イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2014年8月1日金曜日

エディンバラ・フリンジ Edinburgh Fringe Festival 2014今年もゴングがなりました…☆ピーちゃんことPeter Firman Trickstarで幕開け 

正確に申し上げると31日は前夜祭。プレビューがそこかしこで行われる日です。
プレビューとはロンドンのシアターなどと一緒でチケット代を節約したい方々におすすめです。が!落とし穴があるよ、というお話は去年いたしました。そんなわけで、今年もコレはドノミチ絶対にみたかった!クオリティに大差はないだろう!という演目を選びましてん。トップバッターにピーちゃんを選びました。
枕詞は「写真写りが悪すぎるのもほどがある」または「ナマでみたら、マジでかっこいい」です。そこのところ、よろしくお願いします。

今回、一番ぐっと来たかもしれないです。もうテレビでなくなって2年たつので、全部新ネタ。去年はテレビで放送されたネタを含めており、「ホントにタネもしかけもないよ」(→いやどこかにあるんでしょうが!!! 汗)ということを客に念押してる感じもあったのですが、今年は例えばお客さんの大事な指輪を使うとか、カード読みあてゲームとか、素材とトリックは使い回し術みたいなところもあるわけですが、ネタがまったく違うことと、トリックの種明かしがまったくわからないので、目のタマが飛び出るほどアメージングです。

ピーちゃんの何がツボって、ピーちゃんのマジックは、お客さんとの一体感、共有空間を保ち続け、日常生活/リアルな空間のなかに、非日常→マジックな瞬間をスルっと生み出してしまうことです。早口でリズミカルに話し、お客さんを次々とアシスタントに起用させ、観客と高いインタラクティブ度を保つ。この技は個人的にはピーちゃんの笑いのセンスとシャベリにあるんじゃないかと思いますが、もしかしたらピーちゃんの尋常レベルを超え、もはやマインドコントロールと意識できないくらい高度に洗練されてしまったマインドコントロールのせいかもしれない…汗
また、この空間を自分の世界とするために、マジシャンがやりがちな”スペクタキュラー”な仰々しいマジックをやらないんですよね。やろうと思ったらあの人できるはずなのに、わざわざ選ばず、身近なツール(ハンカチとか指輪とかお金とかその辺の板とか会議用椅子とか、ホチキスとか!)しか使わないんじゃないかと思うんです。そしてそういうところがめっちゃくちゃカッコいいです。

【さすがピーちゃん!マインド・コントロールネタで、マジックとマインドコントロールの差別化を成し遂げている!】
マインドコントロールが流行ってる?せいか(シャーロックとかのせいだと思います)後半戦は「もしかして読心術とか「Deductive methods」とか期待してた?」っと読心術ネタをやりはじめます。
ダレン・ブラウンがある意味、すごすぎて悪いんですけど、読心術ってどうやってやるか、どうやって”仕込む”か、かなりロジカルに説明しちゃってる分、マジックとしては成立し難いジャンルになってると思うんです。(それは読心術って誰でもできるよ、っていうことではないですよ、念のため! 汗 テクニックを公開されてなおかつ、コワい…!って思える、それがダレン・ブラウンなのです!)でもですね、ピーちゃんの「そこのおじさんが思いついた数字をあてる!」の技は、とても読心術のテクニックをどこで使ってるのか、まったくわからない!マジックの世界でした。すごいんです。
とにかくすごいんです!

というわけで、もう絶対絶対絶対フリンジに来たらピーちゃんみてください。ピーちゃんをどうぞよろしくお願いします!


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