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2023年8月6日日曜日

Edinburgh Fringe 2023 エディンバラフリンジ2023:ものすごく素晴らしかったのだけど、心配。症状自体は悪化?(汗)Dan Rath: All Quiet Carriage Along the Inner Western Line

 

Dan Rath: All Quiet Carriage Along the Inner Western Line

https://tickets.edfringe.com/whats-on/dan-rath-all-quiet-carriage-along-the-inner-western-line

なにしろ、推しが推してる芸人さんなのと、去年見たCockroach Partyが相当気に入ったのと、今年のメルボルン・コメディ・フェスティバルですでに高評価もらっちゃってるので、もう見る前から素晴らしいのはわかっていたんですが、今年は去年よりもさらに、病みつきになってしまうような、彼の思考回路探訪ツアーでした。

彼のすごいところは、話術だけで、空前絶後の突拍子もない世界を次々とつなげていき、観客にその絵図を描き出してしまえることです。すごい表現力です。基本は、昨年と同じ、「オレ、底辺だから。ここから下はもうないから」っていう立ち位置での徒然草なんですよ。今年は、家すらなくなって、テント生活っていう話になってます。ニューロ・ダイバーシティと実はオレもワタシも・・・がトレンドになっちゃって、元祖診断されて薬もらって療養してた元祖組の居場所がさらになくなっちゃうような終わってる世界で、何も失うものがないガチの底辺にいる→だから思考が制限されない。

スーパーでかかってる音楽を止める時間帯を作って自閉症タイムセール行うのどうよ、とか、宝くじの当選者の金の使い方見てると、生まれながらの超ゲロ金持ちって、絶対金の楽しみ方知らないよね、とか、タイタニックを引き合いに出してニューロダイバーシティの状況を説明しはじめたりとか。(タイタニックとJKローリングは今年もよくきくネタですね)

ジェフリー・ダーマーやテッド・バンディなどの極悪人が人気俳優によって演じられることでスポットライトを浴びちゃってるっていうくだりが、以外にもノーマル思考でお?と思ったくらいかな? 去年よりも、今年の方が楽しめたと思います。彼の奇想天外っぷりを体験済みだったからだと思う。

社交性ゼロの態度だし、コミュニケーションしようもない思考回路なのですが、客に話しかけてくるし、客の共感も得るし、というところも、笑いの要素の一つなんだと思います。

ただですね(汗)去年も彼のメンタルヘルスとセラピストの話はありましたが、去年はそれを上手にコミュ症キャラに使っていたという印象だったのですが、今年は本当に治療とセラピストによってなんとか持ち堪えている、というボディランゲージで、大丈夫かな?とガチで心配になってしまった。この人壊れちゃうかもしれない、という不安が拭えない・・・こんなディストピアンな世界になってしまって、ミレニアム世代のセンシティブな子たちだと身も心もボロボロになっちゃうんでしょうかね。「だ、大丈夫かね 汗」と演者に対して心配してしまうことが多い年です。


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