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2015年8月31日月曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 評判と噂に違わず、英オルタナ・コメディの真髄を突き進んでいた…Waiting For Gaddot観ました。 

今年のMalcolm Hardee Awardにノミネートされてたんですよ…気になってはいたのですが、この時点で観たいのマストになりました。
観た結果、御本家の信条を貫きまくる傑作として偉大なるリスペクトを送りたいです…



もうショー終っちゃうけど。
https://tickets.edfringe.com/whats-on/richard-gadd-waiting-for-gaddot


すべてにおいて、オルタナ・コメディの真髄でした。以下が主な理由です。
①このショーをやるという名目のリチャード・ガッドさんがショーの最後の8分しか出てこない。(何しろタイトルがタイトルなので、8分でも出て来たらラッキーだったかもしれない)
②フリーフリンジなのに力づくで並ぶだけでは観ることができない。ルールを知らないと観れない。おそらく実際に客席に座った客は1回失敗している人々の可能性が非常に高い
③現在メジャーとなっているコメディ・スタイルを写真のとおり金属バットで殴りつぶすような破壊的スタイル
④レイプ、蔑視、差別など、鬼門となっているネタをあえてアンチ・テーゼともいえるBanter Jokeで滅多切る
⑤仕込みの酔っぱらい客ならまだしも(→意外とよくある)、ドアマンから音声テクニシャンまで全員じつは芸人さんだった(*)のに、あり得ないほど各役割に徹しすぎていて、さすがのオレすらも終るまでまったく気がつかずじまい!!!
例:イアン・スミス君
例:ベン・タージェットさん
例:エド・アクゼルおじさん
とゴリゴリ・オルタナコメディのゴリゴリな人たちだったんですけど…

⑥ じつはさらに!スゴい面子構成だった!
リチャード・ガッドさんは今年Amused Comedy(結構大御所の新鋭芸人コメディ賞です)で1番良かったで賞をとったんですが、過去にもノミネートされている人で、
ちょっと彼の経歴みちゃったらば、United Agent所属の注目株で、Oxford School of Drama出身でバリバリのシェイクスピア仕込みの劇団俳優さんであるだけでなく、なんとゲーリー・レイヒさんとゆー、(サー&サーの)VICIOUS
とか、BAFTAでも賞なんかいただいちゃってるディレクターさんと組みまくっている。
じつはこのゲーリーさんは、Kim Nobleが昔組んでやってた斬新なマルチメディアコメディ・デュオ、Noble and Sliver の影の3人目で、Waiting for Gaddotも じつは後ろにゲーリーさんがいたという筋書き!!!(→ステージ・ディレクター!)そしてこのショーはすでに、TV番組のパイロット/work in progressとして行われていたものだった!!!→
つまりですね、フタをあけてよくよく見たら、フリンジ始まる前から、各メジャー媒体とレビュワーたちがこぞって注目していたものすごい時限爆弾だったんですよ!!!

そんなわけで、マルチ・メディアを駆使したエンタテイメントだったことは確かなのですが、ガッドさんが来ない間の穴埋めで上映されるクリップ中に英シットコム界ではよく見る顔の女優さんが出てたりですとか、するんです。(が、相変わらずアレ?どっかで観たぞレベルな目立ち方しかしない)

というわけで、以下に大手各紙の大絶賛レビューリンクをはりつけます。何かしらのフォーマットで放送される可能性が高いので、ネタバレイヤな方は踏まないほうがいいかもです。
http://www.theguardian.com/stage/2015/aug/15/richard-gadd-edinburgh-festival-review-banshee-labyrinth-waiting-for-gaddot-ben-target-ian-smith

http://www.telegraph.co.uk/comedy/what-to-see/edinburgh-2015-richard-gadd-review/

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