イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2019年3月3日日曜日

AFI アワード他多数受賞!Bo Burnham脚本・監督作Eighth Gradeは全世界の先生、おとーさんおかーさんが観るべき2018−9年ボロ泣き映画ベスト1です!*グラスゴー映画祭様子の写真あげてます

【これまでのお話】
こんにちは。Bo ウォッチャーの稲村です。
Words, Words, Wordsのガチ初演@Edinburgh Fringe Festival を観た、ざっと数えて200人x25日=5000人位の1人です。天才天才と騒ぎまくってはレポートしてた記事はこちらにございます。(すいません昔のブログサイトだけで21本も書いてる。サイト移転してからも8本も書いてる(汗)) 

そんなボー君の映画「Eighth Grade」。制作時から「イギリスでは公開はいつですか」と断続的に叫び、Redditを頼るも手がかりはないまま米国ではさっさと公開。ほどなく米アマゾンや米ネトフリが配信をはじめる一方、ソニーが配給権を買ったせいか英国に関しては公開のコの字も配信のハの字も出してきやがらない。もはや「みなさんがよくやられているようにクマさんに穴を掘ってもらしか…」と手をかけようとするも、正規ウォッチャーとしては極力正規にお金を払いたい。DVDはリージョン違い(&うちにはブルーレイ・プレイヤーがない。すいません)で買っても見れない。。。と、うりゃうりゃしているうちに2019年1月下旬突然の「グラスゴー映画祭のハイライトはジョナヒル監督映画Mid 90sとボーバーナムのEighth Grade」というお知らせが!!!!!しかもボー君登壇するってゆーじゃないですか!!! このオレが行かないなんてありえないので、映画祭チケット発売当日サイトクラッシュも乗り越えとりましたがな!&英国在住の一般人では一番早く映画をみることに成功しました(ふっ)正直、ボー君がスコットランドびいきのおかげで得してるだけな気もしますが、ボー運強いです。

前おきが大変長くなりましたが以下、予告編貼り付け、あらすじと感想です。




【あらすじ】

ハイスクール進学を目前に控えた13(14歳だったかも)歳のケイラは、いたって普通のティーン。早起きして一生懸命メイクして、ニキビを隠して、ベッドに寝転がりパシャりとやっては「やっだー、朝起きたらこんな顔だったー!」なんて、Snap Chat やインスタに投稿。「自信の持ち方。自分の変え方」なんていう、インフルエンサーもどきのYOU TUBEビデオチャンネルもやってます。でも現実は、友達作りの苦手な女の子で、ポピュラーな子たちからは見えない存在かウザい存在です。こっそりひっそり憧れている男の子もいるけど、もちろんまともに認知されていない。そんなある日の放課後、ポピュラーなクラスメイト、ケネディのお母さんから「こないだはケイラのお父さんのおかげでチャリティものすごく助かったわ!ありがとうって言っておいて!」と話しかけられ、「そうだ。うちの娘のお誕生日パーティがあるのよ!プールパーティなの!ぜひ来てちょうだい!」とそばにいるケネディの意志を丸無視して招待。ケイラは明らかに「ママ、ふっざけんな」という顔をしているケネディを目の当たりにするわ、人気の同級生が大勢集まるパーティに自分が行くなんて気が重すぎるわで、「あーありがとうございます。でもちょっとその日は行けるかどうか・・・」とやんわり逃げようとします。が! 親同士の交流の場FB(爆)のせいでお父さんも知り窮地に立たされる。さらにはケネディから「親が呼べっていうから」とメッセージが。不安だけどもこれをきっかけに変わるかもしれない、自信を持って強くなれる機会かもしれない。。。勇気を振り絞ってケネディの家に行きますが・・・

【感想】
めちゃくちゃ笑いました。 即興なの?と疑いたくなるくらいの自然体な台詞回しなのにオチ満載で、すげえ笑えます。ただ後半戦からこの笑いと同じ量とレベルで号泣です。こんなに泣いたのは、2013年の号泣映画と叫んだ(サムロックウェルの出てた)「The Way, Way Back」邦題がプールサイド・デイズ)?以来です。この世のおとーさん、おかーさん、あなたの大切なお子さんがティーンだったら1日24時間休みなく晒されている現実がこの映画に映し出されています。それはカメラ付き携帯とソーシャルメディアのおかげで人の目を気にしなければいけないレベルが、もはやわれわれの時代とは比べ物にならないくらい状態になっている、ということ。さらに、ティーンの物事に対するチェックの厳しさと辛辣さ、ダサいものへの冷酷さは、ご自身のお子さんひとりでも辛く苦しいプレッシャーと経験の数々かと思いますが、お子さん自身は、おくせんまん倍のプレッシャーの中で毎日暮らしているのです。
 結構数々のインタビューでボー君は語ってますが、「自分がステージなどで経験するプレッシャーと緊張、不安、そうしたものを一番直感で理解しているのが他でもない14歳のティーンエイジャーたちだった」ことがティーンにフォーカスする作品を制作するに至った経緯の一つだったそうなんですね。このコメントがこの映画のキモじゃないかと思います。
 子どもにとって学校は色々なタイプの人間に出会え、人間関係の学びの場である一方、逃げ場を与えてくれないところ。そのプレッシャーや不安は世代を超えて誰もが経験しているけれども、規模も種類も全く変わってしまっている。その違いはわかるけど、どう違うか共感・理解できてない気がする。じゃあ子どもたちが使っているアプリを知っていたらわかるのか? 一緒に参加したらわかるのか? てか、そもそもほんとに参加しているのか? 参加してると思ってるだけで実はハブにされてるだけじゃないのか? てかアプリ全部知らんといけないのか・・・? 
そうです。そんなことでは理解はできていない。deadlockな状態、大人とティーンの間にできてしまう理解や共感のギャップに橋をかけてくれているのがEighth Gradeだと思います。

と!16歳の娘をもつ母は思うのですよ。というわけで、見てください。ぜひ(号泣)

【グラスゴー映画祭のナマ・ボー写真】

ふぉっふぉっふぉっふぉ。
前よりふわっと感が無くなってました。もうすぐ30ボーはやっぱり重量感が出た気がします。ツイッターで散々愚痴ったけど、オレ側の方をインタビュアーが全く見てくれないので、オレら側の人間誰も質問できなかったんですよ!(怒)作中に登場するスポンジ・ボブのUSB スティックについて聞きたかったのに!ムキー!!!







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