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2022年8月18日木曜日

Edinburgh Fringe 2022/エディンバラ・フリンジ2022 「フリーバッグ」制作陣、サミュエル・バーネット(ヒストリー・ボーイズとかの)が演じるFeeling Afraid As If Something Going to Happen 観ました。

 大変気に入りました。

https://festival.summerhall.co.uk/events/feeling-afraid-as-if-something-terrible-is-going-to-happen/

もともとSamuel Barnett(日本語ウィキがめっちゃ充実してる!!!)好きなのでチェックはしてたのですが、スペースでNaviさんとフリンジ作戦会議をしていたときに、「これはフリーバッグの舞台と同じプロデューサー」と確認。フリーバッグの(舞台の)制作といえばガッドさんのBaby Reindeerなので、とにかく、とにかく、とにかく行かなければ、となったのですが、じつは、ブラーブ読んで、もう一つ別の理由で大変興味ができ、その意味でもこの作品に一層の興味がわいたのです。

フリーバッグにはコメディ民の間では、ニッチなメタ・ジョークがありましてw。

フリーバッグの騒がれ方の1つに「(初めて?)客に視線を合わせてダイレクトに語る, 演者が客を認識してパフォーマンスが進行する」ということだったじゃないですか。Breaking The Fourth Wallっつって。

シアター界がライブコメディ界をパフォーミング・アーツから除外する、というかガン無視してるからでw。実際パンデミック中でもアート・カウンシルや政府機関の助成金が劇場や劇場関係者には降りるなか、コメディ関係は圏外になったり、なりかかったり。「アート」として認識されるのに鬼のように大変だったのも記憶に新しく。

なので、「フリーバッグが(初めて?)客に視線を合わせてダイレクトに語る, 演者が客を認識してパフォーマンスが進行する」と騒がれるのは、暗黙のメタ・ジョークにつながるんです。

で。今年。コメディ界の(いろんな意味で)スペシャル枠、スチュワート・リーがいつものように新作に向けてフリンジ中毎日Work in Progressをやっておるのですが、「今回は、なんとなく方向性として、スタンダップとは何か、について話をしようと思っていて・・・」って、やるんですよ。この「フリーバッグ」ネタをwww マジで死ぬほど笑いましたけど。

そんななかでの Feeling Afraid...  は、スタンダップ・コメディアンの話。制作側が(スチュワート・リーの新ネタは知らなくて当然ですが)この一連の経緯を知らないわけないと思うんですよね。だからってこのことは芝居の制作にはまるで影響してないと思うのですが、主人公がスタンダップコメディアンなので、コメディ民が考えてることと結構近いことを探求してると思うんですよ。

で、ストーリーのドラマ性と、それをデリバーする役者さんのうまさはさておき(?)、上記の点に焦点をおいて、特記したいのは、「スタンダップ芸人がオーディエンスに向けてパフォーマンスする」「スタンダップ芸人がネタの準備(稽古)をする」設定の2レイヤーをなんの違和感もなくスムーズに移動してストーリーが語られていくところです。「もっかいはじめっから」とかストーリーに登場する人物の名前をその場で決める様子のところとか、暗転とかライトチェンジとか。こういうマイク一本、ストール一個のみの(つまり、スタンダップのw)「芝居」において、何かしらのストーリーを展開するときって、こうした何かしらのパターンって本当に重要ですよね。(→って、そのあとみたショーを観てなおさら思ったんです汗)

ストーリーは最後のほうでぐっときて泣いちゃいましたけど、ハートウォーミングで終わります。このストーリー展開も、賞取りレース狙う系のフリンジコメディでは、ここんとこ7-9年近く王道の「軽めに入って、いろいろあって、40分くらいでドーンと重くなって、最後感動して(ハートウォーミング的なところもいれて)終わる」にちゃんとかぶせてる感じw メタメタやんw

いやいや、ほんと、こういう意味でも面白かったです。

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