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2015年8月10日月曜日

エディンバラ フリンジ Edinburgh Fringe 2015 Thom Tuckさんのシリアスお芝居Scaramouche Jones観ました

トム・タックさんといえば…去年の個人的なフリンジ・ビックリニュースだったわけですが…

その!もうどの風体でも認識できるよ、なトム・タックさんが、10年前に上演した1人芝居「Scaramouche Jones」を再演するよ、ということで、芸人さんのストレートなお芝居はいつも気になってしょうがないタイプなので、行って来ちゃいました。(注:初演は観てません)
*す、すみません(汗)コレ Justin Butcherの脚本だったんですね(汗)すみません。http://www.amazon.co.uk/Scaramouche-Jones-Modern-Justin-Butcher/dp/0413772217




100年生きたピエロ、スカラムーシュ・ジョーンズが命に終わりを告げる最後の日に、自分の生涯を語るという設定で繰り広げる75分。19世紀の終わり娼婦の子どもとして生まれた顔が異常に白いスカラムーシュ。母親が死んだ後、奴隷貿易に巻き込まれ、アフリカ、ソマリアへ。その異常に顔が白いことと白人であることで、雇い主に重宝?され、パフォーマーとして世界を回ります。しかしながら規制の厳しかった時代、パスポートもないまま、イタリアを巡業中捕まってしまい、雇い主は処刑。子どもだったスカラムーシュは免除されます。身元を確認しようにも身元もわからなければ、苗字すらない。というわけで、スカラムーシュはパスポート申請手続きをする監査官の苗字がJonesであり、それがよくあるイギリス人の名前と知り、自ら苗字をJonesと命名。それは死ぬ間際に母親から自分の父親はイギリス人だときかされていたからでした… 

19世紀終わりのイングランドの下層階級(オリバーの世界ですな)、闇奴隷マーケット、大戦中のナチズムと大虐殺…と、世界を旅し、めくるめく世界を美しい描写で語るのですが(Life of Piの作者とかサルマン・ラシュディがやる系のbeautificationで、頭にすーっと状況が浮かんでくる感じ)、いかんせんヘヴィーなトピックを次から次へととりあげるので、見終わったあと、かなり鬱になります。そしてこのピエロ=Clownが、波瀾万丈すぎる人生を送りながらも人を喜ばせることに自らの心を潤し、悲劇な決断を悲劇とも思わずするところは、芸人としてのトムタックさんの内なる思いとオーバーラップしているんだろうな、と察しされました。そう考えるとよりいっそう鬱になりますね。

ヘヴィーなお話でした。シリアスに色々考えさせられますし、黒歴史の再訪もできますし、何しろ文学的描写がとてもきれいだったので、非常におすすめです。が、心の体調がよいときにご鑑賞することをよりおすすめします。

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