イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/です。


2021年8月2日月曜日

コメディ的観点から見た、2021年8月開催のエディンバラ・フリンジ・フェスティバル注目の演目です


 









https://www.edfringe.com/

【ウンチクはどーでもいいから、今年の注目の演目をチェックしたい方はどうぞスクロールダウンをしてください。リストが出てきます】

【フリンジの演劇関係に関してはいつも御世話様になっている@hrdmsyさんへどうぞ!下記のスレッドがとりあえずおすすめです】

大人の事情とかもあるのかもしれないですが、この時期前後して開催されるフェスティバルが、オンラインベースに移行したり、キャンセルしたりする中、エディンバラ・フリンジは今年初めに出たゴーサインは取り消されることはありませんでした。

とはいえ、ライブコメディは、演劇と異なり「アート」として認められずらいせいで、お役所からのサポートは綱渡り。フリンジフェスティバルは、パフォーマーに何かしらの実質的なサポートをしている訳でもなんでもないので、フリンジフェスティバル自体に何の義理も借りも頼るものもないのです。

まるで演者を守ってくれる機能がゼロのフリンジを守るために、アートと認められづらいせいで金銭的サポートが特に不利&経済的に苦しい状態の芸人さんが、さらに危険を冒してフリンジを守りにくるか、といえば、それは無理な話です。

なぜ演者のショー自体に一切関係を持たない、責任を持たないエディンバラ・フリンジが、他では類をみないほどの英語圏ライブコメディのマグネットであるかといえば、どこをどう歩いてもA地点からB地点まで30分以内の小さなエリアに「エンタメ業界の全て」が3週間強ぎゅうぎゅう詰めに押し込まれるところにあります。当たり前のようにBBCのトップも無名の芸人と会話をせざるを得ない。新しい才能の発掘やチャンスの宝庫であり、その様はこの街が中心の一つとなり起きた18世紀のヨーロッパ啓蒙運動を彷彿とさせます。

言い返せば、人が集まらなければ、行く意味なし。

一方、会場の観点から、コメディにおけるエディンバラ・フリンジを見ると、エディンバラには主に、通年やっているコメディクラブが2箇所あり、一つがThe Stand Comedy Club. 90年代オープンの古株で、スコティッシュの芸人さんとオルタナコメディ群と持ちつ持たれつのハコ。もう一つが比較的新しいMonkey Barrel Comedy。つまり、何百とあるおなじみの会場は、普段は大学の講義室、クラブ、パブ、イベント会場であり、フリンジのために特別開放されていた場所ばかり。演劇チームであるようなフリンジを通して「劇場を守る」というモチベーションが、圧倒的に弱いことは否めないと思います。例えばフリンジ・コメディといえばの、Pleasanceも、フリンジで知名度をどんどん上げていって劇場を作ったのはロンドンであり、なぜロンドンなのかといえば「(期間限定の)フリンジ体験がロンドンでもできる」が売り文句だったというのがある。

そんなわけで、今年の演目発表第一弾時の7月1日、名乗りを上げている芸人さんがいなかったです。一人芝居の演劇枠で一人いたくらい。(注:フリンジと呼ぶには程遠いEdinburgh Corn Exchangeでは3演目あり)そのためコメディ的な「エディンバラ・フリンジ」は今年も消えた、というのが6月下旬ー7月上旬の印象でした。

しかしながら、イングランドと異なるものの、7月19日に発表になったスコットランドの規制緩和を受け、Monkey Barrel Comedyを中心に、じわりじわりと数日だけのWork in Progressをやってくれる 芸人さんが増えてきました。(→コメディ・クラブを守ろう、のモチベーションに繋がっていると思います)さらに、本日(8月1日)は Pleasance, Assembly Room, Gilded Balloon傘下でのWork in Progressもツイートしている芸人さんも見ました。パンデミック前のような3週間、10日間、といった期間ではありませんし、まだまだ通常の5%にも満たない程度かと思います。以下は、いくつか個人的に見たいもの。

あ、そうだ。8月9日以前のショーに関しては、マスクと1mルールの規制があるので、お客さんの人数も12人マックス、とかすごい状況かと思います。8月9日にさらなる緩和が予想されるスコットランド政府の発表を受けて、会場内の状況を再びお伝えします。

【超個人的に注目したいショー】

Catherine Bohart :Work in Progress

Mash Reportとか8 Out Of 10 Cats とかTVエンタメ番組で出ている芸人さんです。

現在のコロナ規制期間の8月3日ー5日までなので、チケットさっさととったほうがいいかも?

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/191/1628012700000


Elf Lyons: TALK DIRTY


番組制作的な作家さんとしても活躍の多い芸人さん。オレはオンライン・コメディとパンデミックをどう生きるかのZOOMトークを見ました。両方とも非常に面白かったのでおすすめ。

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/192/1628019000000


Josie Long: Work in Progress


言わずと知れた。おなじみの。コメディギークのお気に入りが4−6日と23−29日と2期間にわたってやってくれるみたいです。Josie Long についてはこちらこちらを。

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/193/1628105400000


John-Luke Roberts: It is Better- Live!

こちらもおなじみ。ライブ界でのオルタナ・コメディの常連組ですね。好き嫌いの別れるところです。過去の感想はこちら

5日ー11日まで

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/196/1628176500000


Fern Brady: Autistic Bikini Queen 


めっちゃお気に入りのスコティッシュの芸人さん。Work in Progressで6日−17日まで。これだけは、なんとか観たい!

過去の感想はこちら

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/198/1628271900000


Jordan Brookes: Some Stuff (WiP) 

2019年にフリンジアワードをゲットしたのち、パンデミックのおかげ(?)で、史上最長のアワード保持者に(笑 ジョーダンさん、今回のもかなりフリースタイルらしく、観たいー…! 最近BBCのRadio4でシリーズやり始めたので、そちらも注目。*ほとんどが1、2、4人でチケット買える中、ジョーダンさんは2人か4人、って設定なので、同行者いないと厳しそう… 

過去の感想はこちら

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/199/1628273700000 


Lauren Pattison:It is What it is (WiP)

彼女は2017年のフリンジの新人枠でノミネートされていて、今回のパンデミックでオンラインコメディが見れるようになってからStand Comedy Clubでヴァーチャルでよく見てた芸人さんです。応援したい!

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/224/1628364600000


Stuart Goldsmith: Cut & Shut (Warm-Up) 

ポッドキャストシリーズでも非常に人気の実力派芸人さん。ウォームアップで軽くやってくれるんだと思います。絶対最低でも元(?)が取れる芸人さんです。過去の感想はこちら

10日ー15日まで

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/204/1628604900000


Ahir Shah: Work in Progress 


 やったぜお気に入りのアヒアさんも5日ほどきてくれます!過去の感想はこちら。10日ー15日まで。

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/205/1628611200000


Stuart Laws: Single Father of None 

Stuart Lawsさんは、オンラインコンテンツの制作者としては(Turtle Canyon Comedyの創始者)もうかなり数年前からの大ファンだったのですが、このパンデミックでご本人のコメディにドンハマりしました。てかマジで大ファン。彼のオンラインのスキルセットがパンデミックで花開き、はっきりいってzoomコメディで見たSingle Father of Noneが完璧すぎて素晴らしすぎて、2回見ちゃったほどです。ちなみにこのショーはオンラインベースで行われてた今年のLeicester Comedy Festival で賞をとりました。正直このオンラインだからこその面白さが、ライブにどう変換されるのか、興味津々すぎます。絶対見たい!!! ちなみにアマゾンでGrave New Worldというスプーフ時事モキュメンタリーが配信されてます

12, 19, 25日にやってくれるらしい。

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/245/1628792100000


Larry Dean: Work in Progress

Larry さんもスコティッシュお気に入り組です。本当にライブならではのキッツイ(?)内容で攻めて攻めてくれる芸人さんで、超楽しめます。WiPでも完成度の高さは保証付きだと思います。過去の感想はこちら

16−19日にやってくれるらしい。

チケット:https://tockify.com/monkey.barrel/detail/208/1629142200000


その他:

有名どころでは、Mark Watson, Nish Kumar, Dara O'brain  Seann Walshとかもやってくれる。

Pleasanceでの個人的注目はIvo Graham, オンラインでWiP見て好感度高かったJoe Thomasくん。Gilded Balloon でやるRob Rouse (ちょっとど肝を抜かれる系のクオリティーおバカ系で、なかなか普段見れない芸人さん)

The Stand Comedy はベスト・オブ・スコティッシュ・コメディに今年は集中するっぽいですね。あと、パンデミック時にずっとThe Stand ComedyのオンラインコメディでMCをつとめ続け、ひどくつらい時期に多大なる貢献をし、そして認知度を高めたMark Nelsonさんも注目してほしいところかも。

他にもここでぜひリンクを貼り付けたい芸人さんがわんさかいるのですが、きりがないので、本当にごめんなさい。。。スコティッシュ芸人さんは基本みんないいぞ!ぜひ!

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