Vittorio Angelone: You Can't Say Nothing Any More
https://www.edfringe.com/tickets/whats-on/vittorio-angelone-you-can-t-say-nothing-any-more
ものすごく良く当たるオレの目利きでは、今年のアワードの本命、出たかな。最低でも、今年のアワードでノミネートまではいくと思います。
エディンバラ・フリンジがまだフリンジ根性を持っていれば、の話ですけど。
【お話のさわり】
ありがたいことに、フリンジのチケットは発売すればとくにお金かけてPRしなくても完全ソールドアウトという位置にいて、
(そこそこ) ソーシャルメデイアでも存在確立してて、
まあテレビなんて出なくてもいいんですけど。
てかあんまりテレビ出る機会がないんですけど。
てか全然テレビ出る機会もらえないんですけど。
てか、てかですね。
テレビ出たことないんですけど。
なんですけどね。
なんですけど、ものごっつ 出たいんで出れるように頑張ってるんですよ。
昨今の状況的に、白人独身男性が、テレビ出演にオファーをもらうチャンスを上げるにはね、テレビウケしそうな、リプリーに登場しちゃいそうな夏のスーツをみにまとってね、ピアスとかしてね、リアクションを“らしく”作って、匂わしたりとかね、努力してんですよ。
なんだけど。
たった一つきたテレビのオファーはRichard OsmanのHouse of Gamesだけ。
そんな状況である一方、半年に一回必ず!テレビ局、制作会社、エージェンシーどこかしらか、必ず! 来る依頼があるんですよ。
それが!
Troubles 関連のドキュメンタリー。
半年に1回。かっならず。
オレ、絶対出ねえからな!!!
【感想】(そんなにネタバレはしてない、と思う)
っていう、フリから、始まるヴィットリオ個人そして彼の世代からみる「北アイルランド」の歴史と、それがもとで否応なしに翻弄される様を語る1時間です。
家族が昔はアイスクリーム屋を営んでいたとか、あとになって(troublesによって)受けた被害の内容を某メジャー新聞を通して知った、とか、さらにはあるポスティングを文字通り受け取られたことがきっかけで、大変になったとか。(ネタバレになるから言いませんけども)
その一方で、politicalに頑張ったところで、実質的に役に立ってるのかと思うと? わざわざことを荒げるだけに、パレスタインのバッジつけてリチャード・オズマンのパネルショーに出る気にはなれないよね。
というような、彼の元々の「北アイルランドの苦労にかすらなくてもいいように守られて育ってきたから、ネタにして笑いにしたくねえ」っていうスタンスをしっかりと展開していく。これらが完璧に、なんの違和感もなく両方活かされた上で、彼と彼の世代のアイデンティティにつながるway of thinkingが展開、探求されるのが本当に素晴らしかったです。
元(?今もか?)ガーディアンのコメディ評論家ブライアン・ローガンにデビュー・ショー内でのネタをいいように切り抜きされ、それを文字通り解釈されたので、リベンジで批評の1ワードだけ取って、次のショーのポスターに引用し、ローガンがホモフォビックみたいに見えるようにしてやったって話を含め、 コンテクストの読み取りをされない、コメディが芸術ととられづらい状況に触れ、観客の思考にパフォーミング・アーツでのコメディの立ち位置が考えられるよう切り込みを軽く入れるのもスキルだったと思う!
(もともと小柄できゃしゃな容姿ではあったのですが)この半年で2.5 stone(5キロ?)減量しちゃって、ほっぺもこけちゃってて。もしかして、ショー内で話していた例のSNS事件のせいなのかな?って。(Fin vs InternetもHistoryも出てなくなっちゃったし...)
なんだけど、SNS事件での大迷惑や、痩せちゃってちょっと容姿変わっちゃったことすらも、たとえば、リプリーみたいなオシャレ・スマートカジュアルなお洋服だったり、会場前の外にヴィットリオをこき下ろすボードをぶら下げたおじさん立たせたりして、 全方位でショーにintegrateさせてる一方、どれも仕込みっぽく見せないナチュラルさが、すばらしかったんですよ、ほんとに。
本当にこの芸人さんで見てみたかった密かな期待ががっつり満たされた!という気分です。
今さっき見たら、22日に追加公演が出てるのと、ツアーでひとしきりUK回るだろうというのと、それも無理なら、そのうちYOUTUBEスペシャル出るだろう、と。いやその前に、Netflixが買いますように(笑
0 件のコメント:
コメントを投稿