このショーは今年のフリンジ開催序盤で、コメディといえばのいつもの友達らから「ハナ・プラットお勧め!」「ハナ・プラット見とけよ!」とつつかれており、どこかで観ときたいなーと思っているうちに、次から次へと高評価レビューが止まらないことになっていて、これみとかないとダメなやつだ、と焦り、チケットあるうちに抑えて観に行きました。
https://tickets.edfringe.com/whats-on/hannah-platt-defence-mechanism
この前のポスティングでホレイシオ君がガッツリGenZバイブって言ってますが、ホレイシオ君よりおそらく2-3歳下*のハナ・プラットちゃんは一転、ミレニアムのバイブを基盤に彼女のコメディスタイルとしてしっかり昇華できてて、なるほど、これは話題になるし、高評価のレビューもバシバシたたき出してる、と思いました。
かつてボー・バーナムの「Eighth Grade」を観たせいもあって、彼女の言う、「24時間監視されてるような状況で生きている、自意識過剰なのはわかってて、誰も自分なんか目に入ってないのがわかっていても、いつも誰かに笑われているんじゃ、見られたくないところを見られてるんじゃ、誰かに蔑まされているんじゃ、ってトラウマから抜け出せずに、頭おかしくなりそうになりながら生きてる」ってのが、すごい、リアルにわかるんですよ。いろんなメンタルの悩みを抱えて、ステージでカミングアウトする芸人さんが増え、なかにはトレンドも手伝って商売的な利点も手伝って・・・という一方、彼女の場合は、本当に純粋にココロの底から、その恐怖やトラウマから逃げるのが、逆手をとってみんなの前でマイクを持つこと、って思って言ってる。それがちゃんと伝わるんですよ(大人は騙されませんからね・・・)彼女の観点からの世界は、たとえネタがクラシックでも新たな落としどころを生みだしていきます。
マンチェスターのトラムでいわゆる不良キッズたちと乗り合わせたときのエピソードとか、苦手なソーシャルをしないといけないときの話とか、彼女のような子の処世術ですね、どうやってサバイブするか。母親がこういう自分をわかってくれない、家族の中にフィットインできてない、的な話に移行してからも、亡くなった(生まれも育ちも典型的な北イングランドのワーキングクラスのゴリゴリな)(フリンジ人気のトピック)死んだおやじの話じゃないと、釘さしながら、さらっと父親が生前描いてたわんこのスケッチにふれつつ、上手に決して涙を誘わない笑いへと最後に回収するなど。
ほぼ確実に新人賞ノミネートにはなると思います。これ、ならなかったらおかしいんじゃないかな。ではよろしくお願いします。
*ショーのなかで、たしか24歳っていってて2018年スクール時代って言ってたのと、ほんとに幼くみえるんですよ。とてもちっちゃいし、アニメに出てきそうなスクールガールみたいに見える。なんだけど、友人の話によると「いや!9年くらいはサーキットにいるはずだからもっと年は上のはず!」なんですよ。たしかに24-9=15歳くらいからコメディクラブでキャリアスタートってありえ・・・ない話ではないかもだけど、もしかしたらもうちょっと年齢は上かもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿