イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2022年8月3日水曜日

Edinburgh Fringe 2022: Preview of the Previews Day II エディンバラ・フリンジ2022 プレビューのプレビュー?観ました:John Hastings : Do You Have Any Ointment My John Hastings

 

ほぼほぼ2年ぶりのフリンジ。3週間強に渡るコメディ・マラソンのリハビリ?期間を、通常の2日間(プレビュー)よりも長く4日間やってる演者さんがパラパラいまして。もはやプレビューのプレビューみたいなものの鑑賞2日目の記録です。


下記は(冒険しようと言っておきながら、結局→)時間とお金の都合がつかず見れてなかったけども、フル・プライス支払わなければならないレベルでパワーハウスなのは重々承知の芸人さんその1。つまり頑張ってすぐにその2も書く予定です。


1) John Hastings : Do You Have Any Ointment My John Hastings

https://tickets.edfringe.com/whats-on/john-hastings-do-you-have-any-ointment-my-john-hastings

カナダ出身だけど、結構長いことイングランドにいて、結構毎年エディンバラにきてたんだけど(多分8年くらいはきてたと思う)でもパンデミックのちょっと前にアメリカに移住しちゃって、フリンジでもない限りなかなか見れないと気づいたので、行ってきました。

カナダなので、オーストラリア同様二大大国(→アメリカとイングランド。スコットランドは別の国的に考えてください)を距離をおいて、歯に衣着せず、ガツガツ突っ込めるんですよね。

この人の笑いは、太い。と思いました。ちょっとGlen WoolとかGreg Davisとかのダイナミズムを感じます。前はもっとBonkers系のナンセンス&プロップも使っちゃうこともあった気がしたけど、今回はマイク一本でした。

内容は・・・

2年間いろいろありました。離婚したし、生死を彷徨うレベルの自転車事故起こしたし、心の支えだった親友が死んじゃったし、ズボンにウンコしちゃったし・・・一体、どこがコメディ?と思うかもな内容ですが、この「いろいろ」がフリンジの賞レース(注:コメディ)で生き残れるほど(強いて言えばここ6−7年くらい)絶賛されるタイプです。人死んでるのに失礼ですが、この構成パターンが増えちゃったせいで、賞取りに本気出してると思われやすいかも。このショーでも40分くらいで人死にますし。

感想は・・・

電気がつかなくて開始がちょっと遅れたんですけど(→フリンジあるある)、冒頭から

「フリンジショーでスタンダップ・ショーっていうとね、必要なものって3つじゃん。電気と、音声と、(みんなが持ってる)チケット。ここ12分前に来たら、電気つかない、音声繋がらない。でもハコのプロモーターがみなぎる自信で『ダイジョーブ!ダイジョーブだから!だって、ただのテクニカルチェックでしょ?色々確認はできるからダイジョーブ!』

『いや、違う。今から12分後にショーがあるんだけど』

『・・・・・。誰がやるの?』

『・・・・・オレがやるの』

『・・・・・チケットのチェック機器のシステムが今ダウンしてるので、立ち上げないと・・・・・』

・・・と、経験と実力を兼ね備えるカナダの芸人さんはいかなるハプニングも客のヘクリングも全てスクリプト内のことのように、華麗に大きな笑いにしてしまうんですよねぇ。こんな調子で先述のエピソードも、政治風刺や国や文化のイメージを巧みに利用しながら、語って行く。客を、そして自分の過去を、無情に、自信満々にいぢる。マクロ政治とリンクする笑いが、日常生活に根付いてるのが素晴らしかったです。

ところでカナダって学校での性教育禁止な時期があったんですって? それをいぢってるネタが面白かったです。あとこの人、眉毛も金毛の白人の男性で、みるからにオレみたいなマイノリティなんか捻り潰しそうな人たち系じゃないですか。「白人男性の容姿」という角度で練り上げられたイメージを元にした自虐の笑いも、やっぱりうまいなぁーとうならずにはいられなかったです・・・



2022年8月2日火曜日

Edinburgh Fringe 2022 preview of preview or extended preview dates エディンバラ・フリンジ2022 プレビューのプレビューを観ました> Vittorio Angelone: Translations

 

2022年のエディンバラ・フリンジの開催は8月05日からなのですが、プレビュー期間が3、4日にあるのが通常です。だいたいこのプレビュー2日間および開催スタートの週明け月曜、火曜に設けられている2for1デー並みに活用するのですが、今年は、このプレビューのプレビューをやっている人たちがいまして。主にJohn-Luke RobertsとMonkey Barrelな仲間たちですけど。


なので見れるものはみとこうと、行ってきました。選択肢が3000じゃなくて30とかなので、選ぶのがラクです。

一発目はベルファスト出身&現在ロンドン拠点の芸人さんVittorio Angelone: Translations

https://tickets.edfringe.com/whats-on/vittorio-angelone-translations

今まで観たことないのだけど、実際、フリンジ歴は浅いっぽい。今年初めて、と言ってた気がするのだが、CV見たら2019年にもエディンバラに来てたみたいです。選んだ理由はベルファストの芸人さんで、名前がアイリッシュでもイングリッシュでもないから、というなんとも浅はかな理由*。2年分何もできてないですし、新人カテゴリーではないでしょうか。

内容は・・・

ロンドンでお芝居Translationsを見たよ。この劇のプロットになぞえて、自分バージョンのtranslationsを話して行く、というのがなんともざっくりとした枠組みです。

ちなみにTranslationsは、80年に発表された劇で、激動の19世紀のアイルランドを舞台にCultural Imperialismを中心に描く・・・とはいえ、政治だって宗教だって突っ込まないわけにはいかないじゃないか的な作品という印象ですが、 お芝居を見てません。すみません。シアタークラスタの方、間違ってたらごめんなさい。

感想は・・・

「フリンジで評価高くなって賞レースにピックアップされるようなショーって、重いじゃん?コメディなのに!だいたい60分のうちの40分くらいのところで ‘父さん死んだ’ 的に思いっきり重力かかって来る。オレの父さん死んでないし、コメディ見にきてる、みんなそれぞれ自分の人生一杯一杯なのに、オレの重い話するのはどうよ、って思うわけ」というスタンスで。なので、「アイルランド」「ベルファスト」「ロンドン移住民」「バックグラウンドはイタリアからの移民」っていう結構な強い(重い?w)カードいくつも持ってるのに、重く仕上げてこなかったですね。劇の構成とプロットを使ってる割に、(ちょこちょこ重めのジャブは打って来るんですけど)全体のトーンは重くならなかった。そーゆーのいいなぁ、と思いました。元々持ってるカードが強いし、自分や家族の自己紹介的なエピソードがすでに強いんですよね。アイリッシュのイメージ&リアル話を上手に操って、重さのさじ加減をしてる感じ。

ただ、重くならなくてもいいけど、もっと深くなってもいい気はしました。重くなくても、誰も殺さなくてもw、深くは掘れる。この点で、劇を見ていないせいで、深さが見えずらかったのかも、と思っています。このショー自体、客がTranslationsの芝居を見ていることを想定してないです。むしろ「重くなりたくない」ので、知らないことを希望・期待してネタ作ってると思うんですが、深さについては、芝居を知ってた方が有利なのじゃないかなぁ。と。

プレビューのプレビューしかも初日なので、今後トーンとかネタも変わって来る可能性大なので、後日で行く人がいたら、感想知りたいです。

それにしても、お客さんのいぢりもやりとりもフリンジ2回目でしかも今日初日で、いつもこのショーやってます的なバイブを出してて、新人芸人の基本レベルが上がってる気が・・・ 今後も注目するのがいいかと思いました。

*この芸人さんにするかJohn-Luke Robertsにするかめちゃくちゃ悩んだんだけど、プレビューのプレビューという冒険するにうってつけの日に、John-Luke Robertsという鉄板に行くなんてコンサバなことはやってはいかん。と思ったのですよ…。

2022年6月22日水曜日

Edinburgh Fringe / エディンバラ・フリンジ2022 コメディのみ、超個人的なリストアップです。

 コロナとともに生きるとは、コロナとともにコロナまえの生活をすることであります。EU離脱により優秀な労働力が欠如し、コロナ前には当たり前だったことをする力がまるでないまま、コロナ前にリハビリもないままギアチェンジしている社会で暮らしていると、毎日普通に暮らすのがもはやエピックドラマです。日々の生活に終われるうちに、気がついたら最後の更新から4ヶ月以上くらい経っていました。

コメディを見ていなかったわけではまるでありません。相当見てます。

そして気がつけば、エディンバラ・フリンジまでもう1ヶ月ちょっと!!

というわけで、すでにいつもの同行者たちにはたらい回しにしているスプレッドシートをコピペしたいと思います。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/18OC_kN_50erFYkI1RiJ6vyXjTDvLDVAu/edit?


あえて、注目はスプレッドシートをご参照ください。アップデートできてないけど)

  • 朝も10時からのStewart LeeせんせいのWiP。このWiPからの仕上がった後の両方を見るのが素晴らしく素晴らしいです。
  • 今年も来る🔥!超絶興奮のSam Campbellくん。タイトルがComedy Showって最高すぎる。
  • ローカルで、カルト的人気のため、チケットが4月の時点でほぼ完売だったんですけど、Paul Blackさん。すいません。YOUTUBEでしか知らないのですが、なんか今年カンヌ行ってましたよこの人。
  • Frankie Boyleせんせい、今年は3週間やるし、この時期に初小説も刊行する。小説はもう予約しちゃった🔥。
  • Kai Samraくん。めっちゃくちゃ!素晴らしかったんですよ。Amazon Primeで見れるSOHO Theatre Liveの1hショーが。なので見たいと思ってます!https://www.amazon.co.uk/Kai-Samra-Underclass/dp/B09KTM64Q3/ref=sr_1_1
  • すっかりファンになったStuart Lawさんが限定でくる。
  • Thom Tuck さんとTim FitzHighamさんの恒例Macbeth。いつも5−6日くらいしかやらないのだけど、今年は結構長くやってて、しかもこれ毎回ゲストに別の演出家を迎えるので、めちゃくちゃ楽しそうなんですよ・・・
  • Nick Helm! ふふふふふふふ。
  • Elenor Motornがパンデミック中にあげてたvideoで出来上がったキャラCraig(Tour guide) が1日だけのツアーガイドをするそうで、めちゃくちゃ気になるんだけど、会場内っぽいので、ちょっと悩んでます。ちなみにフリンジサイト上からはすでにソールドアウト(→じゃあ早く買えよ)
  • あと、JordanさんもFin TaylorさんもTim Keyもくるよ。ああああ女子の名前が少なくてごめんなさい。アップデートは随時して行きます・・・


2022年2月17日木曜日

最近ウキウキ騒いだりしたイギリスを中心とするコメディ的な情報です、バスデン情報、The Witchfinder, White Lotus S2, South Park S25 &パラマウント独占特番など(多分)

 どうもこんにちは。風速80マイルの嵐が連続で押し寄せる北の果て、スコットランドからお届けしております。

たまたまここここ2−3週間で、バスデンさんがらみで叫ぶことが多かったので、最近叫んだコメディ関連情報をまとめることにしました。相変わらず偏っておりますが、皆さまの情報収拾のお役に立ちましたら、幸いです。

1)バスデンさんが!書いて(一部でめちゃくちゃ騒がれた)BBCコメディのパイロット Pandemoniumが、約束どおりシリーズ化!しかも BBC ONEで放送決定!!

BBC ONE ですよ!!!

何このメインストリーム感!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ ITV3でもBBC4でもBBC2でもChannel4でもないBBC ONE! 

パイロット版の話はこちら

この企画が転がって行くうちにパンデミックがやってきた→BBC側から「んじゃー、まずはパイロットでさ、パンデミックの設定でやってみるってのは?」と言われ、パイロット版が特番設定みたいなった、らしいです。もともとの企画は、普通に家族のシットコム(別にパンデミック関係なし)で、息子のサムがビデオ撮影する視点からのみ映し出して行く、というちょっと斬新なフォーマットであること(→家族の一員&ティーンがガジェットをいぢくる感覚でビデオメイキングをする、という設定)と、バスデンさんの天才的な脚本執筆力にBBCがオーケーを出した、という流れらしいです。

このフォーマットだと、1シーンが7ページ、9ページとかザラにあって、ほぼほぼ寸劇のノリで、ちょっと失敗しちゃうと、もう一回全部やり直し、的な緊迫感の中で、ガツガツ撮影されたそうです。TVドラマではほぼありえない演劇の緊迫感と高揚感と達成感などを味わうことができたからすごく楽しかった、とジム・ホイックさん、言ってました。

どこでそんなこと言ってたんだよ、といえば、こちらです↓

Royal Television Societyによる、未来のクリエイティヴを視聴者対象にしたオンラインインタビューで、プロデューサーのトム・ジョーダン、サム役のジュード・コリー、そしてジム・ホイク氏が登場してます。別記事でバスデンさんも参加、って書いてあったけど、どこ見てもいないじゃん!って思ったら、冒頭でインタビュアーさんが「後ほどバスデンさんは参加します」

というわけで、気合い入れて(早送りしないで)ジリジリ待っていると、半分過ぎたあたりで、ようやく、パチっとスクリーンが追加になり、バスデンさん入室!ですが・・・


Royal Television Societyのオペレーターがなんとかしてくれることもまるでなく、バスデンさんはこの状態のまま会話が進行。ウソでしょ。ゲストでクリエイターで、主催者はその話が聞きたくて招待してるのに・・・。主催者側は、ほぼほぼ終わり近くになり、ようやく気づいてました・・・絵面には笑っちゃいましたが、かなりイラつきました・・・だって失礼!

まとめとしては、これ見た200人弱の一人だから、このシリーズのことものすごいよくわかってるど素人200人の一人だぜ、オレ! です。 

放送日が決まってないけど、早く放送日決めて欲しいです!

2)Tim KeyとDaisy May Cooperが共演する上に、アラン・パートリッジ・シリーズの作家がガチで手がけちゃってるコメディ、The Witchfinderが3月8日から放送開始します。

さすが、クーガンの制作会社、Baby Cowです。

こんなもの面白いに決まってるじゃないですか。どんなに間違えたって面白いしかないじゃないですか。ちょっと調べ物もしたいかも。

(余談ですが、イングランドのWitch Craftについての歴史がまっさらな方は、Greg JennerのRadio4 にあるおもしろ歴史シリーズYou're Dead to Meがきっと役立つのではないかと思います。https://www.bbc.co.uk/programmes/p090gz6k)

ゲストがすごいです。ゲスト出演者もあげときますね。

Jessica Hynes

Daniel Rigby 

Tuwaine Barrett

Reece Shearsmith 

Julian Barratt

Ricky Tomlinson 

Rosie Cavaliero 

Cariad Lloyd 

Ellie White 

Vincent Franklin

Joplin Sibtain

Allan Mustafa

Seb Cardinal

Dan Skinner

3)White Lotus シーズン2にウィル・シャープくんが!!!出演決定らしいです!!

ウィル・シャープくんのここ数年の素晴らしいキャリアをガン無視しての「カジュアリティ」にまで遡ってのキャッチに、笑うしかないですが、朗報は朗報です! 

 White Lotusについては、熱く感想を語っています。

4)サウス・パークのシーズン25がスタート! 第2話で衝撃すぎる新事実が発覚。



これはネタバレになってしまうので、読みたくない方は、スクロールダウンしないようにしてください。

ちなみに、パラマウントでS24とS25の間にSP至上最高傑作の一つとなる特番前後編(Post Covid Special)を放送して大成功を収めたので、2027年まで年2回だったっけ?特番を作り続けて配信、パラマウントがグローバルに開始する有料配信サービスのにんじん要素となるらしいです。サウスパークの特番見たいから、その時だけ配信サービスに加入するかもしれません。

今回は以上です! (サウスパークS25第2話のネタバレはこの下にあります↓)











































トーケンの名前が実は、Tokenじゃなくてロードオブザリングシリーズが大好きなお父さんが作者Tolkienからとって名付けたTolkienだった・・・んですって(笑)

またテグリディがらみなんですけど、白人オンリーファームのマリファナは売れない、ダイバーシティ必要ってことでランディがサウスパークで唯一の黒人ファミリーであるトーケンの家族を食事に招待して(仕事の勧誘&黒人さんと仲良いですよをアピールするため)話をしているときにトーケンのお父さんから衝撃の事実が語られるんです。
スタンはぎょっとして、クラスのみんなにトーケンが実はトールキン(カタカナで書くとはっきり違うみたいですけど、実際の発音はそーでもない・・・)だと知らせるのですが、なんと蓋を開けたら誰もがそんなことは簡単に推測できていた、と。あのカートマンまで知ってたのです。あの例のBlack Lives MatterエピソードでTokenとがっつり書いたTシャツ作ってたカートマンが鼻くそほじくりながら「そりゃそーでしょ。どこの世界にトーケンなんて名前つける常識が存在するのよ」的なことを言われ、愕然となるスタン。
なんの疑いもなくTokenトーケンと思っていた自分が無意識レイシストなのではと苦悩した末、スタンはその後、様々な行動に出ますが・・・というもの。

ファンダム、卒倒。です。

ですわ。だってね、手始めに、膨大な量のファンダムウィキを全部「Formerly known as Token」に変えなきゃいけないわけですよ。速攻目立つところが全部修正されてたのが、素晴らしかったです。(いまは細かい部分も修正されてるのがすごいですよ)
Redditのスレッドも面白かった。結局これは、キャラクター作った時にトレイとマットがずっと考えていたプロットなのか、それとも、時代が変わリ、訂正することなく、あくまで超サウスパークらしいテイストで、見事にトーケンの名前を変更したのか。オレは、最初見た時、前者かと思ったけど、よく考えたら、やっぱり後者じゃないのかな、と思い直しました。

2022年2月2日水曜日

[あらためて世界の中心で叫びたい]Tim KeyのMulberry(Preview)観ました。何回観てもまた行きたくなる、笑いの芸術と深さに感動がやめられない止まらない、かっぱえびせんショーです。

それは、今からつい3日前の金曜日のお昼頃のことでした。ウイスキーアンバサダーになるため15分で4種類呑見分けるという厳しい修行に専念しているとピロロロンと友人から携帯にお知らせが。

それは、行きたくて行きたくてしょうがないのにチケットが即完売で、うっかり後で気付いた時にはまるで取れなかったMonkey Barrel ComedyのTim Keyのショーに追加公演が出たとのお知らせ。酒を注ぐ手は、速攻でリンクをクリックしクレカを財布から引き出す手となり、無事購入です! やったよやった!!

エンジンがかかってしまい、その後さらに出た追加公演も速攻で購入。週末に同じ演目2回観るとか、フリンジみたいなことをしてしまいました。かなりアドレナリンが出ちゃった…汗。

実は、過去に恐ろしい数のTimKey体験をしているのに、空気的に客とステージにクリアな一線が敷かれてるハコで、シアトリカルな傾向にあるものしか観たことがなくて。最近のショーを観てる人たちによると、かなり客としゃべくり倒すが、だいたい男子しかピックアップしない(ので前に座っても大丈夫)とのことだそうです。

今回、こーゆー感じの客との一体感が構築されやすい空間で、Tim Key体験っておぼえてる限りで初めてなんですよ。

1回目 Monkey Barrel 1  


2回目 Monkey Barrel 3


(参考画像。撮影時は別時です。つまりこの位置で座ってないぞ!)

Mulberryは、パンデミック中の徒然草で、He Used Thought as Wifeに続く新作 Here We Go Round the Mulberry Bushからのポエムを中心に展開する70分です。お馴染みのジャージ姿で、スーパーの袋ぶら下げて登場。袋から缶ビール取り出して飲み、まるでパブかなんかでその場に居合わせた人たちと駄弁ってるかのような「会話から生まれる笑い」を見事なまでに演出しながら、ポケットからツイッターやインスタでもお馴染みの、ポエムが書いてあるトランプカードを取り出し、それを読みあげていく。


2回観たからこそ理解したことなのですが、

「ロックダウン参加した? 何回目のロックダウンが一番好き?」

「ロックダウンどこでやってた?」

「アマゾンった? 何買った?」

「誰とロックダウンやってた?… オレ?オレはクマ(等身大に近いぬいぐるみ)と」

といった質問は構成台本のふしめトピックになっていて、いかにもその場のた話が展開されるように見せながら、じつはTim Keyの描くスクリプト内起こっていることなんだろうな、と。このショーのプレビューおよびWiPの回数が、今スケジュールされてるSOHOTheatreでのオフィシャルの日程なみに多い。(昨年からこまごまこまごまやってるので)おまけにSOHO Theatreの公演中に一回WiPをBill Murrayで挟んでますからね。驚愕のデータ収集をしてこのショーを作り上げているようです*…。

客層も緻密に選んでいますよね。コメディファンでも確実にSOHO Theatre層(→もともとフリンジの人気演目がロンドンで秋に見れるという流れを作ったハコ)に限定してデータ収集。WiPやってるところがBillMurrayとここ!エディンバラのMonkey Barrelとレスターだけ。あ、オンラインでは芸人さん数人と会話形式で(Isy Suttieとか)。plusミックスビルでMoth Club。ピンポイントだからこそ、この神レベルの深さとクオリティに仕上げた、じつはむちゃくちゃ作りこまれているショーを、まるで徒然なるままにの一期一会に演出することができるのかもしれないです…。

パンデミックって、一番やりづらいけど誰もが通らずにいられないネタだと思うんですよ。だってみな同じ生活を強制させられたんですもの。誰もが四方八方、毎日毎日この話以外聞くことができなかったんですもの。飽き飽きしてるし山のようにネタも放出されてしまっているけど、他に選択肢がない。選ぶ自由がない。昨年秋くらいから素晴らしく感動したショーはいくつかありますが**、それらは「パンデミック」をニューノーマルとして(=当たり前として)展開していくものでしたね。パンデミックにわざわざ触れないの。

Tim Keyがそれらと一線画して(別の類で?)すごいところは、誰もが避けられなかったロックダウンを逆利用して、今回のようなフォーマットで緻密に作り上げたショーを展開しているところだと思います。ロックダウン中は誰もが同じ(自由のない限られた)生活を強いられていたので、話しかけても返答の幅が圧倒的に限られている。広がりに限界がある。だからもともとの構成内に軌道修正がめちゃめちゃしやすい。たまになら圏外でちゃっても、ちゃっと切り落とせるし(→実際2回目ではそれが起きた)

結果的に今回3日間エディンバラでやってくれたうちの初回と最後を観たせいか、2回目で、ああこれは、living with bleakness (虚無感と共存する、みたいな?)への哀歌なのだな、と皮下組織に染み渡って、どーしようもない究極のエモ状態に。もともとそういう系ではあるんだけど、なんか今回濃度が濃かったと思う。うまい掛詞でキーワードが2-3あって、2回目でその辺もああそうか、と皮下脂肪に響きました。1回目はTim Key観れる!ってので超ウキウキしちゃったから皮膚に笑いのシャワー浴びていっぱいいっぱいだった気もするし、ご本人も台風(→風速60マイルのやつがきてました)で電車がニューキャッスルで止まっちゃって、他の乗客とっつかまえてタクシー相乗りでなんとかエディンバラたどり着いた(もしかしてバタバタでハコに入ってきたのかも!)なんてハプニングのなかの1本目だったので、様子がちょっと違ったのかもしれないです***。

このどうしようもないエモ状態から抜け出せなくて、発売当時は「うわーめっちゃ可愛いけどお値段的にちょっと考えよう…」と保留にしてすっかり忘れていた、ポエム書いてあるトランプカード(ものすごいかわいいの!!)をポチってしまいました…。

というわけで、この手法とフォーマット、感動の作り方すべてにおいて、演劇ファンの人にもぜひみてもらいたいし、ぜひどんな感想をもたれたか、聞きたいです! WiPはすべて完売だけど、ロンドンのSOHO THEATRE公演のチケットはまだ残っているそうです。急げ!急いでください!!!オレどこかでプレビューとかWiPじゃないやつ、みたいです。おそらく何回みてもちょこちょこ違うのだろうけど、プロパーと本人が定義したものってWiPじゃないやつとどう違うのか、みたいです。フリンジに数日でもいいんで来てくれたらほんとにうれしいです。今度こそ絶対速攻でとれると思う!なんとなく。


*ただですね、いまこれ書いててはっ!!と気づいたのですが、ここんところ10年くらいのStewart Leeってまるまる1カ月エディンバラのフリンジでWork in Progressでものすごいデータ収集して、ツアーの大冒険に出ているんだった…。そうか、そういうことだったのか…

**Fin Talorさんとかね。あと1月オンラインで見たNick HelmがAlways Be Comedyでやったセットはさすがだった!ちょっと長すぎたのを除いて傑作だった!

***この話ツイートもしちゃったけど、ほんとに、偶然同じ列車にTim Keyと同席したうえに!その電車が止まってタクシー乗り合いで3時間一緒って、そんな運のよすぎる人たちが羨ましすぎて死にそうですよ! その同乗者3人のうちの1人はポーランドの子で全く興味がなかったそうです。そーなんだよね、そーゆーもんなんだよねぇ…