30分なのでテンポが良いです。

5. オーストラリアのコメディは、この意味では日本の笑いとかぶる部分があるのかと思います。「誰かを笑わせる」ために、下ネタだろうと突拍子もないチープな笑いだろうと、なんだってやり始めてます。

細かく言うとネタバレになるので控えますが、そのネタ自体が面白いか、と言うよりは(注:サム・シモンズは例外。面白い!本当に面白いです!)「普段こんなことで笑いなんて取ろうとしないのに」とほぼキャリア的に自虐でデスパレートになっていく芸人さんたちの姿と、誰が笑うか、が見所になります。ここが日本オリジナル版と大きく違う所です。

6. その下ネタとかデスパレートなネタが、脈絡がなければないほど、どのような心理や倫理観念、ステロタイプを含めた思考概念が見え隠れしやすいかな、と。同じ下ネタやデスパレートなネタでも日本オリジナル版を3話までで見たものとは別物です。これについては、別立てて書こうと思っている日本版の感想で説明したいと思います。

というわけで個人的には、サム・シモンズがどこで脱落するのか、
そして誰が勝利にとなるのか、くらいを焦点に今後もザッピング視聴しようかな、と思ってます。

2020年6月11日木曜日

Black Lives Matter をうけて、リトル・ブリテン、僕たち空港なう、リーグ・オブ・ジェントルメンとマイティ・ブーシュがネトフリのコンテンツ削除対象に。オレの見解です。。


まずですね、ネトフリとBBCがリトル・ブリテンとCome Fly With Meを削除しました。


リトル・ブリテンに関しては、正直全部のキャラクターでなくてもよかったのかもしれないですが、アウトキャラを除くと尺が短くなりすぎるかもしれないですね。

この2つ、特に後者は、放送当時からリベラル・アーティな世界では、問題視され、厳しく批判されていたのです。それでも放送されていたのは確かに時代のせいですね。2017年にはマット・ルーカス本人が、"もし今の時代に制作したなら、トランスヴェスタイトのネタはやらない” ”黒人のキャラもやらない。つまりあのショーは今の時代では作らないよ。" と公言しているくらいなのです。(その割には2020年のロックダウン・コメディみたいなBBCの番組でリトルブリテンを復活させていたのですよね。すみません、オレは興味がないので見てないです)

そんなわけで、リベラル・アーティのコメディ・ファンの間ではそれほど驚くことではないんです。SNSが大荒れしてましたが、「随分時間がかかったね」くらいなもんでした。

問題はこの後です。つまり英国時間今朝です。

わっだふぁっく?こいつらコンテンツ解釈できてんのか? の瞬間です。

あのですね、渦中のスケッチのキャラクター、奥さんどんどん拉致しちゃうPapa Lazarouって白人なんですよ。もうずーーーーーーーーーーーーーーーーっと!長いことリースは明言している。(つまりこの件も今始まったことではない)「白人がああいう*格好をしている」っていう設定。確認ですが、リトルブリテンやCome Fly-のはキャラは黒人の設定です。この違いによって、キャラ設定及びその言動アリかアウトかはっきり別れちゃうんです。

つまり、Papa Lazarouの場合、ジョークは「あの格好や言動をする白人」にあり、リトル・ブリテンやCFWMのキャラはジョークは「あの格好や言動をする黒人・トランスヴェスタイト」になる。後者は当然アウトですが、前者は??? 削除の主な理由は(以前も言われていましたが)「ミンストレルのイメージを与える」という抗議を受けて。しかし、その「イメージ」の根拠が「見た目」だけだったら、大変、大変怖く、危ない。誰かが「差別に見えるから」と言ったら、レッドカードを出せることになるからです。表現の自由問題に関わってくる。

ここですでに憂鬱になっていたというのに、夜になったら(マジで)わけのわからないアップデート情報が入ってきました。


わっだふぁっく、です。これ聴いてほぼ番組見てた人全員「引っかかる場所ってどこ?。。。黒かったのは…ま、ま、まさかゴリラ…?」ですよ。それくらい思い浮かばない。もちろんゴリラじゃなかったんですが、
(注:もしゴリラが原因だったら、ネトフリがレイシストです)
原因は、ジャズ・ミュージシャンの亡霊のキャラ…

これ?!

(汗)ネトフリさん、ノエルのアート見たことある??
これをアウトにするの?これは彼の奇抜な色使いを特徴とするオリジナル創造物。そしてキャラの設定は、「生きてる時は→black and white skin, red eyes and wore a white suit and top hat」です。ジャズのゴーストですよ。ジャズつながりのミシシッピだし。
マジで見た目だけで、抗議のお問い合わせ通り動いてるよね。頭使わないで。しかもこれの笑いどころはゴーストの容姿ですか? 
Absurdityって知ってる? ちょっとコメディ勉強してほしい・・・

絶対、もみ消すところ、間違ってるって。

ちなみにオーストラリアのクリス・ライリー*(注)のひどすぎる差別シリーズ「Lunatics」その他は削除されてないんですよ。なぜなら今はBlack Lives Matterだから。Angry Boysからの黒人キャラだったかをBBCが本日削除したというニュースが入っている程度。

またこの決定に対し「マイティブーシュとリーグを削除してもBLACK LIVES MATTERにほとんど貢献してない」というのが英国リベラルアーティ界の見解。声を大きくしてはいないですけどね。渦中の芸人さんたちも沈黙。謝りはしてないです。だって悪くないもん。でも今は沈黙。 Black Lives Matterだから。All Lives Matterじゃないから。

オレ、マジでこの後程なくAlways Sunny in PhiladelphiaとSouth Parkが2度と見れなくなるんじゃないか、シリーズ打ち切りになるんじゃないかと思って泣きそうです。

もう一つ非常に不安なのが、この事件を武器に表現の自由を盾にガンガン差別表現や中傷表現を正当化して面白いというヤツらが声を強くして、結局今まで変化のあった黒人差別への注目と平等社会へ向けた前進が、くつがえされてしまうんじゃないかということ。具体的にいうと、表現の自由主義のスパイク・マガジンとその支持者(アンドリュー・ドイルなど)たちです。この話はコメディ界ではここ数年ずっと問題になっているのですが、ものすごく長くなるのでずっとほかっていた案件になります。。。

頼むみんな、メディアリテラシーをもうちょっとあげてください(涙)。

*(注)クリス・ライリーはオレ、高校生シリーズのJa'mieとAngry BoysのJen Okazakiが非常に好きで過去に褒めてますが、もともと差別的なキャラを作る傾向にあり、それがどんどん悪化して言って今や目も当てられない、という状況です

2020年6月6日土曜日

2020年5月最終週以降に観た大傑作海外コメディです Hannah Gadsby, Nick Helm, (BBC放送の)The First Team


こんにちは。ほぼ北欧のスコットランドも今日は18度まで気温が上がり、常夏です。(真顔)朝とか暑くて起きたくらいだもん。

先週末から今週末にかけての英国は、こんな感じでしたね。


 

ロンドンでデモがありましたが、エディンバラとグラスゴーでも今度の日曜日にデモが予定されているらしいです。(以下略)

個人的には今週日曜日についに鬼滅の刃を20巻大人買いし(→払い戻ったTRNSMTのチケットよりもずっと安かった)月曜深夜3時に読み終えて悦に浸ってました。「20巻を2日で読んでお金の無駄としか言いようがない」とティーンエイジャーに白い目で見られましたが、その視線はディフォルトなので、特別なことではないのかも。それより、どうしてあの話が5年以内で終われたのか、アニメは漫画の進行だとどの辺りなのか、なんで最終回で女性が作者ということで世間が湧いていたのかなど、知りたかったことが読み取れ&納得できたので、この出資はココロ的に無駄ではなかったです。

というわけで、今回オススメのコメディはどれも5つ星に素晴らしいです。以下、どうぞ。


⑴ ネトフリ配信になった豪コメデイアン、Hannah GadsbyのDouglasは絶対に見るべきです。


ハナ・ギャツビーったら2017年のエディンバラ・フリンジを英コメディアン、ジョン・ロビンスとダブル受賞したあのハナ・ギャツビーですよ。彼女がアメリカで公開収録した新作が配信になりました。

あのね、ハナは自閉症と診断されている芸人さんなのですが、いわゆる一般大勢の人とは別の視点からものごとを見て突っ込んでいける、芸人さんにとってはめちゃくちゃ強い武器を持っているんですね。

その彼女の視点で見る男性有利が潜在的にディフォルトになっている世界は、爆笑かつ新発見の事柄ばかりです。ニンジャ・タートルからの流れ、ルネッサンス芸術のディスリが本当に素晴らしいです。

2017年のエディンバラ・フリンジのコメディ・アワード受賞作Nannette もネトフリで現在も絶賛配信中なので、見て欲しいです。


2)Nick Helmが自らお蔵行きと判断したため、4年間眠っていた幻のあの!ショー All Killer Some Fillerが、ついに解禁!!! やっぱり最高すぎるので、絶対見てください。



ええっとですね、タイトル違うんだけど、基本的には2014年にオレが見た一夜限りのミラクル・ナイトと同じです。これ以降、実はこの構成タイプのショーをやっとらんので(かなりオフビートになりその後2019年の鬱カミングアウト・ショーへと映ります)まじで幻状態。

基本的にこんな感じ(embedできるYOUTUBEのクリップがない)



オレは先週行われた生配信およびQ&Aという早計3時間ものニックヘルム・ナイトに参加して、大変感動しました。なぜこれをお蔵行きにしたのかをはじめ、大変パーソナルに素直にペラペラ喋ってくれて。

オレ、ニックヘルムを追っかけ始めて8年くらいで、そのころはちょうど8 out of 10 catsとかにも多少出るようになっていた頃なのだけど、この人本当に!妥協しない苦労時代が長い人で。その当時の話をしながら、心が弱くなって気が滅入る、でも頑張るしかないよね、夢に向かって進むことって大事だよね、自信を失って諦めないほうがいい、なぜなら、信じることって大事だから、という、とてもポジティブかつ心あたたむメッセージが伝わってきて

😭😭😭

となりました。そのQ&Aはもう見れないかもしれないけど、あの幻の名作自体がたったの5ポンドで購入できるとかまじありえないので、是非。



3)The Inbetweenersクリエイターのふたりが本格的にタッグを組んだフットボール・コメディThe First Team(BBC2) は面白いです! 

とれーらー。


BBC iplayerで視聴可能。まだネトフリもアマゾンプライムも予定には入ってないそーです。

The Inbetweenersのファンの期待に応えるいっぽう、確実に新しい「また会いたいぜ彼らに!」というキャラを作っている良作です。お話は、イングランドのフットボールチームの面々が織りなす・・・なんだけど、フットボール全然出てこないんで、あれですよ、Brooklyn nine nineみたいに考えていただければ。

アメリカからほぼ間違えて契約されてイングランドにやってきちゃったマティがウィルかなぁ? プレイは好成績出す人気者だけど私生活が全くイケてなさ過ぎるジャックが個人的に一番ツボかも。

実は評価が芳しくなくて(汗)みんなThe Inbetweenersと比較しちゃうというアンフェアなことをやってるせいではあるのだけど。クリエイターふたりが再び組むのがマジでThe Inbetweeners以来なので期待が高くなるのはしょうがないけど…でも、テレグラフとかキャラの人数多すぎとか、意味わからん理由で批評書くのはやめて欲しいです。もともとThe Inbetweenersの初回放送時も、こき下ろされ方半端なかったんですよ。ところが次第にことの面白さに気づいた人たちがことごとく手のひらを返していった・・・という経緯があるので、似たようなことになるかもしれないですよ…。 

あとは… ネトフリの13thみてください。以上です。