イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。
2016年11月14日月曜日
2016年秋(9月ー10月)にみたUK系TV/オンライン・コメディの感想です Josh, James Acaster's..., Taskmaster, Asian Provocateur, Still Game, etc.
久しぶりに比較的穏やかな日曜日のお昼なので、忘れないようにリストアップしたいと思います。
Asian Provocateur
シリーズ2が始まっています。
(BBC Storeってグローバルですよね?)
BBCIIi発のオンラインで深夜に2で放送してると思います。
シリーズ1についてはこちら
今回の舞台はアメリカで、かあちゃんと一緒に行く企画です。
前回と同じく、親戚のおじさんと甥っ子が何人もでてくるほか、デキる弟も登場。前回はおかーさんの希望を叶えるため頑張るロメッシュさんでしたが、今回は憧れのアメリカ。オレがやりたいこと、憧れていたこと、アメリカといえばイメージを抱いていたことをやりたい。かあちゃんはどっかに(こっそり)おいておいて。。。
シリーズ1と同じくらい楽しんでます。歯に衣着せぬ言葉のリアクション芸と、英国のインテリ芸人さんではまれに見る体当たり芸(でも日本とは違う種類のもの)は絶賛ものです。3以降もあって欲しいです。
Josh シリーズ2
シリーズ3制作決定しました。
シリーズ1についてはこちら
シリーズ2のほうが好きです。キャラクターと設定が定着しました。定着するからこそ現実にはアウトじゃない?というような言動が生きることがあり、その役目をになっているのがビーティちゃんとジャック・ディーかな、と。この二人がかなり面白い事になっています。シリーズ更新するにはぬるいよね、と言われてもいますが、このぬるさが、逆に更新できる強みなのかな、と。よほどクオリティが高いのではない限り、ぬるくないと、視聴者ついていけない。そういう経緯からのBBCのエンタメ予算大幅カット(によるBBC 3の放送終了云々)は否めないのですしね。
Taskmaster シリーズ3
祝!シリーズは5くらいまで決定。
シリーズ1についてはこちら
シリーズ1の完璧すぎるチーム構成と(芸風・キャラの意味での)Diversityのせいで、いまいち力不足に感じてしまったシリーズ2。これはあの、Jon RichardsonさんがでるということでJosh君なみのことが起きるのではないかと期待しすぎてしまったのが主な敗因かもしれません。またJoe WilkinsonさんがTim Keyなみにずる賢いのかと思ったら以外といい人だったのも期待はずれの原因だったかと。
そんなこんなで迎えたシリーズ3。メンバーの名前を見る限りでは、正直ワクワク妄想できる感じではありませんでした。ところがシリーズ1にまけるとも劣らぬレベルで楽しむ結果だったのです。MCやクラブコミックという”部分”でしか知らなかったポール・チョードリーさんとボブ・ベケット君(さん?)が、こういう企画になると想定外がナチュラルにできる、その意味でものすごい才能を発揮できるタイプの芸人さんだったんですね。やっぱり笑いのメカニズムには予想外がどうしても欠かせないですね。
シリーズ4はずっと待っていたジョー・ライセット君がチームに入るので、とても楽しみです。とかいって期待しちゃいけないのか?(汗)
James Acaster's Sweet Home Lahnsteineringa (オンライン・シリーズ)
オレのエイカスター君びいきの叫びはとくに最近大きくなっておりますが、これは 同じくオンラインシリーズのJames Acaster's Sweet Home Ketteringaのスピンオフになりまして、kickstarterで資金をギリギリ最小限集めて作った傑作です。エイカスター君の出身地ケタリングの姉妹都市がこのドイツのLahnsteinerということで、エイカスター君一行がこの街を紹介するよ、というLowKeyなモキュメンタリー。エイカスター君のLowKeyトーンがほんとに好きです、ワテクシ。
毎年行われるChortleのコメディアワードでこのオンラインシリーズの制作チームTurtle Canyon Comedyが評価されていましたが、この制作チームは数少ない「投資するに値する」オンラインコンテンツを作る人達です。こういう作品・人々こそ潰されない環境づくりをしていかなければ行けない、と強く思います。*
Damned
ジョー・ブランド(今や大御所)とウィル・スミス(The Thick of ItやVeepで書いてます。The Thick of Itではで出てましたよ)とDavid Baddielの奥さんMorwenna Banksの共著による、ソーシャルワーカーのオフィスの様子を映し出すコメディです。撮影形式としてはTToIで展開します。ぬるい評価をもらってるけど、オレはかなり楽しみました。アラン・デイヴィスの出るコメディをKevin Eldon以外の理由で面白いと思ったのはOne for the Road(コメディじゃないか?!)以来なので、その意味で個人的に特記に値します。ノリが結構TToIのノリです。もちろんアレほどシャープじゃないし天才じゃないですが。
Still Game
Still Gameと言うのは、3人のおじさんが中心となって展開する、芝居から始まったスコットランド発の大ヒットシットコムシリーズで、久々に待望の新シリーズがでたことで話題になっています。
シリーズ最初の頃はバリッバリのグラスゴーなまり&グラスゴー語満載だったのですが(→イングランドでは使用しないスコットランド語です)、人気がでてきてだんだん使わなくなってきているので、今は誰が観ても見やすいです。ぜひお試しを。
あとはコメディでもなんでもなくなってしまいましたが、Black Mirrorですね。日本でも話題になっているようなので嬉しい限りです。
今のところはこんなものかな?
以上です。
(*)というのも、オレ様は今じつはよのなかにいる、SHITEなコンテンツでお金を集めるあまりにも多くの人々、その人々が作ったものがオンラインコンテンツのレベルを下げ続け、結果的にこのKetteringaシリーズのような、視聴者と制作のダイレクトな関係により生まれる傑作が世に認められる可能性が削られている状況にものすごく怒りを感じているのです。
そこそこ名が売れてる、ファンベースがある(比較的)若手の人達が集まって「こんなの作るから」とキックスタート。そこそこいるサポートでお金集まっちゃって、制作もスタート。でも、ふたをあけたら見れたもんじゃないのが多すぎるんですよ!! 監督とか絵作りなんて誰でもできると思っているかのように自分たちで作るんですよ、あいつら。映像が写ってれば伝わると思ってるないがしろ感がみえみえのコンテンツで5000£とか必要とかいうな、と言いたいわー(怒)
以上、グチでした。
2016年11月10日木曜日
ずっと公開を待っていた映画「The Darkest Universe」を観に行ってきました
注:以下誰も読まない長さで書いちゃってるのに(相変わらず)目玉っぽいことをすっとばしているのに気が付きました。The InbetweenersとかFresh MeatとかのJoe Thomas君がメインの1人で出演してます。サイモン鳥さんとかジョニー・スイート君とか出てます。(The Thick of It S1の)クリス・ランガムさんもでてます。
制作されているという話を読んで以来、トレーラーも見る前から、とにかく観たくて観たくて観たくて観たくてしょうがなかったのがこの映画「The Darkest Universe」です。
これは簡単に言うと、ボーイフレンドとともに失踪した妹アリスを探す兄ザックを軸に展開する、公式サイト曰くの(そしてオレも激しく同意する)Comedy Psycho-drama(コメディ・サイコ・ドラマ)です。カテゴリーコメディってなってるけど、いわゆるLOLのコメディじゃないです。
2016年11月から以下で絶賛オンライン上映
ここから話すのは
1)なぜそんなに観たくてみたくてしょうがなかったのか
2)なぜ家で観れるものをわざわざ電車に小一時間も乗って映画館で観たのか
3)(概ね絶賛しかしない)作品について
4)補足:ここから先はネタバレになっちゃうかもしれないのですが・・・
です。
1)なぜそんなに観たくてみたくてしょうがなかったのか
じつは今年の春あたりからこの映画を共同執筆、共同監督、出演しているWill Sharpe君に軽く祭りに入ってまして。主な原因はWill君が作って書いて撮ったChannel4放送のFlowersです。Flowersは、もはや日本語でも枕詞のいらないオリヴィア・コールマンやジュリアン・バラットを中心にそうそうたる英国コメディ界のハイクオリティ人物たちがメインを張っており、制作の段階から話題になっていたのです。
ふたを開けたらWill Sharpe君があのBlack Pondを作った片割れの人だったこと、このFlowersがハイクオリティな笑いを盛り込みながらも極めてダークかつ西洋にしちゃめずらしい静モードというか、なんだか上手に型に入らない傑作だったことも手伝いまして。
そんなわけで新作をさっさと観に行ったのです。
2)なぜ家で観れるものをわざわざ電車に小一時間も乗って映画館で観たのか
それは2つあります。一つは、PC画面やHDMI経由のテレビ画面ではなく、外界の刺激最小限の劇場でキチンと観たかったから。もう一つは、この映画が超低予算なのだけど、センスとスキルを持ってる人達により作られた映像のこだわりを取りこぼしたくなかった、というのがあります。もう一人の監督であるTom Kingsley君はミュージックビデオを何本か監督している人なので(例:https://www.youtube.com/watch?v=4z9e8jeeyZ8)、基本、絵づらにこだわるんです。作品を撮るときに、カメラを物語を伝えるコミュニケーションツール以上で考えて絵をつくる。そこをきちんと観たかったです。
3)(概ね絶賛しかしない)作品について
この作品は、ミトコンドリア級の予算で制作されたのではないかと思うのですが、制作陣と出演者の高レベルの知性とスキルによる映像と脚本で、その低予算という逆境と不利を帳消しにするどころか逆利用してしまっていたのが感動でした。
例をあげるなら、SNSで大衆から妹探しの協力を仰ぐため妹を探す自分を動画撮影しては配信し続ける、という極めてナチュラルなプロット展開および状況設定により、コストのかかる高い機材を使い続ける必要性をなくしていること。またこの設定のおかげで、妹の失踪前の回想シーンや、妹探しの旅をする兄ちゃんや他の人のやりとりが手持ちカメラによる監督目線に切り替わっても違和感がほとんどなかったこと。
もう一つは、この一見「素人の撮影映像」はじつは雰囲気だけで、よくみると基軸を必ず作ったプロの手腕ならではの絵面になっていること。だから見やすくてキレイなのです。本当ならThe Detectorists絶賛時でやったようにキャプチャー画像でガッツリ説明入れたいのですが、何しろ劇場映画なのでできません。
カット割りが早いのとBBC級マジックの使えるカメラじゃなくてスマホなのでオンライン画面だと伝わりづらいかもしれない。劇場が見れたら劇場をおすすめしますが、念頭に入れて見ればオンラインでも充分魅力を楽しめるのではないかと思います。
そうした素人の撮影映像仕立てを含めることで、ときに荒削りなシーン展開(意図的なのかどうかは?)、登場人物の言動の背後にある理由をハッキリ順序立てて説明しない構成(→これは意図的。これにより登場人物の心理を模索していくのです)、などなどが全部ナチュラルにブレンドしてました。そしてちょっとした副作用であるギクシャク感をするりと見せてくれてのが、映像そして、ちょこちょこ光るセリフでの面白さだったです。(→これは、”さすがフットライツがらみの人達”って言っちゃっていいですかね? 汗 いいですよね?)
4) 補足:ここから先はネタバレになっちゃうかもしれないのですが・・・
Black Pond, Flowers、そしてThe Darkest Universeと一貫して作品のテイストに、底なしの闇との対峙があり、その闇に対して"give in" するんじゃなくて"take in" する世界観を見せる印象を受けてます。Will君のこの底なしの闇ってどこから来てるんだろう、そして絶望のgive inではなく、闇と同化するようなtake inの世界観の源ってどこなんだろう? じつはFlowers観たあたりから、すんごい気になってます。(→ 関連インタビューとか読めよって話ですが 汗)多分この世界観が軽い祭りの原因じゃないかと思う。。。
軽い祭りなもんで、すっかり長い話になってしまいましたが、以下で見れます。(→多分い!! )、見てください。
2016年9月6日火曜日
The OfficeのDavid Brent/リッキー・ジャーヴェイス映画を極めてトム・バスデン的角度から堪能しました【途中から超ネタバレ】
【はじめに】
もし、リッキー・ジャーヴエィスまたはデヴィッド・ブレントでこのサイトに来ていただいてしまった方へ。この映画には天才作家/芸人で超イケメンのトム・バスデンさんが出演しています。あの、日本でも比較的認知度がありそうな「The Wrong Mans」で2話ほど書いてますし出演してます。ITVで人気のシットコム「Plebs」作ってるし出演してますし、Peep ShowもFresh Meatの作家チームにも入ってますし、でもってブラックユーモア系お芝居も何本か書いてるんです。今度ローリー・キニーアさんとBBCの19世紀の医者のシットコムにメインで出ますし(たぶん1本は書いてる)、自分の経験元にしたE4のシットコム作りますし、それアメリカ版も同時に制作されて放送されますし、んでPlebsもまだ続くんです。詳しくは是非こちらをごらんください。
【というわけで】
本当はデヴィッドブレントの映画など見る気はさらっさら!なかったのですが、バスデンさんが出るとわかってからは、「でかい映画館スクリーンでバスデンさんが映るっていうバスデン史上初のイベントをオレ様レベルのファンが見逃してはいけない」という使命的な何かにかられてしまっておりました。
とはいっても、2分くらいあるトレーラーで
1分21秒に出た
だけだったので、「実はじぇんじぇん出てないんじゃないの?」って疑ってかかって行きました。とりあえず、スクリーン上でばーんと観れたらミッション完了くらいに思って行きました。
【バスデンさんとリッキー・ジャーヴェイスについて】
過去のバスデンさんとリッキージャーヴェイスの関わりについては
ここと、
http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-472.html
ここがよろしいかと思います。
http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-475.html
【レッドカーペット時のバスデンさんについて】
プロのバスデン・ウォッチャーなので、数少ないインタビュークリップとか聞いたり見たりしていました。んで例えば
のクリップで、ふっつーに受け答えする中にも、バスデン砲弾を必ず飛ばすんですね。この文脈で物事話すなら「デヴィッドブレント」じゃなくて「リッキー・ジャーヴェイス」だろうに、って誰もが突っ込みたくなる。しかもしつこく言い張る。
かつて「The Officeのマーティンフリーマン」と「The OfficeのTim」の文脈で言いきっていたインディーズ文学誌Five Dialsのインタビューを思い出します。
そしてこの音声インタビュー。
ていうか、この写真下の超オサレショット、華やかでキャーキャー言うべきなんですが、
このサングラスは何?
ネタじゃないかと疑いたくなります。
【作品のあらすじは】
かつてBBCで放送された「ドキュメンタリードラマ/ドキュソープ」(*ホントはモキュメンタリーですよ)のThe Officeで15分有名人になったデヴィット・ブレント。その後どうしたかといえば、会社を辞めて(人員削減で肩たたきされて)かねてからの野望だったミュージシャンの夢を突き進んでいた、と。でもミュージシャンで身を立てられるわけもなく、再就職(タンポンの営業会社)し、そのお金を音楽活動に当て込んでおったわけです。
そんな中、BBCから「その後のデヴィッド・ブレントを追いかけるドキュメンタリードラマ」企画の話が舞い込んできた、と。そこでデヴィッドはこのチャンスを利用して大きな賭けに挑戦するわけですわ。会社から休暇をもらい(有給が足りず、無給休暇)自腹で、バンドを雇い(演奏してくれる仲間がいないのでお金を払って雇わなければいけない)、自腹でエンジニアを雇い、自腹でツアーバスとホテルの経費を全て出しての”ツアー”を決行。カメラはそのツアーを追いかけます。
【ここからものすごくネタバレるよ!】
【気をつけてね!】
例のドキュメンタリーという名目のモキュメンタリーから早15-6年。デヴィット・ブレントの世界が生み出した”笑い”を同じように繰り返しても新鮮味がなく、改めて持ち出す意味がない。確実に別の切り口が必要であり期待されていたことです。そしてそれは、リッキー・ジャーヴェイスも超承知であり、本作では、確かに別の切り口で「デヴィット・ブレント」が描かれていました。
それは、簡単にまとめちゃうと、「デレク」の延長もしくは同類のスタイルです。あのThe Officeのデヴィッド・ブレントはデレクの世界で起きている問題を(実は)抱えている。そこを救いとってあげて、そこを理解してあげて。彼は弱者なんだから。デヴィッド・ブレントを暖かく見守って支えてあげようよ、っていう話です。
前にも書いたけど、リッキー・ジャーヴェイスは、デヴィッド・ブレンドが生まれる前だか生まれる頃だかに「こういう「笑い」を作りたい」と温めていたことが後の「デレク」となった、と。つまりデヴィッド・ブレントにはもともとこの「デレク」の要素があったのだろうな、ということがはっきりわかりやすく説明され、それが描かれている作品でした。
あまりにもoffensiveでセクハラで人種差別的言動極まりない、陳腐で下世話なジョークばかりを放ち(→面白いと思っているから)みんなにウザい扱いされ、疎まれている。おそらく、我らの知るデヴィッド・ブレントだと思います。前半戦はこれが最たるもので、以前よりも程度が酷くて、アカラサマな言動をこれでもか、と見せつけていきます。
もちろんそんなデヴィッドに友達や真の協力者がいるわけもなく、人に協力してもらうために、お金で買収することにより解決していきます。こんなひどいヤツとは付き合いたくないけど、金払ってくれるなら、しょうがないか、と人々はお金が理由でデヴィッドに関わる。ここら辺から、ちょっとずつチョットずつ空気が不器用な人間、成功者となれない、人生の負け組の物語へと変わっていきます。
実はプロザックとか飲まなきゃいけないくらいうつ病になっていて今も心療科に通ってるとか、後半に進むにつれ「自分のことなんてどーでもいいと誰もが思っている」と知っている様子が見えて行きます。
さらには、誰もがデヴィッドなんて価値がない、見向きもしないしどーでもいいと思っている。何を言ってもいい、どんな扱いをしてもいい、利用してやろーぜ。だってアイツ最低何だから、と彼にリスペクトを取らないことを正当化して堂々と利用したり侮辱したりする人々をフィーチャーすることで「デヴィッドブレントかわいそう」「彼を暖かく見守ってあげようよ。手を差し伸べよう」って展開になって終わるんです。
バスデンさんはスタジオのエンジニア役ダンで、お金で買われてエンジニアとしてツアーに同行する役でしたが、
上記の一般ピープルがデヴィッドと出会い、
①「こいつ最低だから利用してやれ。金だけの関係。金の切れ目が縁の切れ目」の心理から→ ②「こいつ悪気があってひどいヤツなんじゃなくて、本当にわかってなくて酷い言動をしちゃうヤツなんだ」という理解、さらには ③「かわいそう。これ以上、バカな行動に出ないように止めてあげなきゃ」という親切心さらには ④「支えてあげよう」への飛躍を描き出す役柄でした。この映画では非常に重要だったと思います。他にも何人かデヴィットをサポートする役柄の人たちはいたのですが、バスデンさんが、この「拒絶」から「受け入れ」の変化を見せていた。
ちなみに、私は、これ一切笑えなかったです。(鉄板で笑ったのは、バスデンさんのヘアスタイルとバスデンさんのジージャンとバスデンさんの見切れ方)
どのタイプのコメディにも引っかからないかな、という感想です。
デヴィットみたいな人は「人生の弱い者」なのだから、許して暖かく受け入れてあげようよ、っていう姿勢、それを許せない人たちを「人生の強い者」というか「いじめっ子」的評価をすることにも抵抗を感じます。
あと、今までのデヴィットブレントを根底から破壊しちゃってる気もします。このキャラに特に愛着ないのでいいんですが、もともと作り上げたキャラを通して生き続けるアラン・パートリッジやクリス・ライリーの産物が存在する以上、別にキャラを自他共に認める弱者/負け犬に変えなくても、新しい視点でデヴィッドブレントのその後を描くことはできたのではないかと思うんですけどねー
もし、リッキー・ジャーヴエィスまたはデヴィッド・ブレントでこのサイトに来ていただいてしまった方へ。この映画には天才作家/芸人で超イケメンのトム・バスデンさんが出演しています。あの、日本でも比較的認知度がありそうな「The Wrong Mans」で2話ほど書いてますし出演してます。ITVで人気のシットコム「Plebs」作ってるし出演してますし、Peep ShowもFresh Meatの作家チームにも入ってますし、でもってブラックユーモア系お芝居も何本か書いてるんです。今度ローリー・キニーアさんとBBCの19世紀の医者のシットコムにメインで出ますし(たぶん1本は書いてる)、自分の経験元にしたE4のシットコム作りますし、それアメリカ版も同時に制作されて放送されますし、んでPlebsもまだ続くんです。詳しくは是非こちらをごらんください。
【というわけで】
本当はデヴィッドブレントの映画など見る気はさらっさら!なかったのですが、バスデンさんが出るとわかってからは、「でかい映画館スクリーンでバスデンさんが映るっていうバスデン史上初のイベントをオレ様レベルのファンが見逃してはいけない」という使命的な何かにかられてしまっておりました。
とはいっても、2分くらいあるトレーラーで
1分21秒に出た
だけだったので、「実はじぇんじぇん出てないんじゃないの?」って疑ってかかって行きました。とりあえず、スクリーン上でばーんと観れたらミッション完了くらいに思って行きました。
【バスデンさんとリッキー・ジャーヴェイスについて】
過去のバスデンさんとリッキージャーヴェイスの関わりについては
ここと、
http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-472.html
ここがよろしいかと思います。
http://komeddy.blog130.fc2.com/blog-entry-475.html
【レッドカーペット時のバスデンさんについて】
プロのバスデン・ウォッチャーなので、数少ないインタビュークリップとか聞いたり見たりしていました。んで例えば
— Miki Inamura (@whiteanklesocks) September 1, 2016
のクリップで、ふっつーに受け答えする中にも、バスデン砲弾を必ず飛ばすんですね。この文脈で物事話すなら「デヴィッドブレント」じゃなくて「リッキー・ジャーヴェイス」だろうに、って誰もが突っ込みたくなる。しかもしつこく言い張る。
かつて「The Officeのマーティンフリーマン」と「The OfficeのTim」の文脈で言いきっていたインディーズ文学誌Five Dialsのインタビューを思い出します。
そしてこの音声インタビュー。
ものすっごい守ろうと頑張ってる感が伝わってくるんですが(笑 悲痛の叫びみたいな感じに聞こえるんですが(笑"I can't separate David Brent from human race anymore"— Miki Inamura (@whiteanklesocks) August 14, 2016
Sounds quite... desparate... Basdenさん必死の訴え(爆https://t.co/b0RgtuKmSo via @audioBoom
ていうか、この写真下の超オサレショット、華やかでキャーキャー言うべきなんですが、
このサングラスは何?
ネタじゃないかと疑いたくなります。
【作品のあらすじは】
かつてBBCで放送された「ドキュメンタリードラマ/ドキュソープ」(*ホントはモキュメンタリーですよ)のThe Officeで15分有名人になったデヴィット・ブレント。その後どうしたかといえば、会社を辞めて(人員削減で肩たたきされて)かねてからの野望だったミュージシャンの夢を突き進んでいた、と。でもミュージシャンで身を立てられるわけもなく、再就職(タンポンの営業会社)し、そのお金を音楽活動に当て込んでおったわけです。
そんな中、BBCから「その後のデヴィッド・ブレントを追いかけるドキュメンタリードラマ」企画の話が舞い込んできた、と。そこでデヴィッドはこのチャンスを利用して大きな賭けに挑戦するわけですわ。会社から休暇をもらい(有給が足りず、無給休暇)自腹で、バンドを雇い(演奏してくれる仲間がいないのでお金を払って雇わなければいけない)、自腹でエンジニアを雇い、自腹でツアーバスとホテルの経費を全て出しての”ツアー”を決行。カメラはそのツアーを追いかけます。
【ここからものすごくネタバレるよ!】
【気をつけてね!】
例のドキュメンタリーという名目のモキュメンタリーから早15-6年。デヴィット・ブレントの世界が生み出した”笑い”を同じように繰り返しても新鮮味がなく、改めて持ち出す意味がない。確実に別の切り口が必要であり期待されていたことです。そしてそれは、リッキー・ジャーヴェイスも超承知であり、本作では、確かに別の切り口で「デヴィット・ブレント」が描かれていました。
それは、簡単にまとめちゃうと、「デレク」の延長もしくは同類のスタイルです。あのThe Officeのデヴィッド・ブレントはデレクの世界で起きている問題を(実は)抱えている。そこを救いとってあげて、そこを理解してあげて。彼は弱者なんだから。デヴィッド・ブレントを暖かく見守って支えてあげようよ、っていう話です。
前にも書いたけど、リッキー・ジャーヴェイスは、デヴィッド・ブレンドが生まれる前だか生まれる頃だかに「こういう「笑い」を作りたい」と温めていたことが後の「デレク」となった、と。つまりデヴィッド・ブレントにはもともとこの「デレク」の要素があったのだろうな、ということがはっきりわかりやすく説明され、それが描かれている作品でした。
あまりにもoffensiveでセクハラで人種差別的言動極まりない、陳腐で下世話なジョークばかりを放ち(→面白いと思っているから)みんなにウザい扱いされ、疎まれている。おそらく、我らの知るデヴィッド・ブレントだと思います。前半戦はこれが最たるもので、以前よりも程度が酷くて、アカラサマな言動をこれでもか、と見せつけていきます。
もちろんそんなデヴィッドに友達や真の協力者がいるわけもなく、人に協力してもらうために、お金で買収することにより解決していきます。こんなひどいヤツとは付き合いたくないけど、金払ってくれるなら、しょうがないか、と人々はお金が理由でデヴィッドに関わる。ここら辺から、ちょっとずつチョットずつ空気が不器用な人間、成功者となれない、人生の負け組の物語へと変わっていきます。
実はプロザックとか飲まなきゃいけないくらいうつ病になっていて今も心療科に通ってるとか、後半に進むにつれ「自分のことなんてどーでもいいと誰もが思っている」と知っている様子が見えて行きます。
さらには、誰もがデヴィッドなんて価値がない、見向きもしないしどーでもいいと思っている。何を言ってもいい、どんな扱いをしてもいい、利用してやろーぜ。だってアイツ最低何だから、と彼にリスペクトを取らないことを正当化して堂々と利用したり侮辱したりする人々をフィーチャーすることで「デヴィッドブレントかわいそう」「彼を暖かく見守ってあげようよ。手を差し伸べよう」って展開になって終わるんです。
バスデンさんはスタジオのエンジニア役ダンで、お金で買われてエンジニアとしてツアーに同行する役でしたが、
上記の一般ピープルがデヴィッドと出会い、
①「こいつ最低だから利用してやれ。金だけの関係。金の切れ目が縁の切れ目」の心理から→ ②「こいつ悪気があってひどいヤツなんじゃなくて、本当にわかってなくて酷い言動をしちゃうヤツなんだ」という理解、さらには ③「かわいそう。これ以上、バカな行動に出ないように止めてあげなきゃ」という親切心さらには ④「支えてあげよう」への飛躍を描き出す役柄でした。この映画では非常に重要だったと思います。他にも何人かデヴィットをサポートする役柄の人たちはいたのですが、バスデンさんが、この「拒絶」から「受け入れ」の変化を見せていた。
ちなみに、私は、これ一切笑えなかったです。(鉄板で笑ったのは、バスデンさんのヘアスタイルとバスデンさんのジージャンとバスデンさんの見切れ方)
どのタイプのコメディにも引っかからないかな、という感想です。
デヴィットみたいな人は「人生の弱い者」なのだから、許して暖かく受け入れてあげようよ、っていう姿勢、それを許せない人たちを「人生の強い者」というか「いじめっ子」的評価をすることにも抵抗を感じます。
あと、今までのデヴィットブレントを根底から破壊しちゃってる気もします。このキャラに特に愛着ないのでいいんですが、もともと作り上げたキャラを通して生き続けるアラン・パートリッジやクリス・ライリーの産物が存在する以上、別にキャラを自他共に認める弱者/負け犬に変えなくても、新しい視点でデヴィッドブレントのその後を描くことはできたのではないかと思うんですけどねー
2016年9月4日日曜日
ウディ・アレンボイコット一時休止→ジェシー・アイゼンバーグ君の”陽”の魅力満載なビタースイート映画「Cafe Society」観ました!
【見るまでの経緯】
ホントは、David Brentムービーを見るつもりだったのです。
というのも、この映画でついにバスデンさんがメジャー映画の銀幕デビューを飾る。この奇跡の瞬間を大画面で目撃する使命に駆られていた世界にはびこる200人弱くらいのバスデンファンの一人だからです。
ところがですね。公開後10日強の段階にもかかわらず、市内に7箇所はある映画館でまともな時間に上映しているところがほとんどないんですよ。(→ 深くは語らない)唯一やってるのがODEONの1時回(1日1回)仕事おわったの2時なんで、無理だったんです。
とっさに思い浮かんだ代案がSausage Party。バスデンさんからセス・ローゲンという比較のしようもない激変ぶりに、複雑な気持ちではありますが、見ようとは思っていた映画だったので、映画館へ行ったところ、目に飛び込んできたのが!!
ばばーーーーーーーーん。
5月下旬にThe Spoil遠征でロンドンで生ジェシーを観たのち、Now You See Me 2 の映画があり、立て続けに”ジェシーアイゼンバーグ”の作り方を再研究する機会に見舞われていたので、本能的に「これだ!今日見る映画はこれしかない!」になりました。実は例の事件が再び報道されてからウディ・アレン映画をボイコットし続けていたのですが、臨時返上です(→ 都合が良すぎ)
トレイラーを貼り付けます。
【あらすじは...】
ウディアレンだから日本語の説明があるだろうと思ったらウィキペディアに説明がありました。ずれてるけど、そのズレは実際にご鑑賞なさってご確認ください。
【どうだったのよ、の感想】
なんだかなーっていうぬるーい感想を抱いた英コメディ関係者さんのツイートが多かったのですが、その理由はその人たちはいわゆるじぇっしー君のファンではないからだと思います。これは、「ジェシーアイゼンバーグ」というパーソナを裏も表も理解し、かつ愛している人が見たらめちゃくちゃおかしいし、笑えるし、エンジョイできる映画と思います。だって、ジェシー君の一挙一動全部笑って笑って90分でした(最後は違うけど)
さらにいうと、この「ジェシー・アイゼンバーグ」を作る材料には、すくならからずも、もとから「ウディ・アレン」のスパイスが入っている。そして今作では、監督がその材料を相変わらずの達人技でいじくりまわし、「ウディ・アレン」と「ジェシー・アイゼンバーグ」のフュージョンを未だかつてないレベルで生み出していると思います。
つまりは、ウディ・アレンのファンであるのと同じくらいもしくはそれ以上にジェシーアゼンバーグも好意的に知る者こそが賞賛する映画っす。
というわけで、公開になったら、ジェシー君ファンは必見かと思われます(多分)チェックしてくださいーーーーー。(ちなみにスティーヴ・カレルも出てます)
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