イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2025年7月10日木曜日

Edinburgh Fringe 2025: エディンバラ・フリンジ2025 そろそろそんな季節です 現状のオレ的注目コメディあげときます(1)

毎年仕事が猛烈に忙しい6月が終わり、ふと 気がつけば7月。

そろそろいつもの季節がやってきました。エディンバラのフェスティバル・フリンジです。

ちなみにオフィシャルの方の注目は、ブライアン・コックスがやるアダム・スミス*1で、ブライアン・コックスにはあまり興味はないけど、アダム・スミスに興味があるので、チケットは購入しています。

もう推しのカンボーが賞を取ってから3年経つので、そろそろ、次のすごいのが見つかってきそうな期待を持ちつつの、現在までのオレ的注目を下記にまとめてみました。通常通り、いつも褒めてる系のチケット取れない系(Daniel Kitsonとか。あ、すでに数日除いてソールドアウトだ・・・。)は省いてます。

ちなみに今年も期間限定ではありますが、Tim Key来てるし、Alasdair Beckett-King来てるし、いつものオーストラリアとニュージーランドのTaskmaster勢もちらほら来てるんですよ。Tom CashmanとかPaul Williamsとか。また、スコッツ勢もいつも抑えときたいChristopher Macarthur-Boydはすでに購入してるし。何故かめちゃくちゃチケットの売れ行きのいいConor Burns悩んでる・・・(先日配信されたスペシャルは見た)

お昼系がポロポロいて、ずーっと注目している&2023年のアワード受賞者であるAhir Shah もめちゃくちゃ行きたいんだけど、どーにも時間が読めなくてチケット買えないんですよねぇ・・・困ったなぁ。困ったよ・・・

というわけで、上記的なものはある程度おさえた上で、の下記になります。

Daniel Sloss (WiP)

https://www.edfringe.com/tickets/whats-on/daniel-sloss-work-in-progress

(今ならまだ18ー21日のチケットは買える)

Daniel Slossの過去の感想はこちら。

http://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Daniel%20Sloss

先日見たんですよ、今後ワールドツアーをやるための準備で始めたWiP。めちゃくちゃよかったんです。クオリティとかストーリー展開とかすでに十分本番クオリティなのだけど、多分90分まで作り上げるためのWiPなのではないかな、と。

なんの話かっていうと、ラッセル・ブランドの件です。たまたま、オレこの件、かなり詳細にレポートしてたので、なぜ、ダニエル・スロスがラッセル・ブランドの件をテーマに1本のショーを作れちゃうのか、って謎の人は、サクッと読んでいただければと思います。http://www.gojohnnygogogo2.com/2023/09/tvme-too-youtuberguru-russell-brand.html

上記経緯があるからこそ、彼だからこそ語れる話になるんですよね。セクシャル・ハラスメントと業界の膿と闇。彼は、本当に素晴らしい芸人さんになりました。


Vittorio Angelone: You Can't Say Nothing Any More 

https://www.edfringe.com/tickets/whats-on/vittorio-angelone-you-can-t-say-nothing-any-more

ヴィットリオさんといえば、あまり芸歴は長くなく、3年くらい前にフリンジに持ってきたデビュー・ショーが賞こそとらなかったものの異常にウケて、その時くらいから、ヴァイラルなYOUTUBERでもポッドキャスターでもないのに、なぜかよくわからないんだけど、ライブのチケットめっちゃくちゃ競争率高い芸人さんなんですよ。(しいていえば、Fin Vs Internetなの?でも正直このコンテンツ配信前から瞬時にチケット完売で大変だったから、このせいではないと思うんだよぁ・・・)

この芸人さんについては、アイリッシュ」で「ベルファスト」「家系はイタリアからの移民」で「ロンドン移住」に加え「白人男性」で「シスジェンダー」で「自閉症かもしれない」な「芸人」というずいぶんいいカードを揃えてるのに、一切使わずに、勝負してくる点に非常に興味を持ってまして、実際 デビューショーのトランスレーションではやや物足りなさを感じたものの、翌年の作品では、納得のいく仕上がりになっていたんですよね。(ちなみに昨年は、クラウドワークで1ヶ月だったんで、ポッドキャストで公開されてたのしか見てない)

んで、今回なんですが、なぜ注目しているかというと、ついに政治に踏み込む様子だからなんですよ。今までご両親世代ががっつりTroublesのトラウマのせいでまるでその手合いに触れない環境に育ってきたからの、彼なりのこだわり(?)があったと思われるのですが、今回のショーはアイルランドと中東問題がてんこ盛りだっていうんですね。Kneecapの一連の事件と メンバーのリアムと同じくらいの年齢らしいということで、思うところあったのかな、とか。どういう仕上がりになっているのか非常に興味深いんですよね。

どうもほとんど完売しちゃってるみたいなんですが、追加が出てるし、今後も追加公演の可能性はあると思っているので、チェックをお勧めします。


Simple Town 

https://www.edfringe.com/tickets/whats-on/simple-town

アメリカ東海岸からやってくるスケッチグループで、今回1番最初に狂喜して購入したのが彼らのチケットです。すみません。まだショー自体は未見なのですが、ロンドンには一回来ていて、ものすごい盛り上がってたんです。

スケッチって芝居的な技量がいるせいか、頑張ってます!って感じのエネルギーが、近年のit is what it is的なスタンスで生きてかないといけない世界とどうもエネルギー的にマッチングしなくて、この道ですでにそこそこ知られてる余裕のあるグループ(Sheepsとか)でもないと、はまれなそうなんだけど、このSimple Townのメンバーの一人である、Sam LanierがAdult Swim(HBO MAXでも放送されているらしい)でDAPというアニメシリーズをやっていて、これがとてもとてもいいんですよ。

Adult Swim はちなみに最初に深夜にRick and Mortyとか放送してたところで元々はCartoon Networkの深夜枠だったところです(が確か独立したんだと思う)テレ東の深夜アニメ枠みたいなやつですかね?

Rachel Kaly: Hospital Hour

https://www.edfringe.com/tickets/whats-on/rachel-kaly-hospital-hour

去年来たんですけど、初期段階で残りの日程全キャンセルされちゃったんですよ。オレは運良く見れたんで、ぜひみなさんもキャッチしてほしい! 感想は→ http://www.gojohnnygogogo2.com/2024/08/edinburgh-fringe-20242024andy.html


Sophie Zucker: Taste 

https://www.edfringe.com/tickets/whats-on/sophie-zucker-taste

ここ数年特に興味の矛先がアメリカのライブシーン的なところにある程度いっているせいで、あまりよくわかってないのに「やばい見といた方がいいかも」というだけの理由で注目してしまうことが多いですアメリカの芸人さん。もう全然他に確固たる根拠がないです。すみません。



うーん。今のところ、とりあえず、こんな感じかなぁ・・・? あとはワンオフイベントみたいなやつと、King of The Tableは今年も絶対に観にいくことになると思います。


*1 確か昨年も役者に興味はないが脚本家のせいで見逃すわけには行かない、と言ってThe Fifth Step(注:現在ロンドンで上演中)を見に行き、ジャック・ロウデンにドンハマりし、原作も適度読んでるしめんどくさいなーと永久先延ばしにしていたSlow Horsesを3日間でコンプリートするに至るので、どーなることやらですが…

2025年5月6日火曜日

2025年春(?)最近(?)おすすめしたいコメディ系のコンテンツです(バスデン情報を含む)その2 The Ballad of Wallis Island(ネタバレるよ), セス・ローゲンのThe Studio ほか

こんにちは。 

まずは、

1)ついにもうすぐUKで公開されるバスデン&キーwith マリガンの「The Ballad of Wallis Island 」(その1で経緯説明済)

【映画のお話は・・・】

基本的には元々の短編映画と同じなんですが、マリガンがミュージシャン、マグワイア(バスデンさん)の元奥さん、ネル役で加わるんですね。で、彼女は音楽でもともに活動していてマグワイアとのユニットでたくさんの名曲を生み出していた、と。しかし、ユニットは解散し、二人の夫婦仲もピリオドを打ち、長いこと連絡も取り合ってない。マグワイアはソロ活動を続けているけど、鳴かず飛ばずっぽいし、ズレた方向に進んでいるっぽい。

そんななかで、マグワイアが人がほとんど住んでいない小さな島に住むチャールズ(ティム・キー)が音楽フェスティバルを開くので出演してほしい、ギャラはがっつり払うから、という依頼を受け、島を訪ねるんですね。まさか、その音楽フェスってお客さんがティムキーだけ、ということも、ティムキーが、ネルも招待しているとも知らずに・・・。

【感想】***ネタバレます⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️***

2週間くらい前に地元映画館で開催されたプレビュー見まして、ボロ泣きしました。実は!バスデンさんやティムキーの才能に感動して涙したことはありますが、彼らの作る話でボロ泣いたことは今まで一度たりともないんです。今年ボロボロ泣いた映画、これが最初かもしれない・・・

チャールズが50万ポンド(注:宝くじで当てたお金。なぜか異常に運がいい)を積んでまでして手に入れたかった奇跡はマグアイアとネルの音楽のケミカルスパークなんです。ふたりの音楽には、実は亡き奥さんとの思い出にも繋がっている。だから、彼らが起こすケミカルスパークはチャールズが失ってしまった幸せのかけらでもある。ほんのいっときでもいいから、願いを叶えてほしい、っていう切なる思いなんですよね。

でもですね、そのマグアイアとネルのケミカルって、音楽を超えた、人生のパートナーとしての愛もある程度影響していたってことは否めないんですよね。切り離したくても切り離せない、不完全なる人間の性なんです。離婚して、互いに別の道を歩んでいて、さらにネルには新しいパートナーと新しい命も育まれている状況下、完璧主義のアーティストであるが故に、今二人で奏でる音楽は違う、と考えるマグアイア。結果的にネルは島を去ります。

音楽がもたらす奇跡、そして幸せってものが、なんと儚いものなのか、こんなに繊細に綺麗にそして抜群のセンスで描かれているミニマリズムな映画ってあるでしょうか? 

いや、同レベルはあるかもしれないけど、これ以上は、ない。

です。ないです。

マリガンは、元々の短編のことも、ティムキーとバスデンさんのことも、このファンダムのことも全てをものごっつ!わかってることを証明するかのように、究極にベストなところでこの映画を退場(?っていうのかな?)するんですよ。だから、ティムキーとバスデンさんのケミカルスパークがちゃんと堪能できるの!! 

とはいえ、なんでイギリスが最初に公開にならなかったのかって、戦略なんだろうな、と思いました。ティムキー&バスデンのファン層が非常に大きい&強いので(→真顔)、たとえイギリスで興行成績はじいたとしても、他の国で「だって二人のこと知ってるから数字が伸びたんでしょ」って変な色眼鏡で見られちゃって、ドメのネームバリューが作品自体が国境を超えたこの層(=リベラルアーティ層)に響くっていう素晴らしさが、スッと入ってこなそう。アメリカのSXSWから、ってのが頭いい戦略だったと思います。Focus Features やるじゃん。Baby Cow(制作)もクーガンでたくさん経験積んだしな。(→クーガンが元々設立者の一人の会社)

げえええええええ。トレーラーのビューイング数、ごひゃくまん

どうしよう(何が)

これはもはや、日本公開の日も近いのではないでしょうか・・・ひたすらひたすらひたすらに推して推して推してきたふたりの作品が、16年の月日を得て、日本上陸してくれるのかしら。

マリガンはボーくんの日本上陸にも大貢献してくれてるので、本当に感謝しかない・・・。



2)今年1月里帰りをした際に、会った人誰一人まともにApple TVを見てなかったんですけど、一体どういうことですか!!!

Apple TVのコンテンツ一番ヤバいと思います! ねずみープラスとか、ろくすっぽ見るものがない、と思うそこのあなた、そんなあなたにApple TVです。Slow HorsesとSeveranceは見ないといけないやつだと思います。

そして今年4月から、新たに鬼素晴らしいコメディシリーズが配信開始になったんですよ。Apple TVのコメディって試したけど、ぬるくてあんまり・・・と思っているそこのあなた、騙されたと思ってこれを見てください。セス・ローゲンのThe Studioです。

【お話】

映画へ馳せるピュアな気持ちは心に持ちながらも、お金と政治の波に飲まれて溺れてヘロヘロになりながら生き延びるハリウッド・スタジオのエグゼクティヴを中心に描かれる、ほぼほぼワンショット(に近い)・コメディです。今年おそらく一番話題のネトフリのドラマシリーズ、アドレッセンスが、驚愕の1話完全ワンショットで、嘘だろ無理だろどうやって??の連続シーンを見せつけてくれてしまったせいで、全然、映像で誰も驚けなくなってしまったんですが、相当すごいんですよ、実は。8話目だったかな? ゴールデングローヴ賞だったかの完全再現をほぼほぼ、ワンショットでやるんですけど、本当もっと評価されてもいいと思う!

あの、ロバート・アルトマン&ティム・ロビンスの名作映画「The Player」覚えてらっしゃいますかね? オープニングシーン覚えてらっしゃいますかね。多分あの映画とあのシーンが影響してるシリーズのはずなんですよ(調べてない)と言うのも、ティム・ロビンスの扮したグリフィン・ミルズがコンティネンタル(スタジオの会社名)のボスなんです。theStudioでグリフィン・ミルズを演じてるのは、ブレイキング・バッドだったBryan Cranstonですけど。これ、こちらの映画レビューといえばのマーク・カーモードが言ってて、うああああああ!って思いました。

あと、脚本のクオリティが良すぎです。セス・ローゲンの書く作品に関しては元々高い期待を寄せる派なのですが、今回は、マジで、ピカイチです。心にのこる、メモしておきたい名セリフいっぱい。 

確かにですね。いい映画を作りたくても、お金と政治とコンプラとスポンサーとえらい監督や人気の俳優などのしがらみで、全てが予想だにせぬ方向へコロコロ転がってく様を描く、というのは、HBOのThe Franchiseでもありました。イアヌーチ先生の息がかかっているので、こんなこと言うのは本当に大変心苦しいのですが、このThe Franchiseでやりたかったことが、このThe Studioなんじゃないかと思います。

って言うくらい、素晴らしいんです。

というわけで、超おすすめです。よろしくお願いします。

2025年春? 最近(?)おすすめしたいコメディ係コンテンツです (バスデン情報を含む)その1

こんにちは。

随分ご無沙汰しているのですが、3月末にアメリカで、バスデンさんとティムキーの(元々短編だった)The Ballad of Wallis Islandが(長編フィーチャーになって、キャリー・マリガンがメインキャストの一人に加わって、トマトメーターも97%とかなので、ここの忘備録を更新しようと思い立ちました。

この映画の制作発表は2023年5月だったんですね・・・。忘備録ってこういう時に便利が良いです。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2023/05/blog-post.html

ちなみに、アメリカ先行公開、イギリスでの一般公開は5月末なんですよ。嘘でしょ。グラスゴー映画祭のシークレット映画で見逃し(何しろシークレットなので見逃すしかない)来週の地元の映画館で先行プレビュー。ローカルのクラスタは全員行くんじゃないかしら(つまりオレは行く)

Accidental Death of an Anarchistにてウエストエンド・デビュー時にリポストというファンクションを学んだバスデンさんは、まめにインスタの(誰かの絶賛ポスティングの)リポストをしてくれています。

ちなみにサントラはすでにAvailableです。下記Spotifyリンク。普通に素晴らしいです。エコ贔屓とかじゃなくて、普通に!素晴らしいアルバムです。信じて。買った方がいいと思います。

https://open.spotify.com/album/3JpQrQ3nnV6ore1iSywyZe?si=R4h-86KbSZ6w46DC3dOkZw&nd=1&dlsi=1d7a12130e3f4719

ローカルクラスタの間では、元々の短編(30分くらいだけど)が大好きすぎて、このフィーチャー映画がどんな感じで変わっちゃって、好きになれなかったらどうしようと不安に思っているものもおります(注:オレではない)その点も含めて、来週見に行ったら感想を書き、日本公開時にも大きく大きく声をあげていきたいと思っています。

その他の最近の(?)おすすめは・・・

1)(満を持して?)英国版ドキュメンタル配信。予想以上に日本オリジナルの真逆を行った内容でしたので、感想。

ちなみにこの件に関しては、コロナ渦中に3本くらい上げてます


ご存知かと思いますが、ドキュメンタルのフランチャイズはすごい広がっていて、今回の英国版を含めて28カ国です。(注:なぜかアメリカはまだやってない)

その一方で、フォーマットを日本と同じにしている国はどこにもなく、オレの知る限りでは、オーストラリア版のフォーマットと足並み揃えています。

英国版が出る前にアイルランド版が配信された時は、超有名なグレアム・ノートン、アシュリン・ビーというビッグネームが名を連ねていたので、かなり評判になりました。

で、今回の英国版。以下箇条書きです。
  • とにかくメンバーがすごい、です。ただ豪華なだけじゃなくて、この(有名な)コメディアン(&コメディ・パーソナリティ)で観てみたいと思わせてくれる種類のキャスティング。予算もあるんでしょうけど、制作側の本気度と丁寧さが伝わります。
  • テレビで活躍してる人たちばっかりだからかもしれないけど、エシカル・倫理基準が本能で最高レベルの人たちばかりを集められてます。表もついつい、ポロリ、はこのメンバーでは
    • Jimmy Carr:オリジナルでは松ちゃんのポジションでオーストラリアではレベル・ウィルソンのポジション。TVのパネルショーもいくつか持ってるし、ライブツアーも現役で行ってるし、適役ですよね(深くは掘りません)
    • Rosin ConatyこのブログではMan Down(テレビシリーズ)とかTaskmasterで何回か書いたことあります。挑戦者じゃなくて、Jimmy Carrだけだと間が持たないとかあるのかしら、一緒に笑う人として最初からモニター室にずっといました・・・ http://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Roisin%20Conaty
    • 挑戦者例:Bob Mortimer この感想を読んでくださる方に説明は不要ですが、念のため。この人出るから普段テレビ見ない人も見る、っていうくらい素晴らしいものを見せてくれる笑いの魔法使いみたいな人ですね。30年以上この信頼とハイレベルな笑いの提供は、さすがになかなか、ない。
    • 挑戦者例:Daisy May Cooper This Countryでとんでもない才能を全国規模で披露してくれて以来、大人気ですね。詳しくはhttp://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Daisy%20May%20Cooper
    • 挑戦者例:Richard Ayoade テレビのバラエティではこの人出てるからクオリティがワンランクアップを保証される人ですね。IT Crowd、映画脚本監督、本執筆、テレビ番組の司会担当などなど。無表情が売り的なところがあるので、「笑うところが見たい」「誰に笑かされるのか」という、フランチャイズ版のドキュメンタルに一番高い付加価値をつけてくれる人物じゃないかと思うんですよね
    • 挑戦者例:Joe Wilkinson多分Countdownシリーズとかで芸風はすっかり浸透してるかと思いますが、想像つかないことをいきなりやるのが得意なのと見てる側もその期待感が高いのでナイスキャスティング。
    • 挑戦者例:Judi Love Taskmasterにもすでに出てますし、今ウィキで確認したらStrictly Comes Dancing にも出てますね。オレがテレビのバラエティをほとんど見ないので、あまり深く知らないのですが、番組の倫理レベル上げるのに絶対必要で最適役の一人ですよね
  • 強いのは、 Joe Wilkinson、Richard Ayoade、Bob Mortimerだろうなと思ったら、本当にその通りでした。ただ笑っちゃうとアウトなので、その意味でつよかどうかは?個人的にはBob&Mortimer世代なので、Bob Mortimerがやばいです。歌がやばいんです。Taskmasterの大活躍でDaisy May Cooperにも相当期待したんだけど、自分の趣味的には彼女の台本書きの方がハマるのかも。意外とハリエット・キムズリーのノリが女子の中では一番好きだった。
  • 個人的ハイライト、というか、エシカル英国メジャーコメディの真骨頂だな、と思ったのは、ハリエット・ケムズリーの中国人の夫(という設定)からの手紙を(その夫の声で)読み上げる役に任命されたリチャード・アイオーアデの対応ですね。第4話目だったかな。難度の高いボールなので一同緊迫するんですよ。あっぱれでした。
Amazonプライムはメインストリームなんです。


他にもいくつか記録しときたいので、新たなエントリーで続けます。





2024年9月8日日曜日

Edinburgh Fringe2024エディンバラフリンジ2024 個人的忘備録その3 感想あげてないけどメモしておきたいもの、一気にまとめて書き出します。

 今年は序盤で体調くずしたのと、どんどん年を取るせいで、日本語を社会人として使う機会がウイスキーをのぞいてほとんどないなかで、みたものの日本語の感想をあげる作業がどんどん時間がかかるようになってしまいました。

3)追加で、ツイートで上げた感想を頼りに、ここに一気にまとめたいと思います。

Lorna Rose Treen: Skin Pigeon 


1人スケッチっていうんでしょうか? Rー1な感じのやつ。キャラクターコメディです。去年結構話題になったショーを、今年は限定公演しており、去年観に行ってないのと、友人の激推しにより、観に行ってきたやつです。人の背の高さくらい積みあがった洗濯物みたいなプロップから出たり入ったりして、6キャラくらい怒涛のように見せていくランダムな1時間。アイディアに至るロジックも思考のロジスティクスがぶっ飛んじゃってる感じの、イギリスにはほとんど見かけないやつですが、日本だとよくあるやつ。突拍子もないはあ?みたいなサプライズがオチになってるやつです。話題になったのは、こっちの人こういうやつに耐性がないからだと思う。今回観たキャラの1つがものすごい真面目で一生懸命?なガールズスカウトの子のキャラが、山崎邦正さんが昔ガキの使いでやってたプロデュース曲やヒットパレードでの芸風を彷彿とさせてですねw 説明のできない笑いですw 


Marc Jennings: Marcsism


Marc Jennings とStuart McPharsonとSteven Buchanan ってスコットランドの若手芸人さん3人でやっているポッドキャストシリーズSome Laughがありまして。すごい好きなんですよ。きばってないまったり感と、ポッドキャストの作り方が、ワイワイ会話の途中から始まるみたいな感じにしてるせいで、聞いてるだけで自分も参加してるみたいなほっこり気分になれるんですよ。

その3人のうちのMarc Jenningsって、これ見てhttps://youtu.be/y97e7XOPYAU?si=ufzCft2jFyFEpxv7、結構lad ladしてる感じのネタをやるって印象だったんだけど、このチャンネルを通して配信した彼曰く「フルショーがアルバムだったらこれはEP」っていう立ち位置の30分くらいのショーhttps://youtu.be/lYG_6GXjqTY?si=Zh0of1YHPOStFbLd 
本当に!!素晴らしく。

なんで彼が結構lad ladしてる感じのコメディやってるのか、とかSome Laughの舞台裏とか、バックドロップで映し出されるようなショーだったんですね。んで、今回ものすごい気になって見に行きました。最初に見た1hショーよりは身近な話からしっかり社会政治に踏み込む展開になってたけど、そこまで2本目に見た30分のショーほど、emotiveな内容にはなっておらず、ちょうど1本目と2本目を上手にブレンドしたみたいな?かんじ。WiPって書いてないし全然きちんと出来上がってたけど、後でツアーをやる時のためのWiPみたいなもん、って言ってた。定期購読しちゃってるくらいSome Laugh贔屓なオレが言ってもあんまり?かもだけど、ほんとに上手なので、今後ぜひにと思います。


Stuart Laws:Stuart Laws Has to be Joking 


観客の熟練プロであるオレは、90年代の「観客にも演者にもオレは見えない」時代から00年代の「若い子たちはオレが見えるようになる」時代、さらには2010年代以降の「だんだん誰にでもオレが見えてきて、一番前にノリノリで座ってるとクラウドワークに使われちゃうこともたまにある」を経てきましたが、ここ近年とくに結構多くの演者も客もコケ―ジャン以外の観客になれてしまった感を感じます。
クラウドワークって素人相手のインプロだから、居心地の悪いレベルの想定外へぶっ飛ばないように、っていうリスクマネジメントを演者側は図るわけですね。で、たとえば、圧倒的コケ―ジャン社会で生まれ育ち巣立ったか、このダイバーシティ・カルチャーに対応するため、的なマインドセットがあるかどうか、など、様々な要素によってそれぞれの演者さんのリスクマネージメント対策って分かれていくわけです。で、昔はほとんどいなかった「潜在意識的にも構えがない」っていう演者さんの数が確実に増えてるな、と。

と、前置きをいれたところで。

それは、コンスタントに応援を続けているStuart LawsさんのStuart Laws Has to be Joking を見に行ったとき、 ですね。(念のためStuart Lawsさんはエイカスター黄金の4部作の演出ディレクターであり、ケタリンガ・シリーズ他、オンラインに名だたる名作を残している名監督ですが本業は芸人です)
場所は、どんなに何度もプロ消毒をかけ、プロ掃除して掃除して掃除しても、ゲロと尿とアルコールのにおいが染みついてとれない、というゲロと尿とアルコールに呪われた悪名だかき館があって、そこだったんですけど。前から2列目に座ってたんですよ。
冒頭でショーのセットアップ的にクラウドワーク用に5つくらい質問を用意してるって質問をあげてくんですよ。そのなかの1つ「一番大きなブタのサイズは?」ってのが、まさか、オレに飛んできちゃってですね。
その場で、即答できなかったんですよ。モニョモニョで。そしたら、ショーのど真ん中の不意打ちで「どお、もう答え出た??」って再度振られ(なぜ?!)、「むむむむまだっ!」って引っ張ってしまった上に、終わってからふと思い出したら、「某所でストリーミング配信用に本日収録してますー」って言ってた・・・(涙)某所で永久保存になってないといいなーと願います。泣きたい・・・


King of the Table with Ray Badran


今年の5月くらいには完全に、8月フリンジの最終週の週末、バンクホリデーウイークエンドがあるこの週末が、クサいってオレはずっと睨んでました。何しろ今年は、そうそうたるオーストラリアとニュージランドの面々がごっそり集結してたからです。その多さは近年稀に見るレベルだったのです。マジです。
つまりですよ。カンボー ( 注:サム・キャンベル)の昔ながらの仲良したちが、ごっそり。だったんですよ。
カンボーは、絶対に!この週末目がけて!!来る!! と睨んでました。さらにいうと、カンボーが元々は主催者の1人だった上記の芸人対抗卓球王決定戦に出る可能性が無茶苦茶!高い、って睨んでました。(→だって前にカンボーがMCやってたときに見に行ってるし)カンボークラスタだろうとなかろうと、ほんとにすごいメンツが登場するんですよ、毎回。なのでほんとに奇跡のイベントって感じ。ちょっと前のレスリングのイベントくらい。

そんなオレの予想が当たらないわけがありません。なので、今年のハイライトは間違いなくこのイベントです。

ちなみにこの卓球王決定戦は、芸人さんたちがダブルスで、ガチのガチガチで優勝を狙うものです。芸人さんたちがブラフを言い合い真剣に戦う姿がひたすら面白い。あと、Taskmasterにはコアなクラスタがおり、そのファン層にとっては、オーストラリアのTaskmaster勢とニュージーランドのTaskmaster勢とUKのTaskmaster勢が同じ場所でピンポンするってのがあり得ない軌跡なんですよね。オレはTaskmasterクラスタではないんですけど、気持ちはわかります。

芸人さんたちのショーではなく、普通に卓球の試合なので、写真も撮りたい放題っていう状況の中、気が狂うほど連写しました。ほんとに生きてて行けてよかった(涙)

ここで写真をあげようかと思ったけど、Monkey BarrelやKnock2Backのハコ側がSNSに一回上げてた関連画像を取り下げちゃってるので、念の為上げるのはやめとこうかと思います。

ちなみにこの週末、Guy MontgomeryのGuy Mont Spelling Beeは卓球と同じくらい狙っていたんだけど、仕事的にすごくキツくて、やめちゃったやつなんですよね。でも、そこにやっぱりカメオ的にカンボー出たらしくて。お友達のお友達(は皆お友達になるのですが)が、見に行ったらカンボー出てた!!って教えてくれて、悲鳴。お友達から「3週間前に一回ぶっ倒れてるから、彼女の前でカンボー見たっていうのしばらく禁止!!!」と禁止令でまして、詳しいことが聞けなかった・・・ただカンボー関係なしに、Spelling Beeってめちゃくちゃ面白いです。
オーストラリアの人は特にぜひ見てください。ABCでやってるっぽい?オーストラリアのテレビのことほとんどわかってないですが!!

2024年8月29日木曜日

Edinburgh Fringe2024 エディンバラフリンジ2024個人的な忘備録その2 イギリスで郵送するときは書留必至&タイミングを考えましょう

直接フリンジとは関係ないのですが、フリンジがきっかけで長い時を経て、結果的にこんなことになったので、忘備録。

2)郵便物は誰宛でも書留で!あと、送るタイミングを考えましょう

毎年この時期、いやらしいレベルで「オレが絶賛したものは、エディンバラフリンジをほぼほぼ制する」証明書とか免許とかもらいたいと繰り返しつぶやいていますが、そんなオレの目利き能力がもたらす効能といえば、大抵の場合、ドンハマりした演者さん(注:そんなに多くない)がハネちゃうとっくの前に、推し活動を開始してる、ってことなんですね。ちっちゃいプレゼントとかちょこちょこあげちゃう。

推しからは、あげてもいい許可を事前にもらいます。じゃないと、向こうはオレを知らないんだから怖いだろうにと、思っちゃって。または、最適な送付先を聞いて送っちゃう。役者業の場合はここ、制作の場合はここ、ライブのブッキングはここ、というようにエージェントに複数登録してることが多くて、どれが一番いいのかわからんから。

そんなわけで、オレが推して推して推しまくっている演者さんの1人は、スコットランド出身のせいか、フリンジを制したあとも、短期間でショーやったり、フリンジでお芝居やったり、たまーにではありますが、コメディ・クラブのミックス・ビルに出たり、なんてことをやっててくれたんですね。なので、ギャーギャー騒ぐことが比較的できてたってのがあります。で、里帰りをしたときに、演者さんの超推しバンドの日本限定版をたまたま見つけて買ってて、それを次の機会に手渡そうと、のんきに構えていたんですよ。

そしたらですね、その演者さんが執筆&主演したドラマ・シリーズが、満を持して4月に配信開始になると同時に、驚愕で前代未聞のビッグバン・レベルの爆発人気をおこしてしまってですね。その結果、とてもじゃないけど、もはやエディンバラのフリンジなんかに生身でふらっと来れるわけがない、って状況になっちゃったんです。

せっかく買ったのに!!

とはいえ、持ち続けても意味がない。渡すのがオレの幸せ&目的なので、演者さんに相談して、送ることに。で、一番都合のいいエージェントの住所を教えてもらい、送ります。「バタバタしてて、事務所に行くまでには時間がかかるけど、フェッチしたら連絡するね!(推しバンドの限定品なので→)超楽しみ!!」と言われたけども、演者さんはメディアとアワードのひっぱりだこなので時間がかかるのは当たり前、受け取ったとしても忙しくて返事もできるわけもない、と気にしないでいるなか、8月はとあるおやつの時間。携帯みると、その演者さんから

「送ってもらってるよね?(汗)まだ届いてないんだけど・・・」

とメッセージが。

ええええええええええええ・・・ とどいてないの!?@?!@?!えええええええ

1stClassで送ったんですよ。書留にすると不在のときにピックアップで面倒かけちゃうから。しかも1st Classって書留の48時間内より値段は高いんですよ。4£くらいしてるの!

あと2nd Classならまだしも、1st Classで郵送したものが紛失したこと延べ34年間イギリスで一回もないんですよ。遅れて1週間とかは、ある。でもどっかいっちゃうってことは、ない。

オンラインで購入したスタンプの詳細を見てもらったが、宛名と送り先は一字たりとも間違っておらない。演者さんも担当さんは何度も事務所内を確認したが、届いてない。もちろん、オレの家に返送されてきてもない。



なにを、どうやったら、荷物が消えちゃえるのだろうって考えました。

で、よく考えたらですね、オレが郵送したときって、日本を除く世界中が演者さんの事実をもとにしたドラマシリーズの、元ネタを探しまくっている5月半ばだった。誰あの女?って噂がとびかってて、余計な詮索しないでくださいって制作側がめっちゃ呼びかけてるときだった。

郵送の過程にはあまり責任の大きくない人達も多くかかわってるわけで。よりにもよって、あの!世間のかなり多くが血眼で実在の人物を探しているさなかに、エディンバラからの荷物で、書留もしてなくて、演者さんの名前と事務所宛の小包を見たら、「なにこれゴシップの予感」ってとられちゃう可能性あるんじゃないか、と思いました・・・お絵描きと限定版しか入ってないよ(号泣)

証拠もないし、何しろ、書留にしてないから、どうしようもないんだけど。

演者さんには、何回もごめんねーごめんねーって謝られて。一切悪くないのに。もしもこの予想が当たってたら、オレの郵送物ですらこんなことになってるんだから、演者さんが様々にこうむってる迷惑レベルって想像を絶する酷さなんじゃないかと思う。

なくなったものは仕方ありません。限定版もっかい探して買って送ることに。ちくしょーオレは負けない。

みなさん、ものを送るときは書留にしましょう。1st Classはもはや1st classでもなんでもなくなってしまいましたよ・・・オレの世代だと、1st classへの根拠なき信頼が若い世代よりも大きいのかも。