NICK HELM: CAN SOMEBODY, FOR THE LOVE OF GOD, PLEASE MAKE ALL THIS PAIN AND MISERY GO AWAY (A WORK IN PROGRESS)
注:WORK IN PROGRESSでございます。
もはや、2013年のニックと、2014年のニックを経験したこのオレ様がこの一夜限りのWork In Progressを見逃すわけがありません。チケットの値段とかみませんでした。
(そして今年はWork In Progressなので、去年のようなネタバレとかやりません。)
【あまりにも予想外な登場】
今までのニック体験および、ニック疑似体験(BBC放送Nick Helm's Heavy Entertainment) をしてきたファンにとって、期待するものは、
コレだったわけです。今宵も暑苦しい1時間を覚悟して期待しわくわくしていたのです。が、出て来たのが、どちらかというと、
注:WORK IN PROGRESSでございます。
もはや、2013年のニックと、2014年のニックを経験したこのオレ様がこの一夜限りのWork In Progressを見逃すわけがありません。チケットの値段とかみませんでした。
(そして今年はWork In Progressなので、去年のようなネタバレとかやりません。)
【あまりにも予想外な登場】
今までのニック体験および、ニック疑似体験(BBC放送Nick Helm's Heavy Entertainment) をしてきたファンにとって、期待するものは、
コレで、
コレだったわけです。今宵も暑苦しい1時間を
こっちでして。(正確にいうと、おひげもそって整ってて、短髪にして超さっぱり!)
アコギのお兄ちゃん(多分Heavy Entertainmentに出てたお兄ちゃん)がステージ上で奏でるギターのリズムにあわせ、世にもフツウすぎる黒トーンの洋服でスーっと紹介もなく登場し、ネタ帳おいたり、楽譜ホルダーにメモを乗せたりしはじめるもんだから、客席は
しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん…(汗)
に、ニック・ヘルムが普通の格好してる…! 驚愕の大どんでん返しを冒頭からおっぱじめてくれました。さすが!”ニックはつねに予想を裏切る”という我々の予想を裏切らないオトコ、ニック・ヘルムです。
【というのも、オハコが…】
そうそう。オハコの話をさせてください。PleasanceのそれもCabaret Barでした。ここは、昨年のGrandに比べたら1/3以下のキャパシティしかないのですが、フリンジ・コメディの歴史としては、非常に由緒正しく、クーガンとかレベルのレジェンドな芸人さんが数々こちらで異名を残し、名声を上げていった、ある意味、「芸人ならば一度はここで」的な要素が残っとる場所なのではないかと思います。中に入りますと、ローワン・アトキンソンの写真やサイモン(ムネリーのほうです)の写真やら飾ってあります。オレもここで何人のレジェンド芸人さんを観て来たことか…(サイモンをどこでみたか憶えてないんだよな… 汗)
というわけで、「あの!キャラ設定のニック・ヘルムが!レジェンドなCabaret Barで1日だけの…」っていうお膳立てに、観る前から笑いが止まらなかったんですよね。絶対、ニックはすべてを計算している。その期待が高まったところに、あまりにもシンプルにこぎれいになってでてきたのです。
【コアファンを喜ばせつつも】
去年と異なり、お客さんのほとんどはコアファンだったようで、「このサビの歌詞でみんなで無理矢理合唱させるのか?!」みたいな最初のナンバーでガッツリ客を掴んだまま、テンポよくコアファンが喜ぶお約束ネタへ。(例:Do you like jokes?からのオヤジギャク連発芸)上手に(キャリア自体は)成功する一方、巧みにルーザー&モテないの2大要素を柱にしたキャラで突き進めているのが、ホントに頭いいと思います。ネタ作りとキャラ設定に関していえば、自虐の極みです。精神強く計算高い、さらには今後の展開も読めているゆえの「ニック・ヘルム」キャラ作りだと、現状では判断し、大きな賛辞を贈りたいです。
前半戦でおなじみのキャラでおなじみのネタ展開(新ネタです。しかもロンドンで2ベッドルームフラットに住んでいるネタがめちゃくちゃよかった。)その後新曲とポエム。
そして後半戦にはいってからのギア・チェンジがすごかったです。新曲の節を忘れてしまい、いい時間かかったのはお愛想で、そのあとの、「女性とデートにディナー・デートに行った」ネタ(→多分今回のメインコース)は、いわゆるpushing boundaries(→どこまでエッジにいけるか記録に挑戦)だったと思います。すごかったです。個人的には昨今のレイプ・ジョークのアンチ・テーゼとして解釈していいのか、その方向性からでこの笑いは成立しているのか、それともストレートにニックのキャラが織りなすネタとして笑っていいのか、単純に見えて、じつは幾層にも笑いのレイヤーが重なり、自分のVerification mechanismの作動が必要になるほど、すごかったです。圧倒されました。
いつもこの人のジョーク・スタイルはグランジだよな、と思うんですが、今回もそのグランジスタイルは全開。そして、これでもかとオチをひっぱるんですね。その強引さ加減に驚愕でした。ついてこれない客はおいて行くんです(笑 このとくに大きく宣伝したわけでもない、極めてLow Keyで行われたwork in progressで途中退場する客が複数いるってスゴいですよ。それがいいのかどうかは別として、アーティスト職人魂炸裂に見て取れました。work in progress だから妥協を許さず試してみよう、だったのかもしれません。
そんなニック・ヘルムですが、じつはFree Fringeで明日19日もう一回やるので、もし現在エディンバラにいらっしゃる方で、ご興味のある方はどうぞ。Canon's Gait (Royal MileのCanon Gate) Venue 78、16:55ーですが、コレ、1時間くらい前からは並んでいたほうがいいんじゃないかなーと思うんですが…どれくらいハコが広いのかわからないんですけど。。。
(*)よくあるパターンではLadies and Gentlemen, please welcome, the star of the show とか your clown of the nightとかなんとかいって自己紹介してステージに上がってくるんです。
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