イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2020年10月3日土曜日

目下炎上中のThe Daily Show(Comedy Central) がThe Room Next Doorシリーズを堂々パクリ事件で、パクリの定義について考える

こんにちは。

ワクチンが早くできてほしいいなむらです。

このブログでもおすすめオンラインコメディとして騒いだことがありますマイケル・スパイサーさんのThe Room Next Door シリーズ。インタビューや記者会見中の政治家たちのクリップを利用して、彼らに発言の指示を与えるスピンドクター、という設定で繰り広げる風刺コメディです。

今年春にはJames Cordenショーでレギュラー枠に進出したせいで、アメリカでもオンラインを超えたお茶の間にも浸透するメジャー普及率は高いはずなのですが…

(悪い言い方をするとパクリ問題では前科持ちの)トレバー・ノア率いるThe Daily Showがしれーーーーーっとこの設定をパクっちゃいまして。



この上記ツイートをクリックしていただけるとお分かりかと思いますが、引用ツイートもリプもマイケルさんのパクリ!(しかも本家よりクオリティ悪すぎ!ヘタ!)と猛攻撃です。著名人多し。

オレもひどいなーと思うし、The Daily Show チームは知らないわけないのに、どうしてこうも堂々と、恥ずかしげもなく…と首をかしげてしまう行為なのですが、理解不能だからこその

「どうしてこれが、堂々と発表できてしまうんだろう」

という疑問へ発展し、さらに

「どうやったらこれをplagiarism(盗作)と証明できるんだろう」

と考えちゃいまして。

The Daily Showは「設定」をパクってるけど、実際のネタ自体はパクっているわけではない。たとえば、極論ですが「あるトピックで調査分析してデータやグラフを作ってパワポ使ってプレゼンする」というプレゼン式コメディ。おそらくコーナー枠でこういうの始まったのArmando Iannuci系列のThe Day TodayとかSaturday Night Armsticeとかでしっかりショーみたいに始めて確立しちゃったのがDave Gormanじゃないか(未承認!)と思ってるんですが、パラパラいろんな人がやっちゃってますよね。 これと、今回のマイケル・スパイサーさんの「設定」と、どう区別つけられるのか。

確か、テレビ・デビューする前にアメリカでもスパイサーさんと似たようなことをやってる女子芸人さんがいて、その時はパクリ批判というよりは、米国vs英国みたいな盛り上がりになっていたことも考えると、著作権やパクリで成敗できない非常に歯がゆいフラストレーション溜まっちゃう問題で、関係者のプロ意識とethicsに委ねられてしまう話だよな、と。思いました。

これを書きながら、スチュワート・リーの10年前の自伝本 How I Escaped My Certain Fateを思い出しました。


前にも書いた記憶がメラメラしているのですが、自分のスタンダップのスタイルをパテントできたらどんなにいいか、というくだりがありまして。これができないがゆえに、えらい自分はパクられまくってる、という話を、リッ○ー・ジャー○ェ○スのメジャー大成功と絡めて話してましてね。まあ、この本もどこまでスチュワート・リーのパーソナで書かれてるかわかんないところもあるので、これもパーソナあってのジョークとしても解釈できますが、(そして対象者がよくおっしゃっている「It's just a JOKE」にかかって皮肉さが(10年経っても)衰えないんで、すごい 笑…) 構成とか話の持ってき方とか、設定とか含めた芸人さんのジョークのスタイルって、なかなかどう守ることができるのか難しいですよね、と。

そんなこんなで、スパイサーさんのコメディを知らないわけないThe Daily Showは、視聴率を稼ぎたいのか話題性を作りたいのかはさておき、自分たちは逃げ切れる、と確信犯でやっているようで、きたないなーと思ってもいいかと思ってます。一刻も早く、取り消すかクレジット(とお金を)マイケル・スパイサーさんにあげて欲しいですね。


2020年9月24日木曜日

たまには王道情報発信!サイモン・ペッグとニック・フロストによる久々のシリーズもの!Truth Seekers がアマゾン・プライムで10月30日より配信!です!

 コミコン情報のせいか、初トレーラーとか言われても、そうだっけ???って思っちゃうのはオレだけじゃないかと思いますが、アマゾンプライムから初予告編が配信されました。


サイモン・ペッグとニック・フロストがタッグを組んだ久々の新作、しかも映画じゃないシリーズもの、です。Truth Seekers。

ちょこちょこチャリティとかカメオとかあるけど、最後に二人が一緒に出てたのってSlaughtershouse RuleZだったと思います(承前)。んでもってあれは二人が書いてないですし…(ハーシュ、ハーシュの作家さんへの友情協力みたいな感じですよね、むしろあれは…)

今回ちょっと本気で注目しないといけない理由は、サイモンとニックがちゃんと書いている、ということだけではなく、共同執筆チームに90年代後半からの数々のヒットコメディの執筆チームに出入りしている1)ピーターの兄弟(弟?)であり、数々のヒットコメディの執筆チームにいた、ジェームズ・セラフィノウイッチ(ツ?)2)ナット・ソウンダーズがいることです。→当然、サイモンやニックの出演していた番組でも多々執筆してます。

ちなみにジェームズとナットの二人はチームを組んでSick Noteというルパート・グリント主演(注:ニック・フロストがメインキャストの一人)を執筆してたりしてます。このSick Noteはとても観やすい良作でしたよ。SKY TV→ネトフリ配信の作品で、過去に紹介してた気がするけど・・・オレ、結構ルパート・グリント君の演技は好きなので、抵抗なく観てたのを記憶してます。

それと!オレの大好きな監督さん、Jim Field Smithさんが監督なので、絵的に全員お茶目にかわかっこよく、映像斬新オサレですよ。過去になんども叫んでると思うけど、The Wrong Mansを撮ったり、最近ではネトフリのThe Criminal UKやってます。(マジで監督は大活躍だな・・・)

Truth Seekersのトレーラーからも伺えるように、今までのサイモンおよびニック(別々でも共作でも)の過去ヒット作を彷彿とさせるようなマッシュアップ要素がダダ漏れしています。実際「ショーン・オブ・ザ・デッド」と基盤が似ているというか、北ロンドンの超ローカルが舞台で展開する話で、ローカル要素いっぱいなんだけど、ミステリーX」みたいなパラノーマル的なテーマで進行するのでグローバルに(笑いも含め)共有できるっていう。(→これはChortle さんからの記事からの引用

出演する役者さんも豪華で、ブーシュ・ファンには朗報のジュリアン・バラットとか。あと大御所のマルコム・マクドウェルとかトレーラーに映ってておおっ!ですね。

なのでかなり、本気印なのだと思うのですよ。

これで失敗はありえないと思うのです。

ぜひとも配信開始という10月30日を心待ちにしたいと思います!



2020年9月19日土曜日

今年もこの時期やってきた。South Park シーズン24が9月30日より「パンデミック」ネタで特別1h放送&アメリカ社会を知るベスト教材としていくつかエピソードのお気に入りを紹介します。


そうなんですよ、奥さん。

日本でもメジャーだと思っているので書き起こしたことはないですが、

実はオレ様ってば、この極悪サザエさん番組シリーズをS1放送時からずっとみ続けるゴリゴリのファンです!

よってSouth Parkの新シリーズのお知らせニュースは、個人的に人生の半分くらい、毎年の秋の風物詩です。

誰にでもおすすめできるものではないですし、涙を流すほど笑ってきたものも、説明するのが大変な過激すぎるものばっかりですが、個人的にはアメリカ社会を知ることができる素晴らしいテ(キ)スト教材として大変役立っています。アメリカって歴史的&社会的理由から、国内ニュースも他国の関心&関連ニュースとして流れてくる割合が他の国に比べたら圧倒的に多いですが、やはり実際に住んでいないので、アメリカ社会のニュアンスや温度はイギリスのようには…です。でもこの番組のおかげで、自分の趣味の笑いのフィルター通しで擬似体感でき、かつ、新しいことも学んでいます。

例えば、シーズン18の第1話

新しいプロジェクトや会社が立ち上がり、ダイレクトに消費者やスポンサーと繋がることができるクラウドファンディングが台頭→猫も杓子も状態になってくることを反映し、エリックたちが「何もしない」ことを目的とする会社を立ち上げ、クラウドファンディングを募ります。目立たなきゃと究極にお下品、非人道的かつ中傷的な名前を会社名にしようとするのですが、どれもこれもすでに登録されちゃっている。そんななか、アメフトのワシントン・レッドスキンズが商標をキャンセルしたことを知り、超ラッキー!これにしちゃえ!とロゴからごっそりそのまま頂いちゃったよ・・・っていう。


アメフトは全くわからないので、ワシントン・レッドスキンズ問題のことなんか全然知らなかったです。しかも特にここ10年くらいスポーツ観戦すらもよほど自分のエコチャンバーで騒がれない限りはニュースで結果やダイジェスト見ればいいや、くらいまで優先順位が下がっている…(→スヌーカーを見ることが多い)なので、文脈で汲みとれて(ひどい会社名に最適のがいきなりavailableになったというくだりなので)一応ゲットできるんだけど、もやもやする。

こうしたモヤモヤを解消したい時、そして、取りこぼしがないように確認したい時、オレは必ずバイブル・サイト、Fandom Wikiを訪問します。そしてたくさんのことを学び、満足した気分になるのです。バンザイ、Fandom Wiki!ありがとうFandom Wiki

真面目な話、親が指南するという条件付きで育児教育にもおすすめです。うちの子とは確か10歳くらいから(確か!)一緒に見始めてたと思うんだけど、めんどくさがらずに視点を教えると、小さい時からコンテンツの読み方の力がグンと伸びます。

例えば、最高傑作の1本ではないかと思うシーズン13のフィナーレ(第14話)ですね。

エリックたちが地元のウォーターパークに行ったらむちゃくちゃ混んでるわ、みんなプールの中でおしっこしてるわ。しかも移民だらけ!(→エリックの視点)オレの、オレの、オレの大好きな(i.e. エリックがやりたい放題やれる)ウォーターパークがないことに落胆しまくって歌うバラードがこちら↓


ジョークって説明するもんじゃないし、説明したら台無しになっちゃうんだけど、なんで番組中にある差別表現、罵倒、中傷、いじめ、といった「断じてやってはいけないこと」が面白いとしてアリなのか、その面白いはどんな種類なのか、っていうことを、必要に応じて説明してきました。自分の子ども相手ですから、絶対に0.1ミリのブレも許せませんので、自分の笑いのレーダー確認にもなります。

そんな感じなので、100%の自信はないのですが、自分的には、トランプが大統領選に出馬を決めた2015年のシーズン19あたりから、現実に負けまいとネタの過激さと交差するネタ量がいきなりどーん!とパワーアップした印象を受けています。(注:一応シーズン13からは基本的にエピソードにハズレはほとんどないということはお断りしておきたい…)特に各シーズン・プレミアの傑作っぷりが半端ないです。ここで軽く、どれだけ非道いすごいのか軽くプロットを紹介したいと思います。

基本的にS20をのぞいては、ほぼ全部1話完結or前後編 or 3話構成なので、まだトライしたことのない方がもしいらっしゃったり、途中ですっかり存在を忘れちゃった、なんて人は、アマプラで全エピソー…じゃなくて、日本ではネトフリなの? とにかく視聴可能なので、ぜひ1エピソードだけでもいいので見てみてください。(イギリスではアマプラです。最新シリーズはSKY TVかNOW TV)各話、この内容の濃さと過激さとネタ数がたった22分程度のなかに盛り込めるすごさに震えてもらいたいです。


*以下は、ネタバレといえば、ネタバレ*


Season 19 episode 1 Stunning and Brave (2015)


*新キャラP.C. Principal校長先生がデビューするエピソードでもあります。

カイルが、Caitlyn Jennerのことをヒーローなんかじゃないと言ったことで2週間の停学処分となったことに対し、カイルのお父さんが抗議。そこでケイトリンと呼ばずBruce と言ったことで新しいポリコレ校長がブチギレます。一方スタンのお父さんランディは仲間の飲んでいるカレッジバーへ。Caitlyn Jennerの一言でいつもの仲間が一斉に口を揃えて「ケイトリンはヒーローだ!ケイトリンはヒーロー」そしてランディに「ここではそう言わないと大変なことになる」とヒソヒソ話すや否や、何かを感じた学生が食ってかかってくる、という始末。ポリコレ校長は大学生たちとフラタニティを作っていて、フラタニティの典型的な活動とポリコレ活動が華麗にブレンドしていく様が、その後ここへ仲間入りするランディの姿に描き出されていきます。一方カイルはスタンとケニーとバターと一緒にエリックのところへ行きポリコレ校長を黙らせようとするのですが…


Season 20 episode 1 Member Berries (2016)



サウスパークの女子バレーボール大会。しかしほとんどの人は、ゲーム開始前の国歌を流す間、ネット上で悪意を撒き散らすミソジニストのアカウントSkunk Hunt 42への抗議をするためにどれだけの人が起立せず座っているかが興味津々。そして女子を中心としたほとんどは、その正体はエリックと信じて疑っていません。Token's Life Matters(Tokenは黒人のクラスメイトの名前)のスローガンが書かれた黒いTシャツをきてアリバイ工作をしていると思っています。

一方、下院議会では、近年の抗議デモで見られるような人種・ジェンダー間の問題を和らげるため国歌をリブートしようと決定。リブートといえば、のスターウォーズのリブートで大成功を納めたJJエイブラムに頼みます。

アメリカ大統領選では、元サウスパーク小学校の教師で性転換の経験があり大統領選に立候補したミスター・ギャリソンとクリントンが白熱した戦いを繰り広げています。めまぐるしく変わる価値観と日々の抗争にストレスを感じていたスタンのお父さん、ランディは、”メンバー・ベリー”というパワーフルーツを勧められ、それを食べることに。「ねぇメキシコ人が少なかった時代を憶えてる?あーなつかしぃねぇ」「ねぇねぇゲイが結婚できなかったあの頃憶えてる?懐かしいねぇー」ときゃいきゃい喋るベリーを一粒とっては口に放り込むランディ。心を癒します。

JJエイブラハムの手によりリブートした国歌のゆくえ、そしてネット荒らしの正体がこのエピソードで明かされます。

前述の通り、本シーズンはちょっと例外でシーズン通しての大統領選に絡むナレティヴがあります。個人的に最高傑作シーズンのひとつだと思ってるのですが、なぜかファンダムでは不評の声が大きいんですよ…(汗)なんでだろ?


Season 21 episode 1 White People Renovating Houses (2017) 



アレクサとグーグルホームいぢりと失業問題、失業問題といえば、の移民・差別問題を見事に掛け合わせた傑作エピソード。エリックが学校の友達を家に呼んでアレクサに子供の大好きオゲレツ言葉を言わせて大爆笑。前シーズンでエリックはGFができたのですがすでに倦怠期で、彼女ハイディが突然現れて、場の空気が台無しに(→エリックの観点)。萎えるエリックにハイディは「お互い話し合わないと。気持ちを伝え合わないと」

一方スタンの両親は「白人があなたのお家をリノベーション!」というケーブルテレビ番組を開始。お宅訪問&収録中に窓側を失業者たちがやばい系のアメリカの旗を掲げて通過するデモにイラつくも、程なくひらめいて、彼らが人間アレクサとなり、アレクサを導入の各家庭で任務につくことになります。

一方、もはやアレクサなしでは生きられないほどアレクサを愛してしまったエリックは、アレクサが忽然と姿を消していることに大パニック! 慌ててお母さんを呼ぶとお母さんは百科事典からアコギまであらゆるものを装備して椅子に座るおじさんを指して「今日からあれがアレクサ(の代わりよ)」受け入れられない現実を前にエリックは…


Season 22 episode 1 Dead Kids (2018)

学校襲撃事件が発生する率が高くなる中、サウスパーク小学校でも学校襲撃事件が! 授業中にいきなりSWATが入ってきますが、先生は授業を続け、エリックはトーケンのテスト回答をカンニングしたにも関わらず落点をもらい激怒り、生徒もいつも通り・・・とSWATの存在や学校襲撃という状況がまるで空気のよう。

 授業の後エリックは自分がテストに落ちたのは、自分が映画ブラック・パンサーを好きじゃないというまことしやかな噂をトーケンが耳にしてわざと誤回答を仕組んだからではないかと、トーケンに詰め寄ります。しかしトーケンの返事は「オレ、ブラック・パンサー見てないし」

一方スタンのお母さんシャーロンは、学校襲撃事件で大パニック!無事に帰ってきた我が子を囲んでの食卓で話をしようとするのですが、スタンは超!無関心。いつも通りの日常のように、どーでもいい返事が戻ってきます。そしてスタンのお父さんランディも超超!無関心でそんなことどーでもいいじゃーん状態で、シャーロン、大ブチギレ大会を起こします。なぜブチぎれてるのか皆目検討のつかないランディは、精神分析医に相談すると、驚愕すぎる診断が戻ってきて…

これ実は視聴率も過去最低だったです 汗)学校襲撃をネタにするとか過激を狙いすぎという人もいれば、過激に行く方向が分かり易すぎという人も…でも個人的に3回は見たくらい傑作だと思ってます。学校襲撃はシャレにならないですけど、笑いのターゲットは学校襲撃じゃないのです。


Season 23 episode 1 Mexican Joker (2019)



*前シーズンにスタンのお父さんランディがマリファナ事業Tegriddy Farmを始めるのですが、単発ネタではなく、かなり長期戦で続行します。このシーズンもテグリディ・ファームでグイグイ引っ張って行く展開。

このシーズン・プレミアでは、マリファナを家庭栽培で行うおうちがどんどん増えちゃったので、売り上げが激減しちゃう。商売あがったりなので、市役所にマリファナの家庭栽培を禁止するように申請をするのですが、却下されてしまいます。クサっているところへカナビス製造会社MedMen(→注:リアルにある会社)からアプローチがあり、手を組むことに。

一方エリックは移民局が匿名の通報で即動いてヒスパニックの男性を強制連行する様を目撃。いつものいじめを思いつき、カイル(念のため、カイルはユダヤ人です)を通報、移民局はカイルを連行し無許可入国の拘置所へ向かう姿を見て堪能します。
しかし移民局はカイルがユダヤ人とわかるとすぐに、人種差別と非難されては大変と即謝って彼を解放することに。拘置所に溢れかえる子供たちを見たカイルは、移民局に家族と離れ離れにされ精神的虐待を受けている子供たちのうち誰かがそのうちメキシカン・ジョーカー(注:あのジョーカーです)になる可能性があることを警告。一方エリックは、やりすぎちゃったことを後悔し、メキシカン・チルドレンに紛れてバスに乗り込みカイルを助けに拘置所へやってくるのですが…

2020年8月30日日曜日

Frankie BoyleのWork in Progressを観ました& 世界の、そして(日本も含む)”ポリコレ”について徒然… です。

 

 


こんばんは。

スコットランドが生んだオルタナティヴ・コメディ界の世界的スーパー・スター、フランキー・ボイルが大好きすぎるいなむらです。

フランキーがロックダウン以来初めての(オンライン)ライブを観まして。久々の、WiPならではの、ほのぼのハートウォーミングでフレンドリーなフランキーが、テレビどころかオフィシャルのライブ・ツアーでもなかなかきけそうにないネタやモノローグで客を爆笑と恐怖のどん底の下へ突き落とす40分強を体験することができました。

感想は呼び屋さんにも褒められたツイートを貼り付けます(そしてそこそこ注目されてからタイポに気づくのね 汗 気が付いた時には遅いのだ↓)

 今回は今年秋(追記:今週9月頭からだそーです汗)に放送予定というBBC放送の風刺シリーズNew World Order でやろうと思っているネタをお試ししたいので、安全な場所で、ってことでAlways Be Comedy が受け皿になった、という経緯だそうです。

なんと8月23日から始まって全14回。日曜、月曜日に各エピソード用になんとなーく準備したトピックとネタがどこまでセーフでどこまでアウトか実際読み上げてみて探りましょーかね、というゆるゆるな感じです。

今回は1回目、2回目用に準備をしているネタから、と結構ネタ構成も含めて細かく教えてくれまして。どんなネタなのかは、今年起きたことを思い出せば、概ね把握できるかと思います(笑 初回時は24ページも準備してたそうで(笑 

ライブ前にお茶目なインスタの写真が上がってました。

今回ぼやこうと思ったのは、フランキーのコメディが存在できるのは、彼の笑いは史上最高にダークなオーディオ・アートであるから、というのと同時に、それを理解&賞賛するオーディエンスが一定量いて彼らによってバリアが作られているからだよね、ということです。

実は、フランキーも、かなりの修羅場を潜って今の位置にいます。

一朝一夕で構築されているバリアではないです。

フランキーは、テレビだと8out of 10 Catsでジミー・カーの座付き作家みたいな感じでグイグイ伸びてって、Mock the Weekとかよく出るようになって、2010年にChannel4で「Tramadol Nights」という番組を持ってたんですが、当時の彼の笑いの認知度とテレビ視聴者が全くマッチングしておらず、かなり問題になっていた上に、レイプ・ジョークが引き金となっていいしばらくテレビ出禁になっちゃったことがあります。ネタ自体は、ジョークをしっかり読めればギリギリセーフなのです。ただ言葉だけに反応しちゃう人が多すぎた。もっと悪いのが、このフランキーのレイプ・ジョークの微妙なラインを全く読めずに、そこらへんの新人がごっそり超アウトなレイプジョークを言い出すようになっちゃった。おかげでフランキーのネタ自体を聞いてないのにその低レベルなやつと一派一絡げにするレビュアーとかコラムニストもいました。無駄に発言力あるのでマジ、いい迷惑(苛)

でもスコットランドと世界に散らばるこの手のコメディ好きの間では彼は絶大な人気でした。コンテンツを読める人たちは彼をサポートしていたし、疑念を抱く人たちの間でも彼の話をきく耳はあったし、彼の声を理解力のある人々に聞かせる場もあった。( 例:https://www.youtube.com/watch?v=1zMU6-zuKj8&t=59s。)

締め出された後、フランキーは自伝以外で本を出版し始め(メジャー媒体には頼らねー的なノリ)、それが爆売れし、ライブは即完売。そんなこんなするうちにそのうち段々と丸くなってきた彼も(→めっちゃ!正義感の強い社会派です)自分の発言力とテレビの普及力を上手に利用した方がいいんでないか、と思うようになったんじゃないのかなぁ(→ここは憶測)3-4年くらい前からBBC3などを中心にフランキー色は出てるけどそこまでフルギアじゃないほんわか系の番組がぽろっと顔を出すようになり→その後徐々に活動を広げてきて、最近ようやく半年くらいに1回は何かしらのシリーズを見れてる感じかも。

上記は、正しく理解できない人たちが多ければ、フランキーのレベルですらも潰されかかるほどの力になってしまう事例です。

例えば、レイプとかわいせつ被害のジョークを発した場合、「被害者の気持ちを考えろ。そんなネタのジョークなんてもってのほか」でコンテンツ(語り手は誰か、笑の対象は誰・何か、も含む)が見えず全否定し、そのジョークの発言者をショービジネス界追放しちまえ、くらいな勢いで攻撃する。実は笑いのターゲットはレイプやわいせつ行為ではなかったり、その種類も軽視するものでもなかったりしても、です。こうした犯罪をおちょくることで高度な社会派風刺ジョークになっていることもあるのに。

日本のお笑いの場合、政治はおろか時事を扱う笑いが異常に少ないし、そんなにお笑いシーンを追いかけてるわけでないし…なので、もやもやすることはない一方、たまに、自分のレーダー範囲で、当たり障りのない高クオリティ・ジョークに過剰反応する人たちがいる場面に遭遇し(大抵ついったー)、ポリコレ攻撃はやめて欲しい…と思うことがあります。

ポリコレは大事です。みんな意識すべきだし、クソなジョークは減らすべきです。ただ、ポリコレ意識の高い環境でプロとして仕事をいくつもこなす笑いのクリエイターさんなら十中八九は、自分の言動がわかった上で、ある程度どこまでできるかを見極めながら一本筋を通してジョークを発している。日本のお笑いシーンもここは同じなんじゃないかと思います。だから、プロへの信頼とリスペクトは持ち、さらに、ジョークが面白いか面白くないかは別に、

    語り手は誰か(キャラ、パーソナ、素の本人など)

    どんな環境で

    どんなオーディエンスに向けて

    どんな文脈上で

    誰・何を対象ターゲットにしているか

が読めてから異議をとなえるべきかどうか判断して欲しいと思います…。じゃないと、クソなジョークと一緒に素晴らしいジョークも潰れてしまいます。ジョークはメタで成り立っているようなのものですから、笑えるか笑えないかは異義を唱える武器にはならないです。一方、筋が通っていれば、どんな攻撃があっても制作者側は屈する必要はないと思います。筋の通った面白いものは続けていって欲しいし圧力に負けてやめないで欲しいです。

フランキーの話に戻りますが、彼はツイッターは最近の機能をフル活用して、自分がフォローしている人しかリプライできない設定にしてジョークを飛ばしています。最近はこんなのかな。 "Identity politics" is a useful phrase to use when you mean "politics" but also want people to know you're probably a cunt

Work In Progressできいたものに比べたら全然…ですが、Cワード使うだけで攻撃されてた時代もありました… (あのね、Cワードってスコットランドの超庶民の間だとものすごい!ラフな言い方でのmate みたいな感じです…)

下記はつい最近BBCで放送された最近のUKツアーのライブセットです。フランキーの「〇〇 is like...」から続くジョークは、時事トピックを隠喩の連続で最悪の地獄シナリオで表現し、客はその見せられた震撼の地獄のどん底絵図に笑ってる場合じゃないんだけどその表現がおかしくて涙流して笑う、という暗黒の美の世界。


あ、ちなみにTramadol Nightsはまだ見れないし、その当時のスタンダップもメジャー有料配信サイトではオクラ行きにされちゃってる。けど! きになる人は、いわゆる見ちゃいけないサイトで見れます。

あと、下記がフランキーのWork in Progressが見れるチケットサイト、Always Be Comedy。

他にもラインアップがかなり強いのでおすすめです。

https://www.alwaysbecomedy.com




2020年8月14日金曜日

みんなの真似してレトロスペクティヴ企画(3)オレの!オレのオレの!!エディンバラ・フリンジ2014編ー2019年編

 続きます。

2010年とそれまでのお話

2011年−2013年の傾向的なお話

2014年

はっきり行って、2014年はとても(コメディ的に)フリンジの歴史としても重要だったと思います。

なぜなら明らかに(コメディ的に)フリー・フリンジのブーム到来がきたからです。

フリンジコメディの三大ハコになるPleasance, Gilded Balloon, Underbellyが市場を独占し、ハコ代が高くなる一方に。(注:The Stand Comedyは地元の芸人さんかStewart Leeとほぼほぼ仲間たちの閉鎖的なコミュニティなのでその枠の外にいる芸人さんには不可能のチョイス)演者は赤字覚悟で挑むものの、チケット代を値上げしていくしかない状況に。

それって違うじゃん、そもそも「フリンジ」の理念と反してねーか?

ってことで5ポンドコメディが始まり、フリー・フリンジへ流れていく。結果的にフリーフリンジのショーがコメディアワードをとったりノミネートをされるということも象徴的ではないでしょうか。下記あたりの記事が一番ちゃんと書いてるかな?受賞者のJohn Kearnも(見るのがどんだけ大変だったかも含めて)感想を書いています。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2014/08/edinburgh-fringe-2014-free-fringefree.html

個人的には2014年にLiam Williamsくんのスタンダップ(フリーフリンジ)で近年稀に見る大当たり新人を見て、ものすごい!!!お祭り騒ぎだったのに、2年以内にリアム君がスタンダップを引退。人生初の、自分のお祭りが終わる前に演者が引退という経験をしました・・・

2015年

フリー・フリンジがピークを迎えます。とにかく素晴らしい新鋭はこぞってフリーフリンジで見ることができた。オレはどこかの時点で「もうPleasanceの時代は終わった!」とか言ってたと思います。(→結果全然そんなことない状態になる)

その最たる例がリチャード・ガッドさんのWaiting for Gaddotだと思います!!

http://www.gojohnnygogogo2.com/2015/08/edinburgh-fringe-2015-waiting-for-gaddat.html

これも、見れたことは生涯の自慢になると思います。

死ぬ前までに見れたことで生涯の自慢になるフリンジショーリストを作ろうと思います・・・ (そんなに長くないんですよ)

2016年

ダイバーシティを気にしすぎての過剰にスポットが当たるLGBTコメディが飽和気味になり、

「いいことだけどさ!それを理由だけに注目度が高くなるのってどうなのよ」って思っていた矢先のFIN TAYLORさん(のショー)との出会いがあった年です。(ちなみにこれもフリー・フリンジだった・・・)あまりにショックが強すぎて感想をかけてない・・・。なので2017年のを貼り付けときます

http://www.gojohnnygogogo2.com/2017/08/edinburgh-fringe-2017-fin-taylor-lefty.html

もう一つは、ついにコメディ・シーンでもComedy is Therapyが定着する年です。それを確立させたのが他でもないリチャード・ガッドさんのMonkey See Monkey Doである、と!!

http://www.gojohnnygogogo2.com/2016/08/edinburgh-fringe-2016richard-gaddmonkey.html

2015年と同じハコで上演されたため、フリーフリンジの力はあるように見える一方、やっぱりビジネスモデルと運営側のたちの悪さが原因で、次第に(結局はエリートでインテリの)芸人さんたちは3大ハコのどれかに出戻りをしていきます。

個人的には2016年にようやくエイカスター・デビューを果たして、ドンハマりします。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2016/08/edinburgh-fringe-2016james-acaster.html

この時のオレは2011年の自分を呪うべきと思いますが、あんなこと思っておいて一切おぼえてないんで、しょうがないです。

あ、あとこの年くらいからオーストラリアのインディーズ・コメディがソワソワしてる感じですね。ノミネートされてる数が多いです。オーストラリアは昔から随時注目しているのですが、このあたりくらいからインディーズやばいインディーズ! のアラートは出てたんですねー

2017年

特にないんだけど・・・

あ、20年ぶりの奇跡が起きて、ロマンスがテーマで白人イングランド人が大当たりして、アワード受賞しちゃった、ってこと?

いろんな意味でハナ・ギャッツビーとダブル受賞になったんですが、ハナ・ギャッツビーだけにどうしてならなかったのか、というのは(票が割れたということ以外に)、色々考えちゃいますね。

個人的にはこの年についにトニーさんに固定客と認知されて、ウキウキするってやつですね。あとこのトニーさんの特別企画が素晴らしすぎて、フリンジならではのやめられない体験としてリンクを貼りたいと思います。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2017/08/edinburgh-fringe-2017-tony-law.html


2018年

加速するセラピー・コメディとダイバーシティ・コメディですかねー。

ビジネスの角度から離すと、結果的に5ポンドコメディで落ち着いた感があるかなぁ。

個人的にはSam Campbellくん(のショー)との出会いをきっかけに完全にオーストラリアのインディーズ・コメディにドンハマりした年です。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2018/08/edinburgh-fringe-2018-barry-awardsoho.html


2019年

 去年だから思い出も何もないかなぁーーーー。

あえていうと、数年前に見た超若手の子達が、いい感じで熟成していい感じのショーが収穫できた、というのはありますですかね。例はこちら

http://www.gojohnnygogogo2.com/2019/08/edinburgh-fringe-2019-choice-award-joz.html

あとは、特に・・・いいものをたくさん見れてよかったなぁ、という感じでした…

2020年を

それはそれは楽しみにしていたのに!

以上です。


2020年8月13日木曜日

みんなの真似したレトロスペクティヴ企画(2)オレのオレのオレの!!エディンバラ・フリンジ2011編ー2013年編

 2010年とコメディのブログを書き始めた経緯は、こちら

エディンバラに本格本腰入れて定住したのが2011年からなのですが、今までは10日しかいないから毎日1日5本見る!とかやってたのが、1日1本、見ない日もあるよーってなっただけの変化なので、見てる量はあんまり変わんないかもです。

ただ、昔は限りある時間の中であらゆる情報を元に目利きと勘で(話題になるショーや芸人さんを)あてて行くしか道がなかったので、惜しくも外したやつを翌年見る、というbacklogができていたことは否めないかなー。

では以下、極めて独断と偏見によるフリンジ・ハイライト(コメディ)です。

2011年

完全に賞レースとは関係ないのですが、当時ロンドンでのみ行われていた定期イベント「Maxwell Fullmooners」がフリンジでも行われることになり、狂喜して行ったことがとても良い思い出ですAndrew Maxwell兄さんがテレビで出入り禁止系の芸人さんたちばっかり寄り集めて2時間くらい延々むちゃくちゃやるイベントについて、My Spaceで知って以来、ずーーーーーーーーっと!見たくて見たくてしょうがなかったんですね。

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-category-21.html#entry237

それからこのくらいからフリー・フリンジがポロポロっと当たりを出してくるようになります。大量生産のピークを迎えるまでにはまだ数年かかりますが。

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-category-21.html#entry243

↑フリー・フリンジの説明も一応しているじゃないか。昔は本当に丁寧に感想記事をアップしていたなぁ…。

あとはこの辺りで、いい加減若手が

Stewart Leeに、オレは、なる!

という野望が無理なんだと悟り始める時期かなー。つまりまだうじゃうじゃいる

それもあってか、うだつが上がらず、アワードのノミネートもベテランばっかりで、なんのためのアワードだよ?っていう年だったですね。ちなみにご本家のThe Stand でのライブで奥さんのショーのフライヤーを一生懸命配っている姿をレポートしたのが以下になります。

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-238.html


2012年

このあたりくらいから、いくつかの特徴が出てきます。

1)今までは(テレビと一緒で)ゴールデン枠の夜7−9時代に上演されるショーが注目を集める傾向にあった中、お昼休みはウキウキウォッチの12時に上演されるショーが注目され賞レースの本命馬になる傾向に。この背景は、小さいお子様たちがいるんで、夜な夜な仕事したくねー。昼ならナーサリーとかどっかに預けやすいしさ(夫婦の場合は交代制)っていう芸人さんが多くなってきたから、というか、

そういう都合とそういう融通が通せるような実力と人気をもつ芸人さんとその仲間たちがやり始めたので、レールが敷かれた、とった方が正解かもしれませんが。

2)フェミニズムが流行します。テーマがフェミニズム。男子がフェミニズムをディスるんじゃないですよ。フェミニズムの到来により今まで女子にあたりの弱かったスポットライトが当てられ、高評価をえるブームがやってきます。

ちなみに、この段階があってこその、Fleabag上演成功だとオレは思っている。

3)オレにとっても個人的には大当たり年。定住効果が発揮し、以下の人たちを発掘できました。

マルセル・ルコント

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-411.html

トニーさんとの運命の出会い?を果たしたショー。

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-416.html

今も忘れられないほど大好きなMaximum Nonsense。なのに本人は当時アル中だったので全くこのショーが記憶にない・・・全てにおいて完璧すぎるんですよ、このショーは!

その他、アワードのノミネートもこんな感じでレポートしてます。
2012年からエイカスターくんがノミネートを毎年されていくというコントをやり出すんですが、オレの(見てもいない)エイカスター評がひどすぎて、自分で書いたのに声に出して笑っちゃいました。ぜひともオレはナイスな人間でないことをここでみんなと一緒に確認したいと思います。

その他、特記しておきたい2012年のエディンバラ・フリンジらしい体験はこちら

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-407.html

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-414.html


2013年

フェミニズムコメディがかなり確立されてくれたかな、と。男子に負けるとも劣らぬトップ女子芸人が(これでもまだまだ少ない方ですが)ポロポロ生まれたかと。そのうちの一人はもちろんBridget Christieなのですが、あれ?このショー、フリンジでみてなかったっけ?あれ???A Bit for Her絶対に!どこかでみてますが、感想を書いてないので、ネトフリのリンクでもあげとこう。

ちなみにここであげとこう。2014年と2015年の彼女のショーの感想です。オレのせいでご夫婦ネタが延々続いちゃってる(汗)

http://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Bridget%20Christie

そしてついに!戦慄の?驚愕のNick Helm(のショー)との出会いがあったのも2013年。はあー。

http://www.gojohnnygogogo2.com/2013/08/edinburgh-fringe-2013nick-helmnick-helm.html

上記2人は2013年のコメディ・アワードにノミネート、および前者受賞してますので本当に「ほーらほらほら、オレってすごーーーい!」

って自画自賛して、ツイッターで「I'm a professional audience」って言い出し始める頃ですね。

その他、個人的には

バスデンさんが久しぶりに新作。でも芝居だけ持ってきといてマジかよ本人こねーよ、っていう年で。

その後バスデンさんは二度とエディンバラにこなくなります。

またかわいーかわいーってどんハマりしてたトム・ローゼンタールくんのショーで、Fringe goersの間では絶対御法度のことをしてしまった上に、知らずにトムくんのお父さん(注:お父さん有名人)の前でトムくんかわいーかわいーかわいーから面白くなくても何でもいいーじゃん!って連発して叫んでいたという例の事件がありました。

以上です。

2020年8月12日水曜日

みんなの真似してレトロスペクティヴ企画:オレの、オレの、オレの!エディンバラ・フリンジ【2010年編】

 

なコメディ民がみーーーんなやってるメモリーレーンの真似っこをオレもやります。


【コメディの忘備録としてブログを始めた経緯】

オレのエディンバラ・フリンジ・デビューは1994年からで、

2003年をのぞいて全部参加しているんですが、

いろんな日本の人にオタクがバレて来たころ、「ブログをやれば」と言われていたにも関わらず

「ええ?お金くれなきゃ情報なんか流すわけないじゃん」と、威張りくさってやろうとも思ってなかったんですね。

そうこうするうちに「My Space」「Facebook」「Twitter」が出て来まして。

オレの中で邪な革命が起ります。

今まで直接コンタクトなんて不可能だった夢のヒーローたちに直接話しかけられ、あわよくば!あわよくばですよ! 返事がもらえる!!

SNS初期なので、環境良かったし、相当のオフィシャル機関や相当偉いコメディクリエイターさんたちも、ダイレクトに消費者やファンと交流できるのが楽しいっていう時代です。

そこで、お絵かき感想ブログを始めるんですよ。好きな芸人さんのファンお絵かきを描いては、フリンジで観たショーや番組・映画の感想をアップして送りつけまくりました。

そんなことするファンは当時あんまりいなかったし、特にバリバリの素人アジア人がやるなんてありえない時代だったんで、リスポンス率がめちゃくちゃよくてですね。数日アバターにしてもらったり、公式のサイトで使われたり、同じ趣味同士の友達ポロポロできちゃったり。

ただのやったもん勝ちです。汗)

そんなこんなで、2010 年。どうやって連絡をもらったか全く!おぼえてないんだけど、このお絵かきをみた学生さんが「全部セットアップするから日本語で海外コメディのブログ書き始めましょうよ!」と言ってくださり、「そーかー、オレの記憶をこういう希少な若い子たちに伝えといたほうがいいのかも・・・」と親切に乗っかり始めたのがGo Johnnyになります。

以下は、Go Johnnyを始めてからの、特にオレの思い出に残るショーの感想たちです。

オレもちょっと思い出に浸っちゃおー。

2010年

この年に観た衝撃のショーといえばダントツでコレ一本ですね。

Bo Burnham Words,Words, Words

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-23.html

開設初期はたくさんの人に読んでもらいたいという野望を持っていたので、感想の書き方も、全く知らない人へ興味を持ってもらえる努力を最大限にしていました。無理やり感溢れるタイトル付の努力が泣かせます。

本当に、すごかったんです。記事内でもこれをナマで観た、というのが生涯の自慢になるだろうと書いてますが、10年経っても気持ちが変わらないですね。

そして下記がエディンバラのフリンジならではのボー目撃体験。ベスト例といってもいいんではないでしょうか?

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-24.html

あ、このボー君祭り記事がBBCコメディで「日本語でやってるフリンジ・コメディのブログ」って紹介されたせいでも、オレの生涯の思い出になってるのかもしれない・・・

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-44.html

他にですね。この頃はバリバリ!バスデンさんがらみの人たちがエディンバラに来ていたので、そこに盛り上がっている記事がポロポロあります。

Jonny Sweetくんの紹介とフリンジのショーのお話

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-21.html

バスデンさんの紹介とフリンジショーのお話(2009年上演のPartyの話もちらり)

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-3.html

あ、そうだ、「イケメンの英国芸人」と言ったら布教できるかも、と思ってショーの感想よりは芸人さんの紹介を頑張ってやってたんだった・・・全然ダメで(→多分オレの趣味のせい?って言われたことはちょっとある・・・)すっかり布教は諦めて今に至ります。

http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-category-1.html#entry5

こんな感じかなー。10年前とは思えないなー!

2010年は記事の整理ができてないせいもあって、長文になってしまいましたが、2011年以降はサクサクいけるかと思います。

2020年8月9日日曜日

超!今更ながら😳視聴始めました&めちゃくちゃオススメです。Peep Show作者Jesse ArmstrongとAdam McKayアダム・マッケイ監督のコラボがヤバいSuccession(邦題:キング・オブ・メディア)

いや、ずーーーーーーっと!観たかったんですよ。

Peep Show *(とFresh Meat)の共同クリエイター&執筆者でありますSam Bain先生がツイートしてたし、このあたりの関係者がみんなみんな米初放送時に騒いでいたので。(Simon Blackwell 先生から流れてイアヌーチ先生とかなのでThe Thick of It 関連の人たちも)

なんですが、アメリカのオンエア時期とずれちゃってたのと、UKのオンエア時(Sky TV またはNow TV)が魔の8月だったせいで(→仕事とフリンジ鑑賞でテレビどころの騒ぎではないスーパーアドレナリン大放出月。注:今年で終止符を打ちました)視聴可能になっている事を全く知らなくて。ある一定の時期を超えたら視聴できなくなるので、気がついた時には、アマゾンプライムで追加料金さえ払えば見れるよ、というエグい状況だったため、見ていなかったのです。

S2もオンエア時期が同時期だったので、全く同じ事を繰り返します…。

そんな中、先日友人から「Succession観た?! ヤバイよヤバイ!!」と連絡が入りまして。

「え、それってジェシー・アームストロングのでしょ? 観たかったんだ!」

「誰それ?」

「知ってるでしょ? Peep Show 書いた人。コメディでしょ?」

「はああ?!あれはホラーだよ!」

「ええええ?!」

「別のものと勘違いしてるんじゃないの?」

「いや、あれでしょ?メディア帝王のファミリーサガみたいなやつでしょ?」

「そうだよ」

「ホラーなの?!」

「もう超!ホラー。戦慄。ブライアン・コックス出てる」

「誰それ?」

「ブライアン・コックス知らないの?! 知らないわけないでしょ?! スコッツ俳優なんだから!観たらわかるって」

「そ、そうなんだ…」

…というわけで、

1)ジェシー・アームストロングが書いているのにコメディではなく、ホラー

2)作品を誰が書いているか誰が監督してるかっていうのは、オレの友達レベルでもどーでもいいというか知られていない。

という情報をインプットして、視聴を開始しました。

もうS1の3話目くらいまではみなさん視聴しちゃってるものと考えて、歯に衣着せぬネタバレをして感想を書いちゃうので、ご容赦を。(だって古いし、いいよねぇ?)

【メディア帝国のファミリーサガと聞いた時点で】

確かあまり良い評価を得てなかった映画なのですが、自分的にはなるほどなと、思ったイーサン・ホーク主演の「ハムレット」を連想しちゃっていて。

そのせいで、シェイクスピア劇のマッシュアップ的な期待をしてしまっていましたが、方向性的には大当たりで、ドロドロです。んで実際、そういう記事がたくさん出てたんで、みんな同じこと思ってみてるのか、と(笑。リア王リア王叫んでる人多いけど、オレはやっぱりマッシュアップだと思う・・・

参考までにReddit 

https://www.reddit.com/r/shakespeare/comments/8hpi76/hbo_succession_am_i_right_to_get_some_king_lear/ 


【本当にホラーだったのか?】

... ある意味、ホラーですね、これ。オレの友達はみんな頭のいいやつばっかりなので、彼女がこれをホラーと表現したのは、確かに、と思います。だって、例えば、父ちゃんがぶっ倒れ、すったもんだのウンコ・ショーの上になんとかCEOになれる合意を得られた息子ロイは、いざ発表っていう前に、ぶっ倒れ中のとーちゃんがずっーと隠し持ってた目の玉飛び出る借金額(3億ドル?)がある事をしらされ、しかもその借金ができたまんまになってたのも、とーちゃんの信頼が厚かったからという。おまけに会社の株はなんだかんだ言ってとーちゃんのおかげで株価が安定してたので、父ちゃんが倒れたら大暴落で、金の貸付側は自分らの提示する株価の最低ラインよりも下がったら全額速攻で返してもらうと、頑として譲らない、みたいな。この部分だけでいうと、金融界バージョンの映画「スピード」みてるかと思いました。こんな金融アクション・スリラーってあるんだ、と。


【と思いきや、そうだ、監督がアダム・マッケイだった】

なんですよね。金融業界、奈落の底が見えないところまで登場人物たちを突き落とすのを描いたら天下一品のアダム・マッケイですよ。ジェシー・アームストロングの脚本とこんなに上手にシンクロするとは。呼吸の相方というか、なんの違和感もなく、今までの活躍の畑を見てると違いそうな二つの才能が一つに融合してるところにえらい感動です。キーワードはやはりシェイクスピアなのだろうか・・・

【ただ、やっぱこれ・・・】

超極悪ダークコメディですよね、これ(笑 

笑いが止まらなくなっちゃってるんですけど。完全に笑いをとるキャラってのが何人か冒頭から確立されていて、そこの期待を裏切らない言動がたまらないですね。あと、Kieran Culkin(日本語表記が???)の演ずるローマンが素晴らしいです。父さんの80歳のお誕生日にやった家族(恒例っぽい)ベースボール大会で、(多分)グリーンキーパーみたいんな家族の子供にバットを渡し、ホームラン打ったら100万ドルあげるって目の前でチェック切って、子供が4塁打打てないで終わると、目の前でその小切手楽しそうにズダズダに切り裂くんですよね。

最高。

あと、とーさん倒れて会社の役職についたとき、高層ビルの上階にあるガラス張りのオフィスで窓に向かってオナニーして、その後、ちまちまティッシュで窓拭いたり。

えーもう、最高すぎる。

コメディってこういう事いいますよね。

というわけで、ぜひ未見の方は、みてみてください。


日本ではアマゾンプライムで追加料金払わなくても見れるって確か前にケンくんが言ってたと思う。

あ、あった。うわ。キング・オブ・メディアって邦題なんですね?!(ブログ・タイトル変えなきゃ 汗)

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B31-%E5%AD%97%E5%B9%95%E7%89%88/dp/B07NQNXR9L

*Peep Showについてはさらなる日本語の情報を、というかたはこのあたりくらいから適度拾っていただけたらと思います


2020年7月30日木曜日

英語圏芸人のリアクション芸*の祭典、Taskmasterのシリーズ10の出演者発表!


なんとシリーズ10に突入ですよ、奥さん。

コメディ部は(オレは?)Taskmasterシリーズはこの人出て欲しいリストがかなり少なくなってきたエイカスター・シーズン以降、各シーズンのお試しはするんですけど、これはやばい、ってほどにならなかった結果、ほとんど見てなくてですね。全然、ブログでは話題にもしてないと思います。ツイートではちょぼちょぼ喋ってたと思うんですけど。 すいません。S1で植えつけられた期待のレベル設定が高すぎたんだと本当に思います・・・(それを考えると エイカスター・シーズンがS1に並ぶか下手すると超える、っていうのが戦慄ですが・・・)

そんななか、ついにシーズン二桁台になった、もはやご長寿番組的な貫禄すらある状況において、キャスティングした芸人さんたちがかなりキワモノ揃いなので、期待が高まり、ちょっとご紹介しようと思いました。

Daisy May Cooper デイジー・メイ・クーパー。ご存知、This Countryのクリエイターで主人公(?)のケリーです。参考記事:

ちなみにこの人のインスタ、めちゃくちゃ面白いですよ。

と、今日のぞいたら、めちゃくちゃ泣ける投稿してた(汗)

Katherine Parkinson キャサリン・パーキンソン。最低でもThe IT Crowd で日本全国ですっかり認知されているかと思います。そう信じて疑わない。
(有名人過ぎて本ブログでは上記のような雑な扱いになり、全然カテゴリ化してないので貼れるリンクが一切ないことに気づきました・・・最近でもここでちゃんと書いてるのに… ずさんすぎる…)

Richard Herring リチャード・へ(ハ)ーリング。彼も国際女性デーの一件で最近は日本のツイート界でもそこそこニュースになっているから、認知度は上がってるかと思います・・・こちらも有名人過ぎて本ブログではかなり雑な紹介ばかりをしているのですが、
ここと
ここで

ほぼほぼ??? なんとなく??? なんか現役ボス感出てる人だってのがわかってもらえるかと思います。

Johnny Vegas ジョニー・ヴェガス そそ。こちらもね。なんか今更説明いらんよね、っていう。今探して見たけど、絶対最近も書いてるのに過去7年1記事たりとも書いてないみたいになってる・・・自分の記事の管理がずさん過ぎて泣きたくなります。

とりあえず、こちらで。

Mawaan Ritzwan モゥアン・リズマン Sex Educationの作家の一人になってますが、本人スタンダップもやってます。でもすごい最近の子。イバーシティをきにするようになってから始まった(ので最近)BBCのAsian Network Comedyシリーズで出てます。




Taskmasterは赤裸々にダイバーシティを意識した人選で毎シーズン進行するのですが、最近の問題に対応しようとして難航した結果、ビッグネームだから勘弁してくださいみたいな構成になってる気がして、笑えます(笑 しかもそのうち一人が、テレビからのお声がかからずかからずかからな過ぎて、有名で知名度もあって人気なのにテレビ出演できない、っていうネタになり、そのネタもコロナですっかり過去になり、っていうリッチー。テレビと相性の合わない彼が、一体どう番組を台無しにするのか、楽しみです。
そしてジョニーは何やっても面白いし、デイジー・メイ・クーパーはインスタ見ててもすごい爆弾な気がする。モアン・リズマン君は普通に弾けそうだし、キャサリン・パーキンソンは、ベテランの即興コメディできる人だし、これはね、奥さん、期待大だと思います。

秋放送開始とのことで、マジで絶対見ようと思います!

2020年7月21日火曜日

ちょっと奥さん、バスデンさんとTim KeyのFREEZE! があなたのお家で観れますよ!

追記
こちらもうすぐオンデマンドで視聴可能になるので、
可能になったらすぐにリンクを貼り付ける予定です
芝居好きの人にも見てもらいたい傑作だったので
ぜひ見てください
(キャプ画像を記念にあげときます)




( 以下もともとの記事)→

どこでもドアがほしい。

お金が欲しいと同じくらいの頻繁さで1年で365日に近いくらいいい続けてたこの言葉。

まさかヴァーチャルどこでもドアという形で解決する日がやってくるとは・・・

というわけで奥さん、オレが10年以上騒いで騒いで、騒いでいるバスデンさんが、
Cowards (→リンクを踏むと怒涛のリンク数が襲いかかります)のころからやってるTim Keyとのコンビ芸FREEZE!がオレの知る限りで5年ぶりに復活!みんなの前で生配信です。




チケットは全然まだ買えるはずなので、みんな買おう!
そして観ましょう!英国時間26日日曜夜8時! 

参考までに、(バスデンさんの記事を読んでくださってる方には周知の)、
タイトルに盗撮という言葉を入れたおかげで
エロ記事と間違えられ、前代未聞の5桁のアクセス数(通常3桁の数字低い方)を持っているFREEZE! 告知記事が以下になります。



で、これがオレが観た最後のFREEZE!での感想
*ロンドンまでこのために行ったんだぜ。いつも30分遅れてくるベタベタなイングランドの友達の行動をちゃんと計算して早めに待ち合わせしたのに(ロンドンに住んでるくせに)出口間違えられたせいで、後ろの席でしか見れなかった・・・それ以来、口は聞いてない。(注:大学時代からの友達なのでいいんです。10年会ってなくても大丈夫なタイプの友達)

テクニカル的な話ですが、
これはiplayerを通して行うので、zoomじゃないです。
客の顔とか見えないやつなので、みんな音とか自分の顔とか気にしないで大丈夫だよ!


2020年7月20日月曜日

いまだ圧倒的男性社会な英国コメディ界でここ1ヶ月暴露大会。女子芸人さんたちがセクハラやレイプされる環境について、まとめました。


参考までに




コロナでライブコメディ自体が死にそうなので、威力が小さくなってきているのかもしれません。ここ1ヶ月くらいコメディ界で活躍する女性(&ノンバイナリー)芸人さんからの暴露があとを経たないという状況が、続いてます。

なんの暴露か、というと、プロモーターやクラブやフェスのラインアップのブッキングってほとんど男性が独占していて、そいつらの、女性&ノンバイナリー芸人さんたちへの脅し、セクハラおよびレイプについてです。

例えば、

〇〇してくれたらギグ、ブッキングしてやるよ。
(注:〇〇は伏せてるのではなく、あまりにも色々あっていちいち書いてらんないからです)

と言われ、(丁寧なのからエフオフなのまで様々ですが)お断りすると、

ふざけんなビッチ、おまえみたいなカス、潰してやる

と悪口悪評を言いふらす

とか。

ブッキングしてセクハラ・レイプできる状況を作る

とか。

コメディクラブのマネージャーやブッカー、プロモーターだけじゃなくて、(ストレート)男子芸人も悪いのが複数いるみたいで、チャンスを見ては襲うらしい。

で、男子芸人で客が呼べる場合が多いので、そいつと一緒に仕事したくないっていうと、次から仕事回ってこない、みたいな。

で、その場で止めてくれる男子もおらず、見て見ぬ振り・・・


正直いうと、初めて明るみに出た話ではないです。

この手合いのをオブラートに包んで「男」の都合の良い角度から話す芸人さんは、かつていたので。(実際、そういう臭いはでてるクラブはあった。)

また、90年代から活躍するような大物芸人さんが「そういう時代じゃなくなったよね」と話すのも軽く10年は前に聞いてます。

なので、

ここ10−15年くらいは改善されてる&ほとんどなくなってる話だと思ってました。
なんですが、ここんところの暴露大会を見聞きしてると、とても21世紀の先進国の話じゃないですよ…。「口紅は赤にしてステージ立たないと、Fuckableに見えないと」(ってThe IndependentでShappi Khorsandiが書いてた)みたいな言葉のハラスメントだってひどい話ですが、それをゆうに超えてる。

例えば
  • 女性芸人さんの間ではWhatsappで「気をつけないといけないブラックリスト」がシェアされている
  • 楽屋の隅に押しやられて無理やりやらされる
  • 車でしかアクセスできないような場所にブッキングして、送り迎えをし、いうこと聞かないとその辺捨てるぞ、みたいに脅す
  • (だいたいよくあるコメディクラブでは各15−20分くらいのセットをやるコメディアンを4−5人ブッキングするのですが)女性は1人以上ブッキングしない。楽屋は女性の芸人さん以外全員ストレートの男性になる、という仕組み。
やばくないですかね・・・。

下記のアカウントは五月雨式に見て来た暴露ツイートやポスティングのハイライトをスレッドにしてくれているツイートです。ご参考までに、クリックしてスレッドを読んでください。

あとこれ、先日、レイプされて業界を引退しちゃったから、と女性の虐げられた状況を説明してる記事もご参考に→


名指しすれば問題が解決するのかといえば

興味深いというか、闇だな、と思うのは、
声をあげる人たちは、誰一人として名指ししてないことです。
ちなみにこれだけたくさんの人が暴露しているのに、実際に名前が明るみに出たのは、3名くらいで、

①「それ、オレです」
って自白したアイルランドで一番力のあると言われるコメディ・セラーでブッキングマネージャーをやってたDavid Reilly 

② ライブコメディを救うために立ち上げられたLive Comedy Associationの立ち上げ人の一人だったけど、ブラックリストに乗ってるので除名されたTez Ilyas

③Hardeep Singh Kohliって芸人でもあってスコットランドのコメディシーンでは力があったおじさん。15人くらいの女性が連盟で訴えたために実名が出た。でもFern Bradyちゃんは、このおじさんは長年やばくって、それが原因でもあってもうほとんど業界では影響力はなくなっているとつぶやいていたので、影響力がないから実名上げやすかったんじゃないかなぁとか思ってる。

自白する芸人さんやブッキング担当者がほとんど皆無・・・。とはいえ、名指しすれば問題が解決するのか、といえば、そんな簡単な問題じゃないだと思います。

冒頭に関連記事リンクをつけてますが、ライブコメディの業界自体が無法地帯なので(=エージェンシーに所属してるからといって何をしてくれるわけでもない)個人を成敗しても業界自体の改善にはならないのじゃないかと思います。

それどころか、名指しをした暁には、成敗どころか、根こそぎ潰されちゃう力関係があるんじゃないかと思います。

ところで、あのリベラルな男子芸人たちは何してるの?

こんな話を聞いていると、あのコメディ界にわんさかいるリベラル・アーティな、思考先進国な男子芸人たちは一体何をしているのか?どう思っちゃってるのか?
この状況に直面してないわけじゃないだろう。
目撃者として直面してないわけじゃないだろう?

と思っちゃうわけです。思っちゃいますよ。
で、女子芸人さんたちが仲良くしてる男子芸人さんたちもいる。
その人たちは何をしてるの?
止めないの?ほっとくの?

とそんな疑問に半分回答するかのような記事を2017年エディンバラのコメディアワードを受賞して活躍しているジョン・ロビンスが執筆してまして、個人的には1段落目で納得してしまいましたのでリンクを貼ります。



笑っちゃいけないんだけど(笑)、そーだよね、ここ25年くらい男子芸人さんはβ男で学校時代ずっとずっといぢめられてきた、心傷つきやすい、左左左思考のリベラルアーティだもん。そんな現場見たって、ビビって、助けてるわけない。自分も仕事なくなるかも、とか思っちゃうんだろうな、きっと。

見える。逃げるのが見える。

この記事では、別に腕まくって拳上げて喧嘩しろって言ってるんじゃなくて、このひどい環境自体を直していくために、誰かがミソジニストな発言をしていたり、セクハラをしていたら「それ、よくないんじゃねーか?」みたいにちゃんと声に出していこう、女子芸人さんにさっさとタクシー呼んであげたりしよう。あーあまたやってるよアイツ、って呆れるだけに終わったり、オレ関係ねーですって見て見ぬ振りすんのよそうぜ、って呼びかけてます。

この件、うやむやにならないで改善されるといいなと思います。

ほんと、日本ってどうなんですかね?
女性の芸人さんはみんな困ってないのかなぁ?


2020年7月10日金曜日

UKコメディ業界現状調査レポート発表。冗談ではなく、イギリスのライブ・コメディが、つまり、イギリスのコメディ業界が死にそうです… 署名お願いします。


**追記**
先日のアーツ支援プログラムにライブコメディも含まれるというコンファームの連絡が届いたそうです。とりあえずは、よかった!


--------------------------------------------------------------------

まずは何よりこちらです。
より多くの署名を募ってます。イギリスのコメディ好きな人はぜひよろしくお願いします。


以下、なるべく簡潔になぜイギリスのライブコメディシーンが死にそうなのか、説明を試みます。


【公的機関がコメディをアートとして認めていない。
よって公的なアート関連の支援が回ってこない】


このブログでも3月半ばごろから定期的に、ロックダウンでのイギリスのライブコメディシーンについてレポートをしてきました。なんとか食い繋ごうと、オンラインコメディショーが行われてきましたし、コメディクラブや芸人さんたちをサポートする投げ銭系イベントもおこなれました。

3ヶ月あまりがすぎ、いよいよロックダウンの規制緩和へ。ルールを守ることが絶対規則ではありますが、それでも、テイクアウトのお店が再開、街のお店が再開、歯医者もGPも再開の許可がおり、散髪屋などがオーケーに。そして7月4日からはパブ・レストランがついに再開、映画館もオーケーよ(注:スコットランドはこの段階にはまだ!達してないです。イングランドとは別の対策をとっています。)…となったのに、シアター、ライブ・エンタメのゴーサインが下りないんです。他の業界は手探り状態ではありながらも、前進している。しかしパフォーミング・アーツ・シーンはまだ真っ暗。

ということでみんなでさらに!声を大きくあげ、国からの補助がなければ業界全体が潰れてしまうと訴えたところ、政府からの支援金が1.57億ポンド下りることに。 もちろんこれはアート・カルチャー全体に振り分けられるのですが、ないよりは全然マシ! 希望の光がさしたかのように見えた矢先、コロナ危機を機にライブコメディを支えるために立ち上げられたサポート団体Live Comedy Associationが業界の調査結果と共に衝撃の事実を発表。それは

「コメディはアートとして認められず、支援金の一部すらもらうことができない」

というものでした。

公的支援金、0ポンドです。

よくよく思い出してみれば、こないだ発表されたイングランドのアートカウンシルからの支援金でも対象外だったです。


【ライブコメディ関係者対象に行われた調査結果について】


細かいレポートはこちらにあります
。以下、かいつまんで。
  • ライブコメディ会場のうち3分の1が、このまま行けば今年中に完全閉鎖に追い込まれる。
  • ライブコメディ会場のうち77.8%が、来年中に完全閉鎖することになる。
  • 45%以上のライブコメディ関係者が業界を辞めることを真剣に考えており、さらには60%以上の関係者が2021年の2月までに本格的にライブコメディが再開される見通しがなければ、業界を辞めることを真剣に考えている。
  • 73.5% のコメディ関係者がメンタルヘルスに深刻な悪影響を及ぼしていると答えている
  • 83%のプロモーターはロックダウンが終わったとしても以前と同じように営業をすることができないと予測している
  • 75%以上の演者がコロナ前に見込んでいた今年の収入の5%にも到達していないと報告している
これを読んで、「イギリス政府から市民や会社に出ている支援金があるじゃない?あれは?」って思われるかもしれないです。ので以下の調査結果も追記します。
  • 自営業者にも会社の社員の人々と同じようなサポートを、ということで基本的に「年収を12等分x0.8%(頭打ち2500ポンド)」を10月まで国が払うというSEISS制度を上手に受領できている業界関係者、および演者は32.5%。
  • 会社員が受けることのできるFurloughを受け取れている業界関係者および演者は18.7%
  • 上記2種類のサポートは簡単なようで、実はいろんな条件が揃ってないと対象にならないのです。上手にもらえてない業界関係者および演者が27.8%...
というわけで30%近くもの人たち、なんでもらえないのかというと
  • 自営業といっても、フリーランスではなく、有限会社を立ち上げており、自分がその取締役社長となっているから。この場合の自営業は「small business」に入ってしまう。でも「small business」カテゴリーのサポートは雇用人が自分だけの場合、対象外になるんですよ・・・というわけで、アウト。(フィル・ニコルさんがめっちゃ怒ってますが、彼だけではないですね・・・)
  • フリーランスだけど月極契約などで年収の50%以上を毎月給料のように振り込みをもらっている場合も対象外。(→ちなみにオレがこれのせいで、SEISS対象外だったの 号泣)
  • 2019年ー2020年にフリーランスになっちゃった人はアウト。SEISS対象者は2016年4月ー2019年4月までの確定申告で対象者かどうかが決まるから。(→ちなみにこれでもオレはアウト。2019年に100%フリーランスになったから。号泣)
  • 年収50000ポンド以上は対象外。つまり支援金、ゼロ。
が主な、そして非道な理由としてあります。

ちなみにこっちの芸人さん、事務所所属とか多いですが、別に事務所から給料をもらってるわけじゃないです。日本と違ってもっとルースで、エージェントは何もお世話してくれないです。この様子、実はリッキー・ジャーヴェイスの昔のコメディで(WOWOWで放送だった、アスミック配給の)「エキストラ」で、スティーヴン・マーチャント扮するエージェントのやり取りをご参考にしていただけたら! 
マネージャーなんて、芸人さんの1hのショーのツアーの時につくくらい、ですかね。

【ツアーマネージャー、プロモーター、ライブ・スタッフなど
オペレーター側の状況】

  • ライブ・フォトグラファー、デザイナーを含むライブコメディ業界における呼び屋、オペレーター側に焦点を絞った調査によると、誰もが年間に12000ポンド以下しか稼げないだろう、という推測をしています。
  • これによりこのうち20%が業界をやめようかと本気で思っている。
  • 87.7%の人がメンタルをかなり深刻にやられている。この数字が業界全体を上回っているのが、本当にヤバいです。
  • もっとヤバいのが、業界全体では、今年の11月までに(元どおりにならなかったら)業界辞めちゃうしかないと考える人は38.9%である一方、呼び屋側はなんと82.3%もいる、ということです。85%の人がどう考えてもコロナでソーシャルディスタンスを守ってライブコメディを行うことができそうもない、という考えとか。さらにはスタッフもコメディクラブの会場や形態自体がコロナ感染を安全に回避できるような構造になっていない、と考えています。
  • プロモーター側は、ロックダウン後にロックダウン前と同じようにショーを回せないことから、収入の4分の1もあればいい方、という見方をしています。
絶望的ですが、悲観的とは思えない。極めて現実的なシナリオですよね…


【ライブコメディがどうしてそんなに大切か。その歴史と重要性

(今更ここにきて、説明しないといけないかと思いました・・・)

そもそも、なぜこんなにイギリスってライブコメディで騒ぐの? そんなにライブコメディで稼げるの? テレビやラジオがあるじゃない? そういうところに出ないとろくな収入もらえないでしょ?

と思われるかも知れない、と思いました。
イギリスだと、ライブ・コメディで注目になった人(大抵フリンジ含むライブコメディアワード経由)がテレビやラジオなどで仕事を得るようになる一方、そっちを無視して(または無視されても)ライブ・コメディだけで十分豊かな生活を送れるんです。

フリンジの話を抜きにして、乱暴すぎてヤバいんですが、ものっすごい!かいつまむと・・

昔々は大衆劇場や男オンリーの労働者階級クラブ(→パブだわな)みたいなところでやってたライブ・コメディですが、70年代からオルタナティヴや実験的なコメディの需要と供給がどんどん高まり、バー併設のコメディを専門にみるハコがオープン。ライブコメディを原動力にビジネスが動いて行くんですね。ロンドンのコメディストアが一番最初に開いたコメディクラブのうちの一つだったと思います(承前)
90年代に一回コメディクラブのブームが訪れます。
んでそのあと2000年代から徐々に増え始めるんです。
その原因の一つは、パブ文化の衰退にあります・・・

だあああああ、どんどん泥沼!(発狂

詳細知ってる人にはボコボコにされそうなのを承知の上で、例をいくつか程度にかいつまんじゃうと、
1)90年代にマードックがサッカーの放送権を買ってしまって、今までパブでおじさんたちが集まってビール飲みながらパブのテレビで地上波のサッカー見てギャーギャー叫んでたってことができなくなったとか、
2)サッチャー主義からの個人主義ががっつり浸透して根付いちゃってus vs themだったコミュニティー意識を凌駕して、なんかあったらパブ、って習慣が減ってった、とか、
3)スマホやネット環境が浸透しちゃって、みんなと交流するためにパブ行かなくてもよくなったとか
4)自分ちでサッカー見れるからパブ行かなくてもよくなったとか、

とかとかとか、そんなこんなで閉鎖に追い込まれたパブを救ってコメディ・クラブとして誕生したところも多いのです。芸人さんたちを呼び、見にくるお客さんたちにチケット売ってお酒をサービングすることで主に収入を得る。チケット代はなの知れた芸人さんの1hのショーでない場合は、五ポンドの低額が多いけど、お客はお酒を飲むので、それで経営していけるのです。プロのライブ芸人さんは15−20分尺のスロットを2ー3箇所くらい一晩に回っていいお金を稼ぎます。


こうした経緯から、コメディ・クラブはものすごく多数存在し、コメディビジネス事業の中では大きなシェアを締めています。そしてこれは、新しい芸人んさんが誕生する環境が数多くあるという意味でもあるのです。学校帰り、バイト帰り、仕事帰りにちょっと立ち寄って、マイク持ってステージに立って「コメディ」をやり始めることができる。ライブコメディは啓蒙の場でもあるのです。それにもかからず、
  • パブっぽいのにパブとしては認められない
  • 酔っ払いの大衆、労働者階級相手というルーツのせいで、公的機関がアートとして認めてない
といった理由で支援がもらえない…。

最後にFin Taylorさんがものすごく端的にイギリスのライブコメディの特殊性と重要性、いかにライブコメディはアートであり、守らなければいけないものであるかを、書いてくれていますので、ぜひ読んでください。 




もしかしてこれを訳せば、今までのながたらしい説明はいらなかったかも知れない・・・(後で日本語に起こします。なんか今時間見たら午前3時になっちゃってるんで 汗)

2020年6月27日土曜日

(日本語で書きました):HITOSHI MATSUMOTO Presents: ドキュメンタルS1の感想です



もうシーズン8の配信が待ち構えるほどの古いネタですが英語圏でのコメディ業界では知られていないことだったのと、あまりオフィシャルで日本のガチのお笑いが海を渡ることは珍しいので良い機会だと思い、英語で書きました。


日本語じゃあ今更だよな、と思ったのですが、日本語の感想をリクエストをいただいたのと、予想以上にgoogle 翻訳が足跡に残っていましたすみません(汗)


【感想のまえに】

特に吉本興業やダウンタウンの感想をあげると、今までこのブログを読んでくれている数少ない方々と違う方々がご来店される可能性が高いと思い、以下を明記させてください。

ほんの一部を除いて、このブログは英国を中心とする海外コメディ(特にライブコメディ)で、オレが面白い!と思ったものだけをピックアップしてご紹介しています。ですので、見たり聴いたりしたけど、面白いと思わなかったものに関しては、スルーしてます。(スルーの量は膨大です)。「面白い」or「面白くない」は、個人の趣味や笑いのメカニズム、それからどれだけコンテクストが理解できているかなどによるものなので、「面白くない」からを主な理由にネガティブな感想を書くのは正当性がないからです。

ドキュメンタルに関しては、Twitterで相互フォローしている英語圏コメディ界のクリエイターさん、作家さん、プロモーターさん&メディアの中の人、芸人さんたちが興味を持ってくれたり参考になったらいいなぁという目的で書きました。お知り合いの人用に回すメモみたいなものです。よって通常の「●●の理由で面白いと思った」「崇拝してる」「布教したい」というルールとは異なる、超例外です。

恥ずかしながら、「出羽の守」という言葉を最近知ったので、以下も念のため。

日本のお笑いは、過去25年は軽い興味と年末年始でしか追いかけてない一方、今もガキの使いと水曜日のダウンタウンは放送コンテンツの70−75%くらい面白いと思ってます。確かにオレが崇拝する海外のコメディとは種類が違うのですが…。その一方、海外の天才や神たちと同じ類で崇拝している笑いのクリエイターが日本にも2−3くらいはいます。(ジャンルちょっと違うけど)

なので、いわゆる「出羽の守」的思考で感想を書いていないんじゃないかなぁと思っています…

【前置きが長くなりましたが、
以下が英語で書いた内容になります…】

松本さんが、最初に、オンデマンドのコンテンツプラットフォームで、視聴者ターゲットを明白に限定したことの重要性について書いてます。これによって、出演者を含め同じ笑いのメカニズムを持ってない人間は口を出す資格がない。このルールによって、たとえ番組中で繰り広げられる言動に、たとえば、蔑視、差別、わいせつ表現、的な要素があっても、それらが、松本さんと仲間たち(&笑いのメカニズムをシェアする視聴者)が面白いならアリなのです。彼が設定した枠外の人間は見なきゃいいだけの話なのです。

ただし、松ちゃんの日本におけるお笑いにおける影響とそのポジションはあまりにも大きいので、「わかる人にはわかる」が「笑いの上級者」的イメージとなる可能性は否めない、という点は、しっかりnote してます。

上記に関連して、出演者がS1に関しては全員ストレートの、80年−90年代のお笑いで成長してきた日本人男性であることについても書いてます。また、その中に一人若手でかつミックスのアントニーがいることに興味を持ちましたが、ダイバーシティを意識しての選択では全くないと判断したので、ポイントとしてあげたのみです。

S2以降、森三中から一人ずつ出てますが、このトリオ、特に大島さんは、”芸人なのに「女」らしさがあるとは何事だ” 的な発言を過去にしているのをきいているので、「女性」が入っているという認識はするべきでない。相変わらずの男性のみで構成、という解釈をしてます。

一方S6は例外と解釈しました。実はタイミングよくこの1週間で欧米コメディ界では女性の芸人さんたちによる「名指しできないけど、レイプにも及ぶ非人道的なセクハラがつきもの」の暴露大会になっているせいもあり、この方面の想像が豊かになってます。つまり、S6は出演依頼を受けた友近さんが(個人的にもご飯を食べたり行っている様子の)春菜とゆりあんも出演させることを条件にしたのではないか、と。(そうすることで、自分を守る)
友近さんの才能と活躍ぶり、ダウンタウン含む上層部とは長い付き合いかつリスペクトされる経歴だからこそ、その条件も可能となった特別シーズンではないかと。

おそらく松本さんや制作陣はshe/herの「女性」を多く入れるつもりはないですよね。ブレるから。

S6以降再び、構成が男性に戻っていることもS6でブレたからなのかなぁ。(注:森三中チームは”男性”)そんなわけで、本当はS6を視聴してこのシリーズの感想を書きたいし、そのほうがフェアかと思うのですが、イギリスではS3までしか見れないので、しょうがないですね。

ウィキを見て出演者をチェックしているのですが、男性の出演者は全員ストレートですよね?全員認識できてると思うのですが、もしゲイやトランスの芸人さんが出演してたら御指南いただけたら嬉しいです。そこは見てみたい。
予想では、入れない、と思ってますが。

(ところで、今気がついたのですが、パイロット版って坂東さんいるんだ・・・
ここは気になります・・・)


コンテンツについて

繰り返しになりますが、面白いか面白くないか、という観点から内容について書いてないです。正当性が全くないからです。
代わりに、どうして彼らは面白いと思うのかについて書きました。
いわゆる一発ギャグ、それから「普通」の人たちはしないビジュアルと言動をコンテクストなしにやりだす「ヘン」が笑いになる。それから日本のオタク文化からきているようなキャラもある。この辺りは、これを面白いと思うことへの理解が可能かと思います。

3話のメインとなっている宮川大輔さんのお尻の穴のくだりについて、みんなが笑いを我慢する姿が面白いこと以外に、このくだり自体がこの人たちはおかしいと思っていると解釈、オレの想定読者さんたちには説明が必要かと思い、しっかり書きました。笑いには色々な種類があって、その中の一つには「ドン引きする」「(人がやってるのを見て)こっちが恥ずかしくなる」笑いというのがある。そのカテゴリーに入れられるのではないか、と。もう一つは、サド・マゾからくる笑いですね。松本さんの映画R100を引き合いに出してます。3つ目は、このエピソード中ではグレーではあるけれども、と一言おいて、日本のストレートの男性たちの間にはまだまだゲイ的行為をいぢるメカニズムが抜けてないことが多いと話してます。

上記の内容は、例えば、「女・子ども、ジジイ(にババア)」が見たらシリーズ速攻終了の大問題になってしまいかねないことかと思います(*注) 。シリーズ単独、および短期的に考えると、一見「(ほぼほぼ)ストレートの男性以外お断り」な設定にしているおかげで、ここで彼らが作り上げる「笑い」が守られ、アリになることができている。超男性社会なお笑い番組にすることで、中傷被害や女性差別やセクハラも避けることができているわけです。中途半端に偽善者になり、ダイバーシティを意識した出演者や視聴者にするよりは、ずっといいです。

その一方、長期的にはこの状況を憂ています。オンデマンドの限られた視聴者用ですが、上記のようなことを我慢できないほど笑っちゃう「笑いのメカニズム」を持っているクリエイターや出演者は日本のテレビを代表するテレビでも活躍の芸人さんばかり。そして松本人志さんです。出演者たちは日本のお笑い界を牛耳ってきましたし、これからも随分長いこと影響を与えていくでしょう。これからの世代も若手もほとんど彼らを見て笑いのメカニズムを育成していくのです。このシリーズで展開されている笑いのメカニズムを凌駕する新しいメカニズムが主流となる日は来るのかなぁ…。

もう一つ、一番面白い笑いを模索する、みたいな、笑いの哲学的な目的を提示している一方、番組は、出演者の言動よりは、みんなが笑いそうになるのをこらえる様子に集中し、本来の目的を忘れてるような作り方になっているのが気になっています。オーストラリア版は、本当にシンプルなリアリティ・ゲーム・ショーなので、なんの抵抗もないのですが。

なんだか長くなってしまいましたが、以上かな?以上です。

(*注)確か20年強前だったかにゴールデンは夜9時の某お笑い番組で裸の男性を診察台にのせ、痔の検査をする(または浣腸をするだったか?)企画をやったところ、スポンサーが降りちゃうかもしれないくらいの大問題になったことがあったかと思います。例が古くてすみません。20年前でもそうなので今ならもっと大変だと思います。






2020年6月25日木曜日

What is the Japanese original of LOL: Australia like? Hitoshi Matsumoto Presents: Documental (ドキュメンタルの感想です)

2018年開始なのでわざわざ感想を日本語で書いても意味がないなと思いました。
もし日本語での感想が気になる方はご連絡ください。全然喜んで喋ります。→ 書きました

LOL: Australia was out on June 19th. I saw the first 2 episodes and enjoyed it so far. It looks like there is a Mexican version, too. I have not seen it but might try. 

As you know this series is a modified version of the Japanese original, titled Hitoshi Matsumoto Presents Documental. It's been a quite successful series as Amazon JP just announced that Series 8 is starting in late August. I thought it is good to write what this original is about as it is a quite fascinating series, exposing their straight male dominated customs and norms, particularly their unconscious mindset in the mechanism of laughter. I also think it might be worth talking about it especially now as how this original has successfully (?) got away with controversial jokes, comments and attitudes, making 8 series within 2 years. 

I have zero work due to the current outbreak and it is good to think about complicated issues like this. 



I said LOL is a modified version though the basic rule stays the same. 10 professional comedians are stuck in one room for 6 hours, losing the game if they laugh. What they mean by "laugh" is quite strict, often including a smily expression. The winner will receive 1 million yen.  

The difference is ...

1) The original is not only a reality game show but also a show about finding the strongest meta joke. Not the best joke. Not the joke that most people laugh at. It is a documentary series to search the joke that these comedians with similar joke mechanism could not resist laughing. They were carefully selected by H. Matsumoto, one half of Down Town, who has enormous influence on Japanese comedy/entertainment industry over the last 3-4 decades. 

2) It also gives mental pressures onto 10 comedians as they brought 1 million yen (approx. 10,000 dollars) to join this game show. Yes, you heard it right. 1 million yen is the condition for the 10 comedians to be part of it. The answer to how this rule is even possible might be found in traditional Japanese customs and practice, which I don't go into details for now. 

3) The original title Documental is obviously Japanese English. It means documenting the mentality of comedians who must resist laughing. It is a very serious gamble because they will lose 1 million yen if they laugh. Most of all, this is an invitation from their mental boss. Therefore, the entire series was shot and edited with some J-horror tastes.  

4) A minor point. Those who lost the game cannot join the host in the monitoring room to watch the game. 

5) Oh, it's a 60 min show.  

Who are "qualified" to enjoy the show?

At the beginning of episode 1, Matsumoto said he presumes women, kids and grandads/grannies are NOT watching this show, meaning the show is for those who are ... men, meaning he/him, who are fans of his line of work or/and have the same joke mechanism as him. Under this premises, the show can dismiss whoever outside his echo-chamber. 10 comedians selected by Matsumoto are his gang, all managed by Yoshimoto Entertainment Inc. (the production of this game show, too).  If you find it offensive, rude, immoral, etc, they'd say so fucking what? Your opinion is worthless unless you have the same joke mechanism as them. In fact, the show gives the impression that "your sense of humour" needs to be "good enough" to get it mostly because of Matsumoto's impact on Japanese comedy. 

It is also worth noting that 10 chosen ones for S1 are all male, he/him straight comedians, aged 30s-40s, except one that's 20 something.  This youngish one is also one and only mixed race. (His presence might be interesting having considered Japan has been keeping its homogeneous image with little or no ethnic/racial diversity.) From S2 to S6, Matsumoto invited a member of a female comedy trio called Mori Sanchu in each season but the trio's motto is "you must kill all the femininity to become a 'proper' comedian" and their career has been relatively successful as a result.  They are, therefore, "qualified" to be a part of this show. 

On the other hand, S6 is intriguing as 4 female comedians joined in. As Amazon UK provides only up to Season 3, I cannot see what the S6 was like but I would like to see this as an exception at the moment. One of them, Tomochika, knows the inside out of the industry, managed to have established her career in her very own way, highly respected by Matsumoto and his gang. Although she never openly spoke about it, what she had been through to achieve where she is, despite her enormous talent and skills, is a (sort of) known story among some comedy geeks, which might well sound familiar to all the female comedians anywhere in the world. My wild guess is she might have said yes to join in only with a condition of having her two other female comedians she privately hangs out with. The show went back to the usual 9 or 10 male comedians plus a member from Mori Sanchu from S7. 

What kind of things did these "qualified" comedians tried to make others laugh?  

In Series 1, those who have career in live comedy scene tend to have catch-phrase based jokes or/and visually weird characters likely inspired from Japanese nerd culture Channel 4 used to make a program about. Again, if you have the mechanism to find these stuff funny, then, it'd be a hell not to laugh. 2 out of 10 got red-carded at the end of episode 2. From episode 3, those who haven’t done much live comedy career started to make a desperate attempt.  One of them, Miyagawa, boasted that he can show his butthole SO quickly that no one can beat him. He poked out his butt literally showed his butthole out to the rest, 


It got weirder when they were forced to stare at not only Miyagawa's butthole but also a piece of toilet roll stuck in right there. He didn't plan it. It was an accident. He said he'd go for a shower to get rid of the tissue but one of them volunteered to remove it for him. In front of everybody. With his hand. Miyagawa politely declined the offer first but could not keep saying no to his persistent offer and agreed to let him remove it. As Miyagawa leaned on the table, the guy positioned behind him, slowly took off his underpants. The camera zoomed Miyagawa's face as well as the guy's face who are picking up the tissue with his hand, his bottom, and 6 others who are forced to look at them. 

They found this extremely funny and therefore it was agony for all of them to resist laughing. 

Once again, it is not about if things described above are funny or not. Things "they" find funny matter and you have no rights to say if you don't get it. I am not trying to see the validity of the straight male dominant comedy and out of context "jokes"(or whatever they are). What I think is legit to discuss here is the reason why they find such things, a straight male do nothing but letting other men in control of his bottom, as funny. I'd say shame and embarrassment like David Brent tickled them but are also linked to sadistic and masochistic nature of comedy that Matsumoto has been consistently exploring in his projects such as R100 (film).  

If one more reason is to be added in regards to this particular episode, it could be argued that they still have a mechanism to laugh at gay culture. I am saying  this based on jokes they make on their usual TV appearances. You see it yourself and how you read it as it is never obvious. I must say this particular episode sits in a relatively grey area but depressed me nonetheless. It is a sign that Japanese comedy has still an extremely long way to move onto a next era as Matsumoto and his gang are undeniably leading the Japanese comedy industry and will keep in that way for a very long time. As a short term solution, therefore,  it was the best to create the Fight Club environment rather than being hypocritical and inclusive, which would surely turn into harassment or discriminatory behaviour to others. 

One wee note, though, I still find the show problematic. Cameras tend to keep grabbing who's trying hard not to laugh as what "they" (both the performers and the viewers) find funny rather than "jokes". This does not fit the bill as the Japanese original aims to find the strongest (meta) joke, not a straightforward reality game show. 

Woah, this entry got really long but I hope you get a slice of current Japanese comedy scene!

Histoshi Matsumoto Presents Documental S1-S3 is available on Amazon Prime (UK) 











2020年6月20日土曜日

アマゾンプライム配信のHITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル のオーストラリア版「Last One Laughing」が配信!!視聴しました&感想です


いや、つい2日前だったんですよ。アマゾンプライムUKで韓国映画をパトロールしてたら、関連オススメ作品で、ダウンタウンの松ちゃん企画のシリーズが出てきて。




何しろアマゾンプライムに入ったのは、Next Up Twitch TVに月会費をアマゾンプライム月会費から賄えるシステムを利用したくてこの4月に入っただけなので、コンテンツ情報については話題のドラマくらいしか入ってこないのです。コメディギークとしては要チェック案件なので早速視聴しました。

シーズン1の3話まで見た今の段階では、自分の中で色々消化できたので、もうこれ以上見なくてもいいかも? と思っています。感想はこちらです日本語の感想はこちらです
(シーズン2、3で女性とかでてくるのか、気になってるくらいかなぁ。)


で、本日(2020年6月19日)。Chortleのベネットさんがこんな記事アップしてて。


オーストラリア版の配信が開始になった、と知りました。現在2話まで視聴できるので、早速視聴。以下、日本オリジナルを踏まえた上での感想です。




ええ?もしかして、日本アマゾンだと見れないの??? イギリスでは日本オリジナルが見れるのに??(英語字幕付きで見れるのに?)
レベルウィルソンとウォッチパーティがあった第1話のYOUTUBEクリップを貼り付けときます。





【オーストラリア版ルールは】

日本の場合、「よしもと」そして(多分特に)「松本人志」というお笑い社会の歴史、環境、習慣そしてルールがあります。

日本オリジナルは、松ちゃんによる芸人の選択だけではなく「女・子どもやジジイ(多分ババアも)を視聴者として考えない(注:オレが言ってるんじゃないですよ(汗)第1話で松ちゃん自身が言ってるんですよ!)」、つまり「彼の笑いを参加している芸人さんたち同様に理解し楽しむ男性視聴者(*)」のみを視聴者と定義している。そうすることで彼が面白いと思う「究極のメタ」空間を成立させ、その中で、一番面白い笑いを探していくのです。

しかし、上記に値するものがオーストラリアどころか英国にもアメリカにもありません。例えばオレが一番具体的に想像しやすいイギリス版で想像してみると、松ちゃんって

Stewart Leeが若手にもたらした副作用を含む影響力を持つ、Avalon所属のリッキー・ジャーヴェイス・・・? 


ぜ、全然、ムリ・・・😓


というわけで、オーストラリア版、以下のようになっています。

1. 松ちゃん役を担うのは、Rebel Wilsonレベル・ウィルソン。日本でもとっても人気ですよね。

2. レベルが選んだ10人ではない。番組が選んだ名うての芸人さん10人。うち2人はエディンバラのフリンジ・フェスティバルで、コメディアワード*取ってるし(*サムとフランク)、オレもよく知る顔が半数は占めている、という相当の力のこもりかた。

3. もちろんオーストラリア人って肌の色も性別も本当に様々なので、その意味で様々な芸人さんが10人集まっている。

4.  賞金は100、000ドル。でも各芸人さんはお金を持ち寄っていません。

5. 日本にはない「ジョーカーカード」というのがあり、1人1枚所持している。これを使用すると全員その使用者のネタ(話)を観客のように聞かなければならない。

6. 「お笑い哲学」「今まで試してきた様々なお笑いとは違う」というような風呂敷を広げてないので、1回毎の尺は30分。ルールも10人の敏腕芸人さんたちが1つの空間の中で6時間、笑ったら負け。シンプルです。


【オーストラリア版の感想】

1.日本オリジナル版のような「究極のメタ空間」とか「(究極のメタ空間における)最高の笑いの模索」と言った目的がないので、芸人さんたちによる「笑ったら負けよ」のリアリティショーとして成立する。

つまり、芸人さんたちの言動に笑えなくても、彼らのネタについてごちゃごちゃ考えなくても、誰が笑うか、ということ自体で十分なエンタテイメントとなる。
番組の作り方も王道のリアリティーショーのフォーマットになっています。なので見やすい。

2. そんなわけで、日本オリジナル版で模索が試みられていることが、まったくもってスルーされています。日本オリジナル版を3話まで見た人間としては、この「メタ空間における一番面白い笑い」とはなんなのかを、オーストラリアの芸人さんたちはどのように探すのか、見たかったので、残念です。

3. 10人の中にSam Simmonsが入ってることに注目。この人一人勝ちになっちゃうんじゃないの?って思ったくらい、日本版ではジミーちゃんが恐れられたましたが、あれ系の破壊力を持つんですよね。予想通り、彼がすごいです。今のところ、サム・シモンズが「笑い」のクオリティ・コントローラーですね。

(海外版制作にあたり、よしもとの事情をよく知る英語ネイティブの関係者がブレーンに入ってるのかな、と思っちゃったり)。

ちなみにサム・シモンズは2015年にエディンバラ・フリンジでコメディ・アワードを受賞した芸人さんです。

4. 尺が30分なのでテンポが良いです。

5. オーストラリアのコメディは、この意味では日本の笑いとかぶる部分があるのかと思います。「誰かを笑わせる」ために、下ネタだろうと突拍子もないチープな笑いだろうと、なんだってやり始めてます。

細かく言うとネタバレになるので控えますが、そのネタ自体が面白いか、と言うよりは(注:サム・シモンズは例外。面白い!本当に面白いです!)「普段こんなことで笑いなんて取ろうとしないのに」とほぼキャリア的に自虐でデスパレートになっていく芸人さんたちの姿と、誰が笑うか、が見所になります。ここが日本オリジナル版と大きく違う所です。

6. その下ネタとかデスパレートなネタが、脈絡がなければないほど、どのような心理や倫理観念、ステロタイプを含めた思考概念が見え隠れしやすいかな、と。同じ下ネタやデスパレートなネタでも日本オリジナル版を3話までで見たものとは別物です。これについては、別立てて書こうと思っている日本版の感想で説明したいと思います。

というわけで個人的には、サム・シモンズがどこで脱落するのか、
そして誰が勝利にとなるのか、くらいを焦点に今後もザッピング視聴しようかな、と思ってます。

2020年6月11日木曜日

Black Lives Matter をうけて、リトル・ブリテン、僕たち空港なう、リーグ・オブ・ジェントルメンとマイティ・ブーシュがネトフリのコンテンツ削除対象に。オレの見解です。。


まずですね、ネトフリとBBCがリトル・ブリテンとCome Fly With Meを削除しました。


リトル・ブリテンに関しては、正直全部のキャラクターでなくてもよかったのかもしれないですが、アウトキャラを除くと尺が短くなりすぎるかもしれないですね。

この2つ、特に後者は、放送当時からリベラル・アーティな世界では、問題視され、厳しく批判されていたのです。それでも放送されていたのは確かに時代のせいですね。2017年にはマット・ルーカス本人が、"もし今の時代に制作したなら、トランスヴェスタイトのネタはやらない” ”黒人のキャラもやらない。つまりあのショーは今の時代では作らないよ。" と公言しているくらいなのです。(その割には2020年のロックダウン・コメディみたいなBBCの番組でリトルブリテンを復活させていたのですよね。すみません、オレは興味がないので見てないです)

そんなわけで、リベラル・アーティのコメディ・ファンの間ではそれほど驚くことではないんです。SNSが大荒れしてましたが、「随分時間がかかったね」くらいなもんでした。

問題はこの後です。つまり英国時間今朝です。

わっだふぁっく?こいつらコンテンツ解釈できてんのか? の瞬間です。

あのですね、渦中のスケッチのキャラクター、奥さんどんどん拉致しちゃうPapa Lazarouって白人なんですよ。もうずーーーーーーーーーーーーーーーーっと!長いことリースは明言している。(つまりこの件も今始まったことではない)「白人がああいう*格好をしている」っていう設定。確認ですが、リトルブリテンやCome Fly-のはキャラは黒人の設定です。この違いによって、キャラ設定及びその言動アリかアウトかはっきり別れちゃうんです。

つまり、Papa Lazarouの場合、ジョークは「あの格好や言動をする白人」にあり、リトル・ブリテンやCFWMのキャラはジョークは「あの格好や言動をする黒人・トランスヴェスタイト」になる。後者は当然アウトですが、前者は??? 削除の主な理由は(以前も言われていましたが)「ミンストレルのイメージを与える」という抗議を受けて。しかし、その「イメージ」の根拠が「見た目」だけだったら、大変、大変怖く、危ない。誰かが「差別に見えるから」と言ったら、レッドカードを出せることになるからです。表現の自由問題に関わってくる。

ここですでに憂鬱になっていたというのに、夜になったら(マジで)わけのわからないアップデート情報が入ってきました。


わっだふぁっく、です。これ聴いてほぼ番組見てた人全員「引っかかる場所ってどこ?。。。黒かったのは…ま、ま、まさかゴリラ…?」ですよ。それくらい思い浮かばない。もちろんゴリラじゃなかったんですが、
(注:もしゴリラが原因だったら、ネトフリがレイシストです)
原因は、ジャズ・ミュージシャンの亡霊のキャラ…

これ?!

(汗)ネトフリさん、ノエルのアート見たことある??
これをアウトにするの?これは彼の奇抜な色使いを特徴とするオリジナル創造物。そしてキャラの設定は、「生きてる時は→black and white skin, red eyes and wore a white suit and top hat」です。ジャズのゴーストですよ。ジャズつながりのミシシッピだし。
マジで見た目だけで、抗議のお問い合わせ通り動いてるよね。頭使わないで。しかもこれの笑いどころはゴーストの容姿ですか? 
Absurdityって知ってる? ちょっとコメディ勉強してほしい・・・

絶対、もみ消すところ、間違ってるって。

ちなみにオーストラリアのクリス・ライリー*(注)のひどすぎる差別シリーズ「Lunatics」その他は削除されてないんですよ。なぜなら今はBlack Lives Matterだから。Angry Boysからの黒人キャラだったかをBBCが本日削除したというニュースが入っている程度。

またこの決定に対し「マイティブーシュとリーグを削除してもBLACK LIVES MATTERにほとんど貢献してない」というのが英国リベラルアーティ界の見解。声を大きくしてはいないですけどね。渦中の芸人さんたちも沈黙。謝りはしてないです。だって悪くないもん。でも今は沈黙。 Black Lives Matterだから。All Lives Matterじゃないから。

オレ、マジでこの後程なくAlways Sunny in PhiladelphiaとSouth Parkが2度と見れなくなるんじゃないか、シリーズ打ち切りになるんじゃないかと思って泣きそうです。

もう一つ非常に不安なのが、この事件を武器に表現の自由を盾にガンガン差別表現や中傷表現を正当化して面白いというヤツらが声を強くして、結局今まで変化のあった黒人差別への注目と平等社会へ向けた前進が、くつがえされてしまうんじゃないかということ。具体的にいうと、表現の自由主義のスパイク・マガジンとその支持者(アンドリュー・ドイルなど)たちです。この話はコメディ界ではここ数年ずっと問題になっているのですが、ものすごく長くなるのでずっとほかっていた案件になります。。。

頼むみんな、メディアリテラシーをもうちょっとあげてください(涙)。

*(注)クリス・ライリーはオレ、高校生シリーズのJa'mieとAngry BoysのJen Okazakiが非常に好きで過去に褒めてますが、もともと差別的なキャラを作る傾向にあり、それがどんどん悪化して言って今や目も当てられない、という状況です

2020年6月6日土曜日

2020年5月最終週以降に観た大傑作海外コメディです Hannah Gadsby, Nick Helm, (BBC放送の)The First Team


こんにちは。ほぼ北欧のスコットランドも今日は18度まで気温が上がり、常夏です。(真顔)朝とか暑くて起きたくらいだもん。

先週末から今週末にかけての英国は、こんな感じでしたね。


 

ロンドンでデモがありましたが、エディンバラとグラスゴーでも今度の日曜日にデモが予定されているらしいです。(以下略)

個人的には今週日曜日についに鬼滅の刃を20巻大人買いし(→払い戻ったTRNSMTのチケットよりもずっと安かった)月曜深夜3時に読み終えて悦に浸ってました。「20巻を2日で読んでお金の無駄としか言いようがない」とティーンエイジャーに白い目で見られましたが、その視線はディフォルトなので、特別なことではないのかも。それより、どうしてあの話が5年以内で終われたのか、アニメは漫画の進行だとどの辺りなのか、なんで最終回で女性が作者ということで世間が湧いていたのかなど、知りたかったことが読み取れ&納得できたので、この出資はココロ的に無駄ではなかったです。

というわけで、今回オススメのコメディはどれも5つ星に素晴らしいです。以下、どうぞ。


⑴ ネトフリ配信になった豪コメデイアン、Hannah GadsbyのDouglasは絶対に見るべきです。


ハナ・ギャツビーったら2017年のエディンバラ・フリンジを英コメディアン、ジョン・ロビンスとダブル受賞したあのハナ・ギャツビーですよ。彼女がアメリカで公開収録した新作が配信になりました。

あのね、ハナは自閉症と診断されている芸人さんなのですが、いわゆる一般大勢の人とは別の視点からものごとを見て突っ込んでいける、芸人さんにとってはめちゃくちゃ強い武器を持っているんですね。

その彼女の視点で見る男性有利が潜在的にディフォルトになっている世界は、爆笑かつ新発見の事柄ばかりです。ニンジャ・タートルからの流れ、ルネッサンス芸術のディスリが本当に素晴らしいです。

2017年のエディンバラ・フリンジのコメディ・アワード受賞作Nannette もネトフリで現在も絶賛配信中なので、見て欲しいです。


2)Nick Helmが自らお蔵行きと判断したため、4年間眠っていた幻のあの!ショー All Killer Some Fillerが、ついに解禁!!! やっぱり最高すぎるので、絶対見てください。



ええっとですね、タイトル違うんだけど、基本的には2014年にオレが見た一夜限りのミラクル・ナイトと同じです。これ以降、実はこの構成タイプのショーをやっとらんので(かなりオフビートになりその後2019年の鬱カミングアウト・ショーへと映ります)まじで幻状態。

基本的にこんな感じ(embedできるYOUTUBEのクリップがない)



オレは先週行われた生配信およびQ&Aという早計3時間ものニックヘルム・ナイトに参加して、大変感動しました。なぜこれをお蔵行きにしたのかをはじめ、大変パーソナルに素直にペラペラ喋ってくれて。

オレ、ニックヘルムを追っかけ始めて8年くらいで、そのころはちょうど8 out of 10 catsとかにも多少出るようになっていた頃なのだけど、この人本当に!妥協しない苦労時代が長い人で。その当時の話をしながら、心が弱くなって気が滅入る、でも頑張るしかないよね、夢に向かって進むことって大事だよね、自信を失って諦めないほうがいい、なぜなら、信じることって大事だから、という、とてもポジティブかつ心あたたむメッセージが伝わってきて

😭😭😭

となりました。そのQ&Aはもう見れないかもしれないけど、あの幻の名作自体がたったの5ポンドで購入できるとかまじありえないので、是非。



3)The Inbetweenersクリエイターのふたりが本格的にタッグを組んだフットボール・コメディThe First Team(BBC2) は面白いです! 

とれーらー。


BBC iplayerで視聴可能。まだネトフリもアマゾンプライムも予定には入ってないそーです。

The Inbetweenersのファンの期待に応えるいっぽう、確実に新しい「また会いたいぜ彼らに!」というキャラを作っている良作です。お話は、イングランドのフットボールチームの面々が織りなす・・・なんだけど、フットボール全然出てこないんで、あれですよ、Brooklyn nine nineみたいに考えていただければ。

アメリカからほぼ間違えて契約されてイングランドにやってきちゃったマティがウィルかなぁ? プレイは好成績出す人気者だけど私生活が全くイケてなさ過ぎるジャックが個人的に一番ツボかも。

実は評価が芳しくなくて(汗)みんなThe Inbetweenersと比較しちゃうというアンフェアなことをやってるせいではあるのだけど。クリエイターふたりが再び組むのがマジでThe Inbetweeners以来なので期待が高くなるのはしょうがないけど…でも、テレグラフとかキャラの人数多すぎとか、意味わからん理由で批評書くのはやめて欲しいです。もともとThe Inbetweenersの初回放送時も、こき下ろされ方半端なかったんですよ。ところが次第にことの面白さに気づいた人たちがことごとく手のひらを返していった・・・という経緯があるので、似たようなことになるかもしれないですよ…。 

あとは… ネトフリの13thみてください。以上です。



2020年5月29日金曜日

ロックダウン中の豪コメディアンSam Campbell サム・キャンベルくんの作品がどれも群を抜いて手が込んでて芸術レベルなのでモダン・ギャラリー展示とかでビデオインスタレーションしてください

タイトル通りです。

いつも読んでいただいている方は、オレのキャンベルくん推しもいい加減聴き飽きているかと思いますので、今さらですね、バリー賞受賞の彼がいかに天才かをだらだら書く必要はないかと思い、割愛させていただきます。

そんな彼がコロナでロックダウン以降に生産しているコメディの量とクオリティが新人賞とった頃のバスデン・レベルですごくてですね。

2−3日に1回天才!天才だから!叫んでます。

新作を四半世紀待った類希なる経験を持ち(注:別ジャンル)、おかげで数年くらい音沙汰がなくても屁もこかずに余裕で崇拝し続けていられる自分を振り返るとまるで信じられませんが、実はオレは

何よりも高品質を量産するクリエイターが大好きなのです。

今回はこの短期間で発表されたマスターピースをどんどん貼り付けて行こうと思います。


How to make photos look vintage- helpful tutorial from Sam Campbell 

 

こちらE4 YOUTUBEで配信を開始したRemote Comedy from The Paddockシリーズの第一弾。とにかくすごいの。このためにこのソフト作っちゃうのこの子は。そして細部にまで笑いを作り込む職人芸。何回も見てこそ拾える数ですよこれは。
ちなみにこの週は、Jamie Demetriou, Lolly Adefope, Rosie Jonesも出てます。彼らのスケッチも見る場合は
https://www.youtube.com/watch?v=T4X2HDQ5i64 をどうぞ。

あ、Inside Aaronは前回ご紹介してるのですが、もう一回リンクを貼ります。




友達(インディコメディ仲間)へのプランクでもとことんこだわる

もうさ、キャンベルくんってお金とか仕事とかそーゆーことじゃなくてコメディを作ることが大好きなんだ、というのが、このアーロンくんを引っかけるためだけに!作ったクリップで伺えるの。そーゆーピュアなコメディの情熱とクオリティがすごくグッとくるんですよ。



インスタのポスティングがすごいのですよ


このアカウントもともとロックダウン前にマクドナルド・コメディって定期上演をし始めたばっかり(何しろオーストラリアーなので、見たことはない)で、そのプロモをするために作ったアカウントだと思われるのだけど、ロックダウンですっかりマクドナルドコメディができなくなり、次第にキャンベルくんが自分のネタをアップするようになっていった・・・という経緯です。サムともキャンベルとも言ってないので、多分気が付いた子達だけがフォローしてるんじゃないかなー。多分。最初の方はInside Aaronで作ってた自分の部分をあげてるので、ここで全部見ちゃってもいいかも。その他、ちょっと貼り付けるので見てください。本当に!すごいから。

View this post on Instagram

Cave child

A post shared by McDonalds Comedy (@mcdonaldscomedy) on

View this post on Instagram

The Boyfriend.

A post shared by McDonalds Comedy (@mcdonaldscomedy) on