・・・背筋にむっちゃくちゃへんな衝撃が走り、なんじゃこりゃ?と考える余裕もないまま ハマっちゃって出てこれない。このショーのタイトルがゴキブリパーティなら、会場だったAssembly George SqのStudio5はゴキブリホイホイと表現するのがベストです。
というようなすごい芸人さん、登場。一秒でも早くレポートしたくてバックログ4本分の感想をすっ飛ばしてpriority serviceで感想をお届けします。
DAN RATH: COCKROACH PARTY
https://assemblyfestival.com/whats-on/dan-rath-cockroach-party
【絶対観なきゃ!のレベルで注目した背景】
この芸人さん、オーストラリアのインディぶっ飛び芸人さんを何人か囲ってるプロモーター、The Junkyardの芸人さんなんですよ・・・それは何を意味するかといえば、もちろん(枕詞略)Sam Campbell君の仲間たちなんです。レビューの評価はどーでもよく、例えば下記みたいんの見ちゃってると、注目度はすでにマックスなんですよ・・・
で、ですね。某サイトで某レビュワーさんが4.5星をたたき出していたレビューが、エディンバラフリンジのレビューにリスト化されてることで、エディンバラに来ていることが発覚。このお宝がエディンバラで徘徊していることがこれ以上世間に知られる前に、さっさと見に行かなければ!と行ってきた、という経緯です。
【内容ですが・・・】
社交能力低くて、社会の順応度低くて、オフィス仕事とか無理で、「旅行先でさ、駐車違反チケット切られて、罰金って払うもんなの?払わないとどうなるの?」ってヨーロッパでチケット切りまくって、車没収されました。「友達」っているのかいないのかようわからん。「同僚」っているのかいないのかようわからん。基本自閉症なんで子どものときからいじめの対象だったし、社会的地位とか金とか一切持ってない。福祉頼って生きてます。そんな社会のゴキブリみたいな立ち位置なんで、失うものなんてなんもありません。しがらみのない思考回路にうかんだことそのままなんでも言っちゃいますよ。オレの頭んなかへようこそ、こんにちは。お品書きには、以下のものが入りますが、必ずしも近年の傾向に沿っているとは限りません。
鬱
リベンジ
あなたがたとの交流
バス
Nando's
メンタルヘルス etc.
(オレものすごく、内容をちゃんと説明できたと思う! アレ見てこれだけスポイラーなしにまとめたオレ、えらい!)
【感想】
何しろ、期待値は推し経由で計っていたのと、タイトルがタイトルだったもので、プロップやらゴロゴロ使うショーなのかと、勝手に想像してたら、ばっさり裏切られました。古着やで見つけたボロッボロ!の FANTA のTシャツとトラックスーツ、お酒と炭酸水ボトル抱えて登場。ピンコーンってベルならしたら、こういう感じで出てくるハウス・パーティのホスト、学生のときに経験してませんでしょうか。まさに、あのバイブです。
思考回路が前代未聞で、なんでいきなりそんなことを想像させる?みたいな「Imagine...」連発。プロップ等を使わない、むしろそこに頑張るエネルギーがゼロの、燃え尽き症候群系サム・キャンベルです。笑いには毒がたっぷりあります。
ただこれ、協調したいのは、今回のショーのために容姿振る舞い含めて緻密にビルズアップしたパーソナだということです。たぶん、どっかでブチっときれて、「出しちゃったほうがいい」と思ったからなのかな?と、2-3年前と比較して思っています。
客とのやりとりがショーの50%くらいをしめていて、ハコが狭いので半分近いお客さんとやりとりをするのですが、そしてその内容はよくある5W1H系の「仕事何やってるの?」なのですが、「オーディエンスをピックアップしていぢる」という使い古されたスタンダップのフォーマット、というよりは、客とのやりとりを通して先述のキャラを根付かせるための、インタラクティヴ・コメディというべきです。仕事何やってる以上のことを客はしゃべりますから、どんな内容が飛び出すかわからないんですよ。でも瞬時に、Dan Rathの作る世界観と彼の(ステージ上)パーソナを強化するための笑いが生み出されていくんです。そしてその笑いの数が半端ない。サムくんみたいに、この芸人さんも笑いに清く無駄がまるでない。
・・・というわけで、これがオレの感想であり絶賛の理由なのですが、なんと、今回同行した大学生のうちの子とお友達にとっては、共感の笑いと思考回路なんだそうです。いくつかほかにも連れてったんだけど、Dan Rathが一番気に入ってて、めちゃくちゃハマって笑ってました。実際お客さんも学生が多かったです。単純に深夜枠で口コミかな?と思いきや。別にTikTokで見ました、memeで有名です、とかじゃなく。その辺でも、ひゃー!!!と思いました。
参考までに、このショーからの数分のクリップがあるので、下に貼り付けます。自分観たショーはこの順番でしゃべってないので、毎回思考回路の赴くままなのかもしれません。今このクリップみると、一貫してあるピリピリ感は、ライブ環境と俊逸な客とのやりとりがあってこそ、とも思えてきました。
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