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そうなんですよ、奥さん。
日本でもメジャーだと思っているので書き起こしたことはないですが、
実はオレ様ってば、この極悪サザエさん番組シリーズをS1放送時からずっとみ続けるゴリゴリのファンです!
よってSouth Parkの新シリーズのお知らせニュースは、個人的に人生の半分くらい、毎年の秋の風物詩です。
誰にでもおすすめできるものではないですし、涙を流すほど笑ってきたものも、説明するのが大変な過激すぎるものばっかりですが、個人的にはアメリカ社会を知ることができる素晴らしいテ(キ)スト教材として大変役立っています。アメリカって歴史的&社会的理由から、国内ニュースも他国の関心&関連ニュースとして流れてくる割合が他の国に比べたら圧倒的に多いですが、やはり実際に住んでいないので、アメリカ社会のニュアンスや温度はイギリスのようには…です。でもこの番組のおかげで、自分の趣味の笑いのフィルター通しで擬似体感でき、かつ、新しいことも学んでいます。
例えば、シーズン18の第1話 。
新しいプロジェクトや会社が立ち上がり、ダイレクトに消費者やスポンサーと繋がることができるクラウドファンディングが台頭→猫も杓子も状態になってくることを反映し、エリックたちが「何もしない」ことを目的とする会社を立ち上げ、クラウドファンディングを募ります。目立たなきゃと究極にお下品、非人道的かつ中傷的な名前を会社名にしようとするのですが、どれもこれもすでに登録されちゃっている。そんななか、アメフトのワシントン・レッドスキンズが商標をキャンセルしたことを知り、超ラッキー!これにしちゃえ!とロゴからごっそりそのまま頂いちゃったよ・・・っていう。
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アメフトは全くわからないので、ワシントン・レッドスキンズ問題のことなんか全然知らなかったです。しかも特にここ10年くらいスポーツ観戦すらもよほど自分のエコチャンバーで騒がれない限りはニュースで結果やダイジェスト見ればいいや、くらいまで優先順位が下がっている…(→スヌーカーを見ることが多い)なので、文脈で汲みとれて(ひどい会社名に最適のがいきなりavailableになったというくだりなので)一応ゲットできるんだけど、もやもやする。
こうしたモヤモヤを解消したい時、そして、取りこぼしがないように確認したい時、オレは必ずバイブル・サイト、Fandom Wikiを訪問します。そしてたくさんのことを学び、満足した気分になるのです。バンザイ、Fandom Wiki !ありがとうFandom Wiki !
真面目な話、親が指南するという条件付きで育児教育にもおすすめです 。うちの子とは確か10歳くらいから(確か!)一緒に見始めてたと思うんだけど、めんどくさがらずに視点を教えると、小さい時からコンテンツの読み方の力がグンと伸びます。
例えば、最高傑作の1本ではないかと思うシーズン13のフィナーレ(第14話) ですね。
エリックたちが地元のウォーターパークに行ったらむちゃくちゃ混んでるわ、みんなプールの中でおしっこしてるわ。しかも移民だらけ!(→エリックの視点)オレの、オレの、オレの大好きな(i.e. エリックがやりたい放題やれる)ウォーターパークがないことに落胆しまくって歌うバラードがこちら↓
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ジョークって説明するもんじゃないし、説明したら台無しになっちゃうんだけど、なんで番組中にある差別表現、罵倒、中傷、いじめ、といった「断じてやってはいけないこと」が面白いとしてアリなのか、その面白いはどんな種類なのか、っていうことを、必要に応じて説明してきました。自分の子ども相手ですから、絶対に0.1ミリのブレも許せませんので、自分の笑いのレーダー確認にもなります。
そんな感じなので、100%の自信はないのですが、自分的には、トランプが大統領選に出馬を決めた2015年のシーズン19あたりから、現実に負けまいとネタの過激さと交差するネタ量がいきなりどーん!とパワーアップした印象を受けています。(注:一応シーズン13からは基本的にエピソードにハズレはほとんどないということはお断りしておきたい…)特に各シーズン・プレミアの傑作っぷりが半端ないです。ここで軽く、どれだけ非道い すごいのか軽くプロットを紹介したいと思います。
基本的にS20をのぞいては、ほぼ全部1話完結or前後編 or 3話構成なので、まだトライしたことのない方がもしいらっしゃったり、途中ですっかり存在を忘れちゃった、なんて人は、アマプラで全エピソー…じゃなくて、日本ではネトフリなの? とにかく視聴可能なので、ぜひ1エピソードだけでもいいので見てみてください。(イギリスではアマプラです。最新シリーズはSKY TVかNOW TV)各話、この内容の濃さと過激さとネタ数がたった22分程度のなかに盛り込めるすごさに震えてもらいたいです。
*以下は、ネタバレといえば、ネタバレ*
Season 19 episode 1 Stunning and Brave (2015)
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*新キャラP.C. Principal校長先生がデビューするエピソードでもあります。
カイルが、Caitlyn Jenner のことをヒーローなんかじゃないと言ったことで2週間の停学処分となったことに対し、カイルのお父さんが抗議。そこでケイトリンと呼ばずBruce と言ったことで新しいポリコレ校長がブチギレます。一方スタンのお父さんランディは仲間の飲んでいるカレッジバーへ。Caitlyn Jennerの一言でいつもの仲間が一斉に口を揃えて「ケイトリンはヒーローだ!ケイトリンはヒーロー」そしてランディに「ここではそう言わないと大変なことになる」とヒソヒソ話すや否や、何かを感じた学生が食ってかかってくる、という始末。ポリコレ校長は大学生たちとフラタニティを作っていて、フラタニティの典型的な活動 とポリコレ活動が華麗にブレンドしていく様が、その後ここへ仲間入りするランディの姿に描き出されていきます。一方カイルはスタンとケニーとバターと一緒にエリックのところへ行きポリコレ校長を黙らせようとするのですが…
Season 20 episode 1 Member Berries (2016)
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サウスパークの女子バレーボール大会。しかしほとんどの人は、ゲーム開始前の国歌を流す間、ネット上で悪意を撒き散らすミソジニストのアカウントSkunk Hunt 42への抗議をするためにどれだけの人が起立せず座っているかが興味津々。そして女子を中心としたほとんどは、その正体はエリックと信じて疑っていません。Token's Life Matters(Tokenは黒人のクラスメイトの名前)のスローガンが書かれた黒いTシャツをきてアリバイ工作をしていると思っています。
一方、下院議会では、近年の抗議デモで見られるような人種・ジェンダー間の問題を和らげるため国歌をリブートしようと決定。リブートといえば、のスターウォーズのリブートで大成功を納めたJJエイブラムに頼みます。
アメリカ大統領選では、元サウスパーク小学校の教師で性転換の経験があり大統領選に立候補したミスター・ギャリソンとクリントンが白熱した戦いを繰り広げています。めまぐるしく変わる価値観と日々の抗争にストレスを感じていたスタンのお父さん、ランディは、”メンバー・ベリー”というパワーフルーツを勧められ、それを食べることに。「ねぇメキシコ人が少なかった時代を憶えてる?あーなつかしぃねぇ」「ねぇねぇゲイが結婚できなかったあの頃憶えてる?懐かしいねぇー」ときゃいきゃい喋るベリーを一粒とっては口に放り込むランディ。心を癒します。
JJエイブラハムの手によりリブートした国歌のゆくえ、そしてネット荒らしの正体がこのエピソードで明かされます。
前述の通り、本シーズンはちょっと例外でシーズン通しての大統領選に絡むナレティヴがあります。個人的に最高傑作シーズンのひとつだと思ってるのですが、なぜかファンダムでは不評の声が大きいんですよ…(汗)なんでだろ?
Season 21 episode 1 White People Renovating Houses (2017)
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アレクサとグーグルホームいぢりと失業問題、失業問題といえば、の移民・差別問題を見事に掛け合わせた傑作エピソード。エリックが学校の友達を家に呼んでアレクサに子供の大好きオゲレツ言葉を言わせて大爆笑。前シーズンでエリックはGFができたのですがすでに倦怠期で、彼女ハイディが突然現れて、場の空気が台無しに(→エリックの観点)。萎えるエリックにハイディは「お互い話し合わないと。気持ちを伝え合わないと」
一方スタンの両親は「白人があなたのお家をリノベーション!」というケーブルテレビ番組を開始。お宅訪問&収録中に窓側を失業者たちがやばい系のアメリカの旗 を掲げて通過するデモにイラつくも、程なくひらめいて、彼らが人間アレクサとなり、アレクサを導入の各家庭で任務につくことになります。
一方、もはやアレクサなしでは生きられないほどアレクサを愛してしまったエリックは、アレクサが忽然と姿を消していることに大パニック! 慌ててお母さんを呼ぶとお母さんは百科事典からアコギまであらゆるものを装備して椅子に座るおじさんを指して「今日からあれがアレクサ(の代わりよ)」受け入れられない現実を前にエリックは…
Season 22 episode 1 Dead Kids (2018)
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学校襲撃事件が発生する率が高くなる中、サウスパーク小学校でも学校襲撃事件が! 授業中にいきなりSWATが入ってきますが、先生は授業を続け、エリックはトーケンのテスト回答をカンニングしたにも関わらず落点をもらい激怒り、生徒もいつも通り・・・とSWATの存在や学校襲撃という状況がまるで空気のよう。
授業の後エリックは自分がテストに落ちたのは、自分が映画ブラック・パンサーを好きじゃないというまことしやかな噂をトーケンが耳にしてわざと誤回答を仕組んだからではないかと、トーケンに詰め寄ります。しかしトーケンの返事は「オレ、ブラック・パンサー見てないし」
一方スタンのお母さんシャーロンは、学校襲撃事件で大パニック!無事に帰ってきた我が子を囲んでの食卓で話をしようとするのですが、スタンは超!無関心。いつも通りの日常のように、どーでもいい返事が戻ってきます。そしてスタンのお父さんランディも超超!無関心でそんなことどーでもいいじゃーん状態で、シャーロン、大ブチギレ大会を起こします。なぜブチぎれてるのか皆目検討のつかないランディは、精神分析医に相談すると、驚愕すぎる診断が戻ってきて…
これ実は視聴率も過去最低だったです 汗)学校襲撃をネタにするとか過激を狙いすぎという人もいれば、過激に行く方向が分かり易すぎという人も…でも個人的に3回は見たくらい傑作だと思ってます。学校襲撃はシャレにならないですけど、笑いのターゲットは学校襲撃じゃないのです。
Season 23 episode 1 Mexican Joker (2019)
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*前シーズンにスタンのお父さんランディがマリファナ事業Tegriddy Farmを始めるのですが、単発ネタではなく、かなり長期戦で続行します。このシーズンもテグリディ・ファームでグイグイ引っ張って行く展開。
このシーズン・プレミアでは、マリファナを家庭栽培で行うおうちがどんどん増えちゃったので、売り上げが激減しちゃう。商売あがったりなので、市役所にマリファナの家庭栽培を禁止するように申請をするのですが、却下されてしまいます。クサっているところへカナビス製造会社MedMen(→注:リアルにある会社)からアプローチがあり、手を組むことに。
一方エリックは移民局が匿名の通報で即動いてヒスパニックの男性を強制連行する様を目撃。いつものいじめを思いつき、カイル(念のため、カイルはユダヤ人です)を通報、移民局はカイルを連行し無許可入国の拘置所へ向かう姿を見て堪能します。
しかし移民局はカイルがユダヤ人とわかるとすぐに、人種差別と非難されては大変と即謝って彼を解放することに。拘置所に溢れかえる子供たちを見たカイルは、移民局に家族と離れ離れにされ精神的虐待を受けている子供たちのうち誰かがそのうちメキシカン・ジョーカー(注:あのジョーカーです)になる可能性があることを警告。一方エリックは、やりすぎちゃったことを後悔し、メキシカン・チルドレンに紛れてバスに乗り込みカイルを助けに拘置所へやってくるのですが…