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2018年8月25日土曜日

Edinburgh Fringe 2018 誠実で等身大の物語って話術があれば成功の近道なんだ、と思います。Ken Cheng: Best Dad Ever




https://tickets.edfringe.com/whats-on/ken-cheng-best-dad-ever
。。。今散髪屋代をケチってるんでしょうか。この写真より超床屋で500円カットなの。こうやって原宿ボーイズみたいにすれば、かわいい27歳だと思うんだけど。。。

Ken Cheng君は2015年にBBCのNew Comedy Awardの最終戦に残って、去年DaveのFunniest Jokeかなんか受賞して、あ、もともとYouTuberだったみたい。ケンブリッジ大出身? ケンブリッジにずっと住んでました。

お話は、Ken君の身の上話です。生まれも育ちもイングランドで、中国語なんか喋れないけど、人種としてはチャイニーズ。両親が中国からやってきた移民で、英国で(どうも)結婚するとビザ的に都合がいい?という理由で結婚したらしい。んでもって子供のころのあるいっときからいきなりお父さん中国に帰っちゃったきり戻ってこなくなっちゃった。。。中国だと離婚ってすごくよくないことなんで、事実上離婚でも紙の上では結婚のままなので、これといった違和感もなくいたとか。(アジア人としてはこの点は非常に理解できる)でもお父さんがいないことは、地味にみぞおちにブローを食らっていたみたいで、いろんなところで、どうも出てきているみたいなんですな。。。そんななか、「家を出て独り立ちしちゃうぞ」って引っ越しの準備をお母さんとしながらかわした会話から色色々とわかってきて。。。

という本線と、自分のこの国の社会的ステイタス(人種は中国人だけど生まれも育ちも超超イングランド人)とその経験を上手に絡めて、すごくビタースイートな1本のストーリーを繰り広げていて、最後には涙じわり系でしたよ。ケンくん、お芝居上手ではないけど、ストーリーづくりのレベルは今後の注目株として絶対にリストに入れておきたい。

等身大で自分の個人的な話を客に共感を誘う以上社会的心理的な重みを持たせるって話術があればこそできることですよね。昨年のJohn Robinsも失恋ネタで見事Fringe Awardでしたが、それだったと推測します。ただそれで、独身30−40代イングランド芸人さんたちの間で二匹目のドジョウ状態になってしまった今年は正直ちょっと。。。(苦)

緊張してたのか、まだ1hに慣れてないのかなのだけど、数回かんじゃったし(笑)、言い直しも多かったり。ただこの辺りは単純に基本的な技術と経験の問題だけだし、場数踏んじゃえば消えるから、ここではあまりきにすることではないと思います。


多数の羊のぬいぐるみがかなりなクライマックスのプロップなのだけど、終わった後、おきゃくさんが会場からまだでる前に、片付けなきゃいけなくて、それを舞台で静かに黙々と(→いや、1人だけなんで、独り言言ってたらぎゃくに怖いんです)片付けてる姿がさらにグッと心にきちゃいましたね。

もう一つ、「芝居できないのに、供給の少ない理由で役者のオーディションとかよく来るようになって、そんななか、Radio 4のドラマでリーズのチャイニーズの高校生役をやることになったんだけど、そもそも、ラジオドラマで声だけなのに、しかも別にチャイニーズのアクセントとか求められてないのに、なんで外見チャイニーズにこだわられてんの?」って下りがあって。会場内、説明だけでリアムくんの「Ladhood」だってわかったのたぶんオレだけだと思うんだけど、なんかリアムくんどうよそれ、って思ったのはオレだけでしょうか(爆)



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