イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。
2016年8月5日金曜日
Edinburgh Fringe 2016 今までのショーがずっと”コレ”だったら、オタク人生を生涯後悔するかもしれない…くらい天才すぎ。James Acasterさん観ました
Pleasance Oneって結構でかい集客数なんですよ(320席)3週間、毎日毎日320人パンパンにするって至難の技すぎるんです。。。そんなオハコがAcaster君(さん?)のオハコ。で、プレビューとはいえ、超パンパン。
https://tickets.edfringe.com/whats-on/james-acaster-reset
フリンジの設けているフリンジのコメディ大賞にノミネート最多数記録を持ってるんじゃないかしら??? というくらいノミネートされては受賞されない。もはやネタ。そして、そんな彼の今回のタイトルはReset。まずは、このResetというタイトル名をつけたエイカスター君(さん?)の才能に惚れ込みました。
エイカスター君(さん?)の何が好きって、彼の作り出す究極の隠喩コメディであり、現実とフィクションの狭間を彷徨った一種独特の世界であったわけなのです。今回もはちみつの話、ティーバッグの話、ケニアに移住の話などなど、YOUTUBEでキャッチできる彼らしいナンセンスなお話の数々。ところがですね、奥さん、今回初めて60分という尺で見て、各ネタがこれほどまでに、エイカスター君個人のレベル、一般のお客さんという大衆レベル、そして英国というマクロな国レベルでも話が通るレイヤーケーキになっておったのを知りました。全く知りませんでした。そして各レイヤーで別々に解釈できるネタがResetというキーワードで集約されているのです。
本当に感動して、泣くかと思いました。誰ですか、この天才は(→James Acaster君(さん?)です)毎年毎年彼はこんなすごい60分を見せてくれてたんですか。オレは、今までなぜエイカスター君(さん?)を見に行かなかったのでしょう。気になっていたくせに。気になっていたくせに!
スキルもですね、オルタナコメディ好きの心をくすぐる技をたくさん使っていてですね、例えば、根拠不明なことを不必要なまでにリピートすることで生み出す笑い。(あんまり書いちゃいけないのかも知れないけど)これわかりやすいところでS.Leeの専売特許技の一つなんですが、S.Leeの場合は半端ない引っ張りで、笑いに新境界線を作る、みたいなところがあると思うんです。嫌悪感との間ということもしばしば(それがスタイルでもあるんですが)。見づらいっちゃ見づらい。でも、エイカスター君は、グルービーです。もしかしてかつて彼が音楽活動していたせいかな? 言葉は音であるという角度からこの技を使っているので、負担にならない。いや、オレ、ケトル・ジョーク、グルーヴィーだったと思う。
前も書いたと思うのですが、自分の中で、5つ星だ!と思う時の決定的要素って、もう一回見に行きたいかどうか、なんですね。んで、いきなり出ちゃったんですけど、このReset、もう一回見に行きたいって思ってます。本当に行けるかどうかわからないけど、もう一回行きたい。本当にそれくらい惚れ込みました。もし毎年このスタイルのこのクオリティだったら、思わないかもしれないけど、今年お初エイカスター君だからかもしれないけど、もう一回きちんとお金を払ってでも行きたいです。
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