イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2022年8月17日水曜日

Edinburgh Fringe 2022 エディンバラフリンジ2022 開催前から脅威のPR展開で話題騒然。すでにモントリオール・コメディ・フェスティバルで笑いすぎて口から器官がでそうになったと絶賛する芸人多数。Sam Campbell:Comedy Show 観ました。

注:エディンバラ・フリンジとか、モントリオールとかのキーワードのせいで、初めてこのブログに来てしまった方は、すいません。ここは、サム・キャンベル絶賛大推しページになります。しかも何も背景を説明していないので、もしご興味があれば、こちらがよくまとまっているかと思います。 

また、ショーについての【感想および忘備録】は、この記事の2/3 くらいまで、スクロールダウンしていただくと、でてきます。(すいません、まだ上手に別のパラグラフに飛ばすことができません・・・) あと、2回見に行ってて、2回めの忘備録はこちらです。(2回見たあと、3回見てもいいと思ってる)


あらためて、スタート。

8月13日エディンバラに降臨]



ほんとに、フリンジが始まる前から、話題騒然だったんですよ。

いや、オレだけじゃなくて。もともとJoz Norrisくんが発見。自分のこともツイートするのが面倒臭い芸人さんたちが、反応したっていうところがすごいんです。


Pleasance と Cowgateがかち合う角にバカでかいサイズのポスターにあるのは、携帯でとったのばればれツーショット。ショーの情報一切なし。知らない人がみたら、ダレこれナニコレ状態。

相手のおじさん、Chortleのベネットさんです。英語圏コメディ界のジョン・ラスキンですよ。ちくしょーと心底思いながらも、ベネットさんとThe Chortleの仲間たちの評価に一喜一憂するのが8月のコメディアン。

街中に3000以上の演目が1日で開催され、少しでも客寄せできるようにと、ショーの宣伝ポスター貼ってフライヤー配って、レビューの引用入れて、獲得した星入れまくって・・・と間違いなく、演者もプロダクションも全員がPRを行っているなか、コレですよ。

普通の笑顔のツーショットですけど、過去にベネットさん他影響力のあるレビュアーの頭を(デジタルで)ぶちぬくという芸風を考えるととても、「オレ、ベネットさんと仲いいんだぜ(ドヤ)」の方じゃないことだけは確か。

シビれます。

オレだけじゃない。みんなシビれてます。(Jozくんツイートのスレッド見てください)。

PR苦手だからこういう発想になるんだろうか・・・

ショーの宣伝も頼まれなくても、騒ぐ(一部の)芸人さんたち。今ではすっかり大人気の売れっ子になってしまったFern Bradyちゃんも


あぶそるーと・らいおっと、て言ってますよ、ヴィットリオさんも。「the Mythical Beast」っていいネーミングだっ!!気に入った!!

 


【というわけで、8月16日】


同行者Naviさんから「ポスター、無傷です!」と教えてもらい、ウキウキのオレ。Monkey Barrelの3、4の会場に行ったら別のポスター貼ってあって、ものすごく盗みたかったんですけど、我慢しました。バレると恥ずかしいから終わり頃に行った際に、こっそり頑張ろうと思います。


【感想および忘備録】

箇条書きにします。

1)久々に、これだぜ深夜のフリンジ・コメディは!という空気です。

2)昨年やってたCompanionはコロナのせいもあって、公演回数はめちゃくちゃ少ないはずなのだけど、小ネタ1本(Barbarネタ)以外、すべてばっさり過去に葬って、完全新作。潔すぎます。

3)醍醐味の1つとしては、インタラクティヴなパワポ系スライドを大活用して、コメディ・ギークネタやナンセンス・リファランスで猛毒を吐きまくることなのですが、今回フリンジの後半戦からの公演のせいか、今年のフリンジ、コメディ・シーンで起きている(だいたい毎年いろいろ起きるんだけど)問題をボロボロと思い起こさせるさせるような(例:Jerry Sadowitzがキャンセルされちゃった件、Matt Fordeのショーに赤ちゃん連れて1番前に座った夫婦が赤ちゃん泣いても動かなかった件、)ネタがぶち込まれていて、天井も床も揺れる勢いで笑いが。この芸人さんは、事前にネタを仕込んでいる場合は、絶対にダイレクトにリファランスかけてこないので(例:「最近の〇〇だけどさー」みたいな、やつです)相変わらずジョークはダブル・トリプル・スタンダードのクオリティ。そして改めて、仕事はやっ!! 

4)例えば、冒頭からの「エラゴン」そして後半戦に向けてのトーン替え「Bratz」、後半のクライマックスでの「シュレック」、そして小ネタ時の「アバター」。このサンプリング・チョイスのブレなさに、震えます。センス。パンデミックで年齢層を問わずオンラインの面白コンテンツの浸透率が上がったこと、この2-3年でGenZが18+客層に含まれるようになったことが背景かもですが、さんざんミームやYOUTUBER、TikTok連中にもてあそばれているリスキー・エリアに思いっ切ってふりきり、ミーム文化を凌駕するサム・キャンベル・ワールドをガッツリ!展開する。

これを最前線で爆走してやれているのは、彼も入ってるJunkyard Comedyの芸人さんたちだと思う。もともとオンライン系からきている人たちだからかも。残念ながら、イギリスには、世代の違いによる真の笑いの垣根をぶっ壊すことに成功できている(そこそこ知名度のある)芸人さんがいない気がする。「あいつらはあいつら」「オレには向かない」というスタンスで、距離をおき気味というか。

ちなみに、今年、フリンジに結構Tik Tokスターが1hショーやりに来ているんですよ。たぶん初めてなんじゃないかな。オレは地元のことしかしらないけど、Paul Blackを見に行ってます。チケットは数カ月前から完全に売り切れちゃう。PR力半端ないから。今後、ライブ・コメディ・シーンの絵図が変わってくるかもしれないです。

5)後半で3回くらい窒息して死ぬかと思うくらい笑いました。たぶん会場全体が爆ウケしすぎてたと思う。けど、あとでやっぱりコメディ・ギークをターゲットに0.01ミリたりともブレずに射撃してくるリファランス(例:Mock the Weekの件)なのかも・・・と同行者の反応で思いました(汗)。

6)今回も仕込み芸人さんがいて、Mark SilcoxおじさんPaul Williams。エディンバラにサムくん来る&この2人も来る!ってわかったときに、コラボをめちゃくちゃ希望していたので、観れてよかった!!! 

7)というわけで、今回のショーは、行列のできる名物ラーメン屋さん、みたいな感じで、「オレのラーメン」がたまらないぜ、っていうお客さんが喜べばいいや、系かも。ただ、どうも様子をみてると、新作ほやほやっぽく、最後に「こんなもんで50分たった? みんな、どうだった?」とか「今日はa group of important peopleが来てて、緊張しちゃってて」って言ってた。たしかに、前に2回観たときとは違って、あれ?緊張してるっぽい・・・と思ったんで。このa group of important peopleがパーソナルに重要な人とその仲間なのか、それともベネットさんとその仲間なのかw 。26日に見に行くときには、微調整して完成度がさらに高い可能性高いと思いました。

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