イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2022年8月8日月曜日

Edinburgh Fringe 2022 エディンバラ・フリンジ2022、レビューでる前評判超!上上&プロのお勧め頻度超!上上という話題の芸人さんです。Alasdair Beckett-King: Nevermore

 てか、もう表題の状況なので、半分以上の公演が売り切れちゃってます。さっさと買ったほうがいいですよ・・・

Alasdair Beckett-King: Nevermore

https://tickets.edfringe.com/whats-on/alasdair-beckett-king-nevermore

初期パンデミックのロックダウンで、ツイートしたクリップが何回か大ハネして以来、小規模だったフォロワー数は10万越えになり、才能と実力と人気がだんだん釣り合ってきた芸人さんです。歴史ネタが得意。でも確かもともと弁護士さんじゃなかったっけか?(要確認)オレがフォロー始めた時はフォロワー数4桁だったのに・・・

容姿は絵に描いたようにハイランドのスコティッシュ(ジンジャーで青白くてヒョロヒョロー)なのに喋ると超インテリ・イングリッシュのアクセントでがっかり!というのが、売り(?)です。小ネタで明らかに個人的なエピソードを入れることもあるけど、ネタの着想の原点となっているであろう体験や資料ソースなどが、見えないタイプのナンセンスコメディ。言葉とかセンス、比喩表現でネタをつなげて行くので、観終わった後に、「めちゃくちゃ笑ったんだけど、なんだったっけ?」になる素晴らしい1時間です。例えばですけど、スコットランドの国華(アザミ)のネタ*が、ネタとしては結構重要な位置を占める、小学生時代にいたPEの先生のネタの落とし込み方法、そしてショー全体の構成が、同じパターンで作成されているんですよ。これやる芸人さんて、エイカスターくんとか、スチュワート・リーとかなんですけど、まあだからそりゃスチュワート・リー先生、あちこちで推してるわけですよね。

アニメーションを入れたクリップも利用しているため、空間はステージ&客の想像以上の範囲へ広がっています。唐突な笑いや箸休めの笑いを入れやすいですよね。「ニルヴァーナは19世紀のイギリスの田園風景を描いた絵画めちゃくちゃ嫌い」ってやつ、めちゃくちゃ笑いました。

*「アザミは、スコットランドの国華ですけど、(下の方から右手左手を交互に突き出して)あっちいけ!あっちいけ!あっちいけ!あっちいけ! (頭の上であざみの形を手で作って)私はおっはなぁ〜🌸」ってやつです。オレと同行者の一人がめちゃくちゃツボにハマって爆笑しちゃったら思いっきりローカル人と指摘されました(汗)

2022年8月6日土曜日

Edinburgh Fringe 2022 エディンバラ・フリンジ ストレートに言って、超!おすすめです! PAUL WILLIAMS: IN THE MOONLIGHT

 絶対に見た方がいいです。へんな御託なくすすめるときほど、オレを信用してください。

PAUL WILLIAMS: IN THE MOONLIGHT

https://assemblyfestival.com/whats-on/paul-williams-in-the-moonlight/book-now


もともと絶対観ないといけない枠になっていたのは、オーストラリアでよく推し(注:サム・キャンベルくん)となんかやってることが多かったのですよ。とくに「オーストラリアvsニュージーランドのマジック合戦」というのを2018か2019年だったかにオーストラリアでやってるのに、エディンバラには来やがらないので、オーストラリアを憎んだ記憶も新しい・・・

そんなわけで(?)、ポール・ウィリアムズさんはニュージーランドの芸人さんです。Flight of the Conchords系の笑いで、weird&low-fi&wonderfulなコメディを展開しながらめちゃくちゃ聴かせる歌声でキャッチーな曲をプレイしてくれるのです。毒がないので、センスのある人になら誰にでもお勧めできる。HBO、HBO。HBOの制作物が好きな人は絶対大絶賛するに違いありません。

今回の軸はロマンスなのですよ(自身の実体験をベースにしてるのかな?)。女性との出会いから別れそうになるところの・・・! という、ライブコメディの世界は、なかなかロマンスをコメディにするのは大変な世界であるにもかかわらず、特にハッピーエンド的なのは、めちゃくちゃ大変であるにもかかわらず、しかもストレートの男性が見事やってのけているのは、Flight of the Conchords系の笑いと、マルチ映像コンテンツ、宅録音楽&ライブ演奏、を駆使しているからじゃないかと思います。いや、Surf Music ってアルバム、一部wで相当流行ったのですが、本当にクオリティがめちゃ高いです。このアルバム聴いたら、絶対見に行きたくなると思います!!


2022年8月3日水曜日

Edinburgh Fringe 2022 Previews エディンバラ・フリンジ2022 ホームグラウンドの笑いは(やっぱり)最高です... Christopher Macarthur-Boyd: Oh No

 その2です。


その1はこちら

http://www.gojohnnygogogo2.com/2022/08/edinburgh-fringe-2022-preview-of_3.html


下記はその2で、ローカル(注:スコットランド)では大変人気の Christopher MacArthur-Boyd です。

https://tickets.edfringe.com/whats-on/christopher-macarthur-boyd-oh-no

比較的ローカル中心で人気の芸人さんについてレポートするときは、大抵同じことを繰り返している気がして、過去記事をちょっと探ってみましたが、それほど繰り返してなかった・・・。

Larry Dean http://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Larry%20Dean

Chris Forbes http://www.gojohnnygogogo2.com/search/label/Chris%20Forbes

たぶんLimmyのこの記事も・・・ http://www.gojohnnygogogo2.com/2018/03/limmy-vines.html


まとめると、グラスゴーには、お笑いコミュニケーション文化が根付いている、ということです。特にバックグラウンドがワーキング・クラスの人たち。すでに基本レベルが高いので、そこから「プロ」として暮らしていくには、めちゃくちゃ高いレベルを普通に要求されます。

もちろんダブルスタンダードとして地元で「あうん」で共感できるネタであることも否めないですが、やっぱり話術あってのネタだよな、と、ローカル人気、特にグラスゴーの芸人さんを見るたびに思わざるを得ないですね。

グラスゴーの芸人さんって話術が長けすぎてる証拠として、(何しろビリー・コノリーですから)「グラスゴー」のネタって、芸人さんだけじゃなくてグラスゴー出身のハリウッド俳優さんがバラエティやトーク番組に出て話すことも含めると、鬼のようにたくさんきく。なのにまるで使いまわされすぎ感がない。(ネタが転がりすぎてるからというのもありますがw)嫌味じゃなく、奇をてらっているようなイメージも与えない。それどころか、もっとくれ、くらいな高い需要がいつもある。

うざいうんちく言っても逆に萎えるだけと思うので、ぜひこのクリストファーのライブを見に行ってわかってください!!!

今回の1hのショーも、とくに何か大きな一貫した軸やプロット展開があるわけでもなく、パンデミック中の話や生い立ちの話、家族の話に、大学時代の話(クリストファーくんはまだ27歳なので)と、ある意味、アメリカン・スタイルw。この1h、爆笑の連続のうちにあっという間です。ちなみに、小市民のバックグラウンドならだれでも腹の底から共感できるんじゃないか、と思ったのが、大学時代のネタです。セントアンドリュース大学に行ってるんですよ。セントアンドリュースといえば、ゲロ金持ちがゴロゴロ通う大学で、最近は王子や王子の奥さんのなれそめの場所で有名になっちゃったですけど、そんなところから展開する話です。涙止まらなかったですね。




Edinburgh Fringe 2022: Preview of the Previews Day II エディンバラ・フリンジ2022 プレビューのプレビュー?観ました:John Hastings : Do You Have Any Ointment My John Hastings

 

ほぼほぼ2年ぶりのフリンジ。3週間強に渡るコメディ・マラソンのリハビリ?期間を、通常の2日間(プレビュー)よりも長く4日間やってる演者さんがパラパラいまして。もはやプレビューのプレビューみたいなものの鑑賞2日目の記録です。


下記は(冒険しようと言っておきながら、結局→)時間とお金の都合がつかず見れてなかったけども、フル・プライス支払わなければならないレベルでパワーハウスなのは重々承知の芸人さんその1。つまり頑張ってすぐにその2も書く予定です。


1) John Hastings : Do You Have Any Ointment My John Hastings

https://tickets.edfringe.com/whats-on/john-hastings-do-you-have-any-ointment-my-john-hastings

カナダ出身だけど、結構長いことイングランドにいて、結構毎年エディンバラにきてたんだけど(多分8年くらいはきてたと思う)でもパンデミックのちょっと前にアメリカに移住しちゃって、フリンジでもない限りなかなか見れないと気づいたので、行ってきました。

カナダなので、オーストラリア同様二大大国(→アメリカとイングランド。スコットランドは別の国的に考えてください)を距離をおいて、歯に衣着せず、ガツガツ突っ込めるんですよね。

この人の笑いは、太い。と思いました。ちょっとGlen WoolとかGreg Davisとかのダイナミズムを感じます。前はもっとBonkers系のナンセンス&プロップも使っちゃうこともあった気がしたけど、今回はマイク一本でした。

内容は・・・

2年間いろいろありました。離婚したし、生死を彷徨うレベルの自転車事故起こしたし、心の支えだった親友が死んじゃったし、ズボンにウンコしちゃったし・・・一体、どこがコメディ?と思うかもな内容ですが、この「いろいろ」がフリンジの賞レース(注:コメディ)で生き残れるほど(強いて言えばここ6−7年くらい)絶賛されるタイプです。人死んでるのに失礼ですが、この構成パターンが増えちゃったせいで、賞取りに本気出してると思われやすいかも。このショーでも40分くらいで人死にますし。

感想は・・・

電気がつかなくて開始がちょっと遅れたんですけど(→フリンジあるある)、冒頭から

「フリンジショーでスタンダップ・ショーっていうとね、必要なものって3つじゃん。電気と、音声と、(みんなが持ってる)チケット。ここ12分前に来たら、電気つかない、音声繋がらない。でもハコのプロモーターがみなぎる自信で『ダイジョーブ!ダイジョーブだから!だって、ただのテクニカルチェックでしょ?色々確認はできるからダイジョーブ!』

『いや、違う。今から12分後にショーがあるんだけど』

『・・・・・。誰がやるの?』

『・・・・・オレがやるの』

『・・・・・チケットのチェック機器のシステムが今ダウンしてるので、立ち上げないと・・・・・』

・・・と、経験と実力を兼ね備えるカナダの芸人さんはいかなるハプニングも客のヘクリングも全てスクリプト内のことのように、華麗に大きな笑いにしてしまうんですよねぇ。こんな調子で先述のエピソードも、政治風刺や国や文化のイメージを巧みに利用しながら、語って行く。客を、そして自分の過去を、無情に、自信満々にいぢる。マクロ政治とリンクする笑いが、日常生活に根付いてるのが素晴らしかったです。

ところでカナダって学校での性教育禁止な時期があったんですって? それをいぢってるネタが面白かったです。あとこの人、眉毛も金毛の白人の男性で、みるからにオレみたいなマイノリティなんか捻り潰しそうな人たち系じゃないですか。「白人男性の容姿」という角度で練り上げられたイメージを元にした自虐の笑いも、やっぱりうまいなぁーとうならずにはいられなかったです・・・



2022年8月2日火曜日

Edinburgh Fringe 2022 preview of preview or extended preview dates エディンバラ・フリンジ2022 プレビューのプレビューを観ました> Vittorio Angelone: Translations

 

2022年のエディンバラ・フリンジの開催は8月05日からなのですが、プレビュー期間が3、4日にあるのが通常です。だいたいこのプレビュー2日間および開催スタートの週明け月曜、火曜に設けられている2for1デー並みに活用するのですが、今年は、このプレビューのプレビューをやっている人たちがいまして。主にJohn-Luke RobertsとMonkey Barrelな仲間たちですけど。


なので見れるものはみとこうと、行ってきました。選択肢が3000じゃなくて30とかなので、選ぶのがラクです。

一発目はベルファスト出身&現在ロンドン拠点の芸人さんVittorio Angelone: Translations

https://tickets.edfringe.com/whats-on/vittorio-angelone-translations

今まで観たことないのだけど、実際、フリンジ歴は浅いっぽい。今年初めて、と言ってた気がするのだが、CV見たら2019年にもエディンバラに来てたみたいです。選んだ理由はベルファストの芸人さんで、名前がアイリッシュでもイングリッシュでもないから、というなんとも浅はかな理由*。2年分何もできてないですし、新人カテゴリーではないでしょうか。

内容は・・・

ロンドンでお芝居Translationsを見たよ。この劇のプロットになぞえて、自分バージョンのtranslationsを話して行く、というのがなんともざっくりとした枠組みです。

ちなみにTranslationsは、80年に発表された劇で、激動の19世紀のアイルランドを舞台にCultural Imperialismを中心に描く・・・とはいえ、政治だって宗教だって突っ込まないわけにはいかないじゃないか的な作品という印象ですが、 お芝居を見てません。すみません。シアタークラスタの方、間違ってたらごめんなさい。

感想は・・・

「フリンジで評価高くなって賞レースにピックアップされるようなショーって、重いじゃん?コメディなのに!だいたい60分のうちの40分くらいのところで ‘父さん死んだ’ 的に思いっきり重力かかって来る。オレの父さん死んでないし、コメディ見にきてる、みんなそれぞれ自分の人生一杯一杯なのに、オレの重い話するのはどうよ、って思うわけ」というスタンスで。なので、「アイルランド」「ベルファスト」「ロンドン移住民」「バックグラウンドはイタリアからの移民」っていう結構な強い(重い?w)カードいくつも持ってるのに、重く仕上げてこなかったですね。劇の構成とプロットを使ってる割に、(ちょこちょこ重めのジャブは打って来るんですけど)全体のトーンは重くならなかった。そーゆーのいいなぁ、と思いました。元々持ってるカードが強いし、自分や家族の自己紹介的なエピソードがすでに強いんですよね。アイリッシュのイメージ&リアル話を上手に操って、重さのさじ加減をしてる感じ。

ただ、重くならなくてもいいけど、もっと深くなってもいい気はしました。重くなくても、誰も殺さなくてもw、深くは掘れる。この点で、劇を見ていないせいで、深さが見えずらかったのかも、と思っています。このショー自体、客がTranslationsの芝居を見ていることを想定してないです。むしろ「重くなりたくない」ので、知らないことを希望・期待してネタ作ってると思うんですが、深さについては、芝居を知ってた方が有利なのじゃないかなぁ。と。

プレビューのプレビューしかも初日なので、今後トーンとかネタも変わって来る可能性大なので、後日で行く人がいたら、感想知りたいです。

それにしても、お客さんのいぢりもやりとりもフリンジ2回目でしかも今日初日で、いつもこのショーやってます的なバイブを出してて、新人芸人の基本レベルが上がってる気が・・・ 今後も注目するのがいいかと思いました。

*この芸人さんにするかJohn-Luke Robertsにするかめちゃくちゃ悩んだんだけど、プレビューのプレビューという冒険するにうってつけの日に、John-Luke Robertsという鉄板に行くなんてコンサバなことはやってはいかん。と思ったのですよ…。