イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/でございます。。。

2019年6月11日火曜日

【番外編】Turtle Canyon Comedy 制作Sweet Home Ketteringa by エイカスターくんゆかりの地めぐりツアーレポート(*イングランドのケタリング旅行記です)

*これまでのお話→ http://www.gojohnnygogogo2.com/2019/06/james-acaster-cold-lasagne-hates-myself.html

*エイカスターくんの新作Cold Lasagne Hates Myself 1999の感想 → http://www.gojohnnygogogo2.com/2019/06/james-acaster-cold-lasagne-hates-myself_11.html

というわけで。



エイカスターくんの新作をエイカスターくんの故郷で見よう企画の一環として、NaviさんとイングランドのケタリングへSweet Home Ketteringaゆかりの地めぐりをしてきました!

Sweet Home Ketteringaとは
しつこいようですが、Turtle Canyon Comedyという新鋭(→だった・・・今や中堅も多いしメガヒットになっちゃった人も)芸人さんたちや関連クリエイティヴ集団による制作のウエブシリーズです。

オレはこのシリーズを見たことがきっかけでYOUTUBE発の映像UKコメディに放送局レベルの希望を見出し、さらには「客と制作側がKickStarterを介してダイレクトに需要&供給することでいいものが生まれる」と信じるようになったのです。実は意外とこの作品シリーズはオレにとって大事なのです・・・

そんな深い(→ウソ)思い入れのあるケタリング。順番に写真と共に綴りたいと思います。

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駅に降り立ちNaviさんと合流。予想以上に気分がアゲアゲに。駅名とツーショット(死語?)で自分たちのやっていることを実感する二人。



駅からタウンセンターまでは歩いて10分あるかないか。天候は雨というSweet Home Ketteringaのテーマに完璧すぎるお天気のもと、傘をさして向かう最初のスポットはManor House Museumです。



Sweet Home Ketteringaの第3話目登場の市内博物館。
https://www.youtube.com/watch?v=XooXH7vmitE&list=RD_R0hBCK2mXk&index=5


この博物館、時系列でもテーマ性でもまとまっておらず、「ケタリングの自慢アイテムおよびエピソードを思うがままに(スペースの許す限り)展示。
入場していきなり19世紀の大英帝国時代のケタリングの靴産業の繁栄を謳歌しだし、

奴隷制解放に大貢献した宣教師さんなどのお話を紹介

したかと思いきや、いきなり大人気と第3話でフィーチャーされていた館内大人気のにゃんこのミイラ登場!

グッドラックとのことで、お写真を一緒にとりました。いいことありますように!


このコーナーが謎すぎて、当時(いつ?)の子供たち関連アイテムのディスプレイが共存。さらにはそこにいきなり化石が。特に説明もありません。



 その後2階で、後ほど訪問予定の遊園地についての紹介や2012年に発見された1億5千万年前の海の恐竜などを堪能。キッズコーナーの写し絵?も網羅し、





(ユニコーンありました!他の選択肢についても謎すぎるので割愛)

このエリアもしっかり確認し




本日のメインコース(ショーを見る)の宣伝パンフも確認!(あーよかった。本当にやってる。ちなみに最終的にはソールドアウトとNavi さんが確認)



最初の訪問箇所だというのに1時間以上も費やしてしまったあと、そのまままっすぐ歩いて第3話前半に登場の噴水エリアへ。



リアルもやっぱりちょろちょろしか出てませんでした!(嬉)

ここらへんで第3話冒頭の時計台も見れると信じていたのですが・・・


その姿は見えず。5年の間に除去されてしまったのかと不安に陥るも、時間がないので今度はバスに乗り、第6話でフィーチャーのWeetabixへ移動します。https://www.youtube.com/watch?v=gbh68QUTi4U&list=RD_R0hBCK2mXk&index=3

バスに揺られること(多分)15分くらい。


土砂降りに近い中を歩いて・・・


おほほほほ。


6ヶ月前から計画してたのだから、Weetabixに見学の可能性を問い合わせてみればよかったのですが、催行前日、ツアーマップを作成するときに見学したいなんて思い立ったので、もちろん敷地内は無理(多分)ゲートハウス内にいたにいちゃん2人にニコニコ(多分ニヤニヤ)されながら、外観記念撮影だけで終わらせました・・・



Weetabixから第1話登場のKettering Town FCは徒歩圏内。雨は激しさを増し、英国を南下することで期待していた気温は、エディンバラよりも低いんじゃねーか?な感じに。しかし、それこそが実はこの旅にはもっともふさわしいので寒くても致し方ありません。傘をさして歩きます。


で、10分後くらいに・・・


あったー!(嬉)ネトフリシリーズでもおなじみのチャンティングは・・・やってません(汗)

さて、お天気がよければお散歩がてら30分くらいの距離にある遊園地Wicksteed Parkへ歩いちゃえばいいじゃん。と思っていたのですが、何しろ寒いはどしゃぶりだわ、なので、バスで移動。



お天気がよければ、きっと家族づれの姿で賑わっていたことでしょう。しかしこの悪天候で遊ぶ人なんてありえません。見てください。この死んでる感じ。





本編は超クローズしてたので、賑わってちゃアウトなんです。


神様、ありがとう。完璧すぎです。


ちなみにこのパーク、謎のオブジェがゴロゴロ転がってて巨大な木の妖精?のマタを潜って行くなんていうルートがありました・・・



今回お子さんの関わる施設(ナーサリーとか小学校)はピードーと思われると怖いので避けました。そしてスコットランドとゆかりが深く、さらにはケタリングで一番っていってもいいくらい歴史重要文化財なお屋敷 Boughton Houseをすっ飛ばしました。だって反対方向で遠いんだもん。

そろそろ夕方、お腹も空いたので、タウンセンターに戻り、ローカルパブを目指しているといきなり目の前に現れたのが、第3話冒頭の時計台!



噴水と別のエリアだったんですね! 実際行ってみないとわっかんないもんですねー!

というわけで記念撮影


あーよかった!


【最後に・・・】

ケタリングとエイカスターくんといえば、Classic Scrapesから転じてのWould I lie to You?でファンの間では有名になっているキャベツのエピソードがありまして。


Sweet Home Ketteringaではないのですが、ケタリングにきてスーパーとキャベツの記念撮影はお屋敷よりマストだったわけです。
昔にきいたので、どこのスーパーでキャベツが結局買えたのか記憶がゴチャグチャになっていたのですがNaviさんが全て聴き直し、Sainsbury'sと確定。パブで飲んで食った後に現場へ直行です。ちなみにこの時すでに開演時間45分前で、さっさとミッションを終わらせないと、メインディッシュのショーに遅刻するぞ!という緊迫した状況に。
人のニヤニヤ顔なんて気にしてられません。


キャベツ少なかったけど、あってよかった!!!



以上、ゆかりの旅でした!すごく楽しかったですよー!!! おすすめです!


マイマップをシェアしますので、ご希望の方、ご自由にお使いください。11-14は今回行っていないけれどシリーズの中では登場しているところです。14番は、キャベツのもう一つの購入場所じゃないか?と思われるところ。



Bus はTown Centre のHorse Market (マップは15を表示)から49ないし50番のバスです。片道で3ポンド40なんだけど一日券は4ポンド20だったかな?なので絶対1日券がお得! Weetabixとkettering Town FCとWicksteed Parkはルートが繋がっているのでバスが便利です。





企画構想半年&実行24時間。James Acaster くん最新作Cold Lasagne Hates Myself をSweet Home Ketteringaで観ました!( その2)



チケットなどは こちらから https://www.jamesacaster.com

ショー中にとある肝ネタを通して「お前ら、家帰ってからネタバレすんなよ」というくだりがあって、それは色々な意味でジョークなんだけれども、同時に本当にスポイラーになるのと(いや、実際ニュースになっちゃってたからエイカスターくん知ってて、そこそこ英国のエンタメニュース聞きかじってる人では知らない人はいないと思うんだけど)本気で本人いやなんだろうな、ってのがわからなくもないので、このショーでどんなお話が展開されていたかは、話さずにおきます。

そんなネタバレを一切しない中、 今回の新作について言えることは、Netflixでもおなじみ、Repertoire 連作シリーズの5作目と言えるかと思います。題名はRetoldだと思います。

確かReset, Recap の感想は以前本ブログでアップし、その後Repertoireについては、Comedian's Comedianでのインタビューをレポートしているので、詳しくはそちらをご参照ください。

 このシリーズは、年一本ペースでフリンジそしてUKツアーで展開していたショーをまとめた4本(元は単体)であり、ネトフリのいうところの第1話recogniseは2014年夏になります。この頃はまだComedy is a therapy手法が到来する前。この手法が認知そして受け入れられるようになるのは、2016年の Richard Gadd さんのヘヴィーウエイト傑作&フリンジ大賞受賞作「Monkey See, Monkey Do」から。つまり、当時の(2013−16年夏の)エイカスター君にはavailableなオプションではなかったわけです。

何が言いたいかといますと。

 芸人さんとは往往にして、自分の一番辛くて痛いところをグリグリとほじくって痛めつけてリンチみたいなことをしてネタを作っていくもんであり、そのことは今まであちこちで書き散らかしていたかと思います*。
 その一方で、人間関係、特に恋愛関係を原因の一つとして、メンタルの根底が破壊されれていることをネタにしたショー、というときに、たとえどんなにスキルが高かろうが実際に面白かろうが、「オレも私もあるある」以上になりづらい鬼門エリアなんですね。別記事でも書いた記憶がありますが、2017年のJohn Robins(Hannah Gadsbyと同時受賞の。ちなみにHannah GadsbyもComedy is a therapyのfinest exampleという・・・)が約20年ぶりの成功です。
 そうしたハンディがある環境下、さらには白人のイングランドの独身中上流階級男性という社会的ピラミッドの頂点にいるハンデ(?)も追うエイカスター君が、メンタルで、人間関係で、もっというと恋愛関係で、ボロクソになったことを消化したくてネタを作る時、ストレートにやっても、Classic Scrape レベル以上にはならない。だから彼がRecogniseでやったことは、社会的および政治的観点からも機能する超ナンセンスなストーリーを作り出した。高度にもほどがあるスキルと驚愕の手法であり、天才の名をほしいままにしても当たり前です。
 そんなことを踏まえての、今回のCold Lasagne。これは過去シリーズが形を変えComedy is a therapy手法で語られたものだ、と解釈しています。彼の語る”体験”と”皮肉な運命”は、ラザニアの名にふさわしく幾層にも構成され、マクロ、マイクロ、イギリス社会文化、政治、そして宗教(カトリック教)問題にcatherine wheelのようにバチバチと次々点火していく。最高傑作の一つをまた見たなーと思いました。そしてこれがあって、ようやく彼は心身キャリア共に次に進むのかな?とか。8月に2作目の本が出版されますが、それも2016年の音楽についてですしね。Cold Lasagne見た限りでは、そんな気がしています。

Cold Lasagne ではないものをどうもHackneyで以前公開収録していたようなので、それがどんなものか、楽しみです。

??と思われる方は、今ふっと思い浮かんだ最近の記事が参考になるので、ぜひ

企画構想半年&実行24時間。James Acaster くん最新作Cold Lasagne Hates Myself をSweet Home Ketteringaで観ました!(その1)

これね。↓ これみに行きました。



【これまでのお話】
オレ、というか、エディンバラ在住のFringe Goersにはすごいイヤミな癖があります。(→よくないと思っている)それは、大物コメディアンの大きい劇場&スタジアムレベルのショーになると、萎えて行かない、っていうものです。

なぜかといえば、そこまで大きくなる前にオタクはすでにフリンジでナマ体験してるから。客席数50以下、100以下、200以下が当たり前。300以上あったらデカイ、750ーは特別招待客レベル、という感覚が細胞に植えつけられちゃってるんです*。今までフリンジ目撃歴があるのにさらに700以上のキャパ小屋orアリーナに行きましたよ、というのは、Demitri Martin, Flight of the Conchords, Bo Burnhamくんくらい・・・?。ただでさえ極少の同行者候補たちは口を揃えて「えええ、だってもっとちっちゃいハコで12ポンドで見たのになんで50ポンドとか出してアリンコサイズで見なきゃいけないの」で終わるのです。そしてそんないやらしい感覚がオレもあるせいで、昨年UKツアーやっていた某fabulous4人組(表向きは3人)行ってないです。いやらしい・・・。(→でもチケット高いんだもん。どうせDVD化されて見れるでしょう、みたいな)

そんなわけで、エイカスター氏。ずーーーーっとフリンジすっ飛ばしていたよ、なわりに、ここまでのドン引きレベルで超売れっ子になるのはTaskmasterシリーズ出演後のおかげで、フリンジ2017まで来てたし、300以下でも見れてたんです。新作Cold Lasagne Hates MyselfのUK Tourは絶対見たいx100!と思ってたんですが、会場がどこもでっかくて。「でっかいからイヤだなー」と発売日になっても渋ってたら、ほぼすぐに、グラスゴーは完全ソールドアウト、エディンバラも2階席の超後ろにちょぼちょぼ残ってるのみに。んな条件で見たくねーよ! とはいえ、別の場所でとなったらロンドンくらいしか選択肢がない。でも、芝居やCabbageの追っかけでも Basden遠征でもなく、エイカスターで、ロンドン1泊2日なんてありえねーし!! (エイカスター追っかけもどきなんてキモすぎる!) でも Cold Lasagnesどうしても見たい!どうしても!!! 

この「エイカスターを見るのに、自分が想定するよりものすごい悪条件かつお金がものすごいかかる」という状況を例えるなら、EU離脱を決めたUKがEUと交わすDealみたいなもんです。現実みたら、前みたいな条件でエイカスター君は見れないんですよ。でもこじんまりしたフレンドリーな環境で、めっちゃ安い値段で、そこまで頑張ってチケット取らなくても観れた良き時代を知ってるせいで、どうしても妥協できない。現実に向き合えないの!

そうこうするうちに、皆様のご要望に応えての追加公演が発表に。グラスゴーの公演に追加日程が出ましたが、やっぱりO2 Academyなんてでっかいところはいや・・・(号泣)

と、ですね。追加公演場所をぼんやり眺め途方にくれるなか、目に入ったのがKettering。エイカスター君のホームタウンです。オレが放送局とは一切関係のないクリエイティヴ集団制作のウエブシリーズに高い評価をもつ最初のきっかけとなった作品、エイカスター君が故郷ケタリングを紹介する完全スクリプトの大傑作ド(モ?)キュメンタリー「Sweet Home Kettaringa」の舞台ですわ。




どうせお金超使って遠出するなら、ここじゃね? 

と軽々しく思い立ちました。ケタリングがイングランドのどこに位置するのかも知らなかったので、ググってみたらば、なんと!Luton空港から電車で1本!しかも40分くらいでついちゃうらしい! 何それ、簡単にいけるじゃん!なんですよ! というわけでイングランド中部に住んでいるコメディ部員でエイカスター好きのNaviさんに「ねえねえー」と声をかけたら彼女のエリアからもそこそこ簡単にアクセスできると、かなり2つ返事で快諾。
エイカスター君のケタリングにまつわるネタは上記のSweet Home Kettaringa, だけでなく、以前ブログで紹介したClassic Scrapes シリーズ、そしてたまに出てきてとんでもないネタを落として去っていくWould I Lie to Youシリーズ、 と無限大にあるので、根こそぎ視聴しているオレたちってば、Cold Lasagne見る前にエイカスターゆかりの地探訪しちゃおうぜ、に。いやだ、素敵すぎる! 新しいディールをキメた今、あとは追加公演発売日当日にチケット確保すれば良いだけです。

いよいよ、追加公演発売日。オレがテンパりすぎて上手にログインができないでいるなか、Naviさんが腰が抜けるほど簡単に劇場サイトから前から5列目のど真ん中購入に成功。自分が安定ゾーンに入ると他人の不幸が木になるもので、そのまましばらく売れ行きを観察していたら40分後にはグラスゴー、バーミンガム、ロンドンなどの大都市は驚愕のほぼ満席状態に。



一方、エイカスター君の故郷、ケタリングは呑気に半分以上の席に余裕がございまして(汗)

・・・しかも劇場のキャパがめっちゃ小さい400弱?(汗)あ、あれぇ・・・?

「・・・故郷では売れないんでしょうか、エイカスターさん」と不安を募らせるNaviさん。何も返せないオレ。
何しろチケットは取れたのだから、いいじゃないか。オレたちのチケット争奪戦へ向けた気張りと努力は一体なんだったのか、なるべく考えないようにすることが一番です

いつもの通り、本編の感想およびケタリング旅日記を書くまえにすでに壮大なドラマが繰り広げられてしまいました。次回は、いよいよ本編の感想、そして番外編としてSweet Home Ketteringaゆかりの旅レポートをアップしたいと思います。



*例外があります。Frankie Boyle、Daniel Kitson、Stewart Leeです。

2019年3月11日月曜日

(もしかしたらネタバレかも!)リッキー・ジャーヴェイス脚本・監督・主演、ネトフリTVシリーズ「アフター・ライフ/After Life」は素晴らしい作品です。バスデン効果抜きにしても超必見です。

日本でももちろん同時配信だと思います。
ネットフリックスで3月8日より大絶賛配信中のAfter Life。リッキー・ジャーヴェイスが脚本、監督を手がけ、キャストは今までリッキーのプロジェクトに関わってきたタレント勢含め、超イングランド人構成で、ロンドンとへメル・ハムステッドでほぼシングルカメラで撮影してる、超Lo-Fi作品。バスデンさんが義弟役でものすごい時間出演していることでもオレの中では超話題です。

スタッフ構成も抜かりなく、プロデューサーさんは数々の英コメディ番組を手がけるなか、ExtraとかLife is Too Shortとかリッキーと一緒にやっていたチャーリー・ハンソン氏。制作には意思疎通が肝ですからな。トレーラー。




(バスデン情報:22秒後くらいに出てます。たしか、そう騒いだ記憶が・・・)

一番簡単にいうと、「こんなことすでにやり尽くされてるじゃねーか」とか「何か新しいことを新しい角度でオレらしさが出る内容にしないと」とか的な邪念を取っ払って、ほんとのほんとにやりたいことを弄らずストレートに、思いを込めて、丹念に作る。そして周りもそれを邪魔しねーで信じて見守るってのが一番成功に繋がる、っていう例が増えたんじゃないかと思います。結果的にリッキーは誰もが新境地を開いたと賞賛する傑作を生み出したと思います。

The Office時から笑いの着眼点は一貫してますよね。その中に、社会の弱者や不器用者は含まれ続けている。その素材をどう見せるかというところで、The Officeはフォーマットも含めマイルストーン的大成功を遂げた、と。エキストラはさておき(リッキー自身がセレブ強者として認知される前後に制作されたセレブ強者を主に取り扱っているので)その後はポッドキャストを含め、論争の的になるコンテンツが多く、個人的にも複雑な感想を持ったことを書き続けておりました。で、こうした過去引っかかっていた要素が消化されているのがAfter Lifeと思いました(*1)。

After Life のリッキー扮するトニーは、ガンで亡くなった最愛の奥さん亡きいま、大絶賛鬱祭りでやり投げの人生を送ってます。言いたいことをいってやりたいことやって人を不快にして言動も失礼だけど文句ある? 世の中は頑張ったって努力したってそれを利用されるようにできてるんだよ。人に気い使ったって報われることなんてない。いつ人生終わったってかまやしない・・・と。職場の空気も知ったことか、彼を気遣う人の気持ちも知ったことか。子どもだから、とか、若者だから、とかそういった理解を一切示そうとしない。そんなことしたって何も物事良くならない。何しろ妻は戻ってこない。

 トニーは我々視聴者の視点で作られている。そしてトニー以外の登場人物たちはいわゆる社会の強者ではなく不器用な人たちで”奇妙”な要素を持ち、この「奇妙」さが、トニーに弄られ、時にダイレクトに、時に含みを持つ笑いどころになっています。これは、今までリッキーのTVコメディ他で見てきたスタイルであり、この正当性が(笑えるのか?という点も含め)論議を呼んでいいた原因のはず。なのですが、今回はきちんと機能しており効果を表しています。リッキーらしいダークなユーモアが効いている。これはなぜかといえば、登場人物たちはカリケチャーではなく、我々が共有できるように描かれているから。そして彼らはトニー(そして我々視聴者)と同じ位置にいるとはっきり描かれているから、が主な理由だと思います。
 具体例をあげると、エピソードが進むに従い、このキャラクターたちがトニーが奥さんを失ったことに対して理解はできるけれど、お前だけが人生辛いんじゃねーんだよ、みんな色々辛いんだよ。理由は様々だけどみんな辛いから互いに思いやるのが人ってもんだろ。それを与えて与えられて幸せ感じて何とか生きていくのが人生ってもんだろ、というこのシリーズ自体のメッセンジャーとなるところですね。
 編集部のレニーとか、トニーに弄れるキャラなんですよ。でも、彼がトニーを全うに批判するところ、そして弄られることを「寛容さ」として描き、その寛容さをトニーに気づかせ感謝させるという展開は「思いやり」を主なテーマの一つとする本シリーズに見事に繋がっている。

社会人として存在しているけど「ヘン」というキャラクターを共感・共有で作り込むのは全く珍しくない。てか昔から良作は大半がそれ。(After Life見てると、最近の傑作「Man Down」や「Uncle」も思い出しちゃう)。だからリッキーはThe Officeに続く(一貫した)自分色を出し、傑作かつ新境地を切り開こう、と別の方向へ別の方向へ進んで行っていたというのはあながち妄想ではないと思っています。別の方向は確かにやりたかったことだろうし、それをやったからこそ、今回のAfter Lifeがあるのだと思う。でもいろんなしがらみとかプレッシャーとか取っ払い、その環境が与えられ、真から作りたいこと、伝えたいメッセージと真っ向から向き合った時に、誰もが賞賛する傑作って生まれるんだな、と思いました。

 個人的には、グッとくるポイントは色々本当に細々あるのですが、一つだけ選ぶとしたら、S1最終話でトニーがケビン・ハートが表紙の雑誌を見て、芸人ならケビン・ハート、と話していたダイアン・モーガン(役名??)のことを思い出し、次のシーンで出社したダイアンがデスクにおいてある中身空っぽだったスノーボールにケビン・ハートの写真が入っているのを発見するところですね。ここで号泣スイッチ入りました。

人生の救いは「思いやり」です。(号泣)

バスデンさんがとにかくたくさん出てるので、見てください。オレ、ネトフリのキャプチャーの仕方がわからないので(普通にキャプっても黒くなる・・・)ビジュアルでご案内するバスデンさんにフォーカスした感想がかけないけど、きっと皆さんも「あーよかった」と思ってるに違いないので、よかったかなと思います。

(*1) DerekとかDavid Brent Movie とかネトフリで視聴可能のリッキーのスタンダップ、Humanityとか未見の人は視聴した方がより「なるほどね」感が増すかもしれません。
Derekの稲村感想はこちら →いやー読み返したけどちゃんと書いてるー(自画自賛)
David Brent Movieの稲村感想はこちら バスデンバスデンうるさいですけど、ちゃんと感想書いてます・・・

(*2) パターン構成というのは、
1トニーの奥さんが残したビデオ
2飼い犬ワンコとのおさんぽ外出(&郵便配達人とのやりとり)
3痴呆症のお父さんのいるケアホームの訪問(ケア担当女性とのやりとり)
4職場(義弟が編集長のローカル紙オフィスでトニーは1特の執筆を担当)
5奥さんのお墓訪問(夫を失った奥さんとベンチで話す)
ですね。




2019年3月3日日曜日

AFI アワード他多数受賞!Bo Burnham脚本・監督作Eighth Gradeは全世界の先生、おとーさんおかーさんが観るべき2018−9年ボロ泣き映画ベスト1です!*グラスゴー映画祭様子の写真あげてます

【これまでのお話】
こんにちは。Bo ウォッチャーの稲村です。
Words, Words, Wordsのガチ初演@Edinburgh Fringe Festival を観た、ざっと数えて200人x25日=5000人位の1人です。天才天才と騒ぎまくってはレポートしてた記事はこちらにございます。(すいません昔のブログサイトだけで21本も書いてる。サイト移転してからも8本も書いてる(汗)) 

そんなボー君の映画「Eighth Grade」。制作時から「イギリスでは公開はいつですか」と断続的に叫び、Redditを頼るも手がかりはないまま米国ではさっさと公開。ほどなく米アマゾンや米ネトフリが配信をはじめる一方、ソニーが配給権を買ったせいか英国に関しては公開のコの字も配信のハの字も出してきやがらない。もはや「みなさんがよくやられているようにクマさんに穴を掘ってもらしか…」と手をかけようとするも、正規ウォッチャーとしては極力正規にお金を払いたい。DVDはリージョン違い(&うちにはブルーレイ・プレイヤーがない。すいません)で買っても見れない。。。と、うりゃうりゃしているうちに2019年1月下旬突然の「グラスゴー映画祭のハイライトはジョナヒル監督映画Mid 90sとボーバーナムのEighth Grade」というお知らせが!!!!!しかもボー君登壇するってゆーじゃないですか!!! このオレが行かないなんてありえないので、映画祭チケット発売当日サイトクラッシュも乗り越えとりましたがな!&英国在住の一般人では一番早く映画をみることに成功しました(ふっ)正直、ボー君がスコットランドびいきのおかげで得してるだけな気もしますが、ボー運強いです。

前おきが大変長くなりましたが以下、予告編貼り付け、あらすじと感想です。




【あらすじ】

ハイスクール進学を目前に控えた13(14歳だったかも)歳のケイラは、いたって普通のティーン。早起きして一生懸命メイクして、ニキビを隠して、ベッドに寝転がりパシャりとやっては「やっだー、朝起きたらこんな顔だったー!」なんて、Snap Chat やインスタに投稿。「自信の持ち方。自分の変え方」なんていう、インフルエンサーもどきのYOU TUBEビデオチャンネルもやってます。でも現実は、友達作りの苦手な女の子で、ポピュラーな子たちからは見えない存在かウザい存在です。こっそりひっそり憧れている男の子もいるけど、もちろんまともに認知されていない。そんなある日の放課後、ポピュラーなクラスメイト、ケネディのお母さんから「こないだはケイラのお父さんのおかげでチャリティものすごく助かったわ!ありがとうって言っておいて!」と話しかけられ、「そうだ。うちの娘のお誕生日パーティがあるのよ!プールパーティなの!ぜひ来てちょうだい!」とそばにいるケネディの意志を丸無視して招待。ケイラは明らかに「ママ、ふっざけんな」という顔をしているケネディを目の当たりにするわ、人気の同級生が大勢集まるパーティに自分が行くなんて気が重すぎるわで、「あーありがとうございます。でもちょっとその日は行けるかどうか・・・」とやんわり逃げようとします。が! 親同士の交流の場FB(爆)のせいでお父さんも知り窮地に立たされる。さらにはケネディから「親が呼べっていうから」とメッセージが。不安だけどもこれをきっかけに変わるかもしれない、自信を持って強くなれる機会かもしれない。。。勇気を振り絞ってケネディの家に行きますが・・・

【感想】
めちゃくちゃ笑いました。 即興なの?と疑いたくなるくらいの自然体な台詞回しなのにオチ満載で、すげえ笑えます。ただ後半戦からこの笑いと同じ量とレベルで号泣です。こんなに泣いたのは、2013年の号泣映画と叫んだ(サムロックウェルの出てた)「The Way, Way Back」邦題がプールサイド・デイズ)?以来です。この世のおとーさん、おかーさん、あなたの大切なお子さんがティーンだったら1日24時間休みなく晒されている現実がこの映画に映し出されています。それはカメラ付き携帯とソーシャルメディアのおかげで人の目を気にしなければいけないレベルが、もはやわれわれの時代とは比べ物にならないくらい状態になっている、ということ。さらに、ティーンの物事に対するチェックの厳しさと辛辣さ、ダサいものへの冷酷さは、ご自身のお子さんひとりでも辛く苦しいプレッシャーと経験の数々かと思いますが、お子さん自身は、おくせんまん倍のプレッシャーの中で毎日暮らしているのです。
 結構数々のインタビューでボー君は語ってますが、「自分がステージなどで経験するプレッシャーと緊張、不安、そうしたものを一番直感で理解しているのが他でもない14歳のティーンエイジャーたちだった」ことがティーンにフォーカスする作品を制作するに至った経緯の一つだったそうなんですね。このコメントがこの映画のキモじゃないかと思います。
 子どもにとって学校は色々なタイプの人間に出会え、人間関係の学びの場である一方、逃げ場を与えてくれないところ。そのプレッシャーや不安は世代を超えて誰もが経験しているけれども、規模も種類も全く変わってしまっている。その違いはわかるけど、どう違うか共感・理解できてない気がする。じゃあ子どもたちが使っているアプリを知っていたらわかるのか? 一緒に参加したらわかるのか? てか、そもそもほんとに参加しているのか? 参加してると思ってるだけで実はハブにされてるだけじゃないのか? てかアプリ全部知らんといけないのか・・・? 
そうです。そんなことでは理解はできていない。deadlockな状態、大人とティーンの間にできてしまう理解や共感のギャップに橋をかけてくれているのがEighth Gradeだと思います。

と!16歳の娘をもつ母は思うのですよ。というわけで、見てください。ぜひ(号泣)

【グラスゴー映画祭のナマ・ボー写真】

ふぉっふぉっふぉっふぉ。
前よりふわっと感が無くなってました。もうすぐ30ボーはやっぱり重量感が出た気がします。ツイッターで散々愚痴ったけど、オレ側の方をインタビュアーが全く見てくれないので、オレら側の人間誰も質問できなかったんですよ!(怒)作中に登場するスポンジ・ボブのUSB スティックについて聞きたかったのに!ムキー!!!







2019年2月18日月曜日

2019年2月25日アランパートリッジがBBCに戻ります&その他Stan & Ollieの感想とかクーガン情報です

このブログ、クーガン・ギークをうたっていたんだった!と、ここ数日のアクセス歴をみて気がつきました(→意外と気にしてみている)よく考えたらアラン・パートリッジが深夜枠のウィークリーショーでBBCにカムバックするのですごく騒がれてましたもの! オレ様も真っ先にトレイラーみましたし、超楽しみにしてます。

BBCのオフィシャルトレイラー



マスコミ向けの試写会はすでに行われており、非常に好評です。
クーガンがどこかのインタビューで「時代がちょうどアランが時事ネタショーのホストをするのにぴったりになった」と話していましたが、この「時代」をどのように手玉にとって活用してくれてるのか本当に楽しみでしょうがありません。
(いくつか聴いたので、どこだったかソースを忘れてしまいました・・・汗)

アランパートリッジに関しては、今回はもちろんのこと今後も作られるものに関して失敗はないと思います。なぜならこのキャラクターは、生きてるからです。


ついでに(?)クーガン・ギークだと大声で叫んではブログをアップしていた昔を思い出し、最近?のクーガン活動を思いつくままアップデートしたいと思います。

1)Stan & Ollie 観に行ってグッときてました。



ご存知、Laurel and Hardy の晩年のバイオピックです。仲違いして16年くらい活動休止していた2人が再び組みUK& アイルランドへ。またスタンが温めていた映画企画(ロビンフッドのコメディ版)を、ロンドンの映画会社へ売り込もうという目的もありました。すっかりコンビは引退したイメージとなっていた状況では、世界の頂点に立っていた2人の公演にお客が詰め寄ることはなく、2人はプロモーターさんの提案により数々のPRスタントをこなすことになり。。。
 スタンを演じるのがクーガン。で、スタンの方が職人気質が高く(ネタを書いてたのもスタン)オリーはどちらかというとスタンを裏切って別の契約を結んだりしていたという経緯は、再結成前の話ではありますが、映画の設定としては必要不可欠な部分なので、序盤でしっかり描かれるんですね。そのため序盤はクーガンがおいしいところどりなバランス構成として展開していくのですが、意外と!中盤からみなさん(スタン夫婦&オリー夫婦)それぞれのシェアでおいしいところを分けあって行きまして、非常に心温まる涙ホロリな締まり方になってました。作家さんがフィロミーナの脚本をクーガンと共同執筆したジェフ・ポープ氏なので、フィロミーナを思い出せば、ドロドロ人間模様な映画ではないことは予想できるのではないでしょうか。監督がなんとスコティッシュのジョンSベアード監督(フィルスとかバビロンとか監督した監督さん)ということも注目ですー。


2)The Tripのギリシア編絶賛制作決定。
いやーすいません。 SkyTVでポチッと押せば観れるのにスペイン観てない・・・(汗)もはやクーガンギークと呼べるのか?!な状況な上、今年1月にギリシア編を制作するよん!というお知らせがブライドンのツイッターやコメディニュースサイトで上がり、盛り上がっていました。画像とかは上がってきてないと思います。まだ決定した段階だと思います。本ブログでのネタバレ解説リンクはこちらになります

3)The Chemical Brothers のFree Yourselfでクーガン(というかアラン・パートリッジ)声の出演。


これが未だに謎なのですよ。。。


ケミブラさんにツイッターで質問したけどもちろんスルー。ジャンル違うからなかなかこのことについて追求してる人がいなくて、未だ???です。肝心の何が謎なのか???というと、ここで使用のパートリッジのセリフ"you could see my fanny so I have a choice of drawing the curtains or calling to the bar" が過去で言ってないはずのものなんですよ。Fannyのレファランスは1994年のクリスマスSPエピソードだけだったんじゃないかと。(違ったらごめんなさい)でも他のクーガンギークの人にも聞いたけど、エピソードが思い浮かばないということで・・・ 
わざわざこのためになんかやったのかしらもしかして?!?!
いや、マンチェスター同士なので同郷のよしみってのは考えられると思うんですがねぇ。

ちなみに3ヶ月くらい経った今もう一回ググったら、Redditで話題になっていたけど、「はあ?あんたハイなの?」てなあしらわれ方です。
https://www.reddit.com/r/AlanPartridge/comments/9y7kz3/alan_partridge_in_the_new_chemical_brothers_video/

とりあえず、今思いつく限りであげました!
アランの放送がある頃また叫んでいると思いますー!アランパートリッジどうぞよろしくお願いします(選挙活動じゃないけど・・・)



2019年1月28日月曜日

最近観たり聴いたりしたUKベースのComedyコメディのメモです。

最近すっかりエンタメはオンライン配信に頼るばかりで、リビングは物置と1日5分くらいしか使用時間がなくなっております昨今、(テレビはwifiから遠い距離にあるため、色々繋げているものの、スムーズな視聴ができず、テレビを通して見ることがほとんどない。。。汗)面白いなあと思うものも、加入しててこそ見れるものか、ポッドキャストが多いです。(そんな逆境のなかでもBBCはまだまだ威力があるなーと思っています。が、その話は脱線するので別の機会に)

以下は、ここ1−2ヶ月で面白いと思ったUKベースのコメディです。

【その1】
Fubar Radio のNick Helm & Nathaniel MetcalfeのFan Club


オンエア後にポッドキャストとして聴けるようになってます(音楽は著作権上カットになってることが多い)Nick Helm昨年フリンジショーの感想を書かせていただいておりますNathaniel Metcalfeさんがホストの2時間(最初は1時間だった)。前半は映画ギークの2人が新旧かまわず映画を火あぶり(?)にし(褒めてることも多い)後半はゲストが1人か2人やってきて、和やか(?)にトーク(大抵ゲストの何かしらのPRつき)という構成です。Nick Helmが一本筋通して言いたい放題言ってくれるので、映画好きにとっては密度が濃い。このラジオポッドキャストを始めてから試写会にもお呼ばれする機会があるみたいで新しい映画についても情報にはなるかも。いなむらはNick Helmの話術が好きなので、大変楽しめます。Nathaniel Metcalfeさんはツイッターでも毎日映画のレビューをやっていてフォローしてると面白いですよ


【その2】David Reed さんのInside Comedian ポッドキャスト

S2の最後のゲストがKevin Eldonだった経緯からこのポッドキャストの存在を知りました・・・。


David Reedさんはかつてフリンジで一斉を風靡したグループThe Penny Dreadfulsの1人で、このグループはメンバーそれぞれ活躍する一方、グループとしても解散せずにラジオで不定期放送をやっています。(オレはThom Tuckさんが好きなので、Thom Tuck さんがらみで何記事か書いてます)。 このDavid ReedさんによるInside Comedianとは、毎回ゲストを読んでそのゲストのキャリアについてトークを行うのですが・・・破壊レベルで面白いです。なぜかというとゲストについての情報がホラまくりだからです。

基本的にゲストのキャリアがわかってると涙流して笑えるのですが(例:Tom Parryさんがやばい)、やはりKevin Eldonの回がクリアにレベルが違うので、おすすめです。ホラの美しさと取り組み方が他のエピソードとゲスト回と一線を画していて、個人的には20年後にPeter Cook vs Chris Morrisのインタビュー(正確にいうとChris MorrisとSir Arthur Streeb Greeblingのインタビュー)同じくらい崇められていいと思う。豪語ではないと思う。というくらい爆笑ものの笑いが美しいのです。


【その3】Would I Lie to You のクリスマスSPのジェイムス・エイカスター君

Would I lie to You はエイカスター回とグレッグ・デイヴィス回をYOU TUBEで後追いするのみという一番タチの悪いタイプの視聴者です。が、エイカスター君の登場する時のこの番組の面白さが尋常ではないので、しょうがありません。まだ観てない方はぜひ観た方がいい。実話を生かすも殺すも話術だと思います。エイカスター君は天才なんだと思います。

1)エイカスター君、クリスマスのプレゼントで欲しいものが妹とかち合い、負ける。




2)エイカスター君、地元ケタリングの驚愕の行事を語る




【その4】Just Another Immigrantで観れる安定のロメッシュさん。



これ、アメリカでの放送がずっと早くて(この放送自体がパブだったのかなぁ?)今ごろNow TV(Sky TV)で放送します。UKでは劇場級も埋めちゃうくらい人気だけどアメリカじゃ認知度は???なのにGreek Theatreをブッキングしちゃったよ、なんとかお客さん集めなきゃ、っていうロメッシュさんのDIYプロモ活動日記です。第2話の時点でチケット売り上げ枚数27。。。ある程度お膳立てはできててプロットラインはあるので(番組に作家がついてる)ロメッシュさんのパーソナをお楽しみになりたい人におすすめ。この売れてるのに「売れない・マイナー」芸人としてのパーソナを続けていくテクニックというのは、Stewart LeeそしてRicky Gervais(→途中まで)でよく展開されておりますので、ご参考にしてください。


 【その5】一応チェックしてます。Off Menu with Ed Gamble and James Acaster 

もともとJust Pudding という、糖尿病で甘いものが食べたいだけ食べられないけど甘いものが大好きなEd Gamble君が、甘いものが大好きで糖分なんか死ぬほど取れるは!な仲良しJames Acaster君を連れ出し、食べたい甘いもの屋さん(レストラン、カフェ、アイスクリーム屋さんe.t.c)でエイカスター君に食わせて、その感想を聞くことで自分も食べた気になる、という企画で展開していたシリーズが発展したものです。


このポッドキャストでは、ゲストがコース料理を(ジャンルや食べ物はなんでもあり)構成しそれについてあれこれみんなで語ってきます。NG食材が毎回あり、それをゲストが口に出すと。。。どうも恐ろしいことが待っているらしいです。エイカスター君は役割的にはジニー(アラジンの 汗)で、ゲストの希望するものを出すことができ、ウエイターから何からなんでも役割を果たす、という立ち位置で進行するのですが、これも今後強いスパイスとなっていくことを期待します。
最初の何話か聞いたときは、発展途上で今後どんどんよくなっていくのかなーというゆるゆるなシリーズ。ゲストのノリのよさにもよるので、当たり外れも。ただ、この2人によるポッドキャストであるのと、リスナーの年齢層が若いせいか(=笑うつぼが違うんじゃないか? 汗)現在ポッドキャストコメディランキングで1位を独走しているので紹介しておこうと思いました。
ちなみに、今聞いてるTom Kerridgeは結構いい感じです

とりあえず以上でしょうか。。。また追加が出たらメモ記録したいと思います。

2019年1月21日月曜日

Netflix TV シリーズ Sex Education/セックス・エデュケーションが素晴らしすぎる件について


英国制作のドラマになります。別放送局で初回放送をネトフリオリジナルと使いまわしているのではなく、ガチでネトフリオリジナルです。
どこまで日本でフィーチャーされてくれてるのかわからないですが、下にクリップを貼り付けます。
完全にハマりました。これはあの、Skins Series 1-2以来の傑作です、と言っても過言ではない!S1−2です。それくらいすごいのです。好奇心とホルモンで爆発のティーンの目線とそのティーンを持つ親の目線が2重構造にもなって展開するという意味でも、このシリーズはSkins系統ですんばらしいのです。



16歳女子情報によると、エイサ・バタフィールドAsa Butterfield君がすごく人気なんですってね? ドラマにハマってからどんな役者君なのかとググったらBoys in the striped Pajyama の子。。。ものっっっっっっっすごい!おばあさんになった気分です。しかもこのシリーズで顔と名前が初めて認知したのですが(*)、実はもっとヒーローっぽい役をやってる???らしい???というわけで16歳女子のエイサバタフィールド君のファンでもなんでもないくせに「ヤング・ロキとかなれそうと思うんだけど」という思考回路が全く理解できず「エイサ・バタフィールド君ってさー、スパイディじゃないただのピーター・パーカーみたいだよねー」と言ってものすごい怒られました。

脱線はいい加減に終わりにして、このシリーズが、なぜこんなに素晴らしいことになっているかについて話したいと思います。

【お話は・・・】

きっと日本のネトフリに行くと説明とかあらすじとかしっかり書いてあって、あと日本語字幕のついているトレイラーとかもあると思うので、割愛。

【制作陣がすごい。。。】

制作陣が意外と!すごいんです。クリエイターでかつ自身でエピソード4本くらい?執筆してるローリー・ナンLaurie Nunnさんが、まだ超若くてほぼ無名(2017年に劇作家としてBruntwoodにノミネートされてる)。ずば抜けてすごい才能がさっさと見出されて世に出るっていつの世もあるんだなーと思う一方、脇固めと指揮とってる人たちが、傑作になって納得!の経歴をもつ人たちで構成されてるんですよ。
まずはシリーズの半分を担当してるベン・テイラー監督。Channel4の大ヒットシリーズCatastorophe、S1はGreg DavisとAndy Samburg出てたことでも超話題となった(現在はAndy Samburgじゃなくなったけど今もシリーズは続行中の)Cockoo、それからパン・ヨーロピアン・テイストのスケッチで評価高かったCarninal Burns、S2で打ち切りになっちゃってものすごい残念だったけどものすごい面白かった(ダレン・ボイドさんの)Spy。。。もう4本のDさんはBBC3でや短編映画をよくとっておられたけども、今回発揮できる機会をもらってよかったなーと思っているケイト・ヘロン監督。

制作会社がEleven Filmさんなんですが、自分の印象では傑作シリーズばっかり作る敏腕ドラマ制作会社です。GlueとかEnfield Hauntingとか。じ、実はバスデンさんも過去にこの制作会社経由でRick and Peterというタイトルのパイロットを一本執筆してるのです。このパイロット自体はChannel 4のサイトで昔観れたのですが。。。アレ?なくなってる?み、見つからない。。。興味のある方はさがしてみてください。昔のブログサイトで感想を書いていたかもしれない。。。**追記!すいません、パイロットどころかGap Year の制作Eleven Filmだった!!

作家陣が全員女性ってのがまずこのご時世とはいえ、ブラボーです。特にローラ・ハンターさんとローラ・ニールさんは、My Mad Fat Diaryや、というかSkins(!)を書いていた作家陣の1人であったのです。そりゃー、ツボにハマるわけだよなーと、しみじみ。痒いところへの手の届き加減が素晴らしいです。S1のラストの作り方もうまかった!爽やかに上がってるんだけど、クリフハンガー的役割の歯がゆさを残しております。

というわけで、S2絶対に作ってください。てかみなさんS1みてください。絶対見ましょう!



(*)それまではたまに名前を聞くとこっちのButterfield が頭に思い浮かぶのみでした。


2019年1月14日月曜日

【番外編】Basden Geek10周年記念!ナマ★バスデン★初直対面成功しました!


バスデンさんのWIP の話はこちら。

せっかく(?)遠征するのでバスデンさんに警告しようと「WIP観にロンドンまで降ります!後でハローしてもいいですか?」とダメ元で連絡したところ、 なんと連絡網はまだ生きており(!)「WIP のWIPくらいな超しょっぱなWIPだからちょっと待ってからロンドンへ下った方が後悔しないかも?でももちろんいいよー!」とお返事が!!

予想外な初生バスデン直対面保証付のバスデン遠征に!!! 


ロンドナーの同行者が、Angel Comedy Clubを運営者の一人バリーさんと友達だった、という衝撃の事実がハコに入った途端に発覚(ええ?!)。足を踏み入れて1分後に紹介を受け「超バスデンファンでわざわざスコットランドからやってきた」と認知されてしまいました。おまけにこの日はバスデンさんの前にEddie IzzardがWIPをやっていたらしく「わざわざスコットランドからエディじゃなくて…それはびっくりだ」それを聞いた友人は”ほんとはKings Crossから一駅先は圏外なんだけど。。。”とオレには言っておきながら、「そうなんだよ! 僕はエディはヒーローだからすごく観たかったんだけどWIPを知った時にはすでにソールドアウトでさぁ。」(えええ???)

 そんななかバリーさんが「お!噂をすれば…」と向けた視線の先をおって振り返ると、ドアから入ってきたバスデンさんが!! しかし、ナマ★バスデンがあまりにも突然すぎたのと、直前のダウナーな会話のおかげで、いつもの「ぎゃあああああ!」レーダーが故障してしまい、「こんちは! オレです!」を右手さし出して挨拶という、オレ史上もっとも低いテンションに。とはいえ無意識にテンパってはいるので、きちんと自己紹介するほど頭は回らない。結果、お前誰??な空気が漂ったことは否めません。バリーさんと同行者と軽く挨拶しあった後に間を置いて「あ、スコットランドから来た…」と合点をきかしてくれたバスデンさんのおかげで、オレの素性が明らかになったことが確認できました。あーよかった! 

いや、緊張はしてたんで、結局、ろくすっぽ喋れてないです。同行者はいたって普通のオタクなので「いやーParty最高でしたよ!」と流暢に褒めたおし、オレは逐一「オレも観た!」「オレも大ファン!」「オレもきいた!」と合いの手を入れるので精一杯。 ショーの前に対面できちゃったんで、終わった後は邪魔せずさっさと帰ろうと思っていたのに、日本で買って来たお土産を渡しそびれていたことに気づき、終了後、同行者とバリーさんに「ダイジョーブだからダイジョーブ!」と励まされつつ、再面会(滝汗)。バスデンさんめっちゃくちゃいい人で、全然嫌がらず「どーだった?楽しめた?」と再対応してくれ、お土産も普通に喜んでくれて、「エディンバラかグラスゴーに本番バージョンを持って来てください!」とお願いしたらば、「今はエディンバラに住んでるの?じゃあ多分エディンバラは行くかも!」

そんなわけで、プロパー版、エディンバラには来てくれるんじゃないかと!とても良い記念イベントとなりました!






年末年始のバスデン情報&数年ぶりのバスデンさんの1hのソロ・ライブ(WIP)観ました。Tom Basden WIP at The Bill Murray in London


どうもこんにちは、バスデンGeekのいなむらです。

2019年でプロパーにバスデンGeekとなって10周年。自他そしてご本人はともかく知らない人にまで知られるようになり、今ではKevin Eldon とTom BasdenといえばMiki (下の名前です)を思い出す、といわれるまでに地位を確立させました(感涙)あのカメラマンさん&このカメラマンさん、このプロモーターの人あのハコの人、そしてあのライターさんやその芸人さん、ありがとうございます。(そしてあの役者さんとこの役者さんにはすっかりガン無視されるようになりはや数年。)

まるでそれを神様がお祝いしてくれるかのように充実したバスデン年末年始だったんです。なんという都合のいい解釈。いいんです。

1)オレが!もともとバスデンGeek となるきっかけとなったParty(初演はエディンバラフリンジ)のラジオシリーズが数年ぶり(なんか6年ぶりとか???)でクリスマススペシャルとして再降臨。


https://www.bbc.co.uk/sounds/play/m0001r7w

久々のバスデン真骨頂ともいえるものが堪能でき、嬉しすぎてすでに5回くらい聴いてます。

2)これにちなんでPartyのS1が再視聴可能に。

https://www.bbc.co.uk/sounds/play/b00r7l7j

3)今まで観れなくて相当見たい見たいみたい見たいを連発していた(例えばココ。盗撮とタイトルに入れたせいで、エロサイト目的の方々が山のようにご訪問。今でも本ブログのトップ1訪問数に君臨、まさかのclickbaitページに。唯一「万」を超えている(概ね二桁か三桁ギリギリ、奇跡的に三桁中盤)「Tim Keyがサンタ、バスデンさんがエルフの短編映画「Anthony」が視聴可能に。


https://www.shortoftheweek.com/2018/12/24/anthony/
注:どん底のダーク・オチです。らららファンタジーもどきなのは絵面だけ。

4)ロンドンだと引き続きmultiple billsのイベント的(概ねチャリティ系)なライブにはひょこひょこ顔を出していたのですが、11月頃いきなり「2019年1月にバスデンさんがWIPやるよ!」というお知らせがShow and Tellから入ったのです。そのいつものmultple billじゃないの。ピンで、1hのショーになる?!?!? しかも写真が最近のものになってるじゃありませんか!


(息子くん、不安そう。。。)

ご存知の通り世界が誇るバスデンファンのいなむらとしてはこのような特別の香りがダダ漏れるイベントは網羅しなければなりません。さらに過去の「気がついたらお蔵行き」なプロジェクト(小説とか小説とか映画とか昔はTVシリーズとか)だけならまだしも「1週間前に告知」で遠征計画が立てられないどころか「気がついたらやってた&終わってた」という目に散々あってきたバスデンGeekとしては、2ヶ月近く前から告知が出るなんて奇跡的な状況を前に、行かずにはいられない。というわけで行ってきました* 

【おハコはずっと行きたかった The Bill Murray】

ラインアップが非常に素晴らしいことを理由に本ブログでもよくおすすめしておるThe Bill Murray。場所はAngel駅より徒歩5分くらい?(そういえばこの辺Nick Helm住んでるんだよな、と今思い出した。。。)ちなみに、このすぐ近くにあるAngel Comedy Clubの姉妹クラブです。The Invisible Dot倒産とLive at the Chapel亡き後、このテイストも継承しており、一度行って観たかったところです。


【当たり前ですが、会場はバスデン好きでパンパン!!!パンパンパン!!!】

結構前日ギリギリまでShow & Tellさん経由で告知をみていたので、速攻完売ではないにしろ、狭いスペースに「ええ??こんなに人詰め込むの?」っていうくらい人がパンパン!!に押し込まれまして。詰めて詰めて100人くらい突っ込んでる感じ。エディンバラの暑苦しい密封ダンジョン空間軟禁1時間でいくつもの奇跡を観てきたオレは、キテる感として脳が反応するので、ウキウキ以外のなにものでもありません。バスデンさんの前に実は超大物エディ・イザードによるWIPが予想をはるかに超えて30分以上おしちゃったせいで、ほんとは9時30分からの開始の予定が10時過ぎからに。

【…明らかにWIP。しかし素晴らしいWIP】

ギター持ってきてるんで、いつもな感じなのかと思ったら1時間あまり喋り倒して(!)歌ったのはたったの2曲(!!!)というファンにとっては驚愕のWIPでした。
というのも、今まで目撃したライブでは、
1) 歌って喋るのいわゆるミュージカル・コメディ
2)Tim Keyとのコラボ(Freeze!他)またはスケッチ
3)お芝居(一人芝居はゼロ。バスデンさんが出ないってのもある)
TVだってバスデンさんが書いてるコメディを含め、メインキャラの一人として出たのって実はQuacksくらい(ほぼ主にカメオかSidekick)。インタビューやパネルディスカッションも誰かと一緒に登場することが多く、概ね他の人に喋る役を任せちゃうか、自分の作品なのに出てこない。。。というわけで、「1時間喋り倒すナマ・バスデン」ってオレ的にはかなりレアなんです。それだけでも本当に見れてよかったです。

ショーのタイトルはないものの写真でイメージ的なものはできているのかな、と思います。導入口は18ヶ月の息子くんがこの世に誕生しちゃったこと。「こんな時代に産まれちゃった息子に申し訳ないなーと思って・・・」から入ってました。(イングリッシュ白人男性)アイデンティティを自身、そして息子君を持つ父親としての目線から見つめ、社会・政治・環境社会的なネタを喋り倒してました。今までお芝居やシットコム・コメディドラマで断続的に根底のテーマとして継続していた「生」(裏を返すと「死」)が根底に敷かれる(気がする)。これからどのように絞り込んで固めていくのかが楽しみです。細かいネタはWIPなので言わないけど、ものすごい!!!笑わさせていただきました。

やっぱりすごいなーと思ったことが2点。
1)このWIPのネタだし量が爆量すぎ。テーブルにばさっと置かれたA4紙の束にはびっちりタイプしたスクランブリングでした。頭にあるものをとにかく出しちゃってて、ここから客の反応でどんどん削ってっちゃうらしいのだけど、1分もない曲を2曲歌った以外、ずーーーーっと!喋り倒していたのに、その束の半分も終わらなかったんです。腕時計をみて「ええ?もうこんな時間。まだ全然終わってないのに。。。(残りのページをザッピングして)ああ、これも面白いのに。。。これもやりたかった。。。」と。
オレ的には、その半分以上の未公開ネタがきけなくて、非常に辛いっす。反応が悪いと削られちゃうから、二度ときけることのないネタになっちゃうし。。。
2)天才は、予想以上に沈黙に強い。いや、というのも、なんで腕時計をみて「ええ?もうこんな時間!」ってことになったのかといえば、多分、お客さんが静かだったからだと思うんですよ。オチが少ないほぼ「語り」になっちゃったので客は普通に聞いちゃってて6−7分くらい経ってたんです。どこまで客を引っ張れるかをみていたのかもしれないけど、あの6−7分静かなお客さんを前に喋り倒せるってすごいですよ。

ちなみに、最後にと話した締めのネタは、息子君と動物園に行った時のエピソードなのですが、これが上手に「生死」がテーマの(バスデンさんお得意!)Absurdity真骨頂に繋がるいいネタなのではないかなーという気がしています。
今後の傑作の期待しか見えないWIPでした! ところで1月24日にももう一回WIPがあるので、誰かキャッチして、どんなネタだったか、教えてください! オレがきけなかったネタの後半戦をやられたら、すごい辛い。。。(涙)

*今回遠征にともない人生初の生バスデン直対面に成功しました。その様子にご興味のある方はこちらにてほぼ写真ゼロで説明しています