イギリスを主とする海外コメディをガツガツご紹介するブログです。産地直送のイキのよいコメディ情報を独断と偏見でピックアップして(だいたい)絶賛します。***トホホな事情が発生して今まで書いていたGo Johnny Go Go Go を更新できなくなってしまいました(涙)今までの膨大な海外コメディ記事はhttp://komeddy.blog130.fc2.com/でございます。。。

2013年6月30日日曜日

Bo Burnham 君の「Zach Stone is Gonna Be Famous」全体的感想とMTVシリーズ続行キャンセルという極めて正しい決断について


おそらく日本で唯一この米アイドル芸人を逐一レポートしていたGo Johnny 〜の過去記事はこちらになります。

さらに、見てもいないうちから無責任に盛り上げていた本作「Zach Stone is Gonna Be Famous」のあらすじおよび紹介記事はこちらになります&以下は感想という名の総評です。

正直申し上げましてキツイ番組でしたね。(→今頃言うなよ 汗)第8話くらいまで根気よく見守っていたのですが、 ついに身体がギブアップしたようで、どうしてもマウスを持つ手がPlayボタンをクリックしてくれません。一体何が問題だったのか。悪口ではなく、極めて冷静にこのシットコムを分析したいと思います。

その1:キャラクター設定としてはまったく悪くなかった
 インターネットのYOUTUBEの力を借りて才能を見出され、一躍有名人、ということがまったく珍しくない世の中。当のボー君も「オレの家族ってオレのことゲイだと思ってる」ってピアノ弾き語りでYOU TUBEでセンセイショナルなヒットを飛ばし、それがきっかけで米芸人キャリアの道でコマを進めている男の子です。自分を誇張しおちょくるという基盤からできたキャラ、ザック、悪くないと思います。希望と楽観的思考に頼りすぎて、夢に向かってつっぱしる。大学進学の脳みそを持ち、大学からのオファーももらっているのに、大学進学をけって、コツコツためたお小遣いをはたいてカメラクルーをやとい、自分が主人公のリアリティ番組を制作を開始するわけです。たとえばパリス・ヒルトンがお仕事に挑戦!みたいなリアリティ番組がありましたよね。あんな感じです。ザックはパリスの立ち位置です。ただし彼はまだ無名ですが、彼の中では彼が有名になるというのはディフォルト設定。実際リアリティTV出身のタレントもみなそうですよね。番組を放送し続けるなかで有名になっていく。それと同じ論理でYOU TUBEに公開すれば、すべてがうまくいく、とザックは信じているわけです。ザックの自信や思い込みは、The OfficeのDavid Brentを彷彿とさせます。とくに見始めたばかりのころは、「恥ずかしい笑い」「失笑の笑い」が目立ち、「ザックはDavid Brentの若い頃バージョン」と勝手に命名していました。

その2:構成もまったく悪くなかった!
このシットコムは毎回エピソードごとにザックがこんなことやってみます、あんなことやってみます、といってやりはじめ究極の恥辱と大惨事でオチます。この「こんなことやる」「あんなことやる」が、シェフになってお料理する、教会でスピーチする、セックステープ作る、などなど毎回何かしらのリアリティ番組で見るテーマになっておるんですね。つまり毎回様々なスタイルのリアリティ番組をおちょくっている内容になっているんです。フォーマット/スタイルをネタにした笑いって、まさにStewart Lee やKevin Eldonたちが2年前にやっていたタイプのもので、(先日放送されていたKevin Eldonの冠番組「It's Kevin」にも共通する部分がある)英オルタナ・コメディをよく知りしっかり勉強をするボー君らしい、エッジな構成なんですね。その意味でやりたいことが見て取れて、好感持てたので、可能な限り見守りたいと、鑑賞し続けていました。

その3:ではいったい、何が問題だったのか。
上記のとおり、笑いのテイストはあきらかに、イギリス系オルタナコメディの類です。さらにZach Stoneはモキュメンタリー。つまり、やりすぎになってしまうと面白くないんです。ところが「Zach Stone is ~」では、リアリティvs 話を作ることのバランスの計算が狂っていました。完全にやりすぎ。例えば教会のお葬式スピーチで派手にパフォーマンスしちゃうっていうのは、ギリギリ超えるレベルで、理解できるんですが、料理のできないザックが料理を作ろうと洗剤をガンガン使うなんて、あり得ません。常識を超えすぎた作り込みが多すぎました。いわゆる、(ここ、語弊があるかもしれない。悪い意味ではありません、とおことわり→)ベッタベタなアメリカンに走っていたのです。

たしかに、アメリカとイギリスでは笑いにおけるリアリティの重要性は異なります。ポール・フィグやジャド・アパトウといった、いぜん米ハリウッドコメディ界のドン的存在の2人が良い例ですよね。リアルを超え、やや興ざめ感を誘うレベルの演出で笑いをとりに走ってます。(例:「ブライズ・メイズ」や「40歳の童貞男」)ただし、その”やりすぎ”な演出は多くはないです。ちゃんとバランスを保っていて、ここクライマックス! みたいな、見せ場の一貫として使っているのみです。アメリカの笑いとして、充分にアリだと思っています。

Zach Stone〜はこのバランスさえ間違えなければ、アメリカ版「The Office」や「Parks & Recreations」くらいのクオリティになっていたと思います。ボー君自身も初めて自分が作ったシットコムということで、がんばりすぎたというのもあったかもしれない。そのガンバリがひたすら、ツライものになっていました。このタイプのコメディの場合、抑えることの重要性を教えてくれる偉い人がいなかったのが、悔やまれます。良質のコメディを作るポテンシャルはあったがゆえに、残念ですね。

以上長々書きましたが、引き続きガンバレ、ボー君!と応援してると思います。8月には久々に新作でエディンバラ・フリンジにやってきますので、多分ぎゃーぎゃー騒いでると思います。多分。。。(→自信なさそうに言わないようにします。。。)

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