昨年からさんざん叫んでいるリアム君のお話はこちら
初日に観に行くのは失礼なので、ちょっとだけ待ってから行きました。まだ序盤なので、待ち時間は60分以下で済んだ!(→ビッグサンダーマウンテンくらい?)
会場/時間などの詳細はこちら。鬼のように並んだ上に、脱水症状の危機にあう確率の高い状況のなかで見ないといけないので、きちんとしたおハコと同金額だせとはいいません。でも
①The Invisible Dotのスタッフの方がものすごく仕切りよくて、ショーがベストでスムーズに行くようにきっちり仕事してる
②リアム君の腕には相当の金額を支払うべき
なので最低でも!5ー7ポンドははらっときたいところです。ハコの種類(*)とは対照的に意外にも客層はオレみたいんな感じのコメディ好きが多かったので、金額支払いのマナーもみんな自主的についていました。(=お札を出してる人がすごく多かった)
あのですね。今回は、期待していた去年のような「想定外」的な要素がなかったものの、リアム君贔屓を続けるにしかるべき理由を確信できる結果となりました。去年のブリジット・クリスティBridget Christie 姉さんの感想とほぼ同じ理由です。
かつて姉さんのダンナさんはStewart Leeというパーソナのバイオグラフィー「How I Escaped My Certain Fate」にて、Ricky Gervaisの成功を横目に、自分の笑いのスタイルのパテントとりたいわ、みたいなことを言ってた記憶があるのですが、とはいってもこのパテント、相当才能と技術とキャリアのある芸人さんでも上手に取得/昇華できてるケースが極めて少ないのがオレさまの印象です。理由は、そのスタイルがあまりにも高等技術すぎるから。オレの神様その①であるKevin Eldon がかつてKevin Eldon is Titting Aboutにて、自分のショーをCatherine Wheelと表現していたのに目からウロコになって以来、オレはこのスタイル技術をCatherine Wheelスタイルと勝手に呼ぶことにしているのですが、こんな高等技術、頭で理解は多くの人ができても、体得/表現はやれるもんならやってみろよ、ホレ。ということなんだと思います。
今年のリアム君は、去年より、よりCatherine Wheelスタイルへとシェイピングしてきていると感じました。去年同様、社会主義とかイギリスの政治(概念&政党)とかマクロな話と個人レベルの話、タイトルのBonfire Night(=ガイフォークス)のトホホ感(=変革しようとして失敗するイギリス)と、上手に適度作りあげたトホホな自分というキャラが、するっと滑らかにCatherine Wheelを形成し、この手の笑いで成長したオレらのコメディ脳にすんなり浸透する。取ってつけた感も、違和感もなく。
今の段階ですが、個人的には、
”いつまでもNYといえばウディ・アレンに頼っていられないと後頭部で理解し、そのきたるべき暁を前に不安を抱いていたそのときに、Francis, Ha!でNoah BaumbachとGreta Gerwigのコンビ芸を観たときに見えた希望” に近いです。
(*)【どしても、場所について特記】エディンバラの暗黒史を頑に守り抜くかのように、キタナイ、コワい、アナーキーの3拍子なThree Sistersです。ハデハデパーティには縁遠いオタク生活を生きて来たオレには、別の次元の世界。どこでもひょこひょこ1人で行くんですが、ここの週末土曜深夜だけは行けず、無理矢理友人をひっぱっていきました。ちなみにここは、18世紀の啓蒙主義時代、無神論を警戒され政府に禁じられながらも、こっそりパフォーマンスを行いつづけた結果、バレて処刑されたThree Sistersの劇場があったところで、(だから名前がThree Sisters) フリンジとしてのカルチャー史の歴史が一番深く、一番フリンジの信条を受け継いでるのではないかと思います…
【英語情報 English Info】
http://www.thethreesistersbar.co.uk/2010/01/the-story-of-tailors-hall-and-the-three-sisters-2/
【追記】とある事情があってもう一回別日の別時間スロットでこの1時間セットを観ました。じつはオレ、結構ガチガチに用意している芸人さんなのかと思ってたんですが、意外と!本線以外はフレキシブルかつインプロっぽいという嬉しい発見をしました。導入は完全に別ネタだったので、2回行っておトク感です。
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