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2023年8月22日火曜日

Edinburgh Fringe 2023 エディンバラフリンジ2023 テンション低すぎのネガティヴ・バイブで土曜の深夜のフェス客を制圧するミュージカル・コメディ(→褒めてます)Huge Davies: Whodunnit 観ました

 すいまっせん。2023年エディンバラ・フリンジで観たいものの元祖リストに入れてたのに、今見返したら、まるですっ飛ばしてたみたいです。去年秋からずっと注目してる芸人さんなんですよ、Huge Davies って!

Huge Davies: Whodunnit 

https://tickets.edfringe.com/whats-on/huge-davies-whodunnit

2019年にエディンバラフリンジの新人枠でノミネートされてます。首から本格キーボードをぶら下げて音楽奏でながらネタをやるミュージカルコメディアン。キーボードぶら下げといて音楽演奏しなかったら、それはそれで面白いかもですが、サウンド・クリエイターとしてだけで全く問題なくプロとしてやってける、というレベルかと。

アワードとかどーでも興味がなくなっていた時期なので、ノミネートとか全然知らなかったのですが、19年のノミネート以降、テレビ含めて結構いろんなところにひょこひょこ顔を出していたせいで、あんまりよく知らんけど、名前は知ってる状態にはなってました。そんななかで娘の仲の良いお友達で、オレをコメディマミーと、いろいろ質問にくる子が、Huge Daviesにハマっている、と教えてもらい、若者がハマるものを知るために、何かと注目していた、という経緯です。全面的にネガティヴで、エネルギーはミニマムにしか使わない空気の醸し出していて、キャラとしてかなり笑えます。表情も全く変えない。無表情。笑顔もクソもありません。

Nick Helmと一緒にFilm Quiz Podcast やっていた時、サイドキックだったんですが、その時もいい味出してましたし

今年このショーのWiPにあたるであろうヤツも見ちゃってました。

ショーの内容は、よくある「フリンジの登録を100ポンド・オフの割引期間のうちに済ませようとすると、何一つネタを書いていないうちから登録しないと行けない」とまっさらの60分を、この世の不平不満で埋めてく作業、って感じです。一方で、タイトルに入れちゃってるWhoDunnit についてなんか話さないといけない。というわけで、Huge Daviesが殺すとしたら誰をどうやって何んで、って話を、不平不満の合間に話していくんですよ。

つまり、殺人動機がいっぱいある、状態。

音楽弾きながら「見て分かるとおりアジア人なんだけど、記者にPhil Wangと間違えられる」と「Phil Wangと楽屋で一緒にメシ食ってた時も記者にPhil Wang と間違えられた」と愚痴。

スノーマンってクリスマスに見るファミリーエンタテイメントかよ、と愚痴。

スノーマンの続編見たことある? 傷口に塩を塗るような続編のオチは何、と愚痴。

キーボードで見事にスノーマンのテーマソングを編曲しながら愚痴をドラマチックに盛り上げていく。

観客は、拍手するほどウケるの禁止。オレ、ウマイって思うとパンパンパン!って拍手しちゃうタイプなんだけど、たまたま、オレだけパンパンパンってなっちゃった時に、「ちょっとそこの君!悪いんだけど、そんなに多くもない人数の客が拍手しちゃうと、(大多数の客が)ウケてないっぷりが目立っちゃうんで、拍手やめてくれる?てかみんなこれから拍手禁止だから。今度誰かが拍手したらそいつ退場」と。(もしかして、オレもガイシャの対象だったのでしょうか・・・)

ちなみに、下記のネタ、今回のショーでもぶっ込んでるので、参考までに。

一貫して、ナンセンスで、どーでもいいんだけど、スキルはむっちゃある。完全にパーソナを確立しちゃってる(友人が、このネガティヴなバイブはStewart Leeにちょっと似てると言ってて、確かに客をこき下ろすのは、そうだな、と思いました)。そしてエネルギーの出し方がミニマムなので、飽きが来ないかな、と思います。ほんと面白い芸人さんだと思うし、強いキャラありつつも、上手に共演者とコラボするし、メジャー業界で重宝されてるのも、納得です。

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