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2016年8月9日火曜日

Edinburgh Fringe Festival 2016 超期待のお芝居Travesty By Liam Williams 観ました


ここ2年近くさんざん騒いでたリアム君がお初でお芝居書いたんですから、行かないわけにはいかないです。お気に入りの芸人さんが脚本書くっていう流れは、オレ様の超ストライクゾーンですので、今年のメインコースの一皿くらいな感じです。


https://www.assemblyfestival.com/event/290/

【とは言うものの…】

ブラーブがですね。

'Why have you Googled "average couple how often sex uk"?' Ben doesn't even like Anna that much; she doesn't take life seriously enough. And then a couple of years go by and he's in absolute floods and she just wishes things could be different. This is a play about gender, the ethical dimensions of modern love, and a mandatory sillier third theme to make the thing seem less serious, in this case lemon tart.

と、なんだか随分ストレートな恋愛劇っぽい。(ストレートなの、結構鬼門です)少なくてもBasdenさんよりはHim & HerみたいなStefan君のノリかな? Kitsonを期待するのは間違ってるけど、でもLadhoodで見せてくれた手合いの系は期待していいのかしら?

などといろいろ予想しながら、臨みましてん。

【ハコに入りましたらば】

ハコがですね、George Sq. の大学の講義室を使っていまして、いわゆる長テーブルと椅子が7-8列くらいかな。多分70人入れるくらいかな。小さなハコでした。教壇?がステージで、ダブルベッドがドーン。てなわけでついつい「やっぱりHim & Her = Stefan系か?」という期待を持ちつつの、上演スタート。

【いよいよ、肝心の感想ですが…】

良い作品だったと思います。ベンとアナによる密度高い対話形式の芝居。正統派の、Royal Courtとかでやりそうな感じの”劇”になってました。Royal Courtといったのは、ちょっとした演出が仕掛けてあったからです。このツイストのおかげで、この芝居の登場人物と二人の心情がマルチな立場で解釈できた。ここは面白かったな。評判も上々、かなり売り切れてる状況のようです。

【んで、ここから先は、オレの個人の感想なので、あてにしないでほしいのですが】

オレ、これ、客観的に見て4星だと思うけど、リアム君のコメディのファン、それからBBC4のラジオシリーズLadhoodが好きだったファンとしてだと、3つ星です。
びっくりするほど、リアム君スパイスの効いた要素がなかったです。スタンダップで見せていたリアム君の色がなかった。
笑いの要素だけじゃなくて、リアム君には独特のwording(言葉の選び方と並ばせ方)があるのですが、この芝居から「リアム節だ」と感じれた回数が少なかったんですよ。これは、役者さんたちが、きちんとリアム君の脚本を消化し、ベンとアナが発する生きた言葉としてdeliverしているからであるのと同時に、リアム君が今までのリアム君を抑制してる、今までのスキルを使っての色出さないようにしているせいじゃないかと思います。Ladhoodはリアム君のモノローグ入って展開するので、笑う/笑わない関係なく、wordingがLiam Williams色だったんですよ。4話目とかね、本当に色でてた。笑関係なくね。それがね、Travestyにはなかった。

それからですね、この作品は、決してハッピーエンドでもないし、希望がはっきり見える展開じゃないのですが、誰かを愛すること、そして、愛に対して希望を持ちたいor希望を探している人が描いている作品でした。つまり、そんなことに希望もクソも未練もない人には、ずいぶんとロマンティックな作品に写って見えました。そーよね、希望膨らむ28歳?29歳?だものね、と一回納得してみたものの、でもオレが今パッと思い出す、芸人さんが芝居の脚本ーーというパターンでお気に入りの人たち(例:Basdenさん、Stefan 君、Kitson)の過去作品考えると、年齢カンケーねーな、と。ということは、自分の色がある笑いを切り離す芝居作りを選んだリアム君に今後期待される芝居は、これからもこんな感じなのかしら。。。

コメディと完全に切り離したかった、というのはわかる。というか新しいキャリアを築きたかったそう。でも、笑は少なくて全然構わないのだけど、あのリアム君色は、切り離さずにいて欲しかったなぁ、という気分です。

しつこいようですが、チケットの売れ行きは上々、信頼の置けるソースがちゃんと高評価をしております。そして、たまたまオレがこの愛がテーマのロマンティック芝居が上手に楽しめないだけであることも、勘定に入れてください。以上です。

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